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第22話 愛はすべてに勝つ
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「アキラはまだ帰っていないの?」
翌朝、シエナの気分は少しだけましになっていた。それより、アキラが帰っていないことの方が心配なのだ。
レストランで待っていたときから、何か嫌な予感はしていた。しかし、どうやらそれも的中してしまったらしい。
「まだ帰ってないの」ランランも心配している。「どうしたのかな?」
「これは一大事だ」クリスが言った。「アキラのことだから何かあったとしても、冷静に対応できているとは思うけど……それでも心配だ」
「チームのムードメーカーがいないと寂しいよー」とランラン。「あたしがムードメーカーにならないといけないじゃん」
「それはやめてほしいな」ジャックがつぶやく。
「アキラを捜しにいきましょう」シエナが言った。「みんなで力を合わせればすぐ見つかるわ」
窓から差し込む光が、四人を照らす。今日は快晴で、かなりの猛暑日だ。
クリスは渋い顔だった。「実は今日、大事なミーティングが入ってるんだ」
「え、ちょっと!」ランランがクリスをにらむ。「アキラは親友でしょ!」
「もちろん、親友だよ。誤解しないでくれ」クリスがあわてて言った。「でも、本当なんだ。今日の朝思い出したんだけど、ゲチハデ王国や、ナスカ街の代表と、僕たちの建国事業についてのプレゼンをすることになってる」
ナスカ街というのは、彼らがよく訪れる、アジトの近くにある街のことだ。
「プレゼンか。どうしても今日じゃないといけないか?」ジャックが聞いた。
「言い出しっぺは僕なんだよ。いきなり中止にすることはできない。ほんとにごめん」
「聞いただけだ。わざわざ全員で行かずとも、アキラは見つかるだろう」
「じゃあ、あたしとシエナとジャックの三人ってこと?」ランランが泣きそうな顔で言う。「誰がリーダーシップを発揮すればいいのー!?」
「実は……その……」クリスはすごく言いにくそうだ。「ミーティングのことだけど、当然僕以外の代表者も一人か二人参加することになってるんだ……それで……ゲチハデ王国の王はランランのことが気に入っているみたいだから……ランランも……」
「あのキモい変態のこと?」ランランの顔から血の気が引いた。「嫌だよぅー」
「君にしか頼めないんだ」クリスの眼差しは相変わらずかっこいい。「印象はいい方が話を進めやすいだろ?」
「もー、わかったよぉ」惚れた者の頼みには弱い。
クリスはほっとしたような表情になった。
一方で、ジャックとシエナはやる気に満ちていた。たとえ二人だけでも、絶対にアキラを連れて帰る、と。
「よし、アキラを捕まえたのだな?」
ユハ帝国では、サハエル議長が満足そうな表情で伝達係を見ていた。
「ドラゴンキラーはもうやつを始末したのか?」
「いいえ、議長。アキラとの公平な決闘を受け入れ、明日決闘が行われるとのことです」
「なんだと? アキラなど、早く殺してしまえ!」
「しかし、ドラゴンキラーはそれを……」
議長の目つきが悪くなった。「やつには好きにさせておけ。そしてお前はここから出ていけ」
「わ、わかりました」
議長の機嫌はまた悪くなった。
シエナとジャックの二人は、ユハ帝国へと向かっていた。
おそらく、アキラはユハ帝国軍に捕らえられた。ジャックの直感がそう言っていたのだ。
「アキラは強いが、集団でこられると思うように戦えないのが弱点だ。少人数、もしくはタイマンでの戦闘能力に長けている」
「いつも、最初はいいんだけどね」
「一緒に戦っていても、後半はバテている様子がわかるからな。持久力があまりないらしい」
「でも、そういうところも素敵じゃない?」
「よくわからない」
ユハ帝国へはヤコンに乗って数時間で到着した。
「ずいぶんと久しぶりね、この空気」
「もう二度と吸いたくないと思っていた」
二人とも、帝国に戻ってきてもあまりいい気分ではない。理不尽に追放された者たちなら当然だ。
「すみません、入国許可証はお持ちですか?」境界線の戦士が聞いた。「許可証がないと入れない法律でして」
「俺たちはアキラを捜しにきた。許可証など必要はない。仲間を捜索しているだけだ」
「そうよ。私たちの大切な仲間が、ここにいるかもしれないの」
二人は絶妙な演技をした。
