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77 対立、後
しおりを挟む 押しのけることはできるものの、レイゾンはそうせず彼女の視線を真正面から受け止める。
サンファの目元が、ますます険しくなった。静かに唇が開く。
「……騎士と騏驥との仲は特別なもの……。亡き陛下と白羽さまとの仲睦まじさを間近に拝見していた折から、それは強く感じておりました。……ですから……レイゾンさまのもとに身を寄せることになってからも、そう思うように努めて参りました。わたしにとっては大切な主人である白羽さまが、邪険にされていると感じることがたびたびあってもです。不当な扱いを受けていると思っていてもです。なのに……よりによって——」
低く唸るような声で話していたサンファの言葉が、堪えきれなくなったかのように掠れて切れる。
「よりによってここで」と言おうとしたのか、それとも「よりによってこんなことを」と言おうとしたのか。——それとも両方か。
ただその言葉の代わりに、視線だけはますます鋭さを増す。
レイゾンの犯した罪を真正面から咎める瞳。つい目を逸らしてしまいそうになってしまいつつも、レイゾンは真正面からその非難を受け止めた。
サンファの視線は、既に、一介の侍女が騎士を見る視線ではなくなっている。それでも彼女はレイゾンを睨むことを止めない。
彼女を罰しようと思えば、騎士のレイゾンにはできないことではない。
が、今のレイゾンはその権利を行使したいとは思えなかった。
むしろ罰されるべきは自分の方だろう。
サンファに改めて言われるまでもなく、酷いことをしてしまった自覚は嫌というほどあるのだ。
白羽と以前の主との絆に嫉妬したこと。しかしそれを認めなかったこと。更には、二人にまつわる噂をまるで真実であるかのように思ってしまったこと。確かめもしなかったこと。そしてその挙句……。
これでは騎士としての資質や心構えを疑われても当然だ。
自分は自身の騏驥を信じず、傷付けてしまったのだから。それも考えうる限り最悪の場所と方法で。
(それほど嫉妬が抑えられなかった……)
後悔を繰り返すレイゾンをよそに、サンファは白羽の傍らに取って返し、跪き、ダンジァとともに主の具合を窺っている。二人とも、レイゾンよりもよほど白羽を想い、気遣い、役に立っている。
白羽の騎士であるはずの自分よりも……よほど……。
レイゾンは自分のふがいなさを痛感しつつも、それでもなにかせずにはいられず、躊躇いながらも白羽に近づく。
気づいたサンファが、また険しい貌でレイゾンを睨もうとしたとき。
「とにかく、ここから移動しましょう」
ダンジァが言った。
落ち着いた面持ちのように見えるが、よく見れば心なしか白羽を見つめる目元が険しい。
白羽の容体が悪いのだろうか?
気を揉むレイゾンを見上げるようにして、王子の騏驥は再び言った。
「……まずは……ここから出て……獣医師に診せた方がいいと思われます」
「そんなに悪いのか?」
思わず不安を口にしたレイゾンの視界の端に、「誰のせいだと思っているのか」という顔をしたサンファが映る。が、ダンジァはそれは気にしていない様子で、ただ静かに「いえ……」と首を振って続けた。
「おそらくはですが……同じ騏驥である自分が診た限りでは、すぐに命にかかわるような状態ではないと思われます。ですが……なるべく早く騏驥の医師の先生に看てもらったほうがいいのではないかと」
「……」
「とにかく衰弱しているようなのです。なので詳しく検査をして、速やかに回復のための治療をしたほうがいいと……。ここには薬もなにもないようですので、対処のしようもありませんし……」
レイゾンは頷く。
命に別状はない様子だと聞いて取り敢えずはほっとしたが、それはあくまで暫定的だ。
騏驥であるダンジァが「命に別状はない」と言うならそうだとしても、彼はあくまで騏驥。医師ではないのは事実だ。だとすれば彼の言うように少しでも早く医師に診せて治療を施してもらうべきなのだろう。
白羽がこんなにも傷ついた——心も身体も——理由を自分の口から話さなければならないことには抵抗があるが……。
(いや……それ以前にここから出られるのだろうか……?)
