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#5.Dream and Reality ~ドリーム・アンド・リアリティー~
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「お兄ちゃん!もう朝ご飯できてるよ!早く起きて!」
「……あ、あぁ」
部屋の扉を開けるなり、未だにベットで布団をかぶり熟睡している兄は寝ぼけながら返事をするが、妹は毎朝のことに若干うんざりしながらも起床を促す。
「私、一回起こしたからね!学校に遅刻しても知らないよ!」
そう言うと扉を開けっぱなしに階段を降りる音が聞こえた。
直後その階段下から再度大声が聞こえてくる。
「空!!アンタいつまで寝てるの!!朝ご飯できてるって言ってるでしょ!!早く起きてきなさい!」
「わかってるって…」
母親の怒号に空護は寝ぼけ眼でベットから起きる。
窓からは朝日が雲の隙間から差し込んで、空護の意識を覚醒させていく。
壁に掛かっている制服を手に取り、着替えると筆記用具だけが入ったスクールバックを持ち階段を降りていて行く。
廊下を少し歩いた先のリビングからは母と妹のたわいもない会話が聞こえている。
空護は微笑みながら、ドアノブに手を掛けゆっくり下に降ろした。
………
……
…
閉じていた瞳をゆっくりと開ける。
目の前にはコンクリートの天井が見え、自分の知っているものとは随分違った。
「……………」
ゆっくりと上体を起こし辺りを見渡すが、コンクリートの壁に囲まれた部屋には簡素なベットが何台かあるが、自分以外にこの部屋を使っている人はいない。
この部屋はどう考えても自身の記憶にはない場所なのは確かだった。
空護は腕には軽い包帯が巻かれており、治療を受けた後があるのに気が付く。
「なにがあったんだ………母さん!それに舞は無事なのか!!?」
空護はベットから起き出し、すぐ横にあった自分の靴を急いで履き、部屋の扉の前まで向かい扉に手を掛けた。
だが自分の意思とは関係なく開けられた扉の前には、自分と同じように驚いた表情を浮かべている桜色の長髪に北欧風の顔をした小さな美少女が立っていた。
「アンタ。もう起きて平気なわけ?」
「は?………」
そこでやっと空護は自身がどういうわけか一千年後の3026年の世界にきていた事を思いだす。
「–––––––––––…夢じゃなかったのか……あぁ、身体はなんともないけど、ここはどこなんだ?」
空護はアリスにそう尋ねるが、アリスはその問いに答える前に空護を押し除けながら部屋へ入っていくと、さっきまで自分が寝ていたベットの上に腰を下ろした。
空護もアリスの近くまで行くとベットの横の丸椅子に腰掛ける。
「ここはアンタを案内するはずだった<ハイドアウト>にあるRevelationの病室よ」
「リベレーション…どうやってここまで来たんだ?全然覚えてないんだけど…」
そこまで口にすると、座っていたアリスはスッと立ち上がりスパーーーン!!っと思い切り頭をシバく。
痛みで頭を押さえながら、上目遣いで少女を見る。
「いきなりなにすんだよ…一応病み上がりなんだぞ!」
「うっさいわね!どんっっっだけ!私が苦労したかも知らないくせに!黙って叩かれておきなさいよ!!」
そういうとアリスはここまで連れてきた経緯を話してくれた。
偽大天使が現れ、空護が狙いだったとわかり、急いで後追いかけたが、間に合わないと思い剣槍にありったけの風を纏わせ風の防壁を発生させた。
だが偽大天使の剣はその防壁を越えてしまった。
中がわからない以上、どうすることもできないが防壁に近づけさせないように偽大天使と戦闘を繰り返していると、突然風の防壁が弾けとび中から光を纏った空護が現れあっという間に偽大天使を倒してしまった。
だけど、立ったまま気を失ってしまった空護を一人で背負いここまで運ぶとすぐに治療をするためにこの場所まで連れてきて、現在に至る。
「……ちょっと待ってくれよ!俺が光って偽大天使を倒したって言うのかよ!?」
「はーぁ!?覚えてないわけ!?あんな自信満々に、大丈夫。とか言ってたくせに!?」
