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75 悔恨
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レイゾンはじっと白羽を見つめる。
見つめて答えを待つ。振り返るのを待つ。だがそのどちらもレイゾンには与えられない。
彼はきつく拳を握り締めると、吐き捨てるように言った。
「……それほど前の主がよかったというわけか。俺よりも——」
「当然です」
と——。
背を向けたままの白羽から、冷たい声が聞こえた。
待っていたはずの応えだ。だが、その内容はレイゾンの胸に突き刺さる。予想していたはずのことなのに、衝撃は予想以上だ。
思わず言葉に詰まってしまうと、そんなレイゾンの視線の先で白羽がゆっくりと振り返った。乱れてなお艶やかな髪が、頬を掠めて零れる。こちらを見つめ上げてくるその貌は、相変わらず息を呑む美しさだ。
人と思えぬ美貌。騏驥だから当然なのかもしれないが……レイゾンの目にはどんな騏驥よりも可憐で美しく映る。
しかしそんな騏驥は冷めた目でレイゾンを見つめ、
「当然です」
と繰り返した。
死なない人はいません、とでも言うかのような、当たり前の——世界の真理を紡ぐかのような口調で。
彼は続ける。
「ティエンさまは、いつもわたくしのことを大切にしてくださいました。勿体ないほどに。レイゾンさまとは比べものになりません」
「っ……」
「それに、無体な真似もなさいませんでした。一度も、ほんの少しも」
「……そ……それはそれは……。なるほど、やはり高貴なる方に愛でられた騏驥ならば、俺なぞに触れられるのは不本意というわけか」
黙っていればいつまでも続きそうなティエンへの誉め言葉を聞きたくなくて、レイゾンは強引に——ことさら下品に声を差し挟む。
すると、白羽の双眸がスイと細められた。美しい貌が、表情を失くす。彼は抑揚のない口調で言った。
「なにを誤解なさっているのか存じませんが、わたくしと亡き陛下との間に、やましい関係はございませんでした」
「は。何をいまさら」
レイゾンは白羽の言葉を鼻で笑うと、即座に切り捨てるように言い返す。
やましい関係はない?
だったらなぜ前王は騏驥として役に立たない騏驥を側に置き続けていたのだ。
元は踊り子の、ただ美しいだけの、それしか取り柄がないようなそんな騏驥を周囲の噂になるほど寵愛していたというのだ。
「…………」
しかし、白羽の表情は変わらない。
冷たく、静かで、怖いほどに落ち着いている。
虚勢を張っている様子ではなく、その場限りの虚言でこちらを馬鹿にしようという様子でもない。
——レイゾンには——そう見えた。そう思えた。
先刻、「当然です」と言い切ったときのような——いや、それよりも落ち着き、内なる強い意志を感じさせる面持ちをしている。
レイゾンはぞっとした。
こういう貌には見覚えがあったからだ。
他でもない自身の貌として。騎士になりたいと決心したとき、それ以降、自分は鏡を見るたびこういう顔をしていた。誰に何と言われようとも揺るがないものを心に秘めた時の——そんな貌。
レイゾンはますますぞっとした。
背中を冷たいものが滑り落ちていく気がする。
もしかして。
もしかして——本当、なのか。
白羽が口にしたことは。
彼が今言ったことは。
彼は、前王とはなにもなかった——と……?
本当に——-本当に彼はそういう意味でも「白」だったというのか……?
「…………そう……なのか?」
まさか、という気持ちと、もしかして、という気持ちの狭間でぐらぐらする自分を感じながら、レイゾンは恐る恐る尋ねた。そうであってほしいのかそうであってほしくないのか——もうよくわからなくなっている。
一つはっきりとわかっているのは、自分はとてもまずいことをしてしまったのかもしれないという、考えたくない考えがみるみる膨れ上がってきていることだ。
「そうなのか……? 本当に……?」
声が詰まる。掠れる。鼓動が速い。聞いたことがないほどに。
背が冷えるのにこめかみには脂汗が滲んでくる。
もし。
もしそうなら。
そうなら——自分のあの行為は——。
足元がぐらつくような想いを抱えながら、レイゾンは白羽を見つめる。
彼の表情はぴくりとも動かない。
鼓動がますます大きくなる。けれどどれだけ待っても、白羽はレイゾンをただ見つめてくるだけだ。
黙ったまま、しかしどんな言葉を口にするよりも雄弁な貌で。
それが答えだ。
と——。
白羽は美しい面差しはそのまま、またふいと顔を逸らしてしまう。滑らかな頬。今まで何度となく触れたいと思ったのに——そうできなかった。
そして今は——今や、彼はなによりも遠い。
レイゾンは大いに焦りながら、白羽に詰め寄るように言う。
「っ……し、しかし噂では……! ……いや……ではなぜ言わなかった!」
「言えば信じて下さったと?」
レイゾンの大声に対して、白羽の声は小さい。けれどそれはよく撓る鞭のように、ピシャリとレイゾンの心を打つ。
声を失くすレイゾンに、白羽は横顔を向けたまま続けた。
「……仮に申し上げていたとしても、レイゾンさまはきっと同じことをなさったでしょう。わたしを疑い、『嘘をつくな』『偽りを言うな』『騙すな』とわたくしを責めたのでは? レイゾンさまはわたくしよりも噂の方が大事なのです……」
「…………」
「さきほど、レイゾンさまは『俺を主だと思ったことはあるか』と仰いました。わたくしのことをお怒りになった。では……ではレイゾンさまはわたしを信じて下さったことはおありですか。わたくしと亡き陛下との間にはなにもなかったと——一度でも信じてくださっていたのでしょうか」
「…………」
淡々と続く声に、レイゾンはもう息も上手くできなかった。
目の前が真っ暗になっている。頭がぐらぐらして、立っていられるのが不思議なくらいだ。全ての言葉が胸に突き刺さる。あるものは深く。あるものはそこを削ぐようにして。
どうすればいいのだ。
どうすればいい。
レイゾンは床を見つめながら必死に考えた。視界に引き裂かれた——レイゾンがこの手で引き裂いた白羽の衣の端が映る。見ていられず、ぎゅっと目を瞑ってしまう。
どうすればいい。
嫉妬したせいなのだと素直に打ち明けて謝ればいいのか?
あんなことをしておいて?
ここで——あんなことをしておいて?
無理だ。
「し……」
それでも何か言わねばと、喘ぐようになんとか口を開いたレイゾンの声に被せるように「ああ……」と何かを思い出したような白羽の声がした。
そして彼は再びレイゾンを振り仰ぐと、こんなときには場違いなほど美しい、どんな者の目も奪うに違いない妖しいほどの艶麗な笑みを浮かべて言った。
「……ですが……どうぞご心配なく。わたくしは以前、踊り子だった折には、訪れた土地の男たちに身体を売っていたこともございます。こうしたことは初めてではございません」
「!!」
軽やかな楽の様な声音で滑らかに紡がれたその言葉に、レイゾンは今度こそ心底打ちのめされる。
お前のしたことはそういうことなのだと——騎士らしい礼儀も思い遣りもなく、ましてや騎士としての誇りなどあろうはずもなく——ただ劣情と衝動にかられて浅ましい獣のような行為に及んだお前は、そこらの男たちと同じなのだと告げる——その言葉。
どんな断罪の言葉よりも厳しいそんな言葉を、一番言われたくなかった相手から聞かされることになるとは……!
見つめて答えを待つ。振り返るのを待つ。だがそのどちらもレイゾンには与えられない。
彼はきつく拳を握り締めると、吐き捨てるように言った。
「……それほど前の主がよかったというわけか。俺よりも——」
「当然です」
と——。
背を向けたままの白羽から、冷たい声が聞こえた。
待っていたはずの応えだ。だが、その内容はレイゾンの胸に突き刺さる。予想していたはずのことなのに、衝撃は予想以上だ。
思わず言葉に詰まってしまうと、そんなレイゾンの視線の先で白羽がゆっくりと振り返った。乱れてなお艶やかな髪が、頬を掠めて零れる。こちらを見つめ上げてくるその貌は、相変わらず息を呑む美しさだ。
人と思えぬ美貌。騏驥だから当然なのかもしれないが……レイゾンの目にはどんな騏驥よりも可憐で美しく映る。
しかしそんな騏驥は冷めた目でレイゾンを見つめ、
「当然です」
と繰り返した。
死なない人はいません、とでも言うかのような、当たり前の——世界の真理を紡ぐかのような口調で。
彼は続ける。
「ティエンさまは、いつもわたくしのことを大切にしてくださいました。勿体ないほどに。レイゾンさまとは比べものになりません」
「っ……」
「それに、無体な真似もなさいませんでした。一度も、ほんの少しも」
「……そ……それはそれは……。なるほど、やはり高貴なる方に愛でられた騏驥ならば、俺なぞに触れられるのは不本意というわけか」
黙っていればいつまでも続きそうなティエンへの誉め言葉を聞きたくなくて、レイゾンは強引に——ことさら下品に声を差し挟む。
すると、白羽の双眸がスイと細められた。美しい貌が、表情を失くす。彼は抑揚のない口調で言った。
「なにを誤解なさっているのか存じませんが、わたくしと亡き陛下との間に、やましい関係はございませんでした」
「は。何をいまさら」
レイゾンは白羽の言葉を鼻で笑うと、即座に切り捨てるように言い返す。
やましい関係はない?
だったらなぜ前王は騏驥として役に立たない騏驥を側に置き続けていたのだ。
元は踊り子の、ただ美しいだけの、それしか取り柄がないようなそんな騏驥を周囲の噂になるほど寵愛していたというのだ。
「…………」
しかし、白羽の表情は変わらない。
冷たく、静かで、怖いほどに落ち着いている。
虚勢を張っている様子ではなく、その場限りの虚言でこちらを馬鹿にしようという様子でもない。
——レイゾンには——そう見えた。そう思えた。
先刻、「当然です」と言い切ったときのような——いや、それよりも落ち着き、内なる強い意志を感じさせる面持ちをしている。
レイゾンはぞっとした。
こういう貌には見覚えがあったからだ。
他でもない自身の貌として。騎士になりたいと決心したとき、それ以降、自分は鏡を見るたびこういう顔をしていた。誰に何と言われようとも揺るがないものを心に秘めた時の——そんな貌。
レイゾンはますますぞっとした。
背中を冷たいものが滑り落ちていく気がする。
もしかして。
もしかして——本当、なのか。
白羽が口にしたことは。
彼が今言ったことは。
彼は、前王とはなにもなかった——と……?
本当に——-本当に彼はそういう意味でも「白」だったというのか……?
「…………そう……なのか?」
まさか、という気持ちと、もしかして、という気持ちの狭間でぐらぐらする自分を感じながら、レイゾンは恐る恐る尋ねた。そうであってほしいのかそうであってほしくないのか——もうよくわからなくなっている。
一つはっきりとわかっているのは、自分はとてもまずいことをしてしまったのかもしれないという、考えたくない考えがみるみる膨れ上がってきていることだ。
「そうなのか……? 本当に……?」
声が詰まる。掠れる。鼓動が速い。聞いたことがないほどに。
背が冷えるのにこめかみには脂汗が滲んでくる。
もし。
もしそうなら。
そうなら——自分のあの行為は——。
足元がぐらつくような想いを抱えながら、レイゾンは白羽を見つめる。
彼の表情はぴくりとも動かない。
鼓動がますます大きくなる。けれどどれだけ待っても、白羽はレイゾンをただ見つめてくるだけだ。
黙ったまま、しかしどんな言葉を口にするよりも雄弁な貌で。
それが答えだ。
と——。
白羽は美しい面差しはそのまま、またふいと顔を逸らしてしまう。滑らかな頬。今まで何度となく触れたいと思ったのに——そうできなかった。
そして今は——今や、彼はなによりも遠い。
レイゾンは大いに焦りながら、白羽に詰め寄るように言う。
「っ……し、しかし噂では……! ……いや……ではなぜ言わなかった!」
「言えば信じて下さったと?」
レイゾンの大声に対して、白羽の声は小さい。けれどそれはよく撓る鞭のように、ピシャリとレイゾンの心を打つ。
声を失くすレイゾンに、白羽は横顔を向けたまま続けた。
「……仮に申し上げていたとしても、レイゾンさまはきっと同じことをなさったでしょう。わたしを疑い、『嘘をつくな』『偽りを言うな』『騙すな』とわたくしを責めたのでは? レイゾンさまはわたくしよりも噂の方が大事なのです……」
「…………」
「さきほど、レイゾンさまは『俺を主だと思ったことはあるか』と仰いました。わたくしのことをお怒りになった。では……ではレイゾンさまはわたしを信じて下さったことはおありですか。わたくしと亡き陛下との間にはなにもなかったと——一度でも信じてくださっていたのでしょうか」
「…………」
淡々と続く声に、レイゾンはもう息も上手くできなかった。
目の前が真っ暗になっている。頭がぐらぐらして、立っていられるのが不思議なくらいだ。全ての言葉が胸に突き刺さる。あるものは深く。あるものはそこを削ぐようにして。
どうすればいいのだ。
どうすればいい。
レイゾンは床を見つめながら必死に考えた。視界に引き裂かれた——レイゾンがこの手で引き裂いた白羽の衣の端が映る。見ていられず、ぎゅっと目を瞑ってしまう。
どうすればいい。
嫉妬したせいなのだと素直に打ち明けて謝ればいいのか?
あんなことをしておいて?
ここで——あんなことをしておいて?
無理だ。
「し……」
それでも何か言わねばと、喘ぐようになんとか口を開いたレイゾンの声に被せるように「ああ……」と何かを思い出したような白羽の声がした。
そして彼は再びレイゾンを振り仰ぐと、こんなときには場違いなほど美しい、どんな者の目も奪うに違いない妖しいほどの艶麗な笑みを浮かべて言った。
「……ですが……どうぞご心配なく。わたくしは以前、踊り子だった折には、訪れた土地の男たちに身体を売っていたこともございます。こうしたことは初めてではございません」
「!!」
軽やかな楽の様な声音で滑らかに紡がれたその言葉に、レイゾンは今度こそ心底打ちのめされる。
お前のしたことはそういうことなのだと——騎士らしい礼儀も思い遣りもなく、ましてや騎士としての誇りなどあろうはずもなく——ただ劣情と衝動にかられて浅ましい獣のような行為に及んだお前は、そこらの男たちと同じなのだと告げる——その言葉。
どんな断罪の言葉よりも厳しいそんな言葉を、一番言われたくなかった相手から聞かされることになるとは……!
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