心配になって、レイゾンはダンジァに尋ねる。
すると王子の騏驥は、初めて不安そうな顔を見せた。
「正直なところ、その点は自信がありません。実を言えば自分たちもどうしてここへ辿り着いたのか……この場所に辿り着けたのかわからないのです」
「…………」
レイゾンは驚いた。この騏驥たちも自分と同じようにしてここへやってきたと言うのか。
そんなレイゾンの視線の先で、ダンジァはしかし既に決心しているように表情を引き締める。
「——とはいえ、来られたのなら帰れるはずです。それに、ここにいたままでは事態は好転しないと思われる以上、帰るように努めてみるべきかと」
「……あ、ぁあ。そう……そうだな」
ダンジァに気圧されるようにレイゾンは頷く。流石に王子の騏驥だけあってか、判断も決断も早い。
「はい。では参りましょう」
赤の騏驥はそう言うと、両腕に白羽を抱きかかえたまますらりと立ち上がった。体格に恵まれているだけでなく、体幹の確かさも素晴らしいようだ。
目が合うと、彼はレイゾンに白羽の身体を渡してくれようとした。が、レイゾンが受け取ろうと腕を伸ばそうとした寸前、その前にサンファが立ち塞がった。
「……せっかくダンジァさまが丁寧に抱えて下さっておりますし、このままでよろしいのでは? 無理に動かすことはないのではないでしょうか。このままダンジァさまに抱えていていただけた方が、白羽さまのお身体の負担も軽いと思われます」
サンファは当然のように——レイゾンを畏れることもなく臆することもなく顔色一つ変えずに言うが、ダンジァはといえば戸惑うような表情を見せている。
たびたびの無礼さに、レイゾンも眉を寄せる。が、サンファは続けた。
「それに……もし途中で白羽さまが気が付かれた際のことを考えれば、今少しの間レイゾンさまには見守っておくだけにしておいていただけた方がよろしいかと」
「!」
近づくな——触るなと暗に言われ、レイゾンもさすがに頭に血が上った。
たかが侍女の分際で——。
そう口にしかけ、寸でのところでそれを飲み込んだ。
サンファの身体の向こうには、ダンジァに抱えられた白羽の身体が覗いている。ぐったりとした細い身体。四肢。
そんな白羽を庇うように立つこの侍女がレイゾンを非難していることは事実だろう。侍女の立場を超えて、騎士であるレイゾンを敵対視している。
が……。
と同時に白羽の身体を労わり大切にしている事も事実だ。
あの騏驥の弱りきった身体を思えば、確かに少しでも安静を保っていたほうがいいのかもしれない。
騎士として——自分の騏驥のことを思うなら、騏驥にとって最善の方法を選ぶべき……。
「……」
レイゾンは差し出しかけていた腕を黙ったまま戻すと、
「お前が抱えていてくれ」
改めてダンジァに向けて言った。
「この侍女の言うように、白羽はなるべく安静にさせておきたい。帰途に着く道中、任せられるだろうか。もちろん、お前の腕や脚や身体に負担があるようなら、俺が抱えて行こう」
レイゾンがあっさりと引くと思っていなかったのか、レイゾンの言葉に、サンファは驚いたように目を丸くする。
ダンジァはといえば、ややあってのち、「かしこまりました」と大きく頷いた。
「ではもう暫く、自分が」
「ああ」
レイゾンは頷くと、「頼む」と言い添え、そのままサンファに目を向ける。
彼女はもう何も言わなかった。
サンファの目元が、ますます険しくなった。静かに唇が開く。
「……騎士と騏驥との仲は特別なもの……。亡き陛下と白羽さまとの仲睦まじさを間近に拝見していた折から、それは強く感じておりました。……ですから……レイゾンさまのもとに身を寄せることになってからも、そう思うように努めて参りました。わたしにとっては大切な主人である白羽さまが、邪険にされていると感じることがたびたびあってもです。不当な扱いを受けていると思っていてもです。なのに……よりによって——」
低く唸るような声で話していたサンファの言葉が、堪えきれなくなったかのように掠れて切れる。
「よりによってここで」と言おうとしたのか、それとも「よりによってこんなことを」と言おうとしたのか。——それとも両方か。
ただその言葉の代わりに、視線だけはますます鋭さを増す。
レイゾンの犯した罪を真正面から咎める瞳。つい目を逸らしてしまいそうになってしまいつつも、レイゾンは真正面からその非難を受け止めた。
サンファの視線は、既に、一介の侍女が騎士を見る視線ではなくなっている。それでも彼女はレイゾンを睨むことを止めない。
彼女を罰しようと思えば、騎士のレイゾンにはできないことではない。
が、今のレイゾンはその権利を行使したいとは思えなかった。
むしろ罰されるべきは自分の方だろう。
サンファに改めて言われるまでもなく、酷いことをしてしまった自覚は嫌というほどあるのだ。
白羽と以前の主との絆に嫉妬したこと。しかしそれを認めなかったこと。更には、二人にまつわる噂をまるで真実であるかのように思ってしまったこと。確かめもしなかったこと。そしてその挙句……。
これでは騎士としての資質や心構えを疑われても当然だ。
自分は自身の騏驥を信じず、傷付けてしまったのだから。それも考えうる限り最悪の場所と方法で。
(それほど嫉妬が抑えられなかった……)
後悔を繰り返すレイゾンをよそに、サンファは白羽の傍らに取って返し、跪き、ダンジァとともに主の具合を窺っている。二人とも、レイゾンよりもよほど白羽を想い、気遣い、役に立っている。
白羽の騎士であるはずの自分よりも……よほど……。
レイゾンは自分のふがいなさを痛感しつつも、それでもなにかせずにはいられず、躊躇いながらも白羽に近づく。
気づいたサンファが、また険しい貌でレイゾンを睨もうとしたとき。
「とにかく、ここから移動しましょう」
ダンジァが言った。
落ち着いた面持ちのように見えるが、よく見れば心なしか白羽を見つめる目元が険しい。
白羽の容体が悪いのだろうか?
気を揉むレイゾンを見上げるようにして、王子の騏驥は再び言った。
「……まずは……ここから出て……獣医師に診せた方がいいと思われます」
「そんなに悪いのか?」
思わず不安を口にしたレイゾンの視界の端に、「誰のせいだと思っているのか」という顔をしたサンファが映る。が、ダンジァはそれは気にしていない様子で、ただ静かに「いえ……」と首を振って続けた。
「おそらくはですが……同じ騏驥である自分が診た限りでは、すぐに命にかかわるような状態ではないと思われます。ですが……なるべく早く騏驥の医師の先生に看てもらったほうがいいのではないかと」
「……」
「とにかく衰弱しているようなのです。なので詳しく検査をして、速やかに回復のための治療をしたほうがいいと……。ここには薬もなにもないようですので、対処のしようもありませんし……」
レイゾンは頷く。
命に別状はない様子だと聞いて取り敢えずはほっとしたが、それはあくまで暫定的だ。
騏驥であるダンジァが「命に別状はない」と言うならそうだとしても、彼はあくまで騏驥。医師ではないのは事実だ。だとすれば彼の言うように少しでも早く医師に診せて治療を施してもらうべきなのだろう。
白羽がこんなにも傷ついた——心も身体も——理由を自分の口から話さなければならないことには抵抗があるが……。
(いや……それ以前にここから出られるのだろうか……?)
心配になって、レイゾンはダンジァに尋ねる。
すると王子の騏驥は、初めて不安そうな顔を見せた。
「正直なところ、その点は自信がありません。実を言えば自分たちもどうしてここへ辿り着いたのか……この場所に辿り着けたのかわからないのです」
「…………」
レイゾンは驚いた。この騏驥たちも自分と同じようにしてここへやってきたと言うのか。
そんなレイゾンの視線の先で、ダンジァはしかし既に決心しているように表情を引き締める。
「——とはいえ、来られたのなら帰れるはずです。それに、ここにいたままでは事態は好転しないと思われる以上、帰るように努めてみるべきかと」
「……あ、ぁあ。そう……そうだな」
ダンジァに気圧されるようにレイゾンは頷く。流石に王子の騏驥だけあってか、判断も決断も早い。
「はい。では参りましょう」
赤の騏驥はそう言うと、両腕に白羽を抱きかかえたまますらりと立ち上がった。体格に恵まれているだけでなく、体幹の確かさも素晴らしいようだ。
目が合うと、彼はレイゾンに白羽の身体を渡してくれようとした。が、レイゾンが受け取ろうと腕を伸ばそうとした寸前、その前にサンファが立ち塞がった。
「……せっかくダンジァさまが丁寧に抱えて下さっておりますし、このままでよろしいのでは? 無理に動かすことはないのではないでしょうか。このままダンジァさまに抱えていていただけた方が、白羽さまのお身体の負担も軽いと思われます」
サンファは当然のように——レイゾンを畏れることもなく臆することもなく顔色一つ変えずに言うが、ダンジァはといえば戸惑うような表情を見せている。
たびたびの無礼さに、レイゾンも眉を寄せる。が、サンファは続けた。
「それに……もし途中で白羽さまが気が付かれた際のことを考えれば、今少しの間レイゾンさまには見守っておくだけにしておいていただけた方がよろしいかと」
「!」
近づくな——触るなと暗に言われ、レイゾンもさすがに頭に血が上った。
たかが侍女の分際で——。
そう口にしかけ、寸でのところでそれを飲み込んだ。
サンファの身体の向こうには、ダンジァに抱えられた白羽の身体が覗いている。ぐったりとした細い身体。四肢。
そんな白羽を庇うように立つこの侍女がレイゾンを非難していることは事実だろう。侍女の立場を超えて、騎士であるレイゾンを敵対視している。
が……。
と同時に白羽の身体を労わり大切にしている事も事実だ。
あの騏驥の弱りきった身体を思えば、確かに少しでも安静を保っていたほうがいいのかもしれない。
騎士として——自分の騏驥のことを思うなら、騏驥にとって最善の方法を選ぶべき……。
「……」
レイゾンは差し出しかけていた腕を黙ったまま戻すと、
「お前が抱えていてくれ」
改めてダンジァに向けて言った。
「この侍女の言うように、白羽はなるべく安静にさせておきたい。帰途に着く道中、任せられるだろうか。もちろん、お前の腕や脚や身体に負担があるようなら、俺が抱えて行こう」
レイゾンがあっさりと引くと思っていなかったのか、レイゾンの言葉に、サンファは驚いたように目を丸くする。
ダンジァはといえば、ややあってのち、「かしこまりました」と大きく頷いた。
「ではもう暫く、自分が」
「ああ」
レイゾンは頷くと、「頼む」と言い添え、そのままサンファに目を向ける。
彼女はもう何も言わなかった。
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