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87 七日後、騎士(2)
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(…………)
レイゾンは自分の胸の中に一つの想いが浮かんでくるのを感じる。
傷ついた騏驥。傷つけてしまった騏驥。もう決して自分のものにはならないだろう。だが——。だからこそ——。
そうしていると、いつしか東の厩舎地区に着いていたようだ。
木々の香りの中に馬の香りが混じった独特の空気を感じ、レイゾンは考え込んでいたために知らぬうちに俯いていた顔を上げる。
東も西も、厩舎があって騏驥がいて放牧場や調教師の集う練楼観があって……という基本的な地区構成は変わらない。だが調教施設は西とは少し違っていて、そのためかどちらかと言えば長い距離走ることを得意とする騏驥が集まっているようだ。
そうした違いを実感することも、騎士となってこその、騎士ならではの喜びだった……。
レイゾンは、過日の自分が感じていた誇らしさを思い返し、胸が軋むのを感じる。
もし。
もし今自分が抱いている想いを実行に移せば、今までの努力も誇らしさも全て——。
「レイゾン様!」
と、そのとき。
不意に名を呼ばれたかと思うと、見覚えのある騏驥が駆け寄ってくる。
若い男の騏驥だ。少し癖のある髪と素朴な瞳。以前に一度乗ったことがあった。育成施設から入厩して、まだ間もないと言っていたはずだ。
人の姿の時はごく普通の騏驥といった外見だが、馬の姿になると他の騏驥よりやや長めの四肢を少し持て余している感じだった。
彼はレイゾンの前に来ると、丁寧に頭を下げた。
「突然声をおかけしてしまって申し訳ありません。思いがけずお見かけしたもので、嬉しくてつい……。実は、どうしてもお礼を申し上げたいと思っていて……機会があれば早くお会いしたいと思っていたのです」
「礼?」
予想もしていなかったことにレイゾンは戸惑う。が、その若い男の騏驥は興奮している様子で「はい」と頷いた。
「以前の調教の際に助言してくださった、手前の変え方* の件です。覚えていらっしゃいますか? あの後、レイゾン様からのご助言を参考にして、走り方を色々と工夫してみたのです。そうしたら褒められることが増えて……」
顔を紅潮させ、弾むような口調で彼は言う。
その勢いには、レイゾンも気圧されほどだ。
騏驥は話せば話すほど興奮してくるのか、大きな身振り手振りをつけながら言葉を継ぐ。
「自分でも走りやすく変わったのがわかるんです。加速のスムーズさが全然違って……坂でもこう——グン! と」
「そ、そうか……」
「はい! 育成施設にいた頃からの課題で、なかなか上手くできなかったので、克服できて本当に嬉しいです。的確な指摘をいただけて、感謝しています。あのままでは脚を痛めていた可能性もあったので……本当に助かりました。ありがとうございました!」
そうして騏驥はひとしきり礼を繰り返していたが、やがて、ハッと我に返ったように、
「引き止めてしまって申し訳ありません!」
と謝ると、駆け寄ってきた時同様の慌ただしさで立ち去っていく。
レイゾンは唖然と見送った。
まるで旋風だ。
あの勢いが戦闘の時にも活かせればそれなりに有能な騏驥になれそうだが……。単なるせっかちで慌て者なのかもしれない。
レイゾンは、騏驥が去って行った方をみつめたまま苦笑する。
(ありがとうございました——か……)
ありがとうございました。
感謝しています。
助かりました。
どれも、騎士として言われて嬉しい言葉だ。
騎士に憧れ、目指してからというもの、騏驥に乗って勇ましく戦い戦果を上げたいと思うのと同じぐらい、騏驥にとって頼りになる騎士でありたい、そうなりたいと思っていた。
だから今の騏驥の言葉は、嬉しい言葉なのだ。
調教に乗った甲斐があったというものだ。気づいたことを助言して、それが相手のためになった。あの時は調教師も交えて話をしたから、調教師からの信頼も増しただろう。喜ばしいことだ。励みになる。
なる……が……。
なるはずだが——。今のレイゾンは素直に喜べなかった。
いや、喜んではいるのだ。嬉しく感じてはいる。
けれどそれ以上に、ずっと頭から離れないのだ。白羽のことが。
傷ついた彼を思うと、他の騏驥にどんなに感謝されても心は重たいままだ。
調教だって——そうだ。
この七日ほどというもの、どんな騏驥に乗っても白羽のことを思ってばかりだった。
あれからレイゾンは、白羽に乗れていない。当然だが乗れていない。
白羽は騏驥としては未熟で、走りは頼りなかった。
秘めた気の強さからくる根性だけは立派だが、慣れていないために走りは毎回たどたどしかった。
素晴らしい騏驥、と言うわけではなかった。
見た目は確かに馬の姿の時も美しいものだったけれど、少なくともレイゾンがずっと望んでいたような騏驥ではなかった。
でも。
思い出すのはそんな白羽に乗った時のことばかりだった。
彼よりも優れた騏驥の背にいても、気づけば比べていた。
不慣れなのに意地だけで無理をして駆けて疲れ果てて。それでもまた翌日は何事もなかったかのように馬場で待っていて。ぎこちないながらも、少しずつ上達していた。少しずつ駆けることに慣れて、それでもまだ危なっかしくて、けれどレイゾンの指示に真摯に応えようとしていた——白い騏驥。
その輝くほどに白い馬体が土で汚れることも構わず大地を蹴って駆けるその伸びやかさには、ときおりはっとさせられたものだ。
頭を下げて走るのが下手* でいつも注意していたけれど、そんな様子は彼の誇り高さを象徴しているようでもあった。
いくつでも——いくらでも思い出せる。
もう二度と乗れない騏驥だと言うのに……。
レイゾンはため息をつく。
それでも自分は騎士で、こうして調教に来ている以上は次に乗る騏驥の能力を少しでも伸ばしてやれるように努めなければならない。
本当ならずっと白羽のそばについていたくても。
レイゾンは約束の時間に合わせて、今朝最後の調教に乗る騏驥が待つ厩舎を目指す。
本当は、西の厩舎の調教だけで屋敷に戻ることもできた。
けれど自分は、ここの——東の調教の予定を入れた。この数日、毎日。
できるなら白羽のそばについていたい。
けれど——痛々しい彼の様子を見ているのは辛い……。
相反する思いが、ずっと胸の中で騒ぎ続けている。
そして、一つの考えが。
-------------------------------------
【注】
*手前……手前は馬の走り方のことで、右前脚よりも左前脚を前に出す「左手前」とその逆の「右手前」がある。右回りのコースは右手前、左回りのコースは左手前で走らないとコーナーを回る際、遠心力で外側にふくれてしまう。最後の直線では、走りやすい手前に替えて走りやすくする。(JRAサイトより)
手前を変えるとは(ものすごく省略して言うと)「走りながら足を出す順番を変えること」です。
有名なものだとオグリキャップが二度目に勝った有馬記念。
競走中に手前を変えるのは主に騎手の指示によりますが、上手い馬と下手な馬がいて、下手な馬だと変えた瞬間がレースを見ていてもよくわかります。一瞬スキップのようになるのです。
逆に上手い馬は、乗っている騎手も気づかないほど素早く変えるらしく走りにロスがありません。そのため、できれば手前を変えることが上手いにこしたことはないし、普段の調教もそれを意識しています。
*頭を下げて走る……馬は頭を低くして走るほうが推進力が増していいと言われています。もちろん個体差がありますし、低ければいいというものではありませんが、一般的には「あの馬は頭が低い」は「走るフォームがいい」という誉め言葉です。
ただ、頭が高くても強かった馬はいます。
(そして高い方がなんだかかわいい)
レイゾンは自分の胸の中に一つの想いが浮かんでくるのを感じる。
傷ついた騏驥。傷つけてしまった騏驥。もう決して自分のものにはならないだろう。だが——。だからこそ——。
そうしていると、いつしか東の厩舎地区に着いていたようだ。
木々の香りの中に馬の香りが混じった独特の空気を感じ、レイゾンは考え込んでいたために知らぬうちに俯いていた顔を上げる。
東も西も、厩舎があって騏驥がいて放牧場や調教師の集う練楼観があって……という基本的な地区構成は変わらない。だが調教施設は西とは少し違っていて、そのためかどちらかと言えば長い距離走ることを得意とする騏驥が集まっているようだ。
そうした違いを実感することも、騎士となってこその、騎士ならではの喜びだった……。
レイゾンは、過日の自分が感じていた誇らしさを思い返し、胸が軋むのを感じる。
もし。
もし今自分が抱いている想いを実行に移せば、今までの努力も誇らしさも全て——。
「レイゾン様!」
と、そのとき。
不意に名を呼ばれたかと思うと、見覚えのある騏驥が駆け寄ってくる。
若い男の騏驥だ。少し癖のある髪と素朴な瞳。以前に一度乗ったことがあった。育成施設から入厩して、まだ間もないと言っていたはずだ。
人の姿の時はごく普通の騏驥といった外見だが、馬の姿になると他の騏驥よりやや長めの四肢を少し持て余している感じだった。
彼はレイゾンの前に来ると、丁寧に頭を下げた。
「突然声をおかけしてしまって申し訳ありません。思いがけずお見かけしたもので、嬉しくてつい……。実は、どうしてもお礼を申し上げたいと思っていて……機会があれば早くお会いしたいと思っていたのです」
「礼?」
予想もしていなかったことにレイゾンは戸惑う。が、その若い男の騏驥は興奮している様子で「はい」と頷いた。
「以前の調教の際に助言してくださった、手前の変え方* の件です。覚えていらっしゃいますか? あの後、レイゾン様からのご助言を参考にして、走り方を色々と工夫してみたのです。そうしたら褒められることが増えて……」
顔を紅潮させ、弾むような口調で彼は言う。
その勢いには、レイゾンも気圧されほどだ。
騏驥は話せば話すほど興奮してくるのか、大きな身振り手振りをつけながら言葉を継ぐ。
「自分でも走りやすく変わったのがわかるんです。加速のスムーズさが全然違って……坂でもこう——グン! と」
「そ、そうか……」
「はい! 育成施設にいた頃からの課題で、なかなか上手くできなかったので、克服できて本当に嬉しいです。的確な指摘をいただけて、感謝しています。あのままでは脚を痛めていた可能性もあったので……本当に助かりました。ありがとうございました!」
そうして騏驥はひとしきり礼を繰り返していたが、やがて、ハッと我に返ったように、
「引き止めてしまって申し訳ありません!」
と謝ると、駆け寄ってきた時同様の慌ただしさで立ち去っていく。
レイゾンは唖然と見送った。
まるで旋風だ。
あの勢いが戦闘の時にも活かせればそれなりに有能な騏驥になれそうだが……。単なるせっかちで慌て者なのかもしれない。
レイゾンは、騏驥が去って行った方をみつめたまま苦笑する。
(ありがとうございました——か……)
ありがとうございました。
感謝しています。
助かりました。
どれも、騎士として言われて嬉しい言葉だ。
騎士に憧れ、目指してからというもの、騏驥に乗って勇ましく戦い戦果を上げたいと思うのと同じぐらい、騏驥にとって頼りになる騎士でありたい、そうなりたいと思っていた。
だから今の騏驥の言葉は、嬉しい言葉なのだ。
調教に乗った甲斐があったというものだ。気づいたことを助言して、それが相手のためになった。あの時は調教師も交えて話をしたから、調教師からの信頼も増しただろう。喜ばしいことだ。励みになる。
なる……が……。
なるはずだが——。今のレイゾンは素直に喜べなかった。
いや、喜んではいるのだ。嬉しく感じてはいる。
けれどそれ以上に、ずっと頭から離れないのだ。白羽のことが。
傷ついた彼を思うと、他の騏驥にどんなに感謝されても心は重たいままだ。
調教だって——そうだ。
この七日ほどというもの、どんな騏驥に乗っても白羽のことを思ってばかりだった。
あれからレイゾンは、白羽に乗れていない。当然だが乗れていない。
白羽は騏驥としては未熟で、走りは頼りなかった。
秘めた気の強さからくる根性だけは立派だが、慣れていないために走りは毎回たどたどしかった。
素晴らしい騏驥、と言うわけではなかった。
見た目は確かに馬の姿の時も美しいものだったけれど、少なくともレイゾンがずっと望んでいたような騏驥ではなかった。
でも。
思い出すのはそんな白羽に乗った時のことばかりだった。
彼よりも優れた騏驥の背にいても、気づけば比べていた。
不慣れなのに意地だけで無理をして駆けて疲れ果てて。それでもまた翌日は何事もなかったかのように馬場で待っていて。ぎこちないながらも、少しずつ上達していた。少しずつ駆けることに慣れて、それでもまだ危なっかしくて、けれどレイゾンの指示に真摯に応えようとしていた——白い騏驥。
その輝くほどに白い馬体が土で汚れることも構わず大地を蹴って駆けるその伸びやかさには、ときおりはっとさせられたものだ。
頭を下げて走るのが下手* でいつも注意していたけれど、そんな様子は彼の誇り高さを象徴しているようでもあった。
いくつでも——いくらでも思い出せる。
もう二度と乗れない騏驥だと言うのに……。
レイゾンはため息をつく。
それでも自分は騎士で、こうして調教に来ている以上は次に乗る騏驥の能力を少しでも伸ばしてやれるように努めなければならない。
本当ならずっと白羽のそばについていたくても。
レイゾンは約束の時間に合わせて、今朝最後の調教に乗る騏驥が待つ厩舎を目指す。
本当は、西の厩舎の調教だけで屋敷に戻ることもできた。
けれど自分は、ここの——東の調教の予定を入れた。この数日、毎日。
できるなら白羽のそばについていたい。
けれど——痛々しい彼の様子を見ているのは辛い……。
相反する思いが、ずっと胸の中で騒ぎ続けている。
そして、一つの考えが。
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【注】
*手前……手前は馬の走り方のことで、右前脚よりも左前脚を前に出す「左手前」とその逆の「右手前」がある。右回りのコースは右手前、左回りのコースは左手前で走らないとコーナーを回る際、遠心力で外側にふくれてしまう。最後の直線では、走りやすい手前に替えて走りやすくする。(JRAサイトより)
手前を変えるとは(ものすごく省略して言うと)「走りながら足を出す順番を変えること」です。
有名なものだとオグリキャップが二度目に勝った有馬記念。
競走中に手前を変えるのは主に騎手の指示によりますが、上手い馬と下手な馬がいて、下手な馬だと変えた瞬間がレースを見ていてもよくわかります。一瞬スキップのようになるのです。
逆に上手い馬は、乗っている騎手も気づかないほど素早く変えるらしく走りにロスがありません。そのため、できれば手前を変えることが上手いにこしたことはないし、普段の調教もそれを意識しています。
*頭を下げて走る……馬は頭を低くして走るほうが推進力が増していいと言われています。もちろん個体差がありますし、低ければいいというものではありませんが、一般的には「あの馬は頭が低い」は「走るフォームがいい」という誉め言葉です。
ただ、頭が高くても強かった馬はいます。
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