【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命

文字の大きさ
26 / 32

第26話 共和国の誕生

しおりを挟む
 アキラは八人のリーサル杖士ブレイカーを相手に、無傷で戦っていた。

 確かに手強い八人だったものの、アキラはこの前の山での一件から、大人数を相手するときの戦い方を身につけていたのだ。四方八方が囲まれてしまうとどうしても負けてしまうため、あえて自分を壁に追い込んで、狭い視野で戦っていた。

 一人の攻撃が当たりそうになったが、大ジャンプをしてどうにかよけた。

「リーサル杖士ブレイカーもそんなに大したことなさそうだな。練習不足じゃないのか?」

 こうやって敵をあおるのもアキラの得意技だ。
 敵は挑発にのって冷静さを失い、普段ならしないようなミスをしてしまう。

 しかし、やはり不利なことには変わらなかった。
 右の小柄な敵がフェイントをかけ、左から三人もの敵がそれぞれ別の攻撃を繰り出してくる。

 かわしたつもりだったのだが、なんと胸をかすってしまった。

「しまった……」あまりの痛さに顔をしかめる。「やばいな……」

 まさに命の危機が迫っていた。



 クリスはとんでもないほどのスピードで、アジトまで帰還していた。
 エルフは走るのがとても速く、体力もほぼ無限大だ。

「ランラン! シエナ! 大丈夫か!?」

「クリス! どうしたの?」

 クリスはひとまず安心した。ランランに問題はなく、いつも通りだったからだ。

「この大陸が危険にさらされている」クリスが言った。「ジャックとアキラが危ない」

「アキラ……」シエナが泣きそうな声でつぶやく。「どこに行ったの?」

「二人の居場所はまったくわからない。ただ、スペイゴールの危機はそれだけじゃない。ユハ帝国も残っている」

「つまり、ユハ帝国を終わらせれば、アキラもジャックも見つかる、そう言いたいの?」ランランが目を丸くした。「それなら、まずは国の仲間を集めないと」

「そうだな。デイブレイク共和国の仲間を集めよう」

 そうしてクリスは、共和国のリーダーとしての任務を果たそうと決心するのだった。



 一方、ユハ帝国は完全な戦闘態勢に入っていた。

「リーサル杖士ブレイカーどもはどこに行った?」議長が聞いた。

「アキラを殺しに行きました。ドラゴンキラーも瞬殺したような連中です。あのアキラでも敵わないでしょう」と伝達係。

「ドラゴンキラーは役立たずだった。それと比べれば、リーサル杖士ブレイカーはまだましだ」

「これでデイブレイクのエース級戦力が消えました。そろそろ戦争をしかけますか?」

「待て」議長がとめた。「やつらに少しだけ時間の猶予を与えてやろう。こちらが勝つことは見えている。プライドも何もかも、粉々にしてやるのだ」

 外では武装をした兵士たちが、デイブレイクのアジトがある南を向いて、きれいに整列していた。



「殺される前に、言いたいことがある!」

 八人のリーサル杖士ブレイカーに痛めつけられ、殺される寸前のアキラは、どうにか時間を稼ごうと話し始めた。

「告白タイム! 俺がこの世で一番好きな食べ物といえばクリスのシチュー。オズ道場で訓練を受けていたときの俺のあだ名はあきちゃん。好きな女性はシエナ。でもまだデートに行けてないから、死ぬ前にどうしても行きたいと思ってる!」

