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06夢オチ?

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起きた時には服を着てベッドも綺麗でさっきのは夢だったのか。
混乱をしている私に慎也君が気づいて水を持ってきてくれた。

「はい結奈さん。急に倒れるから心配しましたよ。飲みすぎていたからぐっすり寝てしまっていたので、俺の家に連れて来ました。結奈さんの住所は知ってますけど流石に行くのはまずいでしょ?」

『あの、私……もしかして、何か…』

「俺は何もしてません。嫌われたくなかったからしてませんよ」

ヘラヘラと笑う慎也君にやや不信感を感じるものの、違うと言うのならそうなのだろ。
私は素直に慎也君に謝った。

『えっと、疑って御免なさい』

「いえいえ、俺は全然気にして無いです。結奈さんの心配が取れたなら良かったです」

笑顔の慎也くんに私はホッとした。

『あの、ごめんね初対面でこんな失態を見せて…。こんな感じだから私の事は諦め…』

「諦めません、絶対に。俺結奈さんを愛している気持ちは誰にも負けません」

慎也君は私の耳元に唇を近寄らせて呟く。

「結奈さんは俺のものです。……だから誰にもやりませんから」

『っ!?』

低音イケボイスが耳元で囁かれて思わずマンコがキュッと締まる感覚を感じた。
私ってば、今の声で感じたんだ…。
急に恥ずかしくなって片手で耳を押さえてそっぽを向く。

「もしかして、感じちゃいました?顔…真っ赤ですよ」

『ち、違っ』

「えぇ~、感じてくれたんだ。可愛い~。俺の奥さん可愛い。もっと耳元で囁こうかな?」

『やだっ、止めてっ!』

じわじわと近寄ってくる慎也君を手で押して抵抗をすると彼の唇が額に当たった。

ちゅっ♡♡♡♡

『なっ!!』

「反応可愛いっ!やばい、俺勃つ…」

『ステイ!!』

「わん」

ヘラヘラと笑いながら返事をする慎也君を私は睨みつける。

「今日はこの辺で止めてあげますね。じゃあ、ご飯を食べて家に送りましょうか?……それとも、泊まっていきますか?」

『家に帰る』

「ははっ、即答。そんなに警戒しなくても……ぷぷっ、可愛い。あははは」

笑い出す慎也君に私は不機嫌になって思いっきり舌を出してあっかんべーをした。

「なんですか?舌を舐めて欲しいって事ですか?」

『可笑しいでしょ!!全体的にズレてる!』

「やっぱり可愛いな、俺の奥さん」

『…奥さんじゃ無いし。か、り、で付き合ってるだけだからね!私いまから繁忙期に入るから会えなくなるから』

「じゃあ、会社調べて待ち伏せをしますね。俺何時間でも待てますから。体力もありますし」

会社を特定なんて。
…いや、彼なら出来そうで危険だ。
しかもあのイケメンが会社の玄関で待ち伏せなんてしたら…。
目立つし、女性社員からの風当たりが更に酷くなるから恐ろしい…。
私は身震いをして慎也君を睨んだ。

『待ち伏せは止めて』

「じゃあ会う時間を作って下さい。ってか、合鍵を下さい。それで諦めてあげます」

『合鍵!?嫌よ!!』

「じゃあ待ち伏せしますね。会社は保険証を調べたら一発ですね」

ヘラヘラと笑う慎也君にぞっとした。
以前合鍵を作って持っている。
その話をリリィちゃん、つまり慎也くんにした事を彼は覚えていたらしい。

「どうなんですか?合鍵か、待ち伏せか?」

『…合鍵』

「そうですか。良かった、俺鍵をもらえなかったらマジで待ち伏せを毎日毎日毎日する所でした」

『本当にやめて下さい…割と本気で』

「えぇ~」

私はバックを探して合鍵を取り出すと慎也君に渡した。

『絶対に悪用しないでよ!』

「え?しませんよ。合鍵をおかずにオナニーをするぐ…」

『ステイッ!!』

「わん」

今オナニーって言った!?
私の鍵でオナニーをするって…。
マジで鍵を渡したの後悔をした。

『あの、鍵を返して…』

「え?返しませんよ。後生大事にしますから」

『マジか…』

私は頭が痛くなって眉間を手で押した。
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