「マジかよ……」
アリスの話を聞きながら、空護は記憶を辿る。
だがアリスの言うような光って偽大天使と戦ったような記憶もなければ、キザったらしい言葉を言った記憶も一切なく、思い出せるのは自分の胸を剣が貫いたところまでだった。
「全然覚えてない…風の防壁ができたと思ったら、俺の胸に剣が刺さってたところまでなら覚えてるんだけどな」
「アンタ、あの剣に胸を刺されたの!?」
「あ、あぁそうだけど。でも全然痛みとかないから大丈夫だぞ」
それを聞いたアリスは大きく息を吐いた。
「知らないんだろうけど、普通剣を胸に刺されて無事とか普通じゃないわよ?」
「いや、それはわかってるけど。でも痛くないから!大丈夫だから!」
「そうじゃなくて、偽天使って言うのはこの世界のものじゃないのはわかるわよね?」
「あ、あぁ。それはどう見てもそうだろ」
空護は当然だろと言わんばかりに答えるが、アリスはそれを理解していないとばかりに頭を横に振る。
「偽天使がどうやって数を増やしているか知ってる?」
「いや…知らない」
「偽天使、いや偽大天使は自身の魂を人間に流し込み人間の魂を変容させる事で、偽天使を生み出しているの。偽天使の剣は武器であると同時に魂の一部でもあるの。それをアンタは胸に刺されたのよ」
アリスは空護の胸を指差しながら、そう告げる。
「……じゃあ俺も偽天使に」
「いや、もしそうなら私がとっくに倒しているから安心しなさい。でもアンタが狙われた理由がそこにあるのかもしれないわね」
「………ハハ…」
安心しなさいと微笑みながら言うアリスはおもむろにベットから腰を上げる。
そう言われた方はたまったものじゃなく、苦笑を浮かべるしかなった。
「まぁ、ともかく動けるようになったなら、着いてきなさい」
「どこかに行くのか?」
「アンタを会わせなきゃいけない人がいるのよ。その後ならここを案内してあげてもいいわよ」
アリスはそう言うと部屋の扉の方へ向かった。
「会わせなきゃって俺はこの時代の人に知り合いなんていないぞ?」
「いいから、さっさと着いてきなさいよ」
空護は意味がわからないと困惑しながらも「わかったよ」っと言うと、椅子から立ち上がり扉を開けているアリスの元へと向かった。
「……あ、あぁ」
部屋の扉を開けるなり、未だにベットで布団をかぶり熟睡している兄は寝ぼけながら返事をするが、妹は毎朝のことに若干うんざりしながらも起床を促す。
「私、一回起こしたからね!学校に遅刻しても知らないよ!」
そう言うと扉を開けっぱなしに階段を降りる音が聞こえた。
直後その階段下から再度大声が聞こえてくる。
「空!!アンタいつまで寝てるの!!朝ご飯できてるって言ってるでしょ!!早く起きてきなさい!」
「わかってるって…」
母親の怒号に空護は寝ぼけ眼でベットから起きる。
窓からは朝日が雲の隙間から差し込んで、空護の意識を覚醒させていく。
壁に掛かっている制服を手に取り、着替えると筆記用具だけが入ったスクールバックを持ち階段を降りていて行く。
廊下を少し歩いた先のリビングからは母と妹のたわいもない会話が聞こえている。
空護は微笑みながら、ドアノブに手を掛けゆっくり下に降ろした。
………
……
…
閉じていた瞳をゆっくりと開ける。
目の前にはコンクリートの天井が見え、自分の知っているものとは随分違った。
「……………」
ゆっくりと上体を起こし辺りを見渡すが、コンクリートの壁に囲まれた部屋には簡素なベットが何台かあるが、自分以外にこの部屋を使っている人はいない。
この部屋はどう考えても自身の記憶にはない場所なのは確かだった。
空護は腕には軽い包帯が巻かれており、治療を受けた後があるのに気が付く。
「なにがあったんだ………母さん!それに舞は無事なのか!!?」
空護はベットから起き出し、すぐ横にあった自分の靴を急いで履き、部屋の扉の前まで向かい扉に手を掛けた。
だが自分の意思とは関係なく開けられた扉の前には、自分と同じように驚いた表情を浮かべている桜色の長髪に北欧風の顔をした小さな美少女が立っていた。
「アンタ。もう起きて平気なわけ?」
「は?………」
そこでやっと空護は自身がどういうわけか一千年後の3026年の世界にきていた事を思いだす。
「–––––––––––…夢じゃなかったのか……あぁ、身体はなんともないけど、ここはどこなんだ?」
空護はアリスにそう尋ねるが、アリスはその問いに答える前に空護を押し除けながら部屋へ入っていくと、さっきまで自分が寝ていたベットの上に腰を下ろした。
空護もアリスの近くまで行くとベットの横の丸椅子に腰掛ける。
「ここはアンタを案内するはずだった<ハイドアウト>にあるRevelationの病室よ」
「リベレーション…どうやってここまで来たんだ?全然覚えてないんだけど…」
そこまで口にすると、座っていたアリスはスッと立ち上がりスパーーーン!!っと思い切り頭をシバく。
痛みで頭を押さえながら、上目遣いで少女を見る。
「いきなりなにすんだよ…一応病み上がりなんだぞ!」
「うっさいわね!どんっっっだけ!私が苦労したかも知らないくせに!黙って叩かれておきなさいよ!!」
そういうとアリスはここまで連れてきた経緯を話してくれた。
偽大天使が現れ、空護が狙いだったとわかり、急いで後追いかけたが、間に合わないと思い剣槍にありったけの風を纏わせ風の防壁を発生させた。
だが偽大天使の剣はその防壁を越えてしまった。
中がわからない以上、どうすることもできないが防壁に近づけさせないように偽大天使と戦闘を繰り返していると、突然風の防壁が弾けとび中から光を纏った空護が現れあっという間に偽大天使を倒してしまった。
だけど、立ったまま気を失ってしまった空護を一人で背負いここまで運ぶとすぐに治療をするためにこの場所まで連れてきて、現在に至る。
「……ちょっと待ってくれよ!俺が光って偽大天使を倒したって言うのかよ!?」
「はーぁ!?覚えてないわけ!?あんな自信満々に、大丈夫。とか言ってたくせに!?」
「マジかよ……」
アリスの話を聞きながら、空護は記憶を辿る。
だがアリスの言うような光って偽大天使と戦ったような記憶もなければ、キザったらしい言葉を言った記憶も一切なく、思い出せるのは自分の胸を剣が貫いたところまでだった。
「全然覚えてない…風の防壁ができたと思ったら、俺の胸に剣が刺さってたところまでなら覚えてるんだけどな」
「アンタ、あの剣に胸を刺されたの!?」
「あ、あぁそうだけど。でも全然痛みとかないから大丈夫だぞ」
それを聞いたアリスは大きく息を吐いた。
「知らないんだろうけど、普通剣を胸に刺されて無事とか普通じゃないわよ?」
「いや、それはわかってるけど。でも痛くないから!大丈夫だから!」
「そうじゃなくて、偽天使って言うのはこの世界のものじゃないのはわかるわよね?」
「あ、あぁ。それはどう見てもそうだろ」
空護は当然だろと言わんばかりに答えるが、アリスはそれを理解していないとばかりに頭を横に振る。
「偽天使がどうやって数を増やしているか知ってる?」
「いや…知らない」
「偽天使、いや偽大天使は自身の魂を人間に流し込み人間の魂を変容させる事で、偽天使を生み出しているの。偽天使の剣は武器であると同時に魂の一部でもあるの。それをアンタは胸に刺されたのよ」
アリスは空護の胸を指差しながら、そう告げる。
「……じゃあ俺も偽天使に」
「いや、もしそうなら私がとっくに倒しているから安心しなさい。でもアンタが狙われた理由がそこにあるのかもしれないわね」
「………ハハ…」
安心しなさいと微笑みながら言うアリスはおもむろにベットから腰を上げる。
そう言われた方はたまったものじゃなく、苦笑を浮かべるしかなった。
「まぁ、ともかく動けるようになったなら、着いてきなさい」
「どこかに行くのか?」
「アンタを会わせなきゃいけない人がいるのよ。その後ならここを案内してあげてもいいわよ」
アリスはそう言うと部屋の扉の方へ向かった。
「会わせなきゃって俺はこの時代の人に知り合いなんていないぞ?」
「いいから、さっさと着いてきなさいよ」
空護は意味がわからないと困惑しながらも「わかったよ」っと言うと、椅子から立ち上がり扉を開けているアリスの元へと向かった。
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