80 / 83
ハルシネイション・ヘヴン
ュウ-1
しおりを挟む
パトカーの赤色灯と、大人達の騒ぐ声が、家の中まで届いてきた。俺は膝を抱え、タオルケットを被り俯いていた。
(大丈夫だよ、誰も見てなかったし、お前の仕業と思う大人は1人も居ねえよ)
―後味悪いに決まってるじゃん。
(お前なぁ、陽炎も糸遊も人間だぜ?それなのに…)
―気味の悪い感触。
(陽炎は殺すと勇者、糸遊は殺すと犯罪者扱い。おかしいと思わないか?)
―顔にかかる温かい液体。
(お前に殺られた奴が悪いんだよ。弱いから殺されたんだ。お前に殺られなくとも、いずれ誰かに殺られて死ぬ運命だったんだよ)
眠れないまま、夢遊病の様に早朝外へ。霧が立ち込めていた。
数珠を手に、現場へ行った。黄色いテープの外側に正座して、覚えたての読経をした。
ごめんなさい、命を奪って。ごめんなさい、未来を消して。一心不乱に読経した。
「おはよう。熱心だね」
話しかけてきたのは、青山会長だった。現場に手向けるのか、菊の花と2本のジュースを持っていた。
「会長…おれ…」
涙が溢れ視界が歪み、声も出なくなった。合わせていた手を解き、涙と鼻水を拭った。
「おれ…とんでもないこと、した。…おれがやったんです」
子供だけど、牢屋に入れられるのかな。お父さんと、お母さんと、友達とも離ればなれになるのかな。
それよりも、あの2人に祟られ、2人の家族からも恨まれるのかな。
泣きじゃくる俺の頭を撫で、青山は言った。
「そうなんだ。正直に教えてくれたね。そして…、よく出来たね」
優しい言葉だったが、意味が解らなかった。青山は笑った。
「…君みたいな子を待っていたんだ。来てくれるかな?」
その時、俺は『闇番』に任命された。9歳の夏だった。
「青田登、隔離の必要な病気かもしれん」
「本当ですか?」
赤沼が驚く。
道子先生の旦那さん、人に伝染るかもしれない病気なのに、病院へ連れて行って無いらしい。
青山は言った。
「連れて行くよう言ったら、脅してきた。『奇襲の時に何があったか明るみにする』だとよ」
登氏は青山のライバルだった、黒沢氏と仲が良かった。奇襲の少し前に倒れたので、闇番もノーマークだったが、実情を知っていたのだろう。
赤沼が腕組みする。
「…口封じは?」
「下手に動くと、こちらが周りから糾弾されるからな。自滅してもらう」
青山は古い書物を取り出した。
「難病を治す薬の作り方だ。材料は糸遊の新鮮な脾臓」
「え? …騙されてくれますかね?」
「青田の嫁、相当追い込まれてるぞ。健康食品、漢方薬、挙句には拝み屋も使っている。
この記述を鵜吞みにして、誰かを傷つければ懲罰適用だ。
わざわざ口封じしなくても、動かぬ証拠を作れば良いさ」
青山は俺にその書物を渡した。
「勉強を教えて欲しいけど、難しくて判らない。これは家の物置にあったと言い、道子先生に読ませろ。渡してしまって構わない」
「はい!」
その後、曇天内で不審死が続いた。交通事故、徘徊中の事故死、焼身自殺…。会長派じゃない中央会の人間も、不審がり始めた。
囮捜査に幼馴染が入った。非合法な恋人役。イライラした。先生は旦那さんと心中し、事件は終幕。でも幼馴染は恋人ゴッコを続けていた。
俺はあの男さえ居なくなれば、なんて思ったりした。
「君は永遠に命が続くとしたら、どうする?」
「永遠にですか…。不老不死ですか?」
青山からその話を聞いた時は、もしも話だと思った。
「うーん、少し違うな。魂と記憶はそのままに、別人の肉体へ生まれ変わる、転生だな」
青山には大きな野望があった。叶えるには膨大な時間が必要。そこで、ある禁術について調べ始めた。
そのころから、青山は頭の悪い赤沼から俺へと、乗り換えようと考えていたようだ。
