50 / 52
聖都攻略編
代償を払う時
しおりを挟む
「どーも。死神の登場っすよ。回収番号 17562 天月 遙人あまつき はると、魂を回収しに来たっす」
「あ、あ、ありえない!! この聖域は『死神は入れない』ように書き換えたはずだ!!!」
エルメスは先程までの余裕の表情から一転、怯えた顔で腰を抜かした。やめろ、来るなと叫び後ずさる。
「そうっすね、おかげでずっとアンタにもおカミにもお目通り叶わなくて辛かったっすよ? でも、陽介クンとお姫サンが開けてくれたんで、やっと入れたっす」
赤屍は聖剣を指差し、書き換えられた聖域が元通りになったと話す。
「! ピアーチェめ、死神とも手を組んでいたのか。て、天使たちはどうして来ない!? 有事の際には俺を助けてくれるんじゃなかったのか!」
エルメスは天を仰ぎ天使が来るよう神の像に願うが、何も起こらない。表情が青ざめていく。
「アイツらはアフターケアとかしないっすよ」
赤屍はフンと鼻で笑う。
「ふ、ふざけるなよクソッタレ死神め! この世界はあっちで碌なことがなかった俺に与えられた二度目の人生、楽園だ! あっちから来た奴にも精霊にも神にも死神にも、誰にだって渡すものか!!」
エルメスは、収納魔法で異次元に取り込んでいたフラムの炎を赤屍に向けて放つ。
「それは私のものだ。返してもらうぞ」
フラムが赤屍の前に飛び出し、炎を受ける。火柱が立ち上り、怒りに燃える咆哮と共に巨大な大狐に姿を変えた。
「ふ、フラムさん……なのか?」
炎を従え神々しさを感じる佇まいの九尾の狐に、陽介は驚いた。普段肩に乗ってくるくらいの小さい生き物がこれほどの大きさになるとは想像もしていなかった。
「今この瞬間まで、私は本来の姿さえ忘れていた。だがようやく、怒りに震え燃えることで思い出した」
フラムは唸り、ギロリとエルメスを睨みつける。
「ハッ、対策くらい出来てんぞクソ精霊。俺の力を甘く見過ぎなんだよ」
エルメスは何もない空間から聖域内を水没させんばかりの大波を起こすが、フラムの吐き出した灼熱の炎の下に、存在を許されず蒸発していく。
「それはお前の力ではない、アリエッタの力だ。恐らく全員分模倣しているようだが、こうなった私には通用せんぞ、小僧」
「っだぁもう! 属性無視して攻撃するんじゃねぇよ! それをやって良いのは俺だけだっての」
エルメスは炎、水、風、土の力を両手に集め光線にして幾重にも放ってくる。陽介の持つ絆の力と同質のものだが、協力するものがいないその攻撃は、あっけなくフラムの爪で引き裂かれた。
「今だ陽介! 突っ込め!」
フラムは巨体を感じさせないほど身軽に飛び上がり、迫りくる攻撃を全て迎撃し、エルメスまでの通り道を炎で敷く。陽介は臆することなく炎の道へ飛び込んでいく。
「言われなくても! いい加減にしやがれこのラノベ脳!!!」
炎を纏い斬りかかった聖剣と、勇者の剣での鍔迫り合いになった。ステータス的に考えれば陽介に勝ち目など到底無いのだが、聖剣は勇者の剣を押し返していた。
エルメスは努力せず力を得ており一振りもしくは魔法の一撃で敵を倒していたので、実戦経験が少なかったが陽介は違う。スキルが無くても強くなろうと剣の教えを請い、リベルタにみっちり特訓されていた。奴隷解放後の土の大陸でも、復興の合間にロッチャに受け身のとり方や咄嗟に攻撃を交わす術を教わっていた。
「経験値が入らないから、レベルが上がらない。レベルが上がらないからステータスが伸びない。そんなのはラノベやゲームの中だけだ! どんなに書き換えてもここは現実だ。みんな必死に生きている、あっちと何も変わらない! 経験したことってのはな、体が覚えているんだよ。やってこなかった奴には、絶っ対負けない!!!」
戦いに勝ちたいという決意も、陽介の方が高かった。誰も説明していないので彼は知る由も無いのだが、ここは元来意志の強さがそのまま自身の強さになる世界。聖剣によって理が元に戻った今、自分と仲間を信じ進んできた陽介を止められるものはない。
「くそっ、こんな奴に負けるはずが……」
「ここだっ!」
陽介はエルメスの左腕を切るのではなく剣の平面を叩きつけた。最初から倒すのではなく神の像を奪取するつもりでの行動だった。無論思考は読まれているのだが、次から次へ想定外のことばかりが起きて対処しきれなくなったエルメスには隙が生じていた。
「しまっ……」
こぼれた像が地面に落ちる寸前まで両者の手が伸びるが、陽介が僅差で掠め取った。願うことは既に決まっている。
「この像にされてる神様、蘇ってくれ!」
前のめりに体制を崩しながら、陽介は大きな声で願いを叫んだ。
「やめろおおおおおおお!!!!」
――その願い、聞き届けたり。
エルメスの悲痛な叫びも虚しく、天から声が聞こえてきた。神々しい光が聖域に溢れ、像はひび割れて砕けた。
「ふぅ、やっとこさ出られた……。窮屈でたまらんかったわい。おおい、大丈夫か陽介とやら」
「えっと、ありがとうございます……? あなたが神様?」
「うむ、その通り。ワシがこの世界の創造神、グランデ・クリエトーレじゃ」
頭に輪っか、手には荒削りの長い木の杖。白い装束に仙人のようなフサフサのヒゲと、おじいちゃん口調。いかにも神様ですといった風貌の老人が雲に乗って現れた。倒れた陽介に手を貸し、立ち上がらせた。
「あ、あ、あ、ああああああああああああ!!!!!!」
目論見が全て破壊されたことを悟ったエルメスは、絶叫して床に伏した。
「遥人よ、覚悟はできておろうな」
神が杖を振り下ろすと、エルメスにピシャリと雷が落ちた。しかし体には焦げたような跡もなく、生きている。もしかしてと陽介がステータスを開こうとすると、手をかざしても画面が出てこなかった。
「あれ? どうなってんだ?」
「ほっほ、こやつめが書き換えたものは、今を以て全て消滅したのじゃよ」
「う、あ、嘘だ……こんなこと……ううっ……」
エルメスは弱々しい声で泣き始めた。
「ワシは愚かじゃった。遥人よ、お前の願いを叶えるべきではなかった。ワシは俗世について知らなすぎたようじゃ……」
反省する神の様子に、赤屍は特殊な光景を見るような目をする。
(うわ珍しい……おカミって、大体どこんちも自らの非を認めないんすけどねぇ普通……)
(そうなんだ……めちゃくちゃ後悔してるってこと?)
(そうなるっすね……よっぽどこき使われたんだと思うっす)
赤屍はこっそり陽介に耳打ちしてきた。神は全知全能であらねばならず、過ちを認めるようなことはまず無いのだと言う。
復活した神によってすべてを失ったエルメスに残っているのは体と、天月 遥人の魂だけだ。
「はは、ははは、はははは! だがこの体だけは俺のものだ、元の魂なんてとっくに消え……」
「エルメスはここにいるっす」
開き直って壊れたように笑い始めたエルメス……遥人に、赤屍は腰に下げていた瓶を見せる。コルク栓が閉められた瓶の中には、よく漫画などで見かける人魂のような、尾を引く丸い玉がふわふわと浮かんでいる。
「この魂がウチに来たことから今回の事件は始まるんすけど、まぁ話すと長くなるんで割愛させてもらうっす。さて」
「ひっ……!」
赤屍は白い手袋をはめ、恐怖に震える遥人にゆっくりと歩み寄る。
「大丈夫っすよ、痛いのはほんの一瞬だけっすから」
仰向けに蹴って転がし、胸部に思いっきり手を突っ込む。
「うえっ……や、やめ……ぐえっ……っあ」
「ええと、確かこの辺だったかな……あ、こっちだった」
「もう……ゆるし……ごめん……なああああ!!!!」
「謝るのが遅すぎっすねぇ」
体内をこねくり回されビクビクと痙攣する痛ましい様子に、陽介は思わず目をそらした。
「あ、あ、ありえない!! この聖域は『死神は入れない』ように書き換えたはずだ!!!」
エルメスは先程までの余裕の表情から一転、怯えた顔で腰を抜かした。やめろ、来るなと叫び後ずさる。
「そうっすね、おかげでずっとアンタにもおカミにもお目通り叶わなくて辛かったっすよ? でも、陽介クンとお姫サンが開けてくれたんで、やっと入れたっす」
赤屍は聖剣を指差し、書き換えられた聖域が元通りになったと話す。
「! ピアーチェめ、死神とも手を組んでいたのか。て、天使たちはどうして来ない!? 有事の際には俺を助けてくれるんじゃなかったのか!」
エルメスは天を仰ぎ天使が来るよう神の像に願うが、何も起こらない。表情が青ざめていく。
「アイツらはアフターケアとかしないっすよ」
赤屍はフンと鼻で笑う。
「ふ、ふざけるなよクソッタレ死神め! この世界はあっちで碌なことがなかった俺に与えられた二度目の人生、楽園だ! あっちから来た奴にも精霊にも神にも死神にも、誰にだって渡すものか!!」
エルメスは、収納魔法で異次元に取り込んでいたフラムの炎を赤屍に向けて放つ。
「それは私のものだ。返してもらうぞ」
フラムが赤屍の前に飛び出し、炎を受ける。火柱が立ち上り、怒りに燃える咆哮と共に巨大な大狐に姿を変えた。
「ふ、フラムさん……なのか?」
炎を従え神々しさを感じる佇まいの九尾の狐に、陽介は驚いた。普段肩に乗ってくるくらいの小さい生き物がこれほどの大きさになるとは想像もしていなかった。
「今この瞬間まで、私は本来の姿さえ忘れていた。だがようやく、怒りに震え燃えることで思い出した」
フラムは唸り、ギロリとエルメスを睨みつける。
「ハッ、対策くらい出来てんぞクソ精霊。俺の力を甘く見過ぎなんだよ」
エルメスは何もない空間から聖域内を水没させんばかりの大波を起こすが、フラムの吐き出した灼熱の炎の下に、存在を許されず蒸発していく。
「それはお前の力ではない、アリエッタの力だ。恐らく全員分模倣しているようだが、こうなった私には通用せんぞ、小僧」
「っだぁもう! 属性無視して攻撃するんじゃねぇよ! それをやって良いのは俺だけだっての」
エルメスは炎、水、風、土の力を両手に集め光線にして幾重にも放ってくる。陽介の持つ絆の力と同質のものだが、協力するものがいないその攻撃は、あっけなくフラムの爪で引き裂かれた。
「今だ陽介! 突っ込め!」
フラムは巨体を感じさせないほど身軽に飛び上がり、迫りくる攻撃を全て迎撃し、エルメスまでの通り道を炎で敷く。陽介は臆することなく炎の道へ飛び込んでいく。
「言われなくても! いい加減にしやがれこのラノベ脳!!!」
炎を纏い斬りかかった聖剣と、勇者の剣での鍔迫り合いになった。ステータス的に考えれば陽介に勝ち目など到底無いのだが、聖剣は勇者の剣を押し返していた。
エルメスは努力せず力を得ており一振りもしくは魔法の一撃で敵を倒していたので、実戦経験が少なかったが陽介は違う。スキルが無くても強くなろうと剣の教えを請い、リベルタにみっちり特訓されていた。奴隷解放後の土の大陸でも、復興の合間にロッチャに受け身のとり方や咄嗟に攻撃を交わす術を教わっていた。
「経験値が入らないから、レベルが上がらない。レベルが上がらないからステータスが伸びない。そんなのはラノベやゲームの中だけだ! どんなに書き換えてもここは現実だ。みんな必死に生きている、あっちと何も変わらない! 経験したことってのはな、体が覚えているんだよ。やってこなかった奴には、絶っ対負けない!!!」
戦いに勝ちたいという決意も、陽介の方が高かった。誰も説明していないので彼は知る由も無いのだが、ここは元来意志の強さがそのまま自身の強さになる世界。聖剣によって理が元に戻った今、自分と仲間を信じ進んできた陽介を止められるものはない。
「くそっ、こんな奴に負けるはずが……」
「ここだっ!」
陽介はエルメスの左腕を切るのではなく剣の平面を叩きつけた。最初から倒すのではなく神の像を奪取するつもりでの行動だった。無論思考は読まれているのだが、次から次へ想定外のことばかりが起きて対処しきれなくなったエルメスには隙が生じていた。
「しまっ……」
こぼれた像が地面に落ちる寸前まで両者の手が伸びるが、陽介が僅差で掠め取った。願うことは既に決まっている。
「この像にされてる神様、蘇ってくれ!」
前のめりに体制を崩しながら、陽介は大きな声で願いを叫んだ。
「やめろおおおおおおお!!!!」
――その願い、聞き届けたり。
エルメスの悲痛な叫びも虚しく、天から声が聞こえてきた。神々しい光が聖域に溢れ、像はひび割れて砕けた。
「ふぅ、やっとこさ出られた……。窮屈でたまらんかったわい。おおい、大丈夫か陽介とやら」
「えっと、ありがとうございます……? あなたが神様?」
「うむ、その通り。ワシがこの世界の創造神、グランデ・クリエトーレじゃ」
頭に輪っか、手には荒削りの長い木の杖。白い装束に仙人のようなフサフサのヒゲと、おじいちゃん口調。いかにも神様ですといった風貌の老人が雲に乗って現れた。倒れた陽介に手を貸し、立ち上がらせた。
「あ、あ、あ、ああああああああああああ!!!!!!」
目論見が全て破壊されたことを悟ったエルメスは、絶叫して床に伏した。
「遥人よ、覚悟はできておろうな」
神が杖を振り下ろすと、エルメスにピシャリと雷が落ちた。しかし体には焦げたような跡もなく、生きている。もしかしてと陽介がステータスを開こうとすると、手をかざしても画面が出てこなかった。
「あれ? どうなってんだ?」
「ほっほ、こやつめが書き換えたものは、今を以て全て消滅したのじゃよ」
「う、あ、嘘だ……こんなこと……ううっ……」
エルメスは弱々しい声で泣き始めた。
「ワシは愚かじゃった。遥人よ、お前の願いを叶えるべきではなかった。ワシは俗世について知らなすぎたようじゃ……」
反省する神の様子に、赤屍は特殊な光景を見るような目をする。
(うわ珍しい……おカミって、大体どこんちも自らの非を認めないんすけどねぇ普通……)
(そうなんだ……めちゃくちゃ後悔してるってこと?)
(そうなるっすね……よっぽどこき使われたんだと思うっす)
赤屍はこっそり陽介に耳打ちしてきた。神は全知全能であらねばならず、過ちを認めるようなことはまず無いのだと言う。
復活した神によってすべてを失ったエルメスに残っているのは体と、天月 遥人の魂だけだ。
「はは、ははは、はははは! だがこの体だけは俺のものだ、元の魂なんてとっくに消え……」
「エルメスはここにいるっす」
開き直って壊れたように笑い始めたエルメス……遥人に、赤屍は腰に下げていた瓶を見せる。コルク栓が閉められた瓶の中には、よく漫画などで見かける人魂のような、尾を引く丸い玉がふわふわと浮かんでいる。
「この魂がウチに来たことから今回の事件は始まるんすけど、まぁ話すと長くなるんで割愛させてもらうっす。さて」
「ひっ……!」
赤屍は白い手袋をはめ、恐怖に震える遥人にゆっくりと歩み寄る。
「大丈夫っすよ、痛いのはほんの一瞬だけっすから」
仰向けに蹴って転がし、胸部に思いっきり手を突っ込む。
「うえっ……や、やめ……ぐえっ……っあ」
「ええと、確かこの辺だったかな……あ、こっちだった」
「もう……ゆるし……ごめん……なああああ!!!!」
「謝るのが遅すぎっすねぇ」
体内をこねくり回されビクビクと痙攣する痛ましい様子に、陽介は思わず目をそらした。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
社畜の俺の部屋にダンジョンの入り口が現れた!? ダンジョン配信で稼ぐのでブラック企業は辞めさせていただきます
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
若年最強の陰陽師はノリで婚約した女神様から服従を迫られている
星河由乃(旧名:星里有乃)
ファンタジー
由緒正しい陰陽師一族の末裔である高校生の家神スグルは若年最強と謳われていた。ある日、ノリでプロポーズした女神は前世より結ばれた一蓮托生の運命の女性だった。女神にかけられた滅亡の呪いから逃れる手段は、服従のために死に戻り、そして自分自身が『家の神である家神』になる事。挿絵も作者本人が描いています。
* 挿絵も作者本人が描いております。
* 2019年10月26日、作品完結しました。2020年1月20日、作品タイトルの異界術師を陰陽師に変更。
この作品は小説家になろうさんにも投稿しています。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
代行世界のカサノヴァ
Tonks
ファンタジー
市場を席巻するオンラインゲームに背を向け、十年以上前にリリースされた骨董もののウォーシミュレーションゲームに日夜勤しむひねくれた青年祐人のもとにメフィストフェレスを名乗る男が現れ、魂の取引を持ちかける。祐人は自身の魂と引き換えに、古き良きウォーシミュレーションゲームの世界に自分を送り込むことを悪魔に所望する。チート主人公が鼻クソをほじりながら異世界を蹂躙する昨今のファンタジーの潮流を苦々しく感じていた祐人は、逆に特別なギフトなしで自分をそこへ送り込んでほしいと悪魔に強く希望するのだが――
※事前・事後の描写オンリーですが性的な描写を含みます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる