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モデル 3
しおりを挟むピンポーン、ピンポーン……ピンポンピンポンピンポンピンッポーン!
――バァアアンッッ!
「うっせぇババアッ!」
頭が痛い。どうやら二日酔いらしい。
俺は早朝から鳴り響くインターホンの音で目が覚めた。そして自室の扉を豪快に開け放った玲央が、なにやら暴言を吐いて玄関へ向かったらしい。
のそり、布団から這い出てリビングを覗く。玄関からギャーギャー声が聞こえているが、とりあえずまだ朝の五時だ、静かにしろ。
「わぁーったから黙ってろ! すぐ行く!」
「……おはよー」
「あぁ?」
リビングで呆然と立っていれば、寝癖ばっちりな玲央が不機嫌な顔をしてこちらを見る。
ちらりと玄関を覗いてみたが、人の姿はなかった。
「どーしたの、こんな早くから」
「撮影行ってくるから寝てろ。どうせ今日から仁たちいねぇんだろ?」
「え? あー……あぁ。そっか、今日から旅行か」
合点がついて頷けば、玲央は欠伸をしながら自室へ向かった。そのうしろをなんとなくついていけば、面倒くさそうに着替える玲央の姿。
「撮影ってモデルだよな? 今日帰ってくんの?」
「さぁな、飯は自分の分だけ作って食ってろ」
「おー、りょうかーい」
ふわぁあ。欠伸をして背を向けた、ら。なにかにぶつかった。しかも柔らかいし良い匂いがするし……うん?
「へー、これが噂の弟くんねぇ。やだ、君すっごい化粧映えしそうな顔ね~。ちょっと女装してみない?」
「……え?」
「ババア、なに人んち勝手に入ってんだ」
早着替えを済ませた玲央が俺の後頭部を掴んで引いた。視界に映ったのは、やけにキラキラしている美人なお姉さんだった。す、すごい雰囲気のある人だ……。
「いいじゃないのよ別に、こんな殺風景な家、見ても楽しくないわよ。それより玲央、この子も連れていきましょうよ」
「はぁ? 変なこと企んでんじゃねぇよ、こいつに手ぇ出すな」
「ぷふー! ちょ、玲央! アンタいつからそんな弟思いになったわけぇ!? マジおっかしー!」
「四十過ぎたババアがマジとか言ってんじゃねぇよ、気持ち悪い」
「ちょっと、時代はアラフォーよ、アラフォー」
綺麗なお姉さんと玲央の会話についていけずに固まっていれば、後頭部を掴んでいた手がぐしゃぐしゃと撫でてきた。
「こいつ、泉の母親で、前言ってた事務所の女社長だ」
「……あぁー! 泉ちゃんのお母さん! あ、えと、いつも泉ちゃ、さんにはお世話になってます」
「……やだ、玲央と似てないわねぇ。挨拶できる子だなんて可愛いっ!」
ぎゅむ。泉ちゃんのお母さんに抱きしめられた。ふわりと香る甘い香水の匂いに胸が跳ね上がったんですけれど。
「いい加減にしろ」
べり。そんな音がして、俺は泉ちゃんのお母さんから引き離された。
掴まれている髪の毛が地味に痛い。
泉ちゃんのお母さんは俺のうしろにいるだろう玲央を、目を丸くして眺めたかと思えば……、
「えっ! ちょっとヤダッ! この子も連れてっていい!? ていうか連れてく!」
とか言い出して。
「んなのいいわけねぇだろうが」なんて玲央が言うも虚しく、なぜか俺は寝間着である上はシャツ、下はジャージ姿のまま、ワゴン車に乗せられていた。なぜ。
それから不機嫌な玲央とハイテンションな泉ちゃんのお母さんに挟まれて数十分後、俺はやけに広い噴水公園に来ていた。本当になぜ。
フルスモークのワゴン車から降りて少し進めば、なにやらカメラとかなんかよくテレビで見る板とか(レフ板)、簡易式のテーブルとかイスとかとにかく「今から撮影します」という雰囲気をモロに出した場所にやって来た。
とりあえず玲央と隣でイスに座らされたが、周りには綺麗なイケメンどもが数人ほどいる。おまけになんか、撮影はじまってますけど?
「玲央~、今日の衣装さぁ、結構数あるから着替え早めにお願いな~」
「あぁ」
イスに座ってからも固まる俺をよそに、スタッフだろう男が玲央に話しかける。すると玲央は立ち上がり、乗って来たワゴン車のほうへ向かおうとする。しかし思い出したように振り返り、
「大人しくしてろ」
なんて念を押してきた。ので、俺は盛大に頷いてやった。というか未だに現状が掴めません、誰か説明してくれ。
そうして玲央がいなくなってしまえば、周りで雑誌を読んだりタバコを吸うイケメンたちの目が痛い。
あー、帰っていいだろうか、俺。
「ねぇねぇ、君、新しいモデルの子?」
と、いうのに。どこかネコ目のイケメンが話しかけてきた。正直ホッとした反面、普通にビビる。
「や、違います。こんな恰好のモデルがいたら泣くでしょ、女の子が」
「あー、だよねぇ~。じゃあさ、玲央の付き人?」
「はぁ? 付き人って……そこまで偉くないでしょ、玲央は。弟ですよ、弟」
「…………えぇ!?」
少し固まったイケメンが声を上げる。
撮影中のカメラマンとモデルまで驚いたようにこちらを見た。慌てて顔を逸らせば、イケメンがマジマジと俺を見てくる。
「え、うっわー。マジで? ちょー……似てないね!」
「……えぇ、まぁ」
自覚はしているし、言われることにも慣れてはいる。
だが、なんというか……そりゃ少しは傷つくと言いますか。
そんな心情が顔に出ていたのだろう。イケメンは苦笑を浮かべて紙コップに入ったお茶を差し出した。
「ごめんごめん。玲央に弟がいるってのは知ってたけどさぁ、誰も見たことないって言うから、本当ごめん。これ、タダだから飲んでいいよ。あとここにある弁当とかも」
「え……あ、はい。ありがとうございます」
「……わー、お礼言われた。玲央の弟にお礼言われたわぁー」
ちょっとムッとしながらお茶を飲む。
寝起きで髪も整えていないし、洗顔と歯磨きを終えただけで、息をつくまもなく連れ出されたのだ。喉だって乾いているし、腹だって減っている。
あとでなにか言われたら玲央のせいにしよう。そう思って弁当に手を伸ばした。
「小虎くーん。それは君のじゃないぞー」
「え!? わっ、すみませんっ!」
なのに、弁当に触れた瞬間、いつのまにかやってきた泉ちゃんのお母さんに注意をされた。
素早く引っ込めた手がイスの背もたれに当たる。ゴンッ、鈍い音が響いた。
それに対して泉ちゃんのお母さんとイケメンが笑っている。ぶすっとしながら体を丸めれば、俺の前にはコンビニ袋が置かれた。
「ごめんねぇ、急に連れ出してきちゃって。これ朝ごはん、よかったら食べて?」
「……ありがとうございます」
「んーん。いいのいいの。玲央のあんな姿見れたんだもの。これくらい安い安い」
「……はぁ」
あんな姿。とはどんな姿なのだろうか、まぁ、いいや。
コンビニ袋からサンドイッチを取り出す。紙パックのコーヒー牛乳にストローをさして飲み込めば、乾いていた喉が少し潤った。
「しっかし驚いたねー。まさかあの玲央にさぁ、こんな弟くんがいるとわねー。つーかよく玲央が許可したね、匡子(きょうこ)さん」
「えー? 許してないわよー。無理やりに決まってるじゃない。ね、小虎くーん?」
「ん? んぐ、はい」
「えー……それ、玲央怒るでしょー……」
苦笑したイケメンに対して、泉ちゃんのお母さん――匡子さんはニシシ、と歯を見せて笑っていた。
「つかさー、小虎くんなんでこんな恰好なわけ、寝起きでしょ? 明らか」
「だって支度させてたら玲央が怒鳴りそうだったし、まぁいっかーって。小虎くん、着替えたい? 色々衣装あるけど、欲しいのあげようか?」
「ごふっ……や、いいですいいです。このままで大丈夫なんで」
突然なにを言い出すのだろうか、この人は。
腹にものが入ったことで、少しだけ正常を取り戻した脳が覚醒していく。
平然とサンドイッチを食べる自分の図太さもそうだが、この、なんとも言えない「当たり前感」が非常に落ち着かない。
咽た体を整えるためにまた、コーヒー牛乳を飲んだ。
「えー、ダメだって~。仮にもモデルの弟だよ? こんなぼっさぼさの髪に目も向けられないようなジャージ、ひどいにもほどがある」
「こらこら、言い過ぎよ。それよかほら、西さん呼んでるわよ」
「え? わ、こわっ。あーもう、せっかく楽しんでたのに、またね、小虎くん」
テーブルに置かれた缶コーヒーを飲む匡子さんがカメラマンだろう人を指さした。
イケメンと俺がそちらを見れば、なにやら黒いオーラを出す人が一人。イケメンは「またね」と言いながら、爽快な足取りでそちらへ向かって行った。
「さて、小虎くん」
「え? はい?」
そしてイケメンが去れば、ぐいーっと缶コーヒーを一気飲みした匡子さんが、満面な笑みで立ち上がった。
「少し話しましょうか」
「……は、あ」
撮影場所から少し離れた噴水の前は、早朝とあってか犬の散歩をする人と、ジョキングをする人しかいない。
夜になれば雰囲気もあるだろうから、恋人同士も来るだろう。そんな噴水の近くにあるベンチの上で、俺と匡子さんは隣になって座っていた。
俺と匡子さんの手には、彼女が買った缶コーヒーがある。
「まずは謝るわ。急に連れ出してきてごめんなさい」
「……いえ、それは、全然。こちらこそ、朝ごはんとか、缶コーヒーとか、色々ありがとうございます」
「うん、どういたしまして」
座って早々に話を切り出される。
それでも嫌な感じがしないのは、彼女が大人だからだろうか。
「で、早速だけど、君は玲央のこと、どう思う?」
「……どう、って言うと」
「うーん……私はねぇ、いや、私たち、かな。ま、知らなかったのよ。つい最近まで玲央に弟がいるってこと」
「……はぁ」
「いや、嘘ね。本当は知っていた、なにか隠してるなって。だから本人が言うまで待ってたのよね、それでつい最近、やっと玲央が言ったわけ、弟がいるって」
「……」
「だからさぁ、玲央と弟……小虎くんにはなにかあるんだなーって、普通に思うじゃない?」
笑ってこちらを見る彼女に、どう返せばいいか分からなかった。
言い淀んでいれば、気にするでもなくまた彼女から口を開いた。
「でもねぇ、私は泉から聞かされてたわけ、玲央に弟がいて、その弟はカシストでお粥作ってるって。そして、お人好しだって」
「……はい」
風が頬を撫でていく。彼女の明るい茶色の髪が、さらさらと揺れている。
「だからお人好しな小虎くんと、玲央がどんな生活をしてるのかなーって、不躾な好奇心を抱いてたのよ」
「……」
なにかを思惑している。俺の頭の中で分かるのは、俺がなにかを思惑している、ということだけ。
そんな俺に気づいたのか、彼女は慌てるように体を向けた。
「あ、違う違う。変に警戒しないで? もし良からぬ事実があっても、それを公にするつもりはないから」
「……はい」
「あー、えーと、ねぇ。なんていうか……心配、だったのよ」
「……心配?」
ベンチの背もたれに背中を預けた彼女が、フッとどこか遠くを見ながら笑った。
「玲央はさぁ、基本的に自分のこと話さないのよ。人って少なからず共感とか得て、そこに満足しながら自分を励まして生きていくでしょ? なのにあの子、少しも自分のことを話そうとしないの」
「……」
「それって、私から見たらすごく寂しいことなのね。期待されることって、確かに辛いけど、やっぱり嬉しいじゃない? でも玲央は、そういう期待が嫌いだった。だから自分のことは話さないし、他人に期待なんてしない」
「……」
「でも私は、あの子の持つ雰囲気は買ってるの。もしも生きる道として選べるなら、選択肢は一つでも多い方がいい。だからあの子を無理にモデルにした……でもまぁ、八割は事務所のためね。あんなイケメンなかなかいないからねぇ」
「……あははっ」
ありのままの姿に笑ってしまえば、匡子さんも嬉しそうに微笑んだ。
「だからね、そんな玲央が弟と暮らしているなんて……ましてやずっと離れてたって言うじゃない。心配だったのよ、やっぱり」
「……大丈夫、ですよ? 確かに色々ありました。でも、そういうの乗り越えて俺たち、ちゃんと家族してますから」
「……そう」
俺の返事を聞いた彼女は、少しだけ寂しそうに眉を下げる。
その気持ちが分からなくて見つめれば、匡子さんはまた、笑った。
「泉もね、玲央の、まぁ形だけの彼女なんかやってるから、色々巻き込まれたわ。でも泉もそれを受け入れた。結局さぁ、親でも入り込めない問題なのよね。だから見守ってる」
「……は、い」
「だからさ、小虎くんもきっと巻き込まれると思う。君が考えている以上のことが、きっとこれから先、色々起きるわ」
「……」
「でも、それでもお願いね」
ベンチから体を起こし、こちらに体を向けた彼女がどこか切なそうに、笑う。
「玲央のこと、見守ってちょうだいね」
「……」
ギュッと、胸の奥が締め付けられる。
俺の知らない玲央がいることは当たり前で、そんな玲央に集う人間も、見守る人間も、俺は知らない。
だけど知ってしまうのは、俺と玲央が兄弟で家族で、嫌でも見えてしまう、知ってしまうからで。
でも、嬉しいんだ。玲央のこと、お願いって言ってくれる人がいることが、すごく嬉しい。
「はい……っ」
あぁ、玲央は一人じゃなかった。そう思わせてくれるすべてのことが、弟としてなによりも、嬉しい。
それから撮影現場に戻れば、匡子さんはスタッフだろう人たちのもとへ行き、俺は俺で撮影待ちの玲央の隣に座っていた。
なにやら聞かれるのかとも思ったが、玲央はいたって普通なまま、堂々と喫煙している。むしろそっちのほうに驚いたぞ、俺は。
「……」
「……お前よ、聞きてぇことあんなら言えや」
そわそわしていたのがバレたのか、玲央がため息をついてそう言った。
ビクリと跳ねた体を玲央に向ければ、やつは少し細めた目で俺を見ている。
「……俺、さ」
「あ?」
「……最近、色々あったじゃん。玲央に関わることでさ、色々」
「あぁ」
「それって、嬉しいんだ。ただ一緒に暮らしてるだけじゃ見えないとこも見れて、嬉しい」
「……」
「仁さんとか、司さんとか、匡子さんとか、大人から見た玲央を見れるのも、すごい嬉しい」
「……」
なにを言いたいのか、自分でも正直分からない。
聞きたいことも、知りたいことも、言って欲しいこともたくさんある。
でもそれを一つにまとめるにはあまりにも膨大で、あまりにも乱暴で。
だからそのつど感じる感情を、行動の理由にしてもいいのだろうか。
「だから……」
「……あ?」
「……」
口が開いたまま、言葉が出てこない。
なにかが喉に詰まったように、上手く声が出てこない。
頭の中を回っている思考が、追いついてこない。
「……だから、…………ごめ、やっぱいい」
「……こと「玲央ー! 撮影するわよー!」……チッ」
タイミングよく、玲央の番になったらしい。
俺はどこか安堵しながら、言いたげな顔をする玲央から目を逸らした。
その日はそのまま撮影がつづき、俺は夕方になって匡子さんに送ってもらった。
玲央は明日もまた、撮影らしい。
……モヤモヤが、納まらない。
ピンポーン……。
次の日の正午、家で宿題をしているときにインターホンが鳴った。
昨日の今日でまさか来るとは思わないが、少し慌てながら出てみれば、そこにいたのはケーキの箱を持つ志狼だった。
「志狼? どうした?」
「これ、貰ったんだけど甘くて。でもカシスト休みだから直接来ちゃった」
「そっか、寄ってく?」
「うん、できれば」
「ははっ。じゃあ、どーぞ?」
「おじゃまします」そう言いながら志狼が上がる。
とりあえずコーヒーを淹れるためキッチンに立てば、志狼はケーキ箱をダイニングテーブルに置いて、一言告げてからイスに腰を下ろした。
「元気ないね」
「……え? 俺?」
「うん、なんか悩んでますって顔」
「……いや、別に」
ヤカンをコンロにかける。強火にした炎が激しく燃えている。
ハッとして、すぐダイニングテーブルに灰皿を持っていった。
やはり一言礼を告げた志狼は、なんてことない顔で煙草を吸いはじめる。
「小皿借りていい? 俺はこのままでいいけど、小虎のぶんは皿に乗せたいし」
「あ、