そして決定打。
「陽炎のスパイが、青峰に入り込んでいるようです」
潜入されて2か月も経っていた。事態は最悪な事に、闇番の1人が向こうに寝返ってしまっていた。
ドタバタの中、俺はまだ中学生だったが、暗殺任務を受けた。潜入者、潜入者に唆された幼馴染の恋人、役立たずの赤沼。
亡き者にしたかった男をこの手で葬り、俺は歓喜した。
結局なんやかんやで、青山、墨田、光橋、朱井が捕まった。青山以下3人は、俺がメンバーだった事は知らず、青山も俺の事を口にせず、俺だけ残った。
青山がしようとしていた事を、利用できないかと俺は考えた。魂と灰がある。肉体を調達して、転生術を。実験は失敗。
原因は魔法使いではなく、間違えて一般人を使ってしまった事だろう。
他の原因もあるかもしれないから、俺は助手兼肉体として、古い話に詳しい人物を呼び出した。
イマドキ男子のくせに古書に興味のある望を。
だが、べったりくっついてる奴が邪魔だ。ネット購入した抗酒剤を、酒に混ぜて途中退場。
家人の外出中、望に単独で来てもらった後、電話を借りた。
「そうだ。悪いんだけど、携帯貸して。俺のさっき充電切れちゃって」
これでデータ上、真姫を呼び出したのは望になる。
「もしもし、真姫さん?」
『あれ?どうしたの』
「俺の充電切れたから、貸してもらったんだ。実はさ、難しい古い本見つけて、2人で解読してるんだけど、良かったらあなた様の知恵も拝借したいと思いまして」
『ふふっ、何よそれ。いいわよ』
「夕方の特急で帰るんでしょ? 車で駅に送るから、寄れない?」
『今から寄ればいいのね』
真姫が到着し、3人で勉強会。懐かしいな、昔を思い出す。
望が言う。
「皇介は?」
どんだけアイツ好きなんだよ。俺は答えた。
「電話かけたけど、取ってくれないんだよね。寝てんのかな」
あんだけ抗酒剤飲んだら、今日1日、使い物にならないね。
パソコンと知恵を駆使して、3人で解読した。
「転生に魂と灰と、別人の肉体が必要ねえ…。興味深いわね」
「ね。しかも命日と同じ月齢の日、なんて言うのがいかにも聞きそう」
結論は正しかった。やはり間違いなかった。
「2人ともありがとう」
笑顔で目眩と制止をかけると、2人は人形の様にコテンとテーブルに伏した。
伝説の英雄も、凄腕の女戦士も、幼馴染の前では子犬同然。
攻撃用の術は常駐部隊に感知されるが、目眩と制止は補助術なので感知されない。
望のパソコンの検索履歴と、2人の携帯のメールや電話の履歴を全消去。
東雲玲と望の私用Twitter、ブログは俺の携帯から『友達んちなう』的な書き込みが無いのを確認(真姫はブログだけやってるから、それを確認)。
納骨堂の抜け道から地下へ運び、力封じの針を刺し、忘却術をかけて引き続き眠らせた。
地下へ潜ると、監視や探索用の式獣も感知不可(感知するには、術者も地下に行かないとならない)なので、これで一安心。
今回、誰も地下を可能性に入れなかったのが、幸いした。いずれにせよ、『ドールハウス』は雷帝壕から直接行けない場所にある。
少し時間がかかった。
帰宅した家人に見つからぬよう、自前のTシャツの上に望の着てたTシャツを身に着け、自前のキャップを被り外へ。
折り畳み自転車を持ち、予め寺の客用駐車場の奥に移動させておいた望の車へ。
封鎖の為に置いてあったコンテナは、2週間前に俺の車で移動させようと引っ張ったら、風雨に晒されボロボロだったせいか崩れ落ちた。
この抜け道の管理は俺だったし、誰も近づかないと知ってたし、丁度いい。
望の車を運転し、道を使い曇天を降りた。
街中の防犯カメラに望の車が映っても、深く被ったキャップの下の顔までは判別出来ないだろうし、服は望のを着てる。『望が運転してる』で通用するだろう。
車を農道脇に停め、望のTシャツだけを脱ぎ、PCと2人の携帯を放置し、指紋が付かぬようはめていた手袋も外し、折り畳み自転車で戻った。
車内の捜索で俺の髪の毛(丸めてるから可能性は低いけど、眉毛とか他の体毛はある)や汗が検出されても、何回か乗った事ある。
指摘されたら証言すればいい。
何食わぬ顔で俺は毎日を過ごした。
毎日、家人が寝静まってから地下へ降り、忘却術をかけ代わりの記憶をねじ込んだ。真姫の左薬指のリングは外して捨てた。内側に何か彫られていた。
碌に読んでなかったけど、恐らく彼氏の名前かな。どうでもいい。
だって、お前は今日から『リョウコ』で、俺の恋人なのだから。
甘い口づけを交わして抱きしめたが、リョウコは俺の名前ではなく『ウツブシ』と言う単語を発した。
何でだよ。
俺はムキになって忘却術をかけたが、リョウコはずっと『ウツブシ』という単語は忘れなかった。謎だ。
その後、先の2人の失踪に関わっているかの様に見せかける為、根白準一と藍島ひかりをおびき寄せようと考えた。
準一は真姫に好意を持っていて、ひかりは望の義妹でありつつ、大の東雲ファン(俗に言うあわよくば系のけしからんファン)。
準一をおびき寄せたが、トラブル発生。疲れていたのか、地上へ逃してしまったので、処分。そこで目撃者とまさかの遭遇。
普通の人間は焦るんだろうけど、俺は喜んだ。
(お、丁度いい材料発見!!)
そして、確保した。
この『サプライズ』は、一朝一夕で計画していた訳ではない。
10年以上前に引き継いでから、手順やアクシデント発生時の対処を何通りも考え、シミュレーションしてきた。
この位のアクシデントは、野外活動の夜のキャンプファイヤーが雨で中止になり、屋内でキャンドルナイトをやる事になった様なものだ。
(大丈夫だよ、誰も見てなかったし、お前の仕業と思う大人は1人も居ねえよ)
―後味悪いに決まってるじゃん。
(お前なぁ、陽炎も糸遊も人間だぜ?それなのに…)
―気味の悪い感触。
(陽炎は殺すと勇者、糸遊は殺すと犯罪者扱い。おかしいと思わないか?)
―顔にかかる温かい液体。
(お前に殺られた奴が悪いんだよ。弱いから殺されたんだ。お前に殺られなくとも、いずれ誰かに殺られて死ぬ運命だったんだよ)
眠れないまま、夢遊病の様に早朝外へ。霧が立ち込めていた。
数珠を手に、現場へ行った。黄色いテープの外側に正座して、覚えたての読経をした。
ごめんなさい、命を奪って。ごめんなさい、未来を消して。一心不乱に読経した。
「おはよう。熱心だね」
話しかけてきたのは、青山会長だった。現場に手向けるのか、菊の花と2本のジュースを持っていた。
「会長…おれ…」
涙が溢れ視界が歪み、声も出なくなった。合わせていた手を解き、涙と鼻水を拭った。
「おれ…とんでもないこと、した。…おれがやったんです」
子供だけど、牢屋に入れられるのかな。お父さんと、お母さんと、友達とも離ればなれになるのかな。
それよりも、あの2人に祟られ、2人の家族からも恨まれるのかな。
泣きじゃくる俺の頭を撫で、青山は言った。
「そうなんだ。正直に教えてくれたね。そして…、よく出来たね」
優しい言葉だったが、意味が解らなかった。青山は笑った。
「…君みたいな子を待っていたんだ。来てくれるかな?」
その時、俺は『闇番』に任命された。9歳の夏だった。
「青田登、隔離の必要な病気かもしれん」
「本当ですか?」
赤沼が驚く。
道子先生の旦那さん、人に伝染るかもしれない病気なのに、病院へ連れて行って無いらしい。
青山は言った。
