【泣き虫龍神様】水まさりなば

一花みえる

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あとがき

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あとがき

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
このお話はおみちゃんが涼太と出会う前について考えていたら思いうかんだお話です。
本編でも時々出てくる「じいちゃん」は実際の祖父ではなく修三のことでした。
本当であればおみちゃんと涼太のほのぼのした日々を描いているだけでよかったのですが、おみちゃんは龍神様なので長く生きています。だからきっと私たち人間よりもたくさんの「さよなら」を知っていると思いました。

おみちゃんの髪が短い理由や、霊力が溜まりにくい理由、やたらとおみちゃんが涼太の健康を気にする理由は全てここにあります。もちろん記憶はあやふやなのではっきりとは覚えていませんが、今でもおみちゃんの中にはしゅうと過ごした時間が残っています。

もし、戦争がなければ。
もし、こんな時代じゃなかったら。
おみちゃんとしゅうはもう少し長く一緒に居られたのかもしれません。
でもそれは今の世界も同じです。
戦争のせいで引き離される人が少しでも減りますように。そう願ってこのお話を書きました。

最後にタイトルでもある「水まさりなば」について。
これは古今和歌集に収められた小野篁の和歌です。愛しい人が亡くなった時に詠んだ歌と言われています。

おみちゃんが涼太に出会うまで、まだまだ時間がかかります。そのお話はまた後日。
またお会い出来ることを願って。


一花みえる
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みんなの感想(1件)

マリア
2024.07.23 マリア

お別れの時が近づいてきている😭

解除

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