38 / 38
第34話 メインヒロインにガチ恋されるのもいいのかもしれない
しおりを挟む
ラメセスは元気だった。
闇の魔術で心身を痛めつけられた割には、というわけでもない。
普通に元気だった。
「レッド、なかなか見舞いに来てくれないから心配したよ」
「心配したのはこっちなんだけど」
「どうして僕のことを心配する必要があるんだい?」
ここでラメセスを一発殴るのはどうだろう。
「元気そうでよかった。じゃあな、俺はもう行く」
「寂しいから待ちたまえ、レッド。僕はこう見えても、意外と寂しがりやなんだよ」
それは知らなかった。
それなら1秒でも早くこの部屋を出た方がよさそうだ。今回の闘技大会ではっきりしたこととして、ラメセスもやっぱりおかしい、ということが挙げられる。
「そういえば、優勝者のことだけど、僕の方から君を推薦しておくよ。シャロットとの結婚は優勝が条件だと聞いたからね」
「頼むからやめてくれ」
どうしてラメセスは俺とシャロットをくっつけたがるんだ?
もしや、シャロットに金でも渡されてるんだろうか。
金のこととなれば、ラメセスはなんでもしそうだ。
でも、シャロットはラメセスと話すことも嫌がっていたし、そんな頼みはしないと思う。
「レッド、どうして君は、そんなにシャロットからの好意を拒絶するんだい?」
寝台に横になって病人のふりをしているラメセスは、いつにも増して真剣な表情で問い掛けてきた。
まあ、こいつに会ったの1日前だけど。
「俺は……心に決めた人がいて……」
「うん」
「だから、シャロットの気持ちには応えられない」
「そうか」
──シャロットの気持ちには応えられない。
そうはっきり言った時、胸のどこかが痛む。そんな気がした。
ラメセスは俺の答えを慈悲深い表情で受け止めたかと思うと、爽やかな笑顔で次の言葉を紡ぐ。
「レッドは本当に凄いヒューマンだよ。会って間もない僕達だけど、なんだか何十年も一緒に苦難を乗り越えてきたような気がする」
このセリフ、会って1日目に言うようなものじゃない。
でも、彼は真剣だ。
「仮にシャロットの気持ちに応えられないとしても、お互いに後悔だけはしないでくれたまえ、レッド」
「後悔……?」
「小さな誤解や意見の食い違いが、時間がたつと大きな問題に発展することがあるんだ。仲睦まじい君達を見ている僕としても、やっぱりそのままでいて欲しい。なんて、自分勝手な発言かな」
ラメセスは俺よりもずっと長い時間を生きている。
エルフの時間間隔は、ヒューマンや小人族のそれとはまったく違う。
だからこそ、今のようなことが言えるのかもしれない。
長い人生を歩んできたラメセスが言うと、ありきたりなセリフも深みを増す。
「ありがとう、ラメセス」
珍しく、ラメセスに感謝した。
完全に敗れたことで、頭が冷え、まともなことが言えるようになったのかもしれない。今のラメセスのシリアスな表情は、それだけ異様な光景だ。
「ちゃんとシャロットと話さないとな」
俺は微笑みながらそう言うと、話が変な方向に曲がらないうちに、救護室を去った。
「え、レッド? まだとっておきのセリフが残ってるんだけど──」
***
シャロットは闘技場の外にいた。
街に緑を増やすための取り組みとして設置されている、大木のそばでひとり、清楚系美女の雰囲気を醸し出している。
学院を卒業した後、彼女から愛の告白をされ、そしてそれを断ったのも大きな木の前だ。
あの頃の記憶が蘇る。
なんだか懐かしい。
あれ?
卒業したのって、つい数日前だ。
「レッドくん、なんだか卒業式が懐かしいですね」
シャロットと同じレベルだった。
「懐かしいというか、卒業してまだ1週間もたってないだろ」
「そうですか? もうレッドくん、可愛いですね」
意味がわからない。
「そういえばあの時、俺、シャロットからの告白を断ったんだよな」
「え? 私振られたんですか? あの時、レッドくんは俺と結婚しようって言ってくれましたよね?」
「そんな記憶はないけど」
「そっか。そう、ですよね……」
俺がいつもの調子で正直なツッコミを入れると、シャロットは落ち込んだようにうつむいた。
もっとおかしなことを言ってくると思ったのに。
なんだか調子が狂う。
「シャロットは1番の親友だ。学院でも、友達がいなかった俺に声を掛けてくれただろ?」
「私、ずっとレッドくんに憧れてたんです。私はそんなレッドくんを独り占めしたくて……だから、きっと私がレッドくんと友達になっていなければ、レッドくんにはたくさんの友達ができてたと思いますよ。レッドくん、素敵な人ですから」
「そんなことないって」
今のシャロットは珍しく落ち込んでいる。
そんなシャロットを見るのが初めてだからこそ、どういう風に声を掛けるべきなのかわからなくなった。
「私の気持ちはずっと変わりません、レッドくん。声を掛けた時から──いえ、声を掛ける前から、あなたのことが大好きでした」
「シャロット……俺……」
「いいんです。好きな女性がいるんですよね?」
「──ッ」
「見てたらわかりますよ。私はレッドくんを愛してますから、レッドくんが私でない他の誰かに想いを寄せていることなんて」
「……」
少し前までのノリなら、言いやすかった。
俺はセルシが好きで、シャロットとは友達としてやっていきたい、と。
俺にも好きに正直に生きる権利はある。
だからシャロットに気を遣う必要はない。でも、違うんだ。そういう意味で言いにくいんじゃない。
俺はシャロットのことを……。
「レッドくん、私の気持ちは永遠に変わりません。大好きです」
シャロットが手を握ってきた。
彼女からのボディータッチには慣れているはずだ。
それなのに、今回は心臓がばくばくと激しく拍動し、体温が一気に上がった。
「シャロット、俺も君のことが──」
唇が奪われた。
お互いの息遣いと、心臓の鼓動がはっきりと聞こえる。
いつまでもこうしていたい。
ずっと近くにいてくれた存在との距離が、今、完全にゼロになり、お互いの境界が溶けていく。
「レッドくん」
永遠のような口づけの後、シャロットが幸せを噛み締めるような笑みを浮かべた。
「今キスしたので、責任は取ってもらえますよね? てことはレッドくんはもう今後二度と私以外の女に接触するのは禁止です。いいですか? でも安心してください。私は一生レッドくんを愛し続けますし、このまま今日は寝台の上で愛を確かめ合いましょう。子供は何人欲しいですか? とりあえず、男の子100人と、女の子100人は最低でもいりますよね。私とレッドくんの子供なら、きっと世界最高の──」
ああ、メインヒロインにガチ恋されるのは、やっぱりかなり厄介なのかもしれない。
《作者あとがき》
異世界ファンタジー×ラブコメの、『悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件』はいかがでしたか。
おはようございます、こんにちは、こんばんは、作者のエース皇命です。
あなたはどのキャラクターが好きですか?
書き終わってみると、ラメセスがとてもいい味を出していたようにも思えます。
みんな何かしらの欠点、というか問題点がありますが、だからこそ、罪な男レッドの物語が面白くなるのです。
今後も読者の皆様に楽しんでいただける、最高のエンタメ作品をお届けしたいと考えています。
今作の他にも、『実はチートの転生者』や『勇者学園の異端児は強者ムーブをかましたい』といった作品を手掛けているので、ぜひ読みにきてくださいね。
罪な男だぜ、俺は。
ここまで、『悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件』を応援してくださり、ありがとうございました! またエンタメの世界で会いましょう。
闇の魔術で心身を痛めつけられた割には、というわけでもない。
普通に元気だった。
「レッド、なかなか見舞いに来てくれないから心配したよ」
「心配したのはこっちなんだけど」
「どうして僕のことを心配する必要があるんだい?」
ここでラメセスを一発殴るのはどうだろう。
「元気そうでよかった。じゃあな、俺はもう行く」
「寂しいから待ちたまえ、レッド。僕はこう見えても、意外と寂しがりやなんだよ」
それは知らなかった。
それなら1秒でも早くこの部屋を出た方がよさそうだ。今回の闘技大会ではっきりしたこととして、ラメセスもやっぱりおかしい、ということが挙げられる。
「そういえば、優勝者のことだけど、僕の方から君を推薦しておくよ。シャロットとの結婚は優勝が条件だと聞いたからね」
「頼むからやめてくれ」
どうしてラメセスは俺とシャロットをくっつけたがるんだ?
もしや、シャロットに金でも渡されてるんだろうか。
金のこととなれば、ラメセスはなんでもしそうだ。
でも、シャロットはラメセスと話すことも嫌がっていたし、そんな頼みはしないと思う。
「レッド、どうして君は、そんなにシャロットからの好意を拒絶するんだい?」
寝台に横になって病人のふりをしているラメセスは、いつにも増して真剣な表情で問い掛けてきた。
まあ、こいつに会ったの1日前だけど。
「俺は……心に決めた人がいて……」
「うん」
「だから、シャロットの気持ちには応えられない」
「そうか」
──シャロットの気持ちには応えられない。
そうはっきり言った時、胸のどこかが痛む。そんな気がした。
ラメセスは俺の答えを慈悲深い表情で受け止めたかと思うと、爽やかな笑顔で次の言葉を紡ぐ。
「レッドは本当に凄いヒューマンだよ。会って間もない僕達だけど、なんだか何十年も一緒に苦難を乗り越えてきたような気がする」
このセリフ、会って1日目に言うようなものじゃない。
でも、彼は真剣だ。
「仮にシャロットの気持ちに応えられないとしても、お互いに後悔だけはしないでくれたまえ、レッド」
「後悔……?」
「小さな誤解や意見の食い違いが、時間がたつと大きな問題に発展することがあるんだ。仲睦まじい君達を見ている僕としても、やっぱりそのままでいて欲しい。なんて、自分勝手な発言かな」
ラメセスは俺よりもずっと長い時間を生きている。
エルフの時間間隔は、ヒューマンや小人族のそれとはまったく違う。
だからこそ、今のようなことが言えるのかもしれない。
長い人生を歩んできたラメセスが言うと、ありきたりなセリフも深みを増す。
「ありがとう、ラメセス」
珍しく、ラメセスに感謝した。
完全に敗れたことで、頭が冷え、まともなことが言えるようになったのかもしれない。今のラメセスのシリアスな表情は、それだけ異様な光景だ。
「ちゃんとシャロットと話さないとな」
俺は微笑みながらそう言うと、話が変な方向に曲がらないうちに、救護室を去った。
「え、レッド? まだとっておきのセリフが残ってるんだけど──」
***
シャロットは闘技場の外にいた。
街に緑を増やすための取り組みとして設置されている、大木のそばでひとり、清楚系美女の雰囲気を醸し出している。
学院を卒業した後、彼女から愛の告白をされ、そしてそれを断ったのも大きな木の前だ。
あの頃の記憶が蘇る。
なんだか懐かしい。
あれ?
卒業したのって、つい数日前だ。
「レッドくん、なんだか卒業式が懐かしいですね」
シャロットと同じレベルだった。
「懐かしいというか、卒業してまだ1週間もたってないだろ」
「そうですか? もうレッドくん、可愛いですね」
意味がわからない。
「そういえばあの時、俺、シャロットからの告白を断ったんだよな」
「え? 私振られたんですか? あの時、レッドくんは俺と結婚しようって言ってくれましたよね?」
「そんな記憶はないけど」
「そっか。そう、ですよね……」
俺がいつもの調子で正直なツッコミを入れると、シャロットは落ち込んだようにうつむいた。
もっとおかしなことを言ってくると思ったのに。
なんだか調子が狂う。
「シャロットは1番の親友だ。学院でも、友達がいなかった俺に声を掛けてくれただろ?」
「私、ずっとレッドくんに憧れてたんです。私はそんなレッドくんを独り占めしたくて……だから、きっと私がレッドくんと友達になっていなければ、レッドくんにはたくさんの友達ができてたと思いますよ。レッドくん、素敵な人ですから」
「そんなことないって」
今のシャロットは珍しく落ち込んでいる。
そんなシャロットを見るのが初めてだからこそ、どういう風に声を掛けるべきなのかわからなくなった。
「私の気持ちはずっと変わりません、レッドくん。声を掛けた時から──いえ、声を掛ける前から、あなたのことが大好きでした」
「シャロット……俺……」
「いいんです。好きな女性がいるんですよね?」
「──ッ」
「見てたらわかりますよ。私はレッドくんを愛してますから、レッドくんが私でない他の誰かに想いを寄せていることなんて」
「……」
少し前までのノリなら、言いやすかった。
俺はセルシが好きで、シャロットとは友達としてやっていきたい、と。
俺にも好きに正直に生きる権利はある。
だからシャロットに気を遣う必要はない。でも、違うんだ。そういう意味で言いにくいんじゃない。
俺はシャロットのことを……。
「レッドくん、私の気持ちは永遠に変わりません。大好きです」
シャロットが手を握ってきた。
彼女からのボディータッチには慣れているはずだ。
それなのに、今回は心臓がばくばくと激しく拍動し、体温が一気に上がった。
「シャロット、俺も君のことが──」
唇が奪われた。
お互いの息遣いと、心臓の鼓動がはっきりと聞こえる。
いつまでもこうしていたい。
ずっと近くにいてくれた存在との距離が、今、完全にゼロになり、お互いの境界が溶けていく。
「レッドくん」
永遠のような口づけの後、シャロットが幸せを噛み締めるような笑みを浮かべた。
「今キスしたので、責任は取ってもらえますよね? てことはレッドくんはもう今後二度と私以外の女に接触するのは禁止です。いいですか? でも安心してください。私は一生レッドくんを愛し続けますし、このまま今日は寝台の上で愛を確かめ合いましょう。子供は何人欲しいですか? とりあえず、男の子100人と、女の子100人は最低でもいりますよね。私とレッドくんの子供なら、きっと世界最高の──」
ああ、メインヒロインにガチ恋されるのは、やっぱりかなり厄介なのかもしれない。
《作者あとがき》
異世界ファンタジー×ラブコメの、『悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件』はいかがでしたか。
おはようございます、こんにちは、こんばんは、作者のエース皇命です。
あなたはどのキャラクターが好きですか?
書き終わってみると、ラメセスがとてもいい味を出していたようにも思えます。
みんな何かしらの欠点、というか問題点がありますが、だからこそ、罪な男レッドの物語が面白くなるのです。
今後も読者の皆様に楽しんでいただける、最高のエンタメ作品をお届けしたいと考えています。
今作の他にも、『実はチートの転生者』や『勇者学園の異端児は強者ムーブをかましたい』といった作品を手掛けているので、ぜひ読みにきてくださいね。
罪な男だぜ、俺は。
ここまで、『悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件』を応援してくださり、ありがとうございました! またエンタメの世界で会いましょう。
13
お気に入りに追加
154
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
【完結】勇者パーティーの裏切り者
エース皇命
ファンタジー
「この勇者パーティーの中に裏切り者がいる」
Sランク勇者パーティーの新人オーウェン=ダルクは、この神託の予言が示す『裏切り者』が自分のことだと思っていた。
並々ならぬ目的を持ち、着実に実力をつけていくオーウェン。
しかし、勇者パーティーのリーダー、ウィル=ストライカーから裏切り者が別にいることを知らされる。
容疑者はオーウェンを除いて6人。
リーダーのウィルに、狼の獣人ロルフ、絶世の美女ヴィーナス、双子のアルとハル、そして犬の獣人クロエ。
一体誰が勇者パーティーの裏切り者なのか!?
そして、主人公オーウェンの抱える狂気に満ちた野望とは!?
エース皇命が贈る、異世界ファンタジーコメディー、開幕!
※小説家になろう、エブリスタでも投稿しています。
【勇者パーティーの裏切り者は、どうやら「俺」じゃないらしい】
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界をスキルブックと共に生きていく
大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる