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回想の善意
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「個性的な人って聞くと、摂津さんのイメージが強いかなぁ。何て言うか、あまり良くない意味なんだけど」
湯沸室で若い社員に話を振られ、口を開いた河北に、近くに居たゆず子も思わず頷いた。
「…居たねえ。あの人、今はどこに居るの?」
「摂津さん? とうに辞めたよ。どこ行っても適応出来ないっていうか、何て言うか」
河北の苦笑につられ、ゆず子も苦笑すると、湯原は興味深そうに尋ねた。
「え、そんなにヤバイ人が居たんですか? 聞きたいです!」
「まあ、ある意味色んな伝説があるんだよ」
営業部に摂津雄嗣が配属されたのは、ゆず子がここに出入りするようになって、2年目の秋の事だった。
38歳の既婚者で、中途採用としては年齢が高く、当時としても珍しがられていた。
「傘下の飲食店のパート従業員だったんだけど、仕事が出来るし実直だから、本社勤務として連れて来られたみたい」
河北はトイレ掃除中のゆず子にそう教えた。ゆず子は感心した。
「へえ、あの齢で。前職は何をしてたのかしら?」
「Aだって。有名自動車メーカーの。大方、ちょっと前にあった合併での大量解雇に遭ったんだろうね」
早期退職やリストラで、優秀でも有名企業を去る事がある昨今だ。特に不思議でも何でもない。
「どうですか? こちらでのお仕事は」
喫煙室で会った際に、ゆず子が摂津に話しかけると、はにかんだ笑顔で答えた。
「毎日手探り状態ですよ。でも、本社の皆さん、手取り足取り丁寧に教えてくれますから、有り難いです」
「営業部、皆さん年下の方が多いですものね。抵抗ありませんか?」
「いえいえ、僕はあまりプライドが高くないって言うか、プライド無いタチなんで別に何にも…。あ、でも園田さんと営業先に行ったら、僕の方が年上だからか先方が勝手に上座に案内するのだけ、ちょっと困ってますね」
「あらら、それは…」
『年下上司あるある』でゆず子は笑っていたのだが。
「いやあ、摂津さんと居ると調子狂うわぁ」
別の日にそう漏らしたのは園田だった。ゆず子は尋ねた。
「あんまり営業向けじゃないわね。ホンワカしてて」
「いや、そうじゃないんすよ。刷ったばかりの名刺、4日で無くなったって言ってて、確認したら同じ社内の人や仕事に関係ない人に配って回ったらしくて…」
「え?」
そんな2人の元にやって来たのは、摂津。
「あ、鳴瀬さん! そう言えば僕の名刺、まだ渡してませんでしたね。貰って下さい」
摂津は笑いながらゆず子に名刺を突き付ける。園田が眉間に皺を寄せて口を開く。
「ちょっと待って! 名刺はプリクラじゃないんですよ」
「…摂津さん、『名刺バラマキ』の件で小林部長に注意されたんだけど、『そんなに怒らないで下さい!仕事は楽しくないとやる気が無くなりますから!』って言い出して、部長にキレられたみたい」
一部始終を見ていた河北に顛末を聞き、ゆず子は目が点になった。
「ほ~う? これまたすごいこと言ったのね」
「『ゆとり世代』だったらまだしも、結婚してて子供も居るあの齢で言うなんてね…。あたしも初めて部長がキレるの見たよ」
「摂津さんて、『KY』ってやつなのかな?」
「空気読めないっていうか、何か独特なのよね、考え方が」
河北とゆず子は腕組みして首を傾げた。
摂津の『奇行?』はそれだけに留まらなかった。
単独で出向いた営業先で、仕事を取り付けたのに上司への報告をしなかったり(『報告義務を知らなかった』と弁明したとか)。勝手に持ち出した社外秘資料を、出先に置き忘れたり(『持ち出しちゃいけないものと知らなかった』と言ったらしい)。
連日のミスを𠮟責中に『いやあ、もう怒り過ぎて具合が悪くなりそうだ』とこぼした部長に『だったら怒んなきゃいいんですよ』と言ってのけたり(勿論めちゃくちゃ怒られた)。
「何か、血圧の変動があり過ぎて、倒れるかもしれない…」
トイレ掃除中に会った小林部長は、顔色が芳しくなかった。ゆず子は恐る恐る言った。
「…摂津さんて、店舗勤務時代はとても仕事が出来る方だったと聞いたんですが」
「そうだよ。やつをここへ引っ張ってきたのは、他でもないこの俺だからね」
小林部長は個室のドアに寄りかかりそう言った。ゆず子は目を伏せがちに言った。
「あ、そうだったんですか…」
「B店で経営の要だった社員が急に退社してね。店舗経営とか、接客や調理のノウハウが引き継がれてない状態の中、パート従業員だけど陣頭指揮を執って、混乱を最小限に抑えたのが摂津さんだったんだ。
実質半年近く、店長職をしていて、売り上げもそこそこだったから、『優秀な人材』と判断したんだ。…でも、俺の見込み違いだったみたいだ」
小林部長は魂が抜けた様な表情のまま、手を洗うとトイレを後にした。
摂津は正社員昇格から半年足らずで、営業から事務への異動を命じられた。
「『店舗勤務』へ戻すって話もあったんだけど、『半年で出戻りなんて可哀想だから』って、こっちに来る事になっちゃったのよ…。毎日やらかしているよ」
今度は河北の顔色が悪くなった。ゆず子はこめかみを押さえた。
「お疲れ様です…。何か、噂で聞いたよ。給与金額を給料日前に本人に言っちゃったんだって?」
「それだけじゃないよ。外部に漏らしちゃいけない話を勝手にしたりさぁ。そうそう、最近キャバ嬢にハマってるみたいよ」
「あら。意外なものにハマったのね。まさか貢いだり?」
「いや、そういう訳じゃないけど…。本人に聞くといいよ。今じゃ社内の誰もあの人の話を聞こうとしないし、聞いてくれる人が居ると知ったら、喜んで話してくれると思う」
ゴシップ好きな河北だが、話す気力が無いのか、ゆず子に促すと職場に戻って行った。
(確かに、摂津さんに悪気は一切無いのよね)
度重なるミス。それにより、摂津は社内で孤立を深めているが、本人はそれを自覚してないようにも見える。
(考え方と言うか、物事の捉え方が特殊と言うか…。鈍感?『天然ボケ』ってやつ?)
喫煙室掃除で入室すると、噂の張本人:摂津が居た。摂津はどこか嬉しそうだ。
「お疲れ様です、鳴瀬さん。ちょっとこれ、見てくれますか?」
見せられた携帯電話の画面には、真っ赤なミニドレスを身に纏い、ピースサインをする若い女。
「…これは?」
「可愛い子でしょう? 最近行ってるキャバクラの子なんです」
摂津はゆず子の反応を待たずに、喋り出した。
「園田さんと行ったキャバクラで会った子なんですけど、親の借金の返済のために働いている、今時立派な子なんですよ。名前をサナちゃんと言いましてね、先月20歳になったばかり。うちの娘が好きなテレビゲームと、同じ物が好きらしくてね、裏技の話をすると、とても喜んでくれるんです。何か子供っぽい趣味がまたギャップで…」
「あ、あら、そうなの…」
ゆず子が引き攣った笑みで返すも、摂津は話を続ける。
「うちの娘にもね、サナちゃんの話するんですけど…」
「え、娘さんに話してるの? 夜のお店のお姉さんのことを?」
思わずゆず子が話を遮るも、摂津は平然と答える。
「そうですよ。でないとゲームの話を聞けませんから」
「えっと、娘さんておいくつ? 話して大丈夫なの?」
「中1と小5ですよ。話すと『パパ、サナちゃんのお話大好きなんだね~』って笑って返すくらいですから」
摂津は笑って返した。ゆず子は気が気じゃなかった。
(もうその齢は思春期だよ。2人の娘は微笑ましく笑ってるんじゃなくて、呆れて鼻で笑ってるんだと思うよ!)
摂津はその後も相変わらずだった。事務でもあり得ないミスや行動を重ね、最終的には仕事をあまり回してもらえなくなり、勝手にゆず子の業務(トイレ掃除)をして騒動になった事もあった。
結局、事務に異動して4ヵ月後に、オープン予定の新店が出たのでそこに行く事になった。現場仕事が向いていた人間だった筈だが、そこでも色々しでかしたという話も伝わってきた。
時を戻そう。
河北は当時を思い出し、苦笑いで言った。
「結局さぁ、たまたま『半年間だけ、神掛かった働きが出来た』だけの人間だったのよ。履歴書の職歴も嘘だったし」
「え、そうだったの?」
ゆず子が口を挟むと、河北は頷いた。
「『ちょっと大袈裟に書くと内定貰える』って思ったんだって。大袈裟どころか、働いてもいない会社を書くのはイカンよ。嘘ついて働いてたって言った会社に、本当に勤めていた人が後から入ってきて、ボロが出たんだよ」
「いい年してその分別が付かない人、居るんですね…」
湯原がしみじみと言う。ゆず子も言った。
「あの人、どうしてるかしらね」
「さあ。でもどっかで働いてるでしょ? 子供だって、まだまだお金かかる齢だろうし」
とても真面目。仕事への意欲もある。年下に対して先輩風を吹かせることなく、上下関係を重要視はしない。気づいたら率先して雑用を行なう。
でも、取り組み姿勢や考え方が特殊すぎて、『出来ない』認定をされている。
これは時代が彼に追いついていないだけか。はたまた、ただ非常識なだけなのか。
大きな声で言えないが、ゆず子は後者だと考えている。
湯沸室で若い社員に話を振られ、口を開いた河北に、近くに居たゆず子も思わず頷いた。
「…居たねえ。あの人、今はどこに居るの?」
「摂津さん? とうに辞めたよ。どこ行っても適応出来ないっていうか、何て言うか」
河北の苦笑につられ、ゆず子も苦笑すると、湯原は興味深そうに尋ねた。
「え、そんなにヤバイ人が居たんですか? 聞きたいです!」
「まあ、ある意味色んな伝説があるんだよ」
営業部に摂津雄嗣が配属されたのは、ゆず子がここに出入りするようになって、2年目の秋の事だった。
38歳の既婚者で、中途採用としては年齢が高く、当時としても珍しがられていた。
「傘下の飲食店のパート従業員だったんだけど、仕事が出来るし実直だから、本社勤務として連れて来られたみたい」
河北はトイレ掃除中のゆず子にそう教えた。ゆず子は感心した。
「へえ、あの齢で。前職は何をしてたのかしら?」
「Aだって。有名自動車メーカーの。大方、ちょっと前にあった合併での大量解雇に遭ったんだろうね」
早期退職やリストラで、優秀でも有名企業を去る事がある昨今だ。特に不思議でも何でもない。
「どうですか? こちらでのお仕事は」
喫煙室で会った際に、ゆず子が摂津に話しかけると、はにかんだ笑顔で答えた。
「毎日手探り状態ですよ。でも、本社の皆さん、手取り足取り丁寧に教えてくれますから、有り難いです」
「営業部、皆さん年下の方が多いですものね。抵抗ありませんか?」
「いえいえ、僕はあまりプライドが高くないって言うか、プライド無いタチなんで別に何にも…。あ、でも園田さんと営業先に行ったら、僕の方が年上だからか先方が勝手に上座に案内するのだけ、ちょっと困ってますね」
「あらら、それは…」
『年下上司あるある』でゆず子は笑っていたのだが。
「いやあ、摂津さんと居ると調子狂うわぁ」
別の日にそう漏らしたのは園田だった。ゆず子は尋ねた。
「あんまり営業向けじゃないわね。ホンワカしてて」
「いや、そうじゃないんすよ。刷ったばかりの名刺、4日で無くなったって言ってて、確認したら同じ社内の人や仕事に関係ない人に配って回ったらしくて…」
「え?」
そんな2人の元にやって来たのは、摂津。
「あ、鳴瀬さん! そう言えば僕の名刺、まだ渡してませんでしたね。貰って下さい」
摂津は笑いながらゆず子に名刺を突き付ける。園田が眉間に皺を寄せて口を開く。
「ちょっと待って! 名刺はプリクラじゃないんですよ」
「…摂津さん、『名刺バラマキ』の件で小林部長に注意されたんだけど、『そんなに怒らないで下さい!仕事は楽しくないとやる気が無くなりますから!』って言い出して、部長にキレられたみたい」
一部始終を見ていた河北に顛末を聞き、ゆず子は目が点になった。
「ほ~う? これまたすごいこと言ったのね」
「『ゆとり世代』だったらまだしも、結婚してて子供も居るあの齢で言うなんてね…。あたしも初めて部長がキレるの見たよ」
「摂津さんて、『KY』ってやつなのかな?」
「空気読めないっていうか、何か独特なのよね、考え方が」
河北とゆず子は腕組みして首を傾げた。
摂津の『奇行?』はそれだけに留まらなかった。
単独で出向いた営業先で、仕事を取り付けたのに上司への報告をしなかったり(『報告義務を知らなかった』と弁明したとか)。勝手に持ち出した社外秘資料を、出先に置き忘れたり(『持ち出しちゃいけないものと知らなかった』と言ったらしい)。
連日のミスを𠮟責中に『いやあ、もう怒り過ぎて具合が悪くなりそうだ』とこぼした部長に『だったら怒んなきゃいいんですよ』と言ってのけたり(勿論めちゃくちゃ怒られた)。
「何か、血圧の変動があり過ぎて、倒れるかもしれない…」
トイレ掃除中に会った小林部長は、顔色が芳しくなかった。ゆず子は恐る恐る言った。
「…摂津さんて、店舗勤務時代はとても仕事が出来る方だったと聞いたんですが」
「そうだよ。やつをここへ引っ張ってきたのは、他でもないこの俺だからね」
小林部長は個室のドアに寄りかかりそう言った。ゆず子は目を伏せがちに言った。
「あ、そうだったんですか…」
「B店で経営の要だった社員が急に退社してね。店舗経営とか、接客や調理のノウハウが引き継がれてない状態の中、パート従業員だけど陣頭指揮を執って、混乱を最小限に抑えたのが摂津さんだったんだ。
実質半年近く、店長職をしていて、売り上げもそこそこだったから、『優秀な人材』と判断したんだ。…でも、俺の見込み違いだったみたいだ」
小林部長は魂が抜けた様な表情のまま、手を洗うとトイレを後にした。
摂津は正社員昇格から半年足らずで、営業から事務への異動を命じられた。
「『店舗勤務』へ戻すって話もあったんだけど、『半年で出戻りなんて可哀想だから』って、こっちに来る事になっちゃったのよ…。毎日やらかしているよ」
今度は河北の顔色が悪くなった。ゆず子はこめかみを押さえた。
「お疲れ様です…。何か、噂で聞いたよ。給与金額を給料日前に本人に言っちゃったんだって?」
「それだけじゃないよ。外部に漏らしちゃいけない話を勝手にしたりさぁ。そうそう、最近キャバ嬢にハマってるみたいよ」
「あら。意外なものにハマったのね。まさか貢いだり?」
「いや、そういう訳じゃないけど…。本人に聞くといいよ。今じゃ社内の誰もあの人の話を聞こうとしないし、聞いてくれる人が居ると知ったら、喜んで話してくれると思う」
ゴシップ好きな河北だが、話す気力が無いのか、ゆず子に促すと職場に戻って行った。
(確かに、摂津さんに悪気は一切無いのよね)
度重なるミス。それにより、摂津は社内で孤立を深めているが、本人はそれを自覚してないようにも見える。
(考え方と言うか、物事の捉え方が特殊と言うか…。鈍感?『天然ボケ』ってやつ?)
喫煙室掃除で入室すると、噂の張本人:摂津が居た。摂津はどこか嬉しそうだ。
「お疲れ様です、鳴瀬さん。ちょっとこれ、見てくれますか?」
見せられた携帯電話の画面には、真っ赤なミニドレスを身に纏い、ピースサインをする若い女。
「…これは?」
「可愛い子でしょう? 最近行ってるキャバクラの子なんです」
摂津はゆず子の反応を待たずに、喋り出した。
「園田さんと行ったキャバクラで会った子なんですけど、親の借金の返済のために働いている、今時立派な子なんですよ。名前をサナちゃんと言いましてね、先月20歳になったばかり。うちの娘が好きなテレビゲームと、同じ物が好きらしくてね、裏技の話をすると、とても喜んでくれるんです。何か子供っぽい趣味がまたギャップで…」
「あ、あら、そうなの…」
ゆず子が引き攣った笑みで返すも、摂津は話を続ける。
「うちの娘にもね、サナちゃんの話するんですけど…」
「え、娘さんに話してるの? 夜のお店のお姉さんのことを?」
思わずゆず子が話を遮るも、摂津は平然と答える。
「そうですよ。でないとゲームの話を聞けませんから」
「えっと、娘さんておいくつ? 話して大丈夫なの?」
「中1と小5ですよ。話すと『パパ、サナちゃんのお話大好きなんだね~』って笑って返すくらいですから」
摂津は笑って返した。ゆず子は気が気じゃなかった。
(もうその齢は思春期だよ。2人の娘は微笑ましく笑ってるんじゃなくて、呆れて鼻で笑ってるんだと思うよ!)
摂津はその後も相変わらずだった。事務でもあり得ないミスや行動を重ね、最終的には仕事をあまり回してもらえなくなり、勝手にゆず子の業務(トイレ掃除)をして騒動になった事もあった。
結局、事務に異動して4ヵ月後に、オープン予定の新店が出たのでそこに行く事になった。現場仕事が向いていた人間だった筈だが、そこでも色々しでかしたという話も伝わってきた。
時を戻そう。
河北は当時を思い出し、苦笑いで言った。
「結局さぁ、たまたま『半年間だけ、神掛かった働きが出来た』だけの人間だったのよ。履歴書の職歴も嘘だったし」
「え、そうだったの?」
ゆず子が口を挟むと、河北は頷いた。
「『ちょっと大袈裟に書くと内定貰える』って思ったんだって。大袈裟どころか、働いてもいない会社を書くのはイカンよ。嘘ついて働いてたって言った会社に、本当に勤めていた人が後から入ってきて、ボロが出たんだよ」
「いい年してその分別が付かない人、居るんですね…」
湯原がしみじみと言う。ゆず子も言った。
「あの人、どうしてるかしらね」
「さあ。でもどっかで働いてるでしょ? 子供だって、まだまだお金かかる齢だろうし」
とても真面目。仕事への意欲もある。年下に対して先輩風を吹かせることなく、上下関係を重要視はしない。気づいたら率先して雑用を行なう。
でも、取り組み姿勢や考え方が特殊すぎて、『出来ない』認定をされている。
これは時代が彼に追いついていないだけか。はたまた、ただ非常識なだけなのか。
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