1 / 32
第1話 追放
しおりを挟む
「君たちはユハ帝国に必要ない」
ここはユハ帝国。スペイゴール大陸最強とも言われる帝国だ。
そんな帝国を長年支えてきた守護者たち、『デイブレイク』は今、帝国議会の話し合いによって追放されようとしていた。
「待ってください」我らがリーダー、クリスが声を張り上げる。「僕たちは精一杯ユハ帝国に尽くしてきました。政府の命令には忠実に従ってきたはずです」
残りのメンバー四人も、そうだ、と言うように首を縦に振っている。
「話し合いで決まったことなのだ、クリス」議長が言う。「お前たちが消えてくれれば、今までお前たちに対して払っていた多額の給料を、帝国の発展にあてられる」
「帝国がここまで規模を拡大することができたのは、俺たちが防衛を強化してきたからだ。『デイブレイク』がこの帝国に富をもたらした」普段あまり口を開かないジャックも、我慢の限界だったらしい。
「議会にそんな口のたたき方をするとは……」議会を牛耳っている老人ら十名は、わざと大げさに言った。
「ジャックの言う通りです」クリスは老人らに負けじと反抗する。
議長はクリスを軽蔑するような目で見た。「エルフは黙ってろ! とんがり耳のいきりが!」
冷静な話し合い、公正な話し合いが求められる議会で、あってはならない光景だった。
「俺たちのリーダーになんてことを――」アキラが怒りの視線を送る。
しかしクリスに止められた。
「いいんだ、アキラ。帝国もここまでだってことだよ」
「えっ、それはつまり――」
「こんな帝国、滅びるがいいさ!」クリスは今までに使ったことのない言葉を吐き捨て、議会を出た。
普段のクリスは高潔で、美しく、どんなときでも上品な言葉遣いで対応する。そんなクリスのさっきのセリフは、メンバーも議会も、誰も聞いたことがないものだった。
ジャック、アキラもクリスに続いて議会を出る。
女性陣二人も、冷酷な表情で議会を一瞥した後、ゆっくりと議会のホールを去っていった。
「それにしても、ひどいやつらだ!」ホールのある大聖堂を出ると、アキラが吐き出すように言った。
「ほんと、信じられない」普段は陽気なランランも、今回ばかりは殺気立った表情を浮かべている。
「俺たちが今までどれだけ尽くしてきたと思ってるんだか」
「セドプの戦いなんて、あたしたちがいたから――」
「まあまあ」熱が入り始めたランランを、クリスがなだめる。
「ちょっと、クリスだって議会に相当言ってたじゃない!」ランランも黙ってはいない。
クリスは笑った。「まあ、僕だって議会にはずっと不満があったからね。でも、こうなってよかったと思うよ」
「俺たち、金もなければ、仕えるところもないぜ。まったく」アキラがうなる。「全然よくないって」
「アキラ、仕える必要はないんだよ。僕たちの戦闘能力はどのチームよりも抜きん出て高いわけだ。僕たちで国を作るってのはどうだい?」
「それは反対だな」ジャックが低い声で言う。「毎日疲れるだけだろ」
「俺はけっこう賛成だ。国を作るってことは、仕事があるってことだろ?」アキラが顔を輝かせる。
「勤勉ってのはいいねー」ジャックが皮肉っぽくつぶやいた。
「だよな?」アキラは皮肉に気づいていないらしい。
「建国のことより、まずは生きることを考えた方がよさそう」絶世の美女とも称される美貌の持ち主、シエナが小さくつぶやく。
デイブレイクのメンバーは、シエナによって急に現実に引き戻された。
「なるほど」アキラが唾を飲み込む。「的確な助言だな」
彼らの目の前には、巨大な牛がいた。
牛といっても、そんじょそこらの牛ではない。狂気の牛とも言われている、紫で体長十メートルもある牛だ。目は真っ赤に燃えている――文字通り、瞳の中で炎が踊っているのだ。鼻から出る息は高温で千度以上はあると言われている。