「連れて行くよう言ったら、脅してきた。『奇襲の時に何があったか明るみにする』だとよ」
登氏は青山のライバルだった、黒沢氏と仲が良かった。奇襲の少し前に倒れたので、闇番もノーマークだったが、実情を知っていたのだろう。
赤沼が腕組みする。
「…口封じは?」
「下手に動くと、こちらが周りから糾弾されるからな。自滅してもらう」
青山は古い書物を取り出した。
「難病を治す薬の作り方だ。材料は糸遊の新鮮な脾臓」
「え? …騙されてくれますかね?」
「青田の嫁、相当追い込まれてるぞ。健康食品、漢方薬、挙句には拝み屋も使っている。
この記述を鵜吞みにして、誰かを傷つければ懲罰適用だ。
わざわざ口封じしなくても、動かぬ証拠を作れば良いさ」
青山は俺にその書物を渡した。
「勉強を教えて欲しいけど、難しくて判らない。これは家の物置にあったと言い、道子先生に読ませろ。渡してしまって構わない」
「はい!」
その後、曇天内で不審死が続いた。交通事故、徘徊中の事故死、焼身自殺…。会長派じゃない中央会の人間も、不審がり始めた。
囮捜査に幼馴染が入った。非合法な恋人役。イライラした。先生は旦那さんと心中し、事件は終幕。でも幼馴染は恋人ゴッコを続けていた。
俺はあの男さえ居なくなれば、なんて思ったりした。
「君は永遠に命が続くとしたら、どうする?」
「永遠にですか…。不老不死ですか?」
青山からその話を聞いた時は、もしも話だと思った。
「うーん、少し違うな。魂と記憶はそのままに、別人の肉体へ生まれ変わる、転生だな」
青山には大きな野望があった。叶えるには膨大な時間が必要。そこで、ある禁術について調べ始めた。
そのころから、青山は頭の悪い赤沼から俺へと、乗り換えようと考えていたようだ。
そして決定打。
「陽炎のスパイが、青峰に入り込んでいるようです」
潜入されて2か月も経っていた。事態は最悪な事に、闇番の1人が向こうに寝返ってしまっていた。
ドタバタの中、俺はまだ中学生だったが、暗殺任務を受けた。潜入者、潜入者に唆された幼馴染の恋人、役立たずの赤沼。
亡き者にしたかった男をこの手で葬り、俺は歓喜した。
結局なんやかんやで、青山、墨田、光橋、朱井が捕まった。青山以下3人は、俺がメンバーだった事は知らず、青山も俺の事を口にせず、俺だけ残った。
青山がしようとしていた事を、利用できないかと俺は考えた。魂と灰がある。肉体を調達して、転生術を。実験は失敗。
原因は魔法使いではなく、間違えて一般人を使ってしまった事だろう。
他の原因もあるかもしれないから、俺は助手兼肉体として、古い話に詳しい人物を呼び出した。
イマドキ男子のくせに古書に興味のある望を。
だが、べったりくっついてる奴が邪魔だ。ネット購入した抗酒剤を、酒に混ぜて途中退場。
家人の外出中、望に単独で来てもらった後、電話を借りた。
「そうだ。悪いんだけど、携帯貸して。俺のさっき充電切れちゃって」
これでデータ上、真姫を呼び出したのは望になる。
「もしもし、真姫さん?」
『あれ?どうしたの』
「俺の充電切れたから、貸してもらったんだ。実はさ、難しい古い本見つけて、2人で解読してるんだけど、良かったらあなた様の知恵も拝借したいと思いまして」
『ふふっ、何よそれ。いいわよ』
「夕方の特急で帰るんでしょ? 車で駅に送るから、寄れない?」
『今から寄ればいいのね』
真姫が到着し、3人で勉強会。懐かしいな、昔を思い出す。
望が言う。
「皇介は?」
どんだけアイツ好きなんだよ。俺は答えた。
「電話かけたけど、取ってくれないんだよね。寝てんのかな」
あんだけ抗酒剤飲んだら、今日1日、使い物にならないね。
パソコンと知恵を駆使して、3人で解読した。
「転生に魂と灰と、別人の肉体が必要ねえ…。興味深いわね」
「ね。しかも命日と同じ月齢の日、なんて言うのがいかにも聞きそう」
結論は正しかった。やはり間違いなかった。
「2人ともありがとう」
笑顔で目眩と制止をかけると、2人は人形の様にコテンとテーブルに伏した。
伝説の英雄も、凄腕の女戦士も、幼馴染の前では子犬同然。
攻撃用の術は常駐部隊に感知されるが、目眩と制止は補助術なので感知されない。
望のパソコンの検索履歴と、2人の携帯のメールや電話の履歴を全消去。
東雲玲と望の私用Twitter、ブログは俺の携帯から『友達んちなう』的な書き込みが無いのを確認(真姫はブログだけやってるから、それを確認)。
納骨堂の抜け道から地下へ運び、力封じの針を刺し、忘却術をかけて引き続き眠らせた。
地下へ潜ると、監視や探索用の式獣も感知不可(感知するには、術者も地下に行かないとならない)なので、これで一安心。
今回、誰も地下を可能性に入れなかったのが、幸いした。いずれにせよ、『ドールハウス』は雷帝壕から直接行けない場所にある。
少し時間がかかった。
帰宅した家人に見つからぬよう、自前のTシャツの上に望の着てたTシャツを身に着け、自前のキャップを被り外へ。
折り畳み自転車を持ち、予め寺の客用駐車場の奥に移動させておいた望の車へ。
封鎖の為に置いてあったコンテナは、2週間前に俺の車で移動させようと引っ張ったら、風雨に晒されボロボロだったせいか崩れ落ちた。
この抜け道の管理は俺だったし、誰も近づかないと知ってたし、丁度いい。
望の車を運転し、道を使い曇天を降りた。
街中の防犯カメラに望の車が映っても、深く被ったキャップの下の顔までは判別出来ないだろうし、服は望のを着てる。『望が運転してる』で通用するだろう。
車を農道脇に停め、望のTシャツだけを脱ぎ、PCと2人の携帯を放置し、指紋が付かぬようはめていた手袋も外し、折り畳み自転車で戻った。
車内の捜索で俺の髪の毛(丸めてるから可能性は低いけど、眉毛とか他の体毛はある)や汗が検出されても、何回か乗った事ある。
指摘されたら証言すればいい。
何食わぬ顔で俺は毎日を過ごした。
毎日、家人が寝静まってから地下へ降り、忘却術をかけ代わりの記憶をねじ込んだ。真姫の左薬指のリングは外して捨てた。内側に何か彫られていた。
碌に読んでなかったけど、恐らく彼氏の名前かな。どうでもいい。
だって、お前は今日から『リョウコ』で、俺の恋人なのだから。
甘い口づけを交わして抱きしめたが、リョウコは俺の名前ではなく『ウツブシ』と言う単語を発した。
何でだよ。
俺はムキになって忘却術をかけたが、リョウコはずっと『ウツブシ』という単語は忘れなかった。謎だ。
その後、先の2人の失踪に関わっているかの様に見せかける為、根白準一と藍島ひかりをおびき寄せようと考えた。
準一は真姫に好意を持っていて、ひかりは望の義妹でありつつ、大の東雲ファン(俗に言うあわよくば系のけしからんファン)。
準一をおびき寄せたが、トラブル発生。疲れていたのか、地上へ逃してしまったので、処分。そこで目撃者とまさかの遭遇。
普通の人間は焦るんだろうけど、俺は喜んだ。
(お、丁度いい材料発見!!)
そして、確保した。
この『サプライズ』は、一朝一夕で計画していた訳ではない。
10年以上前に引き継いでから、手順やアクシデント発生時の対処を何通りも考え、シミュレーションしてきた。
この位のアクシデントは、野外活動の夜のキャンプファイヤーが雨で中止になり、屋内でキャンドルナイトをやる事になった様なものだ。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる