とある、商家の

ぱすとらる

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小雨の降るなか~人目を避けるように、道を急ぐ女性。雨具越しにも隠しきれない~カタチの良い、豊かなバスト。オトコなら、誰しも振り向かずには居れない~均整の取れた、豊満な肢体。深く被ったフードにより、顔はよく見えない。が~僅かに覗く口元だけを見ても~美女と呼ぶに足るであろう。1歩進む度に~豊満な双乳を大きく揺らすが~すれ違う者のいない道。気に留める者は居なかった。
町外れの建物に到着した女性。廻りを見回し~人気が無いのを確認~意を決し、ドアをノックする。
主「いらっしゃいませ。流石に、時間に正確で御座いますな。」
薬鍋を煮る臭いの立ち込める部屋。辺りには~薬の材料らしき、妖しげな品々が無造作に置かれている。素人には、近寄りがたいモノである。
女「・・・」
主「ご注文の品、出来上がって御座います。」
伏し目がちだった女は~カッと眼を見開き~主の差し出した小瓶を凝視する。
女「この・この薬を使えば・・・」
主「~ご提供いただいた、貴女の径血~当家に伝わる秘伝の技で、精製したモノに御座います。」
女「この薬を、旦那様に飲ませれば!」
主「理性を喪い~餓えた野獣の如く、猛る益羅雄を振りかざして貴女に襲いかかり~貴女の穴という孔に子種を注ぎ込まぬ限り~正気を取り戻されることは無いでしょう。」
女「ゴクリ!」
主「味や色の濃い料理~シチューやフリカッセなどに、振り掛けるのがよろしいかと存じます。本来は~憎い女性を破滅に追いやる~悪しき婢薬ナノですが~」
女は、主の言葉を遮るように~代金の入った革袋を差し出す。主は、銀貨の入っていた~家紋入りの革袋を~火にくべ、焼却消去しながら~
主「残金、確かに頂戴いたしました。貴女に、この秘薬をお渡ししたこと~直ちに、忘却させて頂きます。最後に成りますが・貴女の明日に、幸あらんことを・・・」
女「これがあれば!これさえあれば!ウフ!ウフフフ!ウフフフフ・・・」
主の言葉を聞き終える前に~女は、足早に退出していった。狂気じみた笑みを漏らしながら。
客の消えた~濃厚な牝の残り香の揺蕩う部屋で~主は、年甲斐もなく勃起してしまった。自分自身のシモの座りを落ち着かせながら~独り故知る。
主「あんな、ヤギの血から作った精力剤など使わずとも~あのシシオキだけで~旦那を骨抜きに出来るだろうに・・・恋は、女を狂わせる~てヤツか・・・」
女が支払った銀貨を仕舞いながら~
主「さて、午後には旦那がやって来るな。~どんな堅物女も~ズイキの涎を滴して~自分から叉を開いて、牡の肉棒をせがむようになる~発婬剤~と・・・」
地元で最高の腕を誇る、家畜の種付け師・兼・名うての酪農家の主は~すりおろしたチーズの乾燥具合を確かめ、振るいに掛け、小分けする。
~家畜の種付け用に~発情を促す薬は、牡用・牝用・ともに実在するのだが~両人に対しては、使うまでも無い~と判断した。
薬鍋に、薬草を追加~熟れた牝の残り香を消臭する。
主は~孕み頃の女家令と~男盛りのヤモメの旦那が~鍵と鍵穴が、ピタリと噛み合うように~この先、上手くヤっていくことを確信していた。













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