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三姉妹と伝説の魔女
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時計の針は、そろそろ1周する。
「昼だし何か頼む?」
口を開いたのは、長女:マユ。イベント系人材派遣会社勤務の独身、来年資格取得を予定。
「そうだね、何があるかな」
メニューを手に取ったのは、次女:メグ。二児の子持ち主婦で、姉や妹が知り得ない話もよく知っている事情通。
「あたし、ナポリタン!」
メニューも見ずに発言したのは、三女:アズ。天真爛漫な社会人2年目、長姉マユと同じ高校にかつて通っていた。
背景と同化していた『モブキャラ』でも、感情移入するとフルサイズの『メインキャラ』に成り得るものである。
(しかも、お母さんは元占い師志望で、お父さんはお節介が裏目に出るタイプ、だったっけ)
この1時間で、すっかり彼女達の素性や生い立ちを知ったゆず子は、付け合わせのミニトマトを口にして思った。
「いやー、それにしても『オババ』が来てなくて良かった~」
次女が口に出すと、長女と三女も頷いた。
「本当だよね、あたしも嫌い」
「あたしも~。きっと、おばあちゃんも来なくてホッとしてたと思うよ」
長女は頬杖をついて言った。
「まあ、そもそも息子の別れた元嫁なんて、家族葬に関係ないじゃん。多分、おじさんもタクヤも敢えて声掛けなかったんだと思うよ」
(『おばあちゃんの息子の元嫁』…。つまり『おば』って事かしら?)
また気になる話が始まり、ゆず子は耳をそばだてた。
「あれ、離婚成立したの? いつ?」
初耳な様子で三女が尋ねると、次女が説明した。
「離婚自体は2,3年前だって、お母さんから聞いたよ。でも何か再構築をしたいって、何度か打診してきたとか」
「うーわっ! 原因自分なのに、何それ」
三女はうんざりした目をした。長女も言った。
「それからさ、あの人齢ごまかして結婚したって有名だけど、学歴も詐称してたんだよ」
「そうなの? A大じゃなかったの?」
「それがね、A大はA大なの。3年生の時ダブって、でも同学年の子達と同じタイミングで『卒業』したいから、2度目の3年生が終わってから退学したわけ。『A大卒』ではなく、『A大中退』」
三女は鼻で笑った。
「『退学』は『卒業』じゃないじゃん。へー、そうなんだね」
次女も言った。
「頭良いんだろうけど、学ばない人だよね。口が立つことで、自分の浅さをカバーしてるって言うか」
「「それな」」
長女と三女が声を合わせ、三姉妹は笑った。
(おっと、『悪口大会』ってやつね。どんなエピソードが聞けるかしら?)
ゆず子はワクワクして、ハムサンドに手を伸ばした。
長女が得意そうな顔で話し出す。
「アズが小学生の時に、家族でハワイに行ったじゃん? あの時にオババがいちゃもんつけたの、覚えてる?」
「覚えてるよ。『ゴウシお兄さんの経済力で行ける訳ない。何かの間違いだ』、でしょ? あれ、おばあちゃんも超怒ってたから、覚えてる」
三女が言うと、次女も言った。
「『ハワイアンホテルに泊まっただけでしょ?』なんても言ってたね。お土産も写真もホームビデオもあるのに頑なに認めないから、子供心に『この人、頭悪いのかな?』って思ったもん」
長女は頷きながら言った。
「そりゃあね、終わらない平成大不況に、両家とも共働きとは言え向こうは一人っ子、こっちは三姉妹で、こっちだけ行ったら嫌味言いたくはなるけどさ」
次女は笑った。
「まあね。そもそもオババが浪費しないでちゃんと貯めてれば、余裕で行けたでしょ? 何せ『うちのタモツさん、ゴウシお兄さんより手取り額越えちゃったから~』って言ってるぐらいだったし」
「むしろ、それぐらい稼いでるのに何で行く金が無いか、考えもしない点で終わってるよ」
三女は苦笑しつつ言った。
