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疑惑の移転
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通勤ルートの景色というものは、見ているつもりでも案外見ていなくて、覚えていないものである。
(あれ?何か景色、変わったかしら)
信号待ち。ふと真正面の景色に違和感を感じたゆず子は、目を凝らし見渡してみたが、該当する何か、は見当たらない。
(何か『景色が開けた』感じがしたけど、街路樹の枝でも伐採したのかな)
その時は、違和感が何なのかを見つけ出す事は出来なかった。
次に通りかかった時、違和感の正体がやっと分かった。
歩行者用信号を渡った先の区画は、昭和時代に建てられた古い住宅や農業を現在も営む家が多い。
信号待ちの時に見える、ある一軒家に隣接する納屋が、取り壊されていたのだ。
(古くなったから建て替えか、もしくは津山さんのとこみたいに『農業辞めて』何か始めるのかな)
通りかかる度に観察していると、納屋は取り壊された後、また新しく一からその場所に再建されていった。
(ああ、新しく建て替えなのね。でも前の納屋、そんなに古かったっけ?)
まるで掘っ建て小屋みたいにボロボロな訳でなく、そこの場所の納屋は2階建てのがっしりした造りだったと記憶している。
(まあ、そこの家の都合だから、赤の他人の私には分からなくて当然か)
月日は流れ、旧納屋と似たデザインの2階建ての納屋が完成した。すると数か月後、また景色が変わった。
(あれ?今度は隣の家の納屋が取り壊されてる…?)
次は、先に納屋を建て替えた家の隣家が、納屋を取り壊していた。
(お隣さんが新しくしたから、真似じゃないけど建て替えするのかな。『良い工務店だったから、お宅にも紹介するわ!』みたいなやりとりがあったとか)
ところが、隣家は納屋を取り壊した後、その場所をそのままにしていて、いつまで経っても納屋は建設しない。
(あらら?もしかしてお隣さんこそ、農業辞めたのかな?)
何となく気になったゆず子は、その家を観察するために少し寄り道をする事にした。
2軒の農家とみられるその家は、近くで見るとやはり大きかった。
どちらの宅地も何坪あるのか知らないが、広大な敷地内に大きな畑を構えていて、自家用車も軽トラックの他に2台所有していた。
(どちらの家も大きくて、広いのね。農業の他にも不動産収入とか、副業してそう)
後から納屋を取り壊した家の敷地脇にまわると、真新しい納屋が目に入った。
(あらま。新しい納屋は、住宅の裏に建てたから信号機の所から見えなかったのね)
だが、敷地内の位置関係を考えると、使い勝手は悪そうに見える。
住宅の前に位置している畑での作業をするにあたり、道具などを取りに行く際は住宅の裏手へ行く事になるのだ。
(妙な動線よね。それとも前に納屋があった場所に、新しく畑や車庫でも増設するのかしら)
気になったゆず子は、ある人物に質問をした。
「花屋の信号機のとこの、向かいにある2軒の農家?」
「ああ、もしかして物置が燃えた馬場さんでねえか?」
シャルマン登美野のオーナー:津山と、管理人の善市郎だ。
津山は子供の頃からここで暮らしていたし、善市郎も管理人を始める前は、この界隈で電気工事を営んでいた。
この2人なら事情を知っているかも、とのゆず子の読みは的中した。
「物置が燃えたの?」
ゆず子が問うと、善市郎はわざわざ住宅地図を持ち出してきた。
「ちょっと待って…。『洞木生花店』がここだから、その向かい…、あ、ほらやっぱり馬場さんと古部さんだな。
ここの、馬場さんっていう人の物置が、春に火事になったんだ」
「不審火だったんだけど、色々あってね…」
津山の補足に、ゆず子が質問した。
「色々ってなあに?」
「えっとね…」
「…うわぁ、目を輝かせているぞ。このおばちゃん達」
ドン引きの善市郎の言葉も気にせず、津山が口を開く。
「この馬場家と古部家っていうのが、親父同士の仲がすごく悪くてね。と言っても齢はあたしの5,6歳くらい下かな?
同級生で、子供の頃から仲悪かったの」
「へえ、齢も一緒でご近所さんなら、遊び相手として仲良さそうなものなのに」
「よう分からんけど、ソリが合わないみたいでね。それぞれ結婚して、馬場家は跡取りが生まれたのに古部家は子宝に恵まれなくて、それで古部は面白くないから、馬場の悪口をご近所さんに吹き込むようになったらしい」
「成程ね。農業とか家業があると、嫌でも跡取りへの期待がかかるもんだよね」
ゆず子が頷きつつ、茶を飲むと、津山はカステラを齧った。
「古部も親戚筋の人に養子に入って貰って、その養子の人も結婚して、孫が生まれてね。しばらくの間は悪口も収まってたんだけど、馬場家の息子が公務員に内定したら、また嫉妬で悪口が再開して」
ゆず子だけでなく、善市郎も苦笑した。
「いや~、ただの嫉妬っていうのがみっともねえ」
「何かもうその頃には、ご近所さんにも古部の器が知れてたから、誰も相手にしなくなったみたいでね。それから、馬場の息子さんが結婚して去年孫が生まれたのかな?
んで、春に馬場家の物置が全焼したの。火の気が無かったから、不審火ってなったのね」
善市郎も頷いた。
「春先の強風が吹く夜中だったんだよ。よく母屋とかに延焼せずに済んだなあって感じでな」
津山は声を潜めつつ言った。
「丁度その時、馬場家の親父と奥さんは親戚の危篤で病院に呼ばれてて、息子は職場の当直で居なくて、家にお嫁さんと生後4ヵ月の赤ちゃんだけ! その時に物置が焼けた」
ゆず子は思わず口を手で覆った。
「えぇっ!! 危ない…」
「本当、そうなんだよ。勿論、お嫁さんと孫は無事でね。そんで、これはご近所さんの噂話なんだけど…、『火事の時、家にお嫁さんと赤ちゃんだけだった』って話を、古部の親父が聞いたら途端に、めちゃめちゃ顔色が悪くなったんだって」
津山の話に、ゆず子は思わず目をパチクリさせた。
「え」
「そんで、古部の親父が馬場家のお嫁さんと孫にだけ愛想良くなって、馬場家が物置を建て直したタイミングで、古部家は物置を家の裏手へ移転させた。
…ご近所さんは『古部の親父、馬場家の火事に一枚かんでいるかも』って怪しんでる」
ゆず子は眉をひそめた。
「えー…? 何それ、火を点けたのお隣さんなの?」
「まあ分かんない。ただ、消防に通報したのは古部の親父なんだよ。『トイレ行こうとして起きたら、外が明るくて見たら火が出てた』って話でさ。
…ボヤで脅かしてやろうって火を点けたら、強風で思いがけず火が大きくなったから通報したのかも、なんてね」
津山はニヤニヤしていた。ゆず子は息をついた。
「罪悪感で、優しくなったのかしら? それも何だかねぇ」
善市郎も口を添えた。
「物置の移転もかなり揉めたらしいぞ。家の表に畑あるのに、裏に何で物置引っ込めるって義理の息子や業者と揉めて、でも強行して。
物置、馬場家の敷地に近いとこに建ってたから、『報復』が怖かったのかも、なんて言う人も居たらしい。報復は無いと思うけどね」
「えー、怖いねそれ。そんな事あるんだ」
「あくまでね、ご近所さんの話」
ゆず子の怖がり様に満足したのか、津山はいつもの笑みを浮かべた。
嫉妬なんて、した所で何も生まれない。それを分かっている上で、嫉妬するのが人間である。
あんな広大な敷地に3世代同居が出来る邸宅を建て、自家用車も複数台持ち、商売も悪くない程に繁盛し、家族賑やかに生活。
それだけでも充分だと思うが、それでも嫉妬してしまうものなのか。
どこまでが本当の話かは知らないが、彼がこれ以上の悪事を重ねない事を願うばかりだ。
今日もゆず子は信号待ちをしながら、その2軒の家を見つめるのだった。
(あれ?何か景色、変わったかしら)
信号待ち。ふと真正面の景色に違和感を感じたゆず子は、目を凝らし見渡してみたが、該当する何か、は見当たらない。
(何か『景色が開けた』感じがしたけど、街路樹の枝でも伐採したのかな)
その時は、違和感が何なのかを見つけ出す事は出来なかった。
次に通りかかった時、違和感の正体がやっと分かった。
歩行者用信号を渡った先の区画は、昭和時代に建てられた古い住宅や農業を現在も営む家が多い。
信号待ちの時に見える、ある一軒家に隣接する納屋が、取り壊されていたのだ。
(古くなったから建て替えか、もしくは津山さんのとこみたいに『農業辞めて』何か始めるのかな)
通りかかる度に観察していると、納屋は取り壊された後、また新しく一からその場所に再建されていった。
(ああ、新しく建て替えなのね。でも前の納屋、そんなに古かったっけ?)
まるで掘っ建て小屋みたいにボロボロな訳でなく、そこの場所の納屋は2階建てのがっしりした造りだったと記憶している。
(まあ、そこの家の都合だから、赤の他人の私には分からなくて当然か)
月日は流れ、旧納屋と似たデザインの2階建ての納屋が完成した。すると数か月後、また景色が変わった。
(あれ?今度は隣の家の納屋が取り壊されてる…?)
次は、先に納屋を建て替えた家の隣家が、納屋を取り壊していた。
(お隣さんが新しくしたから、真似じゃないけど建て替えするのかな。『良い工務店だったから、お宅にも紹介するわ!』みたいなやりとりがあったとか)
ところが、隣家は納屋を取り壊した後、その場所をそのままにしていて、いつまで経っても納屋は建設しない。
(あらら?もしかしてお隣さんこそ、農業辞めたのかな?)
何となく気になったゆず子は、その家を観察するために少し寄り道をする事にした。
2軒の農家とみられるその家は、近くで見るとやはり大きかった。
どちらの宅地も何坪あるのか知らないが、広大な敷地内に大きな畑を構えていて、自家用車も軽トラックの他に2台所有していた。
(どちらの家も大きくて、広いのね。農業の他にも不動産収入とか、副業してそう)
後から納屋を取り壊した家の敷地脇にまわると、真新しい納屋が目に入った。
(あらま。新しい納屋は、住宅の裏に建てたから信号機の所から見えなかったのね)
だが、敷地内の位置関係を考えると、使い勝手は悪そうに見える。
住宅の前に位置している畑での作業をするにあたり、道具などを取りに行く際は住宅の裏手へ行く事になるのだ。
(妙な動線よね。それとも前に納屋があった場所に、新しく畑や車庫でも増設するのかしら)
気になったゆず子は、ある人物に質問をした。
「花屋の信号機のとこの、向かいにある2軒の農家?」
「ああ、もしかして物置が燃えた馬場さんでねえか?」
シャルマン登美野のオーナー:津山と、管理人の善市郎だ。
津山は子供の頃からここで暮らしていたし、善市郎も管理人を始める前は、この界隈で電気工事を営んでいた。
この2人なら事情を知っているかも、とのゆず子の読みは的中した。
「物置が燃えたの?」
ゆず子が問うと、善市郎はわざわざ住宅地図を持ち出してきた。
「ちょっと待って…。『洞木生花店』がここだから、その向かい…、あ、ほらやっぱり馬場さんと古部さんだな。
ここの、馬場さんっていう人の物置が、春に火事になったんだ」
「不審火だったんだけど、色々あってね…」
津山の補足に、ゆず子が質問した。
「色々ってなあに?」
「えっとね…」
「…うわぁ、目を輝かせているぞ。このおばちゃん達」
ドン引きの善市郎の言葉も気にせず、津山が口を開く。
「この馬場家と古部家っていうのが、親父同士の仲がすごく悪くてね。と言っても齢はあたしの5,6歳くらい下かな?
同級生で、子供の頃から仲悪かったの」
「へえ、齢も一緒でご近所さんなら、遊び相手として仲良さそうなものなのに」
「よう分からんけど、ソリが合わないみたいでね。それぞれ結婚して、馬場家は跡取りが生まれたのに古部家は子宝に恵まれなくて、それで古部は面白くないから、馬場の悪口をご近所さんに吹き込むようになったらしい」
「成程ね。農業とか家業があると、嫌でも跡取りへの期待がかかるもんだよね」
ゆず子が頷きつつ、茶を飲むと、津山はカステラを齧った。
「古部も親戚筋の人に養子に入って貰って、その養子の人も結婚して、孫が生まれてね。しばらくの間は悪口も収まってたんだけど、馬場家の息子が公務員に内定したら、また嫉妬で悪口が再開して」
ゆず子だけでなく、善市郎も苦笑した。
「いや~、ただの嫉妬っていうのがみっともねえ」
「何かもうその頃には、ご近所さんにも古部の器が知れてたから、誰も相手にしなくなったみたいでね。それから、馬場の息子さんが結婚して去年孫が生まれたのかな?
んで、春に馬場家の物置が全焼したの。火の気が無かったから、不審火ってなったのね」
善市郎も頷いた。
「春先の強風が吹く夜中だったんだよ。よく母屋とかに延焼せずに済んだなあって感じでな」
津山は声を潜めつつ言った。
「丁度その時、馬場家の親父と奥さんは親戚の危篤で病院に呼ばれてて、息子は職場の当直で居なくて、家にお嫁さんと生後4ヵ月の赤ちゃんだけ! その時に物置が焼けた」
ゆず子は思わず口を手で覆った。
「えぇっ!! 危ない…」
「本当、そうなんだよ。勿論、お嫁さんと孫は無事でね。そんで、これはご近所さんの噂話なんだけど…、『火事の時、家にお嫁さんと赤ちゃんだけだった』って話を、古部の親父が聞いたら途端に、めちゃめちゃ顔色が悪くなったんだって」
津山の話に、ゆず子は思わず目をパチクリさせた。
「え」
「そんで、古部の親父が馬場家のお嫁さんと孫にだけ愛想良くなって、馬場家が物置を建て直したタイミングで、古部家は物置を家の裏手へ移転させた。
…ご近所さんは『古部の親父、馬場家の火事に一枚かんでいるかも』って怪しんでる」
ゆず子は眉をひそめた。
「えー…? 何それ、火を点けたのお隣さんなの?」
「まあ分かんない。ただ、消防に通報したのは古部の親父なんだよ。『トイレ行こうとして起きたら、外が明るくて見たら火が出てた』って話でさ。
…ボヤで脅かしてやろうって火を点けたら、強風で思いがけず火が大きくなったから通報したのかも、なんてね」
津山はニヤニヤしていた。ゆず子は息をついた。
「罪悪感で、優しくなったのかしら? それも何だかねぇ」
善市郎も口を添えた。
「物置の移転もかなり揉めたらしいぞ。家の表に畑あるのに、裏に何で物置引っ込めるって義理の息子や業者と揉めて、でも強行して。
物置、馬場家の敷地に近いとこに建ってたから、『報復』が怖かったのかも、なんて言う人も居たらしい。報復は無いと思うけどね」
「えー、怖いねそれ。そんな事あるんだ」
「あくまでね、ご近所さんの話」
ゆず子の怖がり様に満足したのか、津山はいつもの笑みを浮かべた。
嫉妬なんて、した所で何も生まれない。それを分かっている上で、嫉妬するのが人間である。
あんな広大な敷地に3世代同居が出来る邸宅を建て、自家用車も複数台持ち、商売も悪くない程に繁盛し、家族賑やかに生活。
それだけでも充分だと思うが、それでも嫉妬してしまうものなのか。
どこまでが本当の話かは知らないが、彼がこれ以上の悪事を重ねない事を願うばかりだ。
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