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03プロポーズ
しおりを挟む『えっと、今結婚って言いました?』
私が聞くと恐らく年下であろう慎也くんは私に頭を下げた。
「もう、なゆさんしか頼めないんですっ!俺が男だったら結婚したいって言いましたよね?」
『えっと、リリィちゃんなんだよね?』
「はい、そうです」
『最近課金してゲットしたアイテムは?』
「フリフリピンクのワンピースですっ!」
これは…間違いない。
フリフリピンクのワンピースは課金をしても中々当たらないのに、リリィちゃんだけが一発で当てた。
だから、他の人は殆ど手に入れてないし、そもそもイケメンからフリフリのワンピースと言う言葉が出ないだろう…。
『で、リリィちゃんはなんで私と結婚したいわけ?』
「えっと、なゆさんの事をずっと素敵だなって思ってまして。結婚するならなゆさんが良いと思っていたんですっ」
『はいちょっと待って!』
「なんですか??」
『その、百歩譲って付き合う事はあったとしても結婚は無いでしょ?一生の事なんだよ?そんな事を簡単に決めれないよ』
「じゃあ付き合って貰えるんですか!?」
『ポジティブか、だから百歩譲って言ったよね?付き合わないし結婚もしないよ』
私の言葉にまるで耳や尻尾があったらヘタレているだろう姿が慎也君から見えた。
『それに、君は若いよね?その私とは合わないと思う』
「いえっ!愛に歳の差なんて関係ありませんっ!どうか俺と結婚して下さいっ!!」
『えっと、今の私の話を聞いてた??』
「聞いてましたっ!でも結婚するならなゆさんとしか出来ませんっ!俺、婚約者を23歳までに見つけないといけなくて…。そうじゃなかったら許嫁と結婚させられるんです。あとたった二年しかなくて…だからなゆさんしかいないんです。愛していますから結婚して下さい!」
『慎也君??君は人の話を聞いて居ないのかな?それともポジティブ過ぎるのかな?私断ったよね、初対面で結婚を申し込むなんてどうかしているよ』
私はため息をついて慎也君に言うが勢いは衰えず私に迫ってくる。
「あのっ!ゲームでは付き合ってますよね?女性同士のキャラでも出来る珍しいシステムで俺と付き合ってますよね!」
…そうなのだ、私はリリィちゃんが大好き過ぎて恋人申請をした。
それも私から申し込んだのだ。
しかし、相手が男性でリアルであれば話は別だ。
『私、軽い女じゃ無いから他をあたってくれる?君ならすぐに頷く人は沢山いるよ』
「いやです」
『は??』
「なゆさんじゃ無いと嫌なんですっ!どうか俺と結婚して下さいっ!!一生大事にします」
『待て待て待て青年よ、プロポーズする相手を間違えているから』
「いえっ!合っていますから問題ないですっ!」
『えっと、私を選ぶ理由が分からないよ』
「なゆさんだから良いんですっ!お願いですから、結婚して下さい!」
あまりに引かないリリィちゃんこと慎也君に私は戸惑ったが、ある事を思いついた。
『分かりました。じゃあ三ヶ月お試し期間で付き合おう。それでダメなら諦めて』
「お試し期間…はいっ!!質問があります」
『えっと慎也君どうぞ』
「エッチは込みですか?身体の相性も結婚生活では重要になってきます。それにもしエッチが合わなとか言われて他の男性と浮気をしたら俺…なゆさんを監禁する。一生外に出さない」
待て待て待て。
今爽やか青年からとんでもない言葉を聞きましたけど…。
空耳だろうか?
そうだ、きっと空耳に違いない。
焦る私は冷や汗をかいて答える。
『エッチはな…』
「アリですね。分かりました!じゃあ、お名前を聞いて良いですか?教えてくれなかったら俺は自分の全力で調べ上げますよ?嘘は通じませんから」
さっきから、この青年は黒くありませんか?
リリィちゃんってこんなんだっけ?
私は後が恐ろしてくて本名を名乗った。
『神田結奈です』
「神田結奈さん…、あぁやっと名前を知れた。本当は調べてしまおうかと思う気持ちを我慢していました。教えて下さってありがとうございます!!」
『えっと慎也君、少し自重しようか。ステイだよ』
「わん』
笑顔で答える慎也君に戸惑う私だった。
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