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アンインストールの男 ※マリッジハラスメント的表現あり
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「お疲れ~、これから休憩?」
「うん、そっちは上がり? 頑張ってね」
「ありがとう、じゃあね」
従業員休憩室の出入り口近く、30代ぐらいの女性2人は親しい間柄なのか、互いに声掛けをした。
「お疲れ様。あの人、マナっちの知り合い?」
インテリアショップの店長:宝沢が声を掛けたのは、最近系列店から配属された古河愛美。古河は笑って答えた。
「小中一緒の同級生なんです」
「へえ、そうなんだ」
「元からここで働いてるのは知ってたので、たまに話すんです」
「あの制服…、1階の化粧品屋さんの?」
「ええ、『BA』やってるんですよ」
「何? びーえーって。俺、昭和生まれだから略されても分からねえ」
「『ビューティーアドバイザー』です。えっと、メイクの仕方教えたり似合う色探してくれる店員さん」
「へえ? あんなコケシみたいな顔で化粧のアドバイスして、色々売りつけんだ。へえぇ~」
(まーた、ああいう言い方してるよ)
ゆず子は呆れた目をして、ゴミ箱のゴミをまとめた。
ゴミ捨てに行った帰り、宝沢と会ったので挨拶をした。
「お疲れ様です。休憩上がりですか?」
「お疲れさんです~。うん、明日の店長会の準備。そう言えば、うちのべっぴんさん見た?」
宝沢は自分の事の様にニヤニヤした。
「あー、あの休憩室の? 確かに美人ねえ」
「あの子はね、他店舗でずっとやってた人なんだけど、こっちの人手足りないから、3か月間だけの期限付き移籍中なんだよね。国内全店の中でも、トップクラスの顔面偏差値だから雑誌取材もよく受けててさ、おまけに仕事も出来るから、うちの会社の宝みたいなもんなの」
「へえ、すごい人材なのね」
「言い寄る男居たら教えてね! 悪い虫は追っ払わないと」
宝沢は笑いながら店舗へ向かって行った。
「宝沢さんですか? 奥さんも子供も居ますよ、ああ見えて」
バック通路掃除中に会った西木は、商品の入っていた段ボールの整理をしつつ、ざっくばらんに答えた。
「あら、居たのね」
「そう。たまに『同じ男なら分かるだろ?』って、奥さんの愚痴聞かされるけど、価値観古過ぎて共感出来ないんですよ」
西木は溜息をついた。ゆず子は言った。
「古河さんだっけ? すごくお気に入りみたいね」
すると西木は少しニヤリとした。
「…アレねえ、『お気に入り』っちゅーか、『あわよくば』に見えるな、俺は」
「あらま、そうなの?」
「まあ、古河さんしっかりしてるし、そんな事にはならないと思いますけどね」
別の日。休憩室掃除をしていると、古河の中学時代の同級生:早間が居た。ゆず子は声を掛けた。
「お疲れ様です。…そう言えば、『シエル』の古河さんと同級生なの?」
早間は目を丸くした後、食べていたチョコ菓子を嚥下して言った。
「ええ、そうなんです。情報早いですね、さすが」
「フフッ、そうでしょ! 古河さん、やっぱり10代の頃も美人で有名だったの?」
「うーん、中学生になってからかな? コンタクトデビューしたの」
「へえ、眼鏡っ子だったんだ」
「そうなの。何回も告られてたけど、付き合うと目立つからそれが嫌で全部断ってたみたい。再会して思ったけど控えめなとこ変わって無いね、あの子」
「そうね、確かに『目立つこと』とか『人の上に立つこと』は苦手そう。あんなに美人でその性格なら、引く手数多でしょうに」
ゆず子が言うと早間は苦笑した。
「ほんと、そう。いくらでも相手選べるよね~。でも今は彼氏要らないんだって」
「え、そうなの?」
「詳しく聞かなかったけど、ココだけの話、嫌な事あったみたい。…美人ゆえの苦労だね」
美人は普通の人の5倍、いい事があるらしい。美人ゆえにオマケをしてもらったり、失敗に目を瞑ってもらえたり。
だが美人は普通の人の5倍、嫌な目にも遭ってるという。妬みなどの対人トラブル、ストーカー被害などの恋愛トラブル。
諸外国では、被告人が美人だと陪審員は『美貌で被害者を油断させ罪を犯した』と無意識にジャッジして、重めの刑を望む傾向があるとか。
(まあ、普通の人でも恋愛での嫌な事やトラブルいくらでもあるものね。『恋愛懲り懲り』になるほどの事、きっとあるんだろうな)
そう思いながら、ゆず子がバック通路の掃除をしている時だ。
「…鳴瀬さん、ちょっと聞いてよ。世の中、すっごく不公平だよ~」
声の主は口元をへの字にした宝沢だった。
「えー、世の中は不公平が『デフォルト』ってやつでしょ?」
「ちょっと、鳴瀬さん『デフォルト』の意味分かってて使ってるの⁈ ヤバくね?」
「で、何が『不公平』なの?」
「古河さんじゃなく、コケシが結婚したんだって~。先越された!」
「はあ、コケシ…? もしかしてコスメカウンターの早間さん?」
「そう! 不公平だよ、美人な古河さんじゃなく、あんなコケシみたいなのが先だなんて」
(こんな誰が聞いているか分からないとこで、それを言う?)
ゆず子は口元を引き攣らせながらも言った。
「結婚に順番なんか無いんだから、先越されたも無いでしょ?」
「でも悔しいじゃん? 俺は早く古河さんの花嫁姿見たいのに。あーあ、何でこうなるかなぁ」
宝沢はボヤキながら、自店へと向かって行った。
当初は『悪い虫は追っ払う!』と言っていた宝沢だったが、その日を境に古河に色々とけしかける様になった。
「マナっちさぁ、友達とかで誰かイイ人紹介してくれる人、居ないの?」
「えー、居ないですね」
「結婚式の二次会とか」
「うーん、今は挙げない人が多いので」
(しつこいよ!!)
ゆず子は遠くから宝沢を睨みつけた。
「知ってる? 本社のタカノさんとマルイさんて、社内結婚なんだよ」
「へえ、そうなんですか」
「どっかの店舗に独身の男居ねえかなぁ。マナっちの住んでるとこの近場がいいよね? あ、西木はダメね。あいつ仕事出来ないし」
「えー、別にいいですよ」
「そんな訳に行かないよ、結婚願望あるんでしょ?」
「まあ、ありますけど…」
古河は困った様に笑っている。
「…宝沢さんのあの感じ、どうかと思う」
従業員トイレで会った西木にゆず子が言うと、西木は何回も頷いた。
「俺達はその10倍、そう思ってます」
口に出した所で現状は変わらない。西木は髪を直しつつ、口を開いた。
「副店長とも『あれ、ハラスメントだよね?』って話すんですけど、古河さん本人が『嫌だ』って意思表示しないと、本社の人にも勝手に相談出来ないですよ」
「そうなの? 録音してもダメ?」
「まあ、結局俺らが相談しても古河さん本人へ事実確認が行った時に、古河さんが『大事にしたくない』とか『処分は望んでない』と言っちゃったら、そこで終わりですもん。性格的に、そんな感じじゃないですか」
「う~ん、そうね…」
「願わくば、本社の人が来てる時に『彼』がやらかせばいいんですけどね~」
口ではドライに言いつつ、西木は暗い瞳をしていた。
変化があったのは、古河の『期限付き移籍』が終了した翌週のこと。トイレ掃除に向かう途中で、ゆず子に話しかけてきたのは西木だった。
「お疲れさま。どうしたの?」
「…古河さん、倒れたそうです」
「え」
「宝沢店長が追い詰めたんでしょうね。…本社に相談するべきだった」
西木はそれだけ言うと、場を離れた。
更に動きがあったのは、翌月だった。休憩室掃除をしていると、笑顔の宝沢が話しかけてきた。
「お疲れ様です、鳴瀬さん。ビッグニュースなんだけど、古河さんて覚えてる?」
「お疲れさま。ええ、覚えてますよ」
「デキ婚したんだ」
「え、そうなの?」
「うん、ここの勤務外れてから、体調崩して休んでたんだけど、妊娠が分かったんだって。近々籍入れるんだってさ」
「えー、そうだったんだ。お相手は?」
「友達の紹介で知り合った人らしいよ。あー、良かった。結婚式行きたいなぁ!」
宝沢はこれまでの言動も振る舞いも忘れて、他人事の様に言っていた。
月日は流れ、翌年に古河は女の子を出産した。宝沢は結婚式への参列を熱望していたが、式は行われなかった。身重での挙式を避けたのだと思ったのだが…。
「ああ、古河さんのとこ離婚しましたよ」
ゆず子に教えてくれたのは、早間。ゆず子は驚いた。
「え、いつ? この前お子さん生まれたばっかりでしょ?」
「うん、何かもう、妊娠中に既に『離婚』が決まってたみたい」
「そうだったんだ…。夫婦間の事とは言え、何でそうなっちゃったんだろうね」
早間は切れ長の目を、もっと鋭くさせて言った。
「…焦っちゃったんでしょうね、きっと」
バック通路。ゆず子がモップを掛けていると、脇のドアが開き、宝沢と店舗従業員と思われる女性が出てきた。
「カナちんも彼氏居るんだっけ? 大丈夫? その男。こないだもうちの会社の男を見る目の無い女子が、子供産んですぐに離婚したんだよ。そういう事にならないように、もうその齢からちゃんと見定めていた方がイイって。…いやいや大袈裟じゃなくてさ!」
「うん、そっちは上がり? 頑張ってね」
「ありがとう、じゃあね」
従業員休憩室の出入り口近く、30代ぐらいの女性2人は親しい間柄なのか、互いに声掛けをした。
「お疲れ様。あの人、マナっちの知り合い?」
インテリアショップの店長:宝沢が声を掛けたのは、最近系列店から配属された古河愛美。古河は笑って答えた。
「小中一緒の同級生なんです」
「へえ、そうなんだ」
「元からここで働いてるのは知ってたので、たまに話すんです」
「あの制服…、1階の化粧品屋さんの?」
「ええ、『BA』やってるんですよ」
「何? びーえーって。俺、昭和生まれだから略されても分からねえ」
「『ビューティーアドバイザー』です。えっと、メイクの仕方教えたり似合う色探してくれる店員さん」
「へえ? あんなコケシみたいな顔で化粧のアドバイスして、色々売りつけんだ。へえぇ~」
(まーた、ああいう言い方してるよ)
ゆず子は呆れた目をして、ゴミ箱のゴミをまとめた。
ゴミ捨てに行った帰り、宝沢と会ったので挨拶をした。
「お疲れ様です。休憩上がりですか?」
「お疲れさんです~。うん、明日の店長会の準備。そう言えば、うちのべっぴんさん見た?」
宝沢は自分の事の様にニヤニヤした。
「あー、あの休憩室の? 確かに美人ねえ」
「あの子はね、他店舗でずっとやってた人なんだけど、こっちの人手足りないから、3か月間だけの期限付き移籍中なんだよね。国内全店の中でも、トップクラスの顔面偏差値だから雑誌取材もよく受けててさ、おまけに仕事も出来るから、うちの会社の宝みたいなもんなの」
「へえ、すごい人材なのね」
「言い寄る男居たら教えてね! 悪い虫は追っ払わないと」
宝沢は笑いながら店舗へ向かって行った。
「宝沢さんですか? 奥さんも子供も居ますよ、ああ見えて」
バック通路掃除中に会った西木は、商品の入っていた段ボールの整理をしつつ、ざっくばらんに答えた。
「あら、居たのね」
「そう。たまに『同じ男なら分かるだろ?』って、奥さんの愚痴聞かされるけど、価値観古過ぎて共感出来ないんですよ」
西木は溜息をついた。ゆず子は言った。
「古河さんだっけ? すごくお気に入りみたいね」
すると西木は少しニヤリとした。
「…アレねえ、『お気に入り』っちゅーか、『あわよくば』に見えるな、俺は」
「あらま、そうなの?」
「まあ、古河さんしっかりしてるし、そんな事にはならないと思いますけどね」
別の日。休憩室掃除をしていると、古河の中学時代の同級生:早間が居た。ゆず子は声を掛けた。
「お疲れ様です。…そう言えば、『シエル』の古河さんと同級生なの?」
早間は目を丸くした後、食べていたチョコ菓子を嚥下して言った。
「ええ、そうなんです。情報早いですね、さすが」
「フフッ、そうでしょ! 古河さん、やっぱり10代の頃も美人で有名だったの?」
「うーん、中学生になってからかな? コンタクトデビューしたの」
「へえ、眼鏡っ子だったんだ」
「そうなの。何回も告られてたけど、付き合うと目立つからそれが嫌で全部断ってたみたい。再会して思ったけど控えめなとこ変わって無いね、あの子」
「そうね、確かに『目立つこと』とか『人の上に立つこと』は苦手そう。あんなに美人でその性格なら、引く手数多でしょうに」
ゆず子が言うと早間は苦笑した。
「ほんと、そう。いくらでも相手選べるよね~。でも今は彼氏要らないんだって」
「え、そうなの?」
「詳しく聞かなかったけど、ココだけの話、嫌な事あったみたい。…美人ゆえの苦労だね」
美人は普通の人の5倍、いい事があるらしい。美人ゆえにオマケをしてもらったり、失敗に目を瞑ってもらえたり。
だが美人は普通の人の5倍、嫌な目にも遭ってるという。妬みなどの対人トラブル、ストーカー被害などの恋愛トラブル。
諸外国では、被告人が美人だと陪審員は『美貌で被害者を油断させ罪を犯した』と無意識にジャッジして、重めの刑を望む傾向があるとか。
(まあ、普通の人でも恋愛での嫌な事やトラブルいくらでもあるものね。『恋愛懲り懲り』になるほどの事、きっとあるんだろうな)
そう思いながら、ゆず子がバック通路の掃除をしている時だ。
「…鳴瀬さん、ちょっと聞いてよ。世の中、すっごく不公平だよ~」
声の主は口元をへの字にした宝沢だった。
「えー、世の中は不公平が『デフォルト』ってやつでしょ?」
「ちょっと、鳴瀬さん『デフォルト』の意味分かってて使ってるの⁈ ヤバくね?」
「で、何が『不公平』なの?」
「古河さんじゃなく、コケシが結婚したんだって~。先越された!」
「はあ、コケシ…? もしかしてコスメカウンターの早間さん?」
「そう! 不公平だよ、美人な古河さんじゃなく、あんなコケシみたいなのが先だなんて」
(こんな誰が聞いているか分からないとこで、それを言う?)
ゆず子は口元を引き攣らせながらも言った。
「結婚に順番なんか無いんだから、先越されたも無いでしょ?」
「でも悔しいじゃん? 俺は早く古河さんの花嫁姿見たいのに。あーあ、何でこうなるかなぁ」
宝沢はボヤキながら、自店へと向かって行った。
当初は『悪い虫は追っ払う!』と言っていた宝沢だったが、その日を境に古河に色々とけしかける様になった。
「マナっちさぁ、友達とかで誰かイイ人紹介してくれる人、居ないの?」
「えー、居ないですね」
「結婚式の二次会とか」
「うーん、今は挙げない人が多いので」
(しつこいよ!!)
ゆず子は遠くから宝沢を睨みつけた。
「知ってる? 本社のタカノさんとマルイさんて、社内結婚なんだよ」
「へえ、そうなんですか」
「どっかの店舗に独身の男居ねえかなぁ。マナっちの住んでるとこの近場がいいよね? あ、西木はダメね。あいつ仕事出来ないし」
「えー、別にいいですよ」
「そんな訳に行かないよ、結婚願望あるんでしょ?」
「まあ、ありますけど…」
古河は困った様に笑っている。
「…宝沢さんのあの感じ、どうかと思う」
従業員トイレで会った西木にゆず子が言うと、西木は何回も頷いた。
「俺達はその10倍、そう思ってます」
口に出した所で現状は変わらない。西木は髪を直しつつ、口を開いた。
「副店長とも『あれ、ハラスメントだよね?』って話すんですけど、古河さん本人が『嫌だ』って意思表示しないと、本社の人にも勝手に相談出来ないですよ」
「そうなの? 録音してもダメ?」
「まあ、結局俺らが相談しても古河さん本人へ事実確認が行った時に、古河さんが『大事にしたくない』とか『処分は望んでない』と言っちゃったら、そこで終わりですもん。性格的に、そんな感じじゃないですか」
「う~ん、そうね…」
「願わくば、本社の人が来てる時に『彼』がやらかせばいいんですけどね~」
口ではドライに言いつつ、西木は暗い瞳をしていた。
変化があったのは、古河の『期限付き移籍』が終了した翌週のこと。トイレ掃除に向かう途中で、ゆず子に話しかけてきたのは西木だった。
「お疲れさま。どうしたの?」
「…古河さん、倒れたそうです」
「え」
「宝沢店長が追い詰めたんでしょうね。…本社に相談するべきだった」
西木はそれだけ言うと、場を離れた。
更に動きがあったのは、翌月だった。休憩室掃除をしていると、笑顔の宝沢が話しかけてきた。
「お疲れ様です、鳴瀬さん。ビッグニュースなんだけど、古河さんて覚えてる?」
「お疲れさま。ええ、覚えてますよ」
「デキ婚したんだ」
「え、そうなの?」
「うん、ここの勤務外れてから、体調崩して休んでたんだけど、妊娠が分かったんだって。近々籍入れるんだってさ」
「えー、そうだったんだ。お相手は?」
「友達の紹介で知り合った人らしいよ。あー、良かった。結婚式行きたいなぁ!」
宝沢はこれまでの言動も振る舞いも忘れて、他人事の様に言っていた。
月日は流れ、翌年に古河は女の子を出産した。宝沢は結婚式への参列を熱望していたが、式は行われなかった。身重での挙式を避けたのだと思ったのだが…。
「ああ、古河さんのとこ離婚しましたよ」
ゆず子に教えてくれたのは、早間。ゆず子は驚いた。
「え、いつ? この前お子さん生まれたばっかりでしょ?」
「うん、何かもう、妊娠中に既に『離婚』が決まってたみたい」
「そうだったんだ…。夫婦間の事とは言え、何でそうなっちゃったんだろうね」
早間は切れ長の目を、もっと鋭くさせて言った。
「…焦っちゃったんでしょうね、きっと」
バック通路。ゆず子がモップを掛けていると、脇のドアが開き、宝沢と店舗従業員と思われる女性が出てきた。
「カナちんも彼氏居るんだっけ? 大丈夫? その男。こないだもうちの会社の男を見る目の無い女子が、子供産んですぐに離婚したんだよ。そういう事にならないように、もうその齢からちゃんと見定めていた方がイイって。…いやいや大袈裟じゃなくてさ!」
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