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序章
5. 1年生き延びた成果
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「ふぅ…今回はこんな感じかな」
あれから1年の歳月が流れた。
時の流れというのは、子供から大人になれば早くなるというのは本当の事だと悟る。
相変わらず、マイホームがあるこの森からは一方に出ていない。だって、生活を安定させるまでの資源回収と、あのおっちょこちょいな女神さまがやっていなかった防犯対策に専念するしかなかったのだ。
この世界に転生されてからは、だいぶこのアバターの感覚に成れたかもしれない。
戦闘面に関しては、なるべく幽体離脱していた自分を出来るだけアバターに近づけるようにし、アバターと同じ目線で鍛える事にした。そうすれば、動かしているコントローラーのスティックの傾き具合やボタンの押し具合を精神に研ぎ澄まし、体の複雑な動きを再現できるようになったのだ。
次に能力に関しては、レベルを上げていく事に解放されることが判明した。
最大限の発見は特殊スキルである・結界魔術Lv10であろう。このスキルは"アウェイクスピリットオンライン"で元々、味方を守るバリアや敵に嵌める罠として活用していたものである。
しかし、それ以外でもゲームではあり得ない特性を発見した。
それはとある実験。興味本位で自分の結界がどれ程の耐久性があるのか思った時だ。
数メートル先に白っぽく透明なキューブ状の結界を置き、そこに自分の手で炎系魔術の基礎である『ファイアーボール』を放つ。勢いよく手から発射された火球はそのまま直線状に進み、あと数センチに届いたところ…
ガッ!シュウゥゥゥゥ――――
「!?」
そこであり得ない現象を見た。
結界にぶつかったかと思えば、逆に立方体の中央に吸い込まれるように吸収されたのだ!どういうこと?とオルタは考える。あれが本来の結界魔術ならば、当たった瞬間に炎弾が貫通するか爆散するはずだ。どちらでもない。やがて全てを吸収し終えると、そこには『ファイアーボール』を吸収したキューブがカランと音を立てて落ちていた。
もしかして…と近づき、手に取ってみる。キューブの中には、まるで時が止まったかのような保存している『ファイアーボール』があり、さらにそこから別の方向へ思いっきり投げる。
カッ!ボォォォン!!
地面に当たると同時に、本来の『ファイアーボール』が当たったような爆発を引き起こした。
これはすごい!その後、風・土・水属性の魔法も閉じ込めることができ、これは戦術に応用できるかもしれない!敵が使用してきた魔術をそのままお返し…MPの消費量を極限まで抑えることが出来る。
流石はLv.10。そこから改良を加えるように、元々の結界の更に内側に結界を封じ込めることが出来る荒業を発見した。これがあれば、一つの何重に重なった結界の中で一つの属性で大量の威力を放出できるし、違う属性を組み合わせて追加ダメージなどを誘うこともできる。
そして、ある大岩を前に立った自分。右手には…風魔術のキューブを仕込ませている水魔術を閉じ込めた結界…俺はその攻撃方法の名を叫んだ。
「衝撃立方体!!」
ドゴォォォォ――――ン!!!
少しバランスを崩してしまったが、右手からそれを直接岩にぶつける。
水と風魔術を閉じ込めたキューブは、岩に当たって砕け散ったと同時にそのまま大爆発を起こす。粉々に砕かれる岩。なんてことはない…結界から解放され、合わせ混ざった威力や効果をそのままに岩にぶつけたのだから。
それから結界について色々試した。
挙句の果てには、雷が鳴り響く大嵐の日…付近の森の木より長い鉄の棒を設置して、そこから例の結界魔術を何個も繋いでみる。すると…
ピカッダァァァン!!!!
うおおお!避雷針である鉄棒の間近は怖すぎる!!
しかし繋いでいた何個の結界魔術の中に、雷のエネルギーを保存させることが出来た。そして俺はこう思った。
「(この結界魔術……間違いすぎてない??)」
あれから1年の歳月が流れた。
時の流れというのは、子供から大人になれば早くなるというのは本当の事だと悟る。
相変わらず、マイホームがあるこの森からは一方に出ていない。だって、生活を安定させるまでの資源回収と、あのおっちょこちょいな女神さまがやっていなかった防犯対策に専念するしかなかったのだ。
この世界に転生されてからは、だいぶこのアバターの感覚に成れたかもしれない。
戦闘面に関しては、なるべく幽体離脱していた自分を出来るだけアバターに近づけるようにし、アバターと同じ目線で鍛える事にした。そうすれば、動かしているコントローラーのスティックの傾き具合やボタンの押し具合を精神に研ぎ澄まし、体の複雑な動きを再現できるようになったのだ。
次に能力に関しては、レベルを上げていく事に解放されることが判明した。
最大限の発見は特殊スキルである・結界魔術Lv10であろう。このスキルは"アウェイクスピリットオンライン"で元々、味方を守るバリアや敵に嵌める罠として活用していたものである。
しかし、それ以外でもゲームではあり得ない特性を発見した。
それはとある実験。興味本位で自分の結界がどれ程の耐久性があるのか思った時だ。
数メートル先に白っぽく透明なキューブ状の結界を置き、そこに自分の手で炎系魔術の基礎である『ファイアーボール』を放つ。勢いよく手から発射された火球はそのまま直線状に進み、あと数センチに届いたところ…
ガッ!シュウゥゥゥゥ――――
「!?」
そこであり得ない現象を見た。
結界にぶつかったかと思えば、逆に立方体の中央に吸い込まれるように吸収されたのだ!どういうこと?とオルタは考える。あれが本来の結界魔術ならば、当たった瞬間に炎弾が貫通するか爆散するはずだ。どちらでもない。やがて全てを吸収し終えると、そこには『ファイアーボール』を吸収したキューブがカランと音を立てて落ちていた。
もしかして…と近づき、手に取ってみる。キューブの中には、まるで時が止まったかのような保存している『ファイアーボール』があり、さらにそこから別の方向へ思いっきり投げる。
カッ!ボォォォン!!
地面に当たると同時に、本来の『ファイアーボール』が当たったような爆発を引き起こした。
これはすごい!その後、風・土・水属性の魔法も閉じ込めることができ、これは戦術に応用できるかもしれない!敵が使用してきた魔術をそのままお返し…MPの消費量を極限まで抑えることが出来る。
流石はLv.10。そこから改良を加えるように、元々の結界の更に内側に結界を封じ込めることが出来る荒業を発見した。これがあれば、一つの何重に重なった結界の中で一つの属性で大量の威力を放出できるし、違う属性を組み合わせて追加ダメージなどを誘うこともできる。
そして、ある大岩を前に立った自分。右手には…風魔術のキューブを仕込ませている水魔術を閉じ込めた結界…俺はその攻撃方法の名を叫んだ。
「衝撃立方体!!」
ドゴォォォォ――――ン!!!
少しバランスを崩してしまったが、右手からそれを直接岩にぶつける。
水と風魔術を閉じ込めたキューブは、岩に当たって砕け散ったと同時にそのまま大爆発を起こす。粉々に砕かれる岩。なんてことはない…結界から解放され、合わせ混ざった威力や効果をそのままに岩にぶつけたのだから。
それから結界について色々試した。
挙句の果てには、雷が鳴り響く大嵐の日…付近の森の木より長い鉄の棒を設置して、そこから例の結界魔術を何個も繋いでみる。すると…
ピカッダァァァン!!!!
うおおお!避雷針である鉄棒の間近は怖すぎる!!
しかし繋いでいた何個の結界魔術の中に、雷のエネルギーを保存させることが出来た。そして俺はこう思った。
「(この結界魔術……間違いすぎてない??)」
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