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めぐる雨【2月長編】
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少し歩くとまた先に銀色のお花が落ちています。それらを拾っていくと、目の前にぼんやりと明かりが見えてきました。いつもご主人が登っている大きな木も見えます。
お家です、ご主人!
お家が見えましたよ!
「みゃああ、あとちょと……!」
そうです、あとちょっとです! もう足は疲れてヘロヘロだし、荷物も重たくて腕が痛いかもしれません。
でもご主人は一度も止まることなく、頑張ってお家まで歩いていきます。あとちょっと、あとちょっとでりょうたさんに会えますよ!
「おみ! 帰ってきたか」
「みえええりょーたぁ……!」
玄関先にはりょうたさんが待っていてくれました。やりましたよー! このしらたき、最後までご主人の勇姿を見届けましたとも!
べしょべしょの顔でご主人はりょうたさんに抱きつきます。ぼくも一緒にぎゅーっとされました。やっぱりりょうたさんのぎゅーは癒されますね。
「おみ、ちゃんとおぼえてたよ」
「全部もらえたのか」
「そう、しらたきと、ふたりでできたよ」
「すごいなぁ、おみ」
ぺしょぺしょしながら、でも涙はこぼさずにしっかりとご報告もしております。さすがです、ご主人! ぼくはもう泣いちゃいそうです。
はやくみんなでお家に入って、あったくしましょうね。それで美味しいご飯を食べてお布団でぬくぬくしましょう。やっぱりみんなが一緒だと嬉しいですね。
「みいぃ……りょーた、おみ、おなかすいた」
「よしよし。じゃあご飯作るから先にお風呂入っておいで」
「うぃ」
いってらっしゃい、ご主人!
ぼくは濡れちゃうとだめなので、居間でお待ちしております。いつもの指定席(ご主人の隣)にちょこんと座らせてもらい、お風呂に向かうご主人の背中を見送りました。
そんなぼくの前で、りょうたさんは晩ご飯の用意を始めました。ぼくがずっと持っていた銀色のお花は小さな花瓶に飾っています。明るいところで見てもキラキラしていてきれいですね。
「そういえばおみのやつ、これどこで拾ってきたんだろう」
あ、これは帰り道に落ちていたんです。拾っていたらお家に着いたんですよ。不思議ですねぇ。これは誰が置いてくれたんでしょう。
ぼくはずっと握っていたけれど、ずっとキラキラしていましたよ。
「まあいいか。おみ、お腹空いてたっぽいし早く用意しよ」
そうしてあげてください! それと、たくさん褒めてあげてくださいね! ずっと泣かずに頑張っていたんですよ。
遠くでお風呂の音がします。ご主人はきっと鼻歌でも歌っているんでしょう。はやく美味しいご飯を食べましょう!
お家です、ご主人!
お家が見えましたよ!
「みゃああ、あとちょと……!」
そうです、あとちょっとです! もう足は疲れてヘロヘロだし、荷物も重たくて腕が痛いかもしれません。
でもご主人は一度も止まることなく、頑張ってお家まで歩いていきます。あとちょっと、あとちょっとでりょうたさんに会えますよ!
「おみ! 帰ってきたか」
「みえええりょーたぁ……!」
玄関先にはりょうたさんが待っていてくれました。やりましたよー! このしらたき、最後までご主人の勇姿を見届けましたとも!
べしょべしょの顔でご主人はりょうたさんに抱きつきます。ぼくも一緒にぎゅーっとされました。やっぱりりょうたさんのぎゅーは癒されますね。
「おみ、ちゃんとおぼえてたよ」
「全部もらえたのか」
「そう、しらたきと、ふたりでできたよ」
「すごいなぁ、おみ」
ぺしょぺしょしながら、でも涙はこぼさずにしっかりとご報告もしております。さすがです、ご主人! ぼくはもう泣いちゃいそうです。
はやくみんなでお家に入って、あったくしましょうね。それで美味しいご飯を食べてお布団でぬくぬくしましょう。やっぱりみんなが一緒だと嬉しいですね。
「みいぃ……りょーた、おみ、おなかすいた」
「よしよし。じゃあご飯作るから先にお風呂入っておいで」
「うぃ」
いってらっしゃい、ご主人!
ぼくは濡れちゃうとだめなので、居間でお待ちしております。いつもの指定席(ご主人の隣)にちょこんと座らせてもらい、お風呂に向かうご主人の背中を見送りました。
そんなぼくの前で、りょうたさんは晩ご飯の用意を始めました。ぼくがずっと持っていた銀色のお花は小さな花瓶に飾っています。明るいところで見てもキラキラしていてきれいですね。
「そういえばおみのやつ、これどこで拾ってきたんだろう」
あ、これは帰り道に落ちていたんです。拾っていたらお家に着いたんですよ。不思議ですねぇ。これは誰が置いてくれたんでしょう。
ぼくはずっと握っていたけれど、ずっとキラキラしていましたよ。
「まあいいか。おみ、お腹空いてたっぽいし早く用意しよ」
そうしてあげてください! それと、たくさん褒めてあげてくださいね! ずっと泣かずに頑張っていたんですよ。
遠くでお風呂の音がします。ご主人はきっと鼻歌でも歌っているんでしょう。はやく美味しいご飯を食べましょう!
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