 八人は急に言い出したアキラの告白に、どういう反応をすればいいのかわからなくなっていた。こいつはアホか?とでも言いたげな目をしていた。

「だから、まだ殺さずに、俺がシエナとデートした後で殺されにくるってのはどうだ?」

 鼻が大きくて背が低いリーサル杖士ブレイカーは、ゆっくりうなずいた。「それならいいかも」

「おい、ばかか」隣のリーサル杖士ブレイカーが注意する。「どうせ逃げるつもりだ」

「いやいや、俺は素直でルールを守るやつだ。だから頼む」

 もちろんこれは時間稼ぎだった。

 しかし、シエナのことが好きで、あのときできなかったデートがしたいというのは、当然ながら事実だった。
 それに、少し前にシエナはアキラに好きだという気持ちを打ち明けている。もしかしたら、今後いい関係が気づけたりして、恋人同士になったり、夫婦になったりするのかもしれない。一番の条件は、この過酷な状況を生き延びられれば、ということだ。

 そうやって時間稼ぎをしている間に、後ろからこっそりとジャックが迫ってくるのが見えた。
 しかし、八人の敵には見えていない。影のように近づいていっている。

 アキラは勝ちを確信した。「まあ、とにかく、俺を殺すことはできないってわけだ! じゃあな!」

 そう叫び、困惑している八人が及ばない速さで杖を振りかぶった。
 不意を突いた杖の一撃は、目の前にいた二人の敵に命中し、砂のように崩れていった。

 そしてジャックも驚くほどの速さで魔法を呼び出し、残りの六人を炎と風のコンビネーション技で一掃した。

「わお、やるじゃん」アキラが褒める。

 ジャックは何も答えなかった。いつもなら軽くうなずいたり、首をかしげたりするのだが、今のはなぜか反応が冷たいように感じた。

 アキラはもう一つの異変にも気がついた。
「ジャック、後ろ!」

 ジャックの後ろにはまだ倒していないリーサル杖士ブレイカーがいたのだ。
 それも、一番最初に話した、体格のいい男だ。

 アキラはすぐに杖の構えを取った。「まだ生きてたのか」

 男は杖すら持っていない。「お前と戦う気はない。俺の名はエイダンだ」

「どういう風の吹き回しだ?」アキラが不審に思って聞く。

「俺様もこの八人は嫌いだった。消えてくれて嬉しいくらいだ。それに、俺様の目的は杖士ブレイカーを殺すことよりも、スペイゴールを支配することにある」

「何を言うんだ? スペイゴールはみんなのものだ。俺たちは大陸最大の共和国を作り、みんな平等で平和な社会を実現するのが目標だ。お前が一人で支配することは認めない」

「誰が一人だと言った?」

「どういう意味だ?」

 ジャックが低い声でつぶやいた。「俺だ。俺がこの大陸を支配する」

「ジャック、どうした? こいつに洗脳でもされたのか?」

「これは俺の意志だ。俺にはこのスペイゴールを自由に支配するだけの力がある。それを使えば、帝国だの、共和国など気にせず、好きなようにできる」

「それは杖士ブレイカーの教えに反するぞ、ジャック!」アキラが強く首を振った。「自己中心的な考えは許されない」

「勘違いしないでほしいが、俺は自己中ではない。俺が支配すれば、さらによりよい社会になると言っている」

「スペイゴールをどうするつもりだ?」

「まずは魔王を地上に呼び起こし、悪の心を持つ者をすべて始末する。そし善の心を持った者たちだけで、新しい世界を作る」

 少し前まで青く輝いていた空が急に曇りだし、周囲が一瞬のうちに暗くなった。

「どうかしてるぞ! ジャック、本当のお前はもっと――」

「本当の俺? 何がわかる? アキラ、俺が右腕を失ってから、どうして変わったのか知っているか!?」

 雷が近くの木に落下し、とてつもない轟音を響かせる。

「……」

「世の中に対する憎しみと怒り、そして正義が、俺を変えた」

「怒りや憎しみからは何も生まれない。ただ悪が生まれるだけだ」

「違う! 憎しみは力になる! 普段感情を表さない本当の理由を知りたいか!?」

「ジャック……どうして……」

「なぜ俺が黒魔術を使えると思う!?」

「それは……」

「常に憎しみを抱えて生きているからだ! 世の中の悪が憎い! 俺の腕を奪ったやつが憎い! 闇の魔術を引き出せるのも、その怒りや憎しみが、俺を動かしていたからだ!」

「悪というのは単に正義の裏返しじゃないぞ、ジャック! 誰にでも悪は潜んでいるんだ。大事なのは、それをうまくコントロールすること! 実際、今お前がしようとしていることは、お前がお前の中の悪に負けた結果なんだ!」

 ジャックは黙り込んだ。

「残念だが、アキラ」エイダンが同情するように言う。「ジャックはもうすでにこちらの人間になったようだな」



「みんな、今日は集まってくれてありがとう!」クリスが大声で言った。「もうすぐユハ帝国との戦争が始まる! この戦争に勝つことができれば、もう二度と戦争することはない! スペイゴールに平和が訪れる!」

 たくさんの兵士たちの歓声が上がった。
 アジトの前に集められた兵士たちは、皆がデイブレイクの建国に賛成し、ユハ帝国を滅ぼすという目標のもとで団結していた。

 ゲチハデ王国からの大量のゴブリン兵たちや、ナスカ街の人間兵たち、闘技場でともに戦った兵士たちもいる。それに加え、なんとエルフの街から、大勢のエルフの援軍が駆けつけてきた。デストロイヤーのメンバーも、引退したはずだったが今回は武装をして戦いを待っている。

「いよいよね」エリスが言った。「ユハ帝国にぎゃふんと言わせてやるわ」

「その意気だ! 僕、クリスはここに宣言する! デイブレイク共和国は無敵だ!」

「無敵だ!」兵士たちが叫ぶ。

「スペイゴールの救世主!」

「救世主!」

「より平和な社会を!」

「平和な社会を!」

 クリスは満足そうだ。
 ランランはというと、クリスの隣で幸せそうに立っている。

 しかしシエナはアキラたちが心配だった。「アキラとジャックがいないと、この戦争には勝てないわ」小声でクリスにつぶやく。

「でも、そんなことは言えない。みんなやる気になっている」クリスも小声で返す。

「私、二人を捜してくるわ」

「だめだ。ただでさえ人手が足りないっていうのに、シエナまでいなかったら大変なことになる」

「でも、アキラたちがいないと――」

「二人なら大丈夫」ランランが言った。「あたし、二人を信じてる。これまでもこれからもずっと」

「そうしたいのも山々だけど……」シエナはまだ不安そうだ。

「よし、諸君! ユハ帝国の軍が北の彼方に見えた! 領土まで侵攻されないよう、北へ全身だ!」

「ラジャー!」

 デイブレイク共和国の寄せ集め軍団は、スペイゴール最大の帝国であるユハ帝国に挑もうとしていた。



★ ★ ★



 ~作者のコメント~
 いよいよユハ帝国との戦争が始まりましたね!
 なんですって!? そんなことより、ジャックのことが気になる?
 今回もジャックに焦点が当たっています。実はタイトルにある「リミッター外して」という言葉は、チームのことだけでなく、ジャック自身のことでもあるんです。
 作中最強クラスの実力者ですから、スペイゴールを支配できると思っているんですよね。
 この話を通して、世の中の悪と正義について深く考えていただけると嬉しいです。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

ありふれた話 ~追放された錬金術師は、神スキル【物質創造】で辺境に楽園を築きます。今さら戻ってこいと言われても以下略

ゆきむらちひろ
ファンタジー
「追放」「ざまぁ」「実は最強」「生産チート」「スローライフ」「可愛いヒロイン」などなど、どこかで見たことがあるような設定を山盛りにして、ゆきむら的に書き殴っていく異世界ファンタジー。 ■あらすじ 勇者パーティーで雑用兼ポーション生成係を務めていた錬金術師・アルト。 彼は勇者から「お前のスキルはもう限界だ。足手まといだ」と無一文で追放されてしまう。 失意のまま辺境の寂れた村に流れ着いたアルトだったが、 そこで自身のスキル【アイテム・クリエーション】が、 実はただのアイテム作成ではなく、 物質の構造を自在に組み替える神の御業【物質創造】であることに気づく。 それ以降、彼はその力で不毛の土地を肥沃な農地に変え、 枯れた川に清流を呼び戻し、 村人たちのために快適な家や温泉まで作り出していく。 さらに呪いに苦しむエルフの美少女を救い、 お人好しな商人、訳ありな獣人、腕利きのドワーフなどを取り入れ、 アルトは辺境を活気あふれる理想郷にしようと奮闘する。 一方、アルトを追放した勇者パーティーは、なぜかその活躍に陰りが見えてきて……。  ―・―・―・―・―・―・―・― タイトルを全部書くなら、 『追放された錬金術師は、神スキル【物質創造】で辺境に楽園を築きます ~今さら戻ってこいと泣きつかれても、もう遅い。周りには僕を信じてくれる仲間がいるので~』という感じ。ありそう。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」に同内容のものを投稿しています。 ※この作品以外にもいろいろと小説を投稿しています。よろしければそちらもご覧ください。

金貨増殖バグが止まらないので、そのまま快適なスローライフを送ります

桜井正宗
ファンタジー
 無能の落ちこぼれと認定された『ギルド職員』兼『ぷちドラゴン』使いの『ぷちテイマー』のヘンリーは、職員をクビとなり、国さえも追放されてしまう。  突然、空から女の子が降ってくると、キャッチしきれず女の子を地面へ激突させてしまう。それが聖女との出会いだった。  銀髪の自称聖女から『ギフト』を貰い、ヘンリーは、両手に持てない程の金貨を大量に手に入れた。これで一生遊んで暮らせると思いきや、金貨はどんどん増えていく。増殖が止まらない金貨。どんどん増えていってしまった。  聖女によれば“金貨増殖バグ”だという。幸い、元ギルド職員の権限でアイテムボックス量は無駄に多く持っていたので、そこへ保管しまくった。  大金持ちになったヘンリーは、とりあえず念願だった屋敷を買い……スローライフを始めていく!?

パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる

日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」 冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。 一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。 「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」 そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。 これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。 7/25男性向けHOTランキング1位

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

神眼のカードマスター 〜パーティーを追放されてから人生の大逆転が始まった件。今さら戻って来いと言われてももう遅い〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「いいかい? 君と僕じゃ最初から住む世界が違うんだよ。これからは惨めな人生を送って一生後悔しながら過ごすんだね」 Fランク冒険者のアルディンは領主の息子であるザネリにそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 父親から譲り受けた大切なカードも奪われ、アルディンは失意のどん底に。 しばらくは冒険者稼業をやめて田舎でのんびり暮らそうと街を離れることにしたアルディンは、その道中、メイド姉妹が賊に襲われている光景を目撃する。 彼女たちを救い出す最中、突如として【神眼】が覚醒してしまう。 それはこのカード世界における掟すらもぶち壊してしまうほどの才能だった。 無事にメイド姉妹を助けたアルディンは、大きな屋敷で彼女たちと一緒に楽しく暮らすようになる。 【神眼】を使って楽々とカードを集めてまわり、召喚獣の万能スライムとも仲良くなって、やがて天災級ドラゴンを討伐するまでに成長し、アルディンはどんどん強くなっていく。 一方その頃、ザネリのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 ダンジョン攻略も思うようにいかなくなり、ザネリはそこでようやくアルディンの重要さに気づく。 なんとか引き戻したいザネリは、アルディンにパーティーへ戻って来るように頼み込むのだったが……。 これは、かつてFランク冒険者だった青年が、チート能力を駆使してカード無双で成り上がり、やがて神話級改変者〈ルールブレイカー〉と呼ばれるようになるまでの人生逆転譚である。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る

夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!

処理中です...