仲間が恋しい。ただ仲間に会いたいだけなんだ。そういう意味を感じてしまうような演技だった。
「仕方ないですね。今回だけは特別です。ただし、名前をここに書いていただきたい」
二人は戦士が持っていた羊皮紙に記名をした。もちろん、本当の名前ではない。
ジャックはジェイク・ジャクソン、シエナはアリーナ・ローズと書いておいた。その場で適当に考えた偽名だ。
「入国を許可します。ユハ帝国を楽しんで」
ここだけ聞くと、何かのテーマパークのような響きだが、この帝国に夢も希望もない。あるのは議会の権力と、皇帝の圧力だけだ。
二人は杖士といえばのマントをあえて着ずに、平民の格好をしていた。そのこともあってか、まだ誰も杖士だとは疑っていない。
アキラは噴水広場の近くで訓練をしていた。
しっかり休んだことにより、昨日の体の疲れは完全に取れていて、調子もよさそうだ。
そんなアキラのもとに、ドラゴンキラーが現れた。まだ決闘の時間ではないのだが、様子を見にやってきたようだ。
「覚悟はできているのか?」
「ああ、もちろん。また戦えるなんて最高だな」
「この前とは違う。お前の泣き叫ぶ顔が浮かぶほどだ」
「ずいぶんとやる気みたいじゃん。まあ、結局俺が勝つけど」
二人は周囲から見れば友人のようにも映ったかもしれない。しかし、今では宿敵同士だ。
「楽しみにしてるぞ、ドラゴンちゃん」
ドラゴンキラーはアキラの一言を無視して去っていった。
「おいおい、無視かよ」
ちょうどそのとき、聞き覚えのある声がした。
「アキラ!」
その声の主はシエナだった。デートをほっぱらかした男に、優しく微笑みかけている。
ちなみに、ジャックはアキラからは見えない遠くの影から、シエナを見守っていた。
「シエナ!」アキラはあわてて彼女のもとに駆け寄った。「ごめん、俺、デートの約束をしてたのに――」
「もういいの。仕方ないことなんでしょ?」
「まあ、そうだけど、やっぱりごめん」
「ううん。私……その……もしレストランでデートできてたら、ずっと言いたいと思ってたことがあるんだ……」
「なんだ?」
シエナの顔は赤く染まっている。
なぜだかわからないが、アキラの顔まで赤くなっているような気がした。
「私、アキラのことが、好き」
「え?」あわてて聞き返す。
「だから、アキラのことが好きなの」シエナはもう遠慮しなくなった。「ずっと好意を伝えているつもりだったんだけど、アキラって鈍感で、なかなか気づいてくれないから」
「おいおい、俺が鈍感だって?」
「うん、全然気づいてくれないから。大好きなのに」
「確かに気づかなかったけど、それで鈍感は言い過ぎだろ」
「いや、みんな言ってることよ」
「うそだろ!? それは後で説教だな」
「……それより、アキラは私のこと、どう思ってるの?」
「それは……すごく……好きだけど」
「え?」
「二回も言わせるなって。恥ずかしいだろ」
「アキラとおんなじことしただけ。でも、もう一回言ってよ」
「シエナが好き……だ」
シエナは天国にでも行ったような気分だった。しかし、今はそれどころではない。
「アキラ!」
二人を見守っていたジャックが、タイミングを計らって近づいてきた。
「よかった。お前の鈍感さには嫌気が差していたから、これで少しはましになったわけだ」
「それは後でゆっくり話し合わないとな」
「それより、早くここから帰ろう。危険だ」
「いや、俺は残らないと」
「なぜだ?」
「ドラゴンキラーと決闘の約束をしている。ここで逃げたりしたら、俺のプライドが傷つく。それに、重要な戦いでもあるんだ」
「プライドは胸の奥底にでもしまっておけ。どんな重要な戦いにしろ、ここは敵軍の国だ。三人では無力なんだぞ」
「だが――」
「アキラ、お願い。私、アキラと一緒にいたい。早くアジトに帰りましょう。そして、ゆっくりイチャイチャ――」
「おっと、それ以上は言うな……シエナの頼みならなんでも聞くぞ」
「俺の頼みは聞かないのか?」
「それは……とにかく、シエナが言うなら仕方ない。アジトに帰ろう」
三人はこっそりと帝国を抜け出し、アジトへの帰路をたどった。
しかしアキラとシエナの距離は、以前よりもはるかに近づいていた。
★ ★ ★
~作者のコメント~
今回はシエナとアキラに焦点が当たりました。二人が今後どんなカップルになるのかは気になりますね。
ちなみに、途中あたりから、会話文に地の文を入れずに、テンポのよい形で書いてみたのですが、いかがだったでしょうか? 私自身、書き方はいろいろと模索中なので、ぜひアドバイスや意見をよろしくお願いいたします。
翌朝、シエナの気分は少しだけましになっていた。それより、アキラが帰っていないことの方が心配なのだ。
レストランで待っていたときから、何か嫌な予感はしていた。しかし、どうやらそれも的中してしまったらしい。
「まだ帰ってないの」ランランも心配している。「どうしたのかな?」
「これは一大事だ」クリスが言った。「アキラのことだから何かあったとしても、冷静に対応できているとは思うけど……それでも心配だ」
「チームのムードメーカーがいないと寂しいよー」とランラン。「あたしがムードメーカーにならないといけないじゃん」
「それはやめてほしいな」ジャックがつぶやく。
「アキラを捜しにいきましょう」シエナが言った。「みんなで力を合わせればすぐ見つかるわ」
窓から差し込む光が、四人を照らす。今日は快晴で、かなりの猛暑日だ。
クリスは渋い顔だった。「実は今日、大事なミーティングが入ってるんだ」
「え、ちょっと!」ランランがクリスをにらむ。「アキラは親友でしょ!」
「もちろん、親友だよ。誤解しないでくれ」クリスがあわてて言った。「でも、本当なんだ。今日の朝思い出したんだけど、ゲチハデ王国や、ナスカ街の代表と、僕たちの建国事業についてのプレゼンをすることになってる」
ナスカ街というのは、彼らがよく訪れる、アジトの近くにある街のことだ。
「プレゼンか。どうしても今日じゃないといけないか?」ジャックが聞いた。
「言い出しっぺは僕なんだよ。いきなり中止にすることはできない。ほんとにごめん」
「聞いただけだ。わざわざ全員で行かずとも、アキラは見つかるだろう」
「じゃあ、あたしとシエナとジャックの三人ってこと?」ランランが泣きそうな顔で言う。「誰がリーダーシップを発揮すればいいのー!?」
「実は……その……」クリスはすごく言いにくそうだ。「ミーティングのことだけど、当然僕以外の代表者も一人か二人参加することになってるんだ……それで……ゲチハデ王国の王はランランのことが気に入っているみたいだから……ランランも……」
「あのキモい変態のこと?」ランランの顔から血の気が引いた。「嫌だよぅー」
「君にしか頼めないんだ」クリスの眼差しは相変わらずかっこいい。「印象はいい方が話を進めやすいだろ?」
「もー、わかったよぉ」惚れた者の頼みには弱い。
クリスはほっとしたような表情になった。
一方で、ジャックとシエナはやる気に満ちていた。たとえ二人だけでも、絶対にアキラを連れて帰る、と。
「よし、アキラを捕まえたのだな?」
ユハ帝国では、サハエル議長が満足そうな表情で伝達係を見ていた。
「ドラゴンキラーはもうやつを始末したのか?」
「いいえ、議長。アキラとの公平な決闘を受け入れ、明日決闘が行われるとのことです」
「なんだと? アキラなど、早く殺してしまえ!」
「しかし、ドラゴンキラーはそれを……」
議長の目つきが悪くなった。「やつには好きにさせておけ。そしてお前はここから出ていけ」
「わ、わかりました」
議長の機嫌はまた悪くなった。
シエナとジャックの二人は、ユハ帝国へと向かっていた。
おそらく、アキラはユハ帝国軍に捕らえられた。ジャックの直感がそう言っていたのだ。
「アキラは強いが、集団でこられると思うように戦えないのが弱点だ。少人数、もしくはタイマンでの戦闘能力に長けている」
「いつも、最初はいいんだけどね」
「一緒に戦っていても、後半はバテている様子がわかるからな。持久力があまりないらしい」
「でも、そういうところも素敵じゃない?」
「よくわからない」
ユハ帝国へはヤコンに乗って数時間で到着した。
「ずいぶんと久しぶりね、この空気」
「もう二度と吸いたくないと思っていた」
二人とも、帝国に戻ってきてもあまりいい気分ではない。理不尽に追放された者たちなら当然だ。
「すみません、入国許可証はお持ちですか?」境界線の戦士が聞いた。「許可証がないと入れない法律でして」
「俺たちはアキラを捜しにきた。許可証など必要はない。仲間を捜索しているだけだ」
「そうよ。私たちの大切な仲間が、ここにいるかもしれないの」
二人は絶妙な演技をした。
仲間が恋しい。ただ仲間に会いたいだけなんだ。そういう意味を感じてしまうような演技だった。
「仕方ないですね。今回だけは特別です。ただし、名前をここに書いていただきたい」
二人は戦士が持っていた羊皮紙に記名をした。もちろん、本当の名前ではない。
ジャックはジェイク・ジャクソン、シエナはアリーナ・ローズと書いておいた。その場で適当に考えた偽名だ。
「入国を許可します。ユハ帝国を楽しんで」
ここだけ聞くと、何かのテーマパークのような響きだが、この帝国に夢も希望もない。あるのは議会の権力と、皇帝の圧力だけだ。
二人は杖士といえばのマントをあえて着ずに、平民の格好をしていた。そのこともあってか、まだ誰も杖士だとは疑っていない。
アキラは噴水広場の近くで訓練をしていた。
しっかり休んだことにより、昨日の体の疲れは完全に取れていて、調子もよさそうだ。
そんなアキラのもとに、ドラゴンキラーが現れた。まだ決闘の時間ではないのだが、様子を見にやってきたようだ。
「覚悟はできているのか?」
「ああ、もちろん。また戦えるなんて最高だな」
「この前とは違う。お前の泣き叫ぶ顔が浮かぶほどだ」
「ずいぶんとやる気みたいじゃん。まあ、結局俺が勝つけど」
二人は周囲から見れば友人のようにも映ったかもしれない。しかし、今では宿敵同士だ。
「楽しみにしてるぞ、ドラゴンちゃん」
ドラゴンキラーはアキラの一言を無視して去っていった。
「おいおい、無視かよ」
ちょうどそのとき、聞き覚えのある声がした。
「アキラ!」
その声の主はシエナだった。デートをほっぱらかした男に、優しく微笑みかけている。
ちなみに、ジャックはアキラからは見えない遠くの影から、シエナを見守っていた。
「シエナ!」アキラはあわてて彼女のもとに駆け寄った。「ごめん、俺、デートの約束をしてたのに――」
「もういいの。仕方ないことなんでしょ?」
「まあ、そうだけど、やっぱりごめん」
「ううん。私……その……もしレストランでデートできてたら、ずっと言いたいと思ってたことがあるんだ……」
「なんだ?」
シエナの顔は赤く染まっている。
なぜだかわからないが、アキラの顔まで赤くなっているような気がした。
「私、アキラのことが、好き」
「え?」あわてて聞き返す。
「だから、アキラのことが好きなの」シエナはもう遠慮しなくなった。「ずっと好意を伝えているつもりだったんだけど、アキラって鈍感で、なかなか気づいてくれないから」
「おいおい、俺が鈍感だって?」
「うん、全然気づいてくれないから。大好きなのに」
「確かに気づかなかったけど、それで鈍感は言い過ぎだろ」
「いや、みんな言ってることよ」
「うそだろ!? それは後で説教だな」
「……それより、アキラは私のこと、どう思ってるの?」
「それは……すごく……好きだけど」
「え?」
「二回も言わせるなって。恥ずかしいだろ」
「アキラとおんなじことしただけ。でも、もう一回言ってよ」
「シエナが好き……だ」
シエナは天国にでも行ったような気分だった。しかし、今はそれどころではない。
「アキラ!」
二人を見守っていたジャックが、タイミングを計らって近づいてきた。
「よかった。お前の鈍感さには嫌気が差していたから、これで少しはましになったわけだ」
「それは後でゆっくり話し合わないとな」
「それより、早くここから帰ろう。危険だ」
「いや、俺は残らないと」
「なぜだ?」
「ドラゴンキラーと決闘の約束をしている。ここで逃げたりしたら、俺のプライドが傷つく。それに、重要な戦いでもあるんだ」
「プライドは胸の奥底にでもしまっておけ。どんな重要な戦いにしろ、ここは敵軍の国だ。三人では無力なんだぞ」
「だが――」
「アキラ、お願い。私、アキラと一緒にいたい。早くアジトに帰りましょう。そして、ゆっくりイチャイチャ――」
「おっと、それ以上は言うな……シエナの頼みならなんでも聞くぞ」
「俺の頼みは聞かないのか?」
「それは……とにかく、シエナが言うなら仕方ない。アジトに帰ろう」
三人はこっそりと帝国を抜け出し、アジトへの帰路をたどった。
しかしアキラとシエナの距離は、以前よりもはるかに近づいていた。
★ ★ ★
~作者のコメント~
今回はシエナとアキラに焦点が当たりました。二人が今後どんなカップルになるのかは気になりますね。
ちなみに、途中あたりから、会話文に地の文を入れずに、テンポのよい形で書いてみたのですが、いかがだったでしょうか? 私自身、書き方はいろいろと模索中なので、ぜひアドバイスや意見をよろしくお願いいたします。
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