(確かにね、月収高くとも浪費していたら、金銭的余裕はなくなるわね)
年収1000万だが預貯金無しの人と、年収は500万で預貯金300万の人が居たら、どっちに余裕があるかは一目瞭然だ。
注文した料理を姉妹各自が受け取ると、次女はオムライスを前に口を開いた。
「そう言えばその後だっけ? スミレちゃんとお父さんがゴハンしてるのを偶然見かけて、『女子高生と不倫してるわよ!』なんて騒いだの」
三女はナポリタンをフォークに巻きつけつつ、笑った。
「あったねえ。でも何か違う言い方してなかったっけ?」
サンドイッチを手に取った長女が答えた。
「『エンコー』だよ、『援助交際』」
「だっけか、『えんじょこうさい』って何? JKと付き合うこと?」
三女が首を傾げると、長女が説明した。
「今で言う『パパ活』と一緒かな。
だいたい見たのって、お父さんの会社で夏休み中バイトしたスミレに、謝礼がてら夕食奢ってただけじゃん。
しかも普通の神経の大人だったら、嫁であるお母さんと未成年だった私達が居る前で、わざわざ口に出したりなんかしないよね」
次女も苦笑した。
「狙ってやったんでしょうね。海外旅行悔しくて、腹いせとしか思えないよ」
(あらあら…)
一定数、『他人の落ち度を人前で指摘して貶める』人間は居るが、内容から言っても年頃の娘の前で発言するのは、第三者の立場から見ても悪意を感じる。
(何でマウント取るだけだった人が、明らかな悪意を向けてきたのかしら)
疑問は感じるが、ゆず子は『ある出来事に対する片一方の面からしか見ていない』状態だ。
長い親戚付き合い、子供には知らされない色々なしがらみもあるかもしれない。
(とは言え、子供巻き込む時点で肩は持てそうにないわね)
ゆず子も少々苦い表情を浮かべた。
「オババって自己中って言うか、何であんなに承認欲求強めなんだろうね。生い立ちと何か関係あったのかな?」
三女が言うと、長女も少し考えて口を開いた。
「うーん…、確かに実家の話ってあまりしてなかったかもね。学生時代に成績優秀だったことと、何歳で何が出来ていた、的な自慢は訊いた事があっても、親御さんとか兄弟の話は訊いた事がないね」
次女はオムライスを食べつつ、賛同した。
「まあ多分『毒親』だったとか、居心地が悪くて劣等感が育っちゃう子供時代を過ごしたんでしょうね。ホストに注ぎ込んだりしたのも、そういう生い立ちや日頃の立ち振る舞いでの結果が、全てトリガーになったんだと思うよ」
三女はしかめっ面をした。
「いやあ、それにしても何であの齢で、ホストなんかに入れ込んじゃったかね? 自分の息子よりも若い男子にガチ恋って…。そのうえ、何をどうやって一緒になれるとか思ったんだろ」
「齢の割に幼いんだろうね。『この人、話聞いてくれる!好き!』みたいな。ピュアってやつ」
長女の言葉に、次女と三女は吹いた。
「ピュアとかやめて」
「キモイ」
長女は笑った後、窓の外を見ながら言った。
「オババがさ、有り金持って男のとこに家出して、でもおじさんに再構築を願い出たって事は、自分の間違いに気づいたってことなのかな。これまで、誰が何と言おうと自分のミスすらも認めなかったのに」
次女は自分の手元を見た。
「遅すぎたね。家族を蔑ろにしてまで、自慢と浪費と周囲への批判ばかりやって。気づいた時には、大事な物は無くなったんだよ」
三女はケロッとして言った。
「まあ、うちらはあの人を半面教師にしたお陰で、まともな大人になれたんだよね。そういう意味では、あの人に感謝だよ」
人が持つ物語は、決して1つだけでは無い。同時に発生したり、複数の物語が絡み合い、影響しあいながら時間軸を、複雑に繋いでいく。
1度しかない出会いと別れも、時に忘れ得ない思い出となる。どこかの誰かの物語、タイミングが合わなければ、生涯知る事の無かった物語なのだ。
物語は本の中だけでは無い。テレビの中、窓の向こう、空の向こう、本を飛び出したその先にこそ、知らない物語が存在しているのだろう。
「昼だし何か頼む?」
口を開いたのは、長女:マユ。イベント系人材派遣会社勤務の独身、来年資格取得を予定。
「そうだね、何があるかな」
メニューを手に取ったのは、次女:メグ。二児の子持ち主婦で、姉や妹が知り得ない話もよく知っている事情通。
「あたし、ナポリタン!」
メニューも見ずに発言したのは、三女:アズ。天真爛漫な社会人2年目、長姉マユと同じ高校にかつて通っていた。
背景と同化していた『モブキャラ』でも、感情移入するとフルサイズの『メインキャラ』に成り得るものである。
(しかも、お母さんは元占い師志望で、お父さんはお節介が裏目に出るタイプ、だったっけ)
この1時間で、すっかり彼女達の素性や生い立ちを知ったゆず子は、付け合わせのミニトマトを口にして思った。
「いやー、それにしても『オババ』が来てなくて良かった~」
次女が口に出すと、長女と三女も頷いた。
「本当だよね、あたしも嫌い」
「あたしも~。きっと、おばあちゃんも来なくてホッとしてたと思うよ」
長女は頬杖をついて言った。
「まあ、そもそも息子の別れた元嫁なんて、家族葬に関係ないじゃん。多分、おじさんもタクヤも敢えて声掛けなかったんだと思うよ」
(『おばあちゃんの息子の元嫁』…。つまり『おば』って事かしら?)
また気になる話が始まり、ゆず子は耳をそばだてた。
「あれ、離婚成立したの? いつ?」
初耳な様子で三女が尋ねると、次女が説明した。
「離婚自体は2,3年前だって、お母さんから聞いたよ。でも何か再構築をしたいって、何度か打診してきたとか」
「うーわっ! 原因自分なのに、何それ」
三女はうんざりした目をした。長女も言った。
「それからさ、あの人齢ごまかして結婚したって有名だけど、学歴も詐称してたんだよ」
「そうなの? A大じゃなかったの?」
「それがね、A大はA大なの。3年生の時ダブって、でも同学年の子達と同じタイミングで『卒業』したいから、2度目の3年生が終わってから退学したわけ。『A大卒』ではなく、『A大中退』」
三女は鼻で笑った。
「『退学』は『卒業』じゃないじゃん。へー、そうなんだね」
次女も言った。
「頭良いんだろうけど、学ばない人だよね。口が立つことで、自分の浅さをカバーしてるって言うか」
「「それな」」
長女と三女が声を合わせ、三姉妹は笑った。
(おっと、『悪口大会』ってやつね。どんなエピソードが聞けるかしら?)
ゆず子はワクワクして、ハムサンドに手を伸ばした。
長女が得意そうな顔で話し出す。
「アズが小学生の時に、家族でハワイに行ったじゃん? あの時にオババがいちゃもんつけたの、覚えてる?」
「覚えてるよ。『ゴウシお兄さんの経済力で行ける訳ない。何かの間違いだ』、でしょ? あれ、おばあちゃんも超怒ってたから、覚えてる」
三女が言うと、次女も言った。
「『ハワイアンホテルに泊まっただけでしょ?』なんても言ってたね。お土産も写真もホームビデオもあるのに頑なに認めないから、子供心に『この人、頭悪いのかな?』って思ったもん」
長女は頷きながら言った。
「そりゃあね、終わらない平成大不況に、両家とも共働きとは言え向こうは一人っ子、こっちは三姉妹で、こっちだけ行ったら嫌味言いたくはなるけどさ」
次女は笑った。
「まあね。そもそもオババが浪費しないでちゃんと貯めてれば、余裕で行けたでしょ? 何せ『うちのタモツさん、ゴウシお兄さんより手取り額越えちゃったから~』って言ってるぐらいだったし」
「むしろ、それぐらい稼いでるのに何で行く金が無いか、考えもしない点で終わってるよ」
三女は苦笑しつつ言った。
(確かにね、月収高くとも浪費していたら、金銭的余裕はなくなるわね)
年収1000万だが預貯金無しの人と、年収は500万で預貯金300万の人が居たら、どっちに余裕があるかは一目瞭然だ。
注文した料理を姉妹各自が受け取ると、次女はオムライスを前に口を開いた。
「そう言えばその後だっけ? スミレちゃんとお父さんがゴハンしてるのを偶然見かけて、『女子高生と不倫してるわよ!』なんて騒いだの」
三女はナポリタンをフォークに巻きつけつつ、笑った。
「あったねえ。でも何か違う言い方してなかったっけ?」
サンドイッチを手に取った長女が答えた。
「『エンコー』だよ、『援助交際』」
「だっけか、『えんじょこうさい』って何? JKと付き合うこと?」
三女が首を傾げると、長女が説明した。
「今で言う『パパ活』と一緒かな。
だいたい見たのって、お父さんの会社で夏休み中バイトしたスミレに、謝礼がてら夕食奢ってただけじゃん。
しかも普通の神経の大人だったら、嫁であるお母さんと未成年だった私達が居る前で、わざわざ口に出したりなんかしないよね」
次女も苦笑した。
「狙ってやったんでしょうね。海外旅行悔しくて、腹いせとしか思えないよ」
(あらあら…)
一定数、『他人の落ち度を人前で指摘して貶める』人間は居るが、内容から言っても年頃の娘の前で発言するのは、第三者の立場から見ても悪意を感じる。
(何でマウント取るだけだった人が、明らかな悪意を向けてきたのかしら)
疑問は感じるが、ゆず子は『ある出来事に対する片一方の面からしか見ていない』状態だ。
長い親戚付き合い、子供には知らされない色々なしがらみもあるかもしれない。
(とは言え、子供巻き込む時点で肩は持てそうにないわね)
ゆず子も少々苦い表情を浮かべた。
「オババって自己中って言うか、何であんなに承認欲求強めなんだろうね。生い立ちと何か関係あったのかな?」
三女が言うと、長女も少し考えて口を開いた。
「うーん…、確かに実家の話ってあまりしてなかったかもね。学生時代に成績優秀だったことと、何歳で何が出来ていた、的な自慢は訊いた事があっても、親御さんとか兄弟の話は訊いた事がないね」
次女はオムライスを食べつつ、賛同した。
「まあ多分『毒親』だったとか、居心地が悪くて劣等感が育っちゃう子供時代を過ごしたんでしょうね。ホストに注ぎ込んだりしたのも、そういう生い立ちや日頃の立ち振る舞いでの結果が、全てトリガーになったんだと思うよ」
三女はしかめっ面をした。
「いやあ、それにしても何であの齢で、ホストなんかに入れ込んじゃったかね? 自分の息子よりも若い男子にガチ恋って…。そのうえ、何をどうやって一緒になれるとか思ったんだろ」
「齢の割に幼いんだろうね。『この人、話聞いてくれる!好き!』みたいな。ピュアってやつ」
長女の言葉に、次女と三女は吹いた。
「ピュアとかやめて」
「キモイ」
長女は笑った後、窓の外を見ながら言った。
「オババがさ、有り金持って男のとこに家出して、でもおじさんに再構築を願い出たって事は、自分の間違いに気づいたってことなのかな。これまで、誰が何と言おうと自分のミスすらも認めなかったのに」
次女は自分の手元を見た。
「遅すぎたね。家族を蔑ろにしてまで、自慢と浪費と周囲への批判ばかりやって。気づいた時には、大事な物は無くなったんだよ」
三女はケロッとして言った。
「まあ、うちらはあの人を半面教師にしたお陰で、まともな大人になれたんだよね。そういう意味では、あの人に感謝だよ」
人が持つ物語は、決して1つだけでは無い。同時に発生したり、複数の物語が絡み合い、影響しあいながら時間軸を、複雑に繋いでいく。
1度しかない出会いと別れも、時に忘れ得ない思い出となる。どこかの誰かの物語、タイミングが合わなければ、生涯知る事の無かった物語なのだ。
物語は本の中だけでは無い。テレビの中、窓の向こう、空の向こう、本を飛び出したその先にこそ、知らない物語が存在しているのだろう。
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