「狂気の牛か……」クリスの頬から汗がしたたり落ちる。「議長だな」
「間違いない」アキラもうなずく。
狂気の牛はユハ帝国の象徴とも言える牛で、さっきの議会の議長、サハエル六世が飼っている。皮膚はドルエグマという硬い金属なので、どんな武器も傷つけることはできない。また、議長にしか懐かないので出会ってしまったら逃げる以外に道はない。
「みんな、逃げろ!」クリスが大声で叫んだ。
「議会も相当怒ってるらしいな。あいつらも鼻から蒸気が出てるんじゃないか?」危機一髪の状況でも、アキラはユーモアのきいたジョークが好きらしい。
五人は決して牛と戦おうとはしなかった。
戦ったところで、倒せないことを知っているからだ。
「もうこれ以上走れない」
牛から逃げること一時間。彼らは帝国の手によって強化された人間(クリスにいたってはエルフ)であるため、高速のダッシュを長い時間維持することができる。
しかし、エルフのクリス以外のメンバーは、一時間が限界だったようだ。
「追ってきてはいないみたいだ」クリスはほっとした表情で言った。
一行がたどり着いたのはスペイゴール大陸の南にある、自然豊かな草原地帯だった。
「これはラッキー。食料なんてすぐに手に入りそうだ」アキラは地面に倒れ込んでいる。
「まだ油断はできないわ」シエナがつぶやく。
彼女は絶世の美女でありながら、少し自信が欠けている。何か発言をするときには、いつも控えめだ。
「いや、ユハ帝国の領土からは相当離れた。もう追手がくる心配はない」クリスは微笑んだ。「議会は僕たちを追放できて、さぞ喜んでいることでしょうな」
「クリスって、たまに怖いときあるよな」アキラがぼそっとつぶやいた。
「それも今日だけさ」
五人は輪になるようなフォーメーションで地面に座った。
「さて、僕たちは長年仕えてきたユハ帝国から追放されたわけだ」クリスが楽しそうに話を切り出した。「杖士にとっては厳しい状況かもしれない。杖士は本来国に仕えるものだ」
「ていうか、国に仕えないと杖士って言えないわ」ランランが言う。「称号みたいなものでしょ」
「確かにそうかもしれない。だけど、逆に考えてほしい。僕たちには杖士として訓練されたことで得た力がある。誰かに仕える必要はない。僕たちの時代を作るんだよ。さっきも言ったけど、新しい国を作って、ユハ帝国を打ち破るんだ」
「それは杖士のやり方ではないだろう」ジャックが反対する。「また別の国に行って、そこの政府に仕える。そしてあのユハ帝国を滅ぼす。これでいいんじゃないか?」
「いや、伝統や掟に縛られていても、新しいものは生まれない。僕は五百七十年も生きてきて、多くのことを学んだ。歴史は作るものなんだ。誰かからの指図を受けて動くだけでは何も変わらない。僕たちの力は最強だ。みんな、僕を信じてくれないか?」
四人の中で、最初に反応したのはランランだった。
「リーダーがそう言うなら、やってみたい」
その次にアキラも動く。「五百七十歳のおじいちゃんに言われたら、確かに説得力があるな」
「私も」シエナも流れに続いた。
ジャックは義手をゆっくりと動かし、じっくりと考え込んでいる。
彼は五年前に戦いで右腕を失った。それ以来、例の金属、ドルエグマで作られた性能のいい義手を装着している。
「わかった。ひとまず、俺はみんなについていく」
「よし、その意気だ!」クリスはそのハンサムな顔で、光り輝く空を見つめる。「いよいよ僕たちの時代が始まるぞ!」
★ ★ ★
~作者のコメント~
まずはエピソード1を読んでくださり、ありがとうございます。
世界観やキャラクターも細部まで作り込んでいるので、今後のストーリーで出せていけたら嬉しいです。
まだ1話ですが、続きが気になる方は、私のモチベーションにもなるので、ぜひお気に入り登録よろしくお願いいたします!!
ここはユハ帝国。スペイゴール大陸最強とも言われる帝国だ。
そんな帝国を長年支えてきた守護者たち、『デイブレイク』は今、帝国議会の話し合いによって追放されようとしていた。
「待ってください」我らがリーダー、クリスが声を張り上げる。「僕たちは精一杯ユハ帝国に尽くしてきました。政府の命令には忠実に従ってきたはずです」
残りのメンバー四人も、そうだ、と言うように首を縦に振っている。
「話し合いで決まったことなのだ、クリス」議長が言う。「お前たちが消えてくれれば、今までお前たちに対して払っていた多額の給料を、帝国の発展にあてられる」
「帝国がここまで規模を拡大することができたのは、俺たちが防衛を強化してきたからだ。『デイブレイク』がこの帝国に富をもたらした」普段あまり口を開かないジャックも、我慢の限界だったらしい。
「議会にそんな口のたたき方をするとは……」議会を牛耳っている老人ら十名は、わざと大げさに言った。
「ジャックの言う通りです」クリスは老人らに負けじと反抗する。
議長はクリスを軽蔑するような目で見た。「エルフは黙ってろ! とんがり耳のいきりが!」
冷静な話し合い、公正な話し合いが求められる議会で、あってはならない光景だった。
「俺たちのリーダーになんてことを――」アキラが怒りの視線を送る。
しかしクリスに止められた。
「いいんだ、アキラ。帝国もここまでだってことだよ」
「えっ、それはつまり――」
「こんな帝国、滅びるがいいさ!」クリスは今までに使ったことのない言葉を吐き捨て、議会を出た。
普段のクリスは高潔で、美しく、どんなときでも上品な言葉遣いで対応する。そんなクリスのさっきのセリフは、メンバーも議会も、誰も聞いたことがないものだった。
ジャック、アキラもクリスに続いて議会を出る。
女性陣二人も、冷酷な表情で議会を一瞥した後、ゆっくりと議会のホールを去っていった。
「それにしても、ひどいやつらだ!」ホールのある大聖堂を出ると、アキラが吐き出すように言った。
「ほんと、信じられない」普段は陽気なランランも、今回ばかりは殺気立った表情を浮かべている。
「俺たちが今までどれだけ尽くしてきたと思ってるんだか」
「セドプの戦いなんて、あたしたちがいたから――」
「まあまあ」熱が入り始めたランランを、クリスがなだめる。
「ちょっと、クリスだって議会に相当言ってたじゃない!」ランランも黙ってはいない。
クリスは笑った。「まあ、僕だって議会にはずっと不満があったからね。でも、こうなってよかったと思うよ」
「俺たち、金もなければ、仕えるところもないぜ。まったく」アキラがうなる。「全然よくないって」
「アキラ、仕える必要はないんだよ。僕たちの戦闘能力はどのチームよりも抜きん出て高いわけだ。僕たちで国を作るってのはどうだい?」
「それは反対だな」ジャックが低い声で言う。「毎日疲れるだけだろ」
「俺はけっこう賛成だ。国を作るってことは、仕事があるってことだろ?」アキラが顔を輝かせる。
「勤勉ってのはいいねー」ジャックが皮肉っぽくつぶやいた。
「だよな?」アキラは皮肉に気づいていないらしい。
「建国のことより、まずは生きることを考えた方がよさそう」絶世の美女とも称される美貌の持ち主、シエナが小さくつぶやく。
デイブレイクのメンバーは、シエナによって急に現実に引き戻された。
「なるほど」アキラが唾を飲み込む。「的確な助言だな」
彼らの目の前には、巨大な牛がいた。
牛といっても、そんじょそこらの牛ではない。狂気の牛とも言われている、紫で体長十メートルもある牛だ。目は真っ赤に燃えている――文字通り、瞳の中で炎が踊っているのだ。鼻から出る息は高温で千度以上はあると言われている。
「狂気の牛か……」クリスの頬から汗がしたたり落ちる。「議長だな」
「間違いない」アキラもうなずく。
狂気の牛はユハ帝国の象徴とも言える牛で、さっきの議会の議長、サハエル六世が飼っている。皮膚はドルエグマという硬い金属なので、どんな武器も傷つけることはできない。また、議長にしか懐かないので出会ってしまったら逃げる以外に道はない。
「みんな、逃げろ!」クリスが大声で叫んだ。
「議会も相当怒ってるらしいな。あいつらも鼻から蒸気が出てるんじゃないか?」危機一髪の状況でも、アキラはユーモアのきいたジョークが好きらしい。
五人は決して牛と戦おうとはしなかった。
戦ったところで、倒せないことを知っているからだ。
「もうこれ以上走れない」
牛から逃げること一時間。彼らは帝国の手によって強化された人間(クリスにいたってはエルフ)であるため、高速のダッシュを長い時間維持することができる。
しかし、エルフのクリス以外のメンバーは、一時間が限界だったようだ。
「追ってきてはいないみたいだ」クリスはほっとした表情で言った。
一行がたどり着いたのはスペイゴール大陸の南にある、自然豊かな草原地帯だった。
「これはラッキー。食料なんてすぐに手に入りそうだ」アキラは地面に倒れ込んでいる。
「まだ油断はできないわ」シエナがつぶやく。
彼女は絶世の美女でありながら、少し自信が欠けている。何か発言をするときには、いつも控えめだ。
「いや、ユハ帝国の領土からは相当離れた。もう追手がくる心配はない」クリスは微笑んだ。「議会は僕たちを追放できて、さぞ喜んでいることでしょうな」
「クリスって、たまに怖いときあるよな」アキラがぼそっとつぶやいた。
「それも今日だけさ」
五人は輪になるようなフォーメーションで地面に座った。
「さて、僕たちは長年仕えてきたユハ帝国から追放されたわけだ」クリスが楽しそうに話を切り出した。「杖士にとっては厳しい状況かもしれない。杖士は本来国に仕えるものだ」
「ていうか、国に仕えないと杖士って言えないわ」ランランが言う。「称号みたいなものでしょ」
「確かにそうかもしれない。だけど、逆に考えてほしい。僕たちには杖士として訓練されたことで得た力がある。誰かに仕える必要はない。僕たちの時代を作るんだよ。さっきも言ったけど、新しい国を作って、ユハ帝国を打ち破るんだ」
「それは杖士のやり方ではないだろう」ジャックが反対する。「また別の国に行って、そこの政府に仕える。そしてあのユハ帝国を滅ぼす。これでいいんじゃないか?」
「いや、伝統や掟に縛られていても、新しいものは生まれない。僕は五百七十年も生きてきて、多くのことを学んだ。歴史は作るものなんだ。誰かからの指図を受けて動くだけでは何も変わらない。僕たちの力は最強だ。みんな、僕を信じてくれないか?」
四人の中で、最初に反応したのはランランだった。
「リーダーがそう言うなら、やってみたい」
その次にアキラも動く。「五百七十歳のおじいちゃんに言われたら、確かに説得力があるな」
「私も」シエナも流れに続いた。
ジャックは義手をゆっくりと動かし、じっくりと考え込んでいる。
彼は五年前に戦いで右腕を失った。それ以来、例の金属、ドルエグマで作られた性能のいい義手を装着している。
「わかった。ひとまず、俺はみんなについていく」
「よし、その意気だ!」クリスはそのハンサムな顔で、光り輝く空を見つめる。「いよいよ僕たちの時代が始まるぞ!」
★ ★ ★
~作者のコメント~
まずはエピソード1を読んでくださり、ありがとうございます。
世界観やキャラクターも細部まで作り込んでいるので、今後のストーリーで出せていけたら嬉しいです。
まだ1話ですが、続きが気になる方は、私のモチベーションにもなるので、ぜひお気に入り登録よろしくお願いいたします!!
22
お気に入りに追加
778
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
嫌味なエリート治癒師は森の中で追放を宣言されて仲間に殺されかけるがギフト【痛いの痛いの飛んでいけぇ〜】には意外な使い方があり
竹井ゴールド
ファンタジー
森の中で突然、仲間に追放だと言われた治癒師は更に、
「追放出来ないなら死んだと報告するまでだ、へっへっへっ」
と殺されそうになる。
だが、【痛いの痛いの飛んでけぇ〜】には【無詠唱】、【怪我移植(移植後は自然回復のみ)】、【発動予約】等々の能力があり·······
【2023/1/3、出版申請、2023/2/3、慰めメール】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる
静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】
【複数サイトでランキング入り】
追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語
主人公フライ。
仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。
フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。
外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。
しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。
そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。
「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」
最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。
仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。
そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。
そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。
一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。
イラスト 卯月凪沙様より
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話7話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい
桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました
遥 かずら
ファンタジー
冒険者ギルドに所属しているエンジは剣と魔法の才能が無く、文字を書くことだけが取り柄であった。落ちこぼれスキル【転写】を使いギルド帳の筆記作業で生計を立てていた。そんなある日、立ち寄った勇者パーティーの貴重な古代書を間違って書き写してしまい、盗人扱いされ、勇者によってギルドから追放されてしまう。
追放されたエンジは、【転写】スキルが、物やスキル、ステータスや魔法に至るまで何でも【コピー】できるほどに極められていることに気が付く。
やがて彼は【コピー】マスターと呼ばれ、世界最強の冒険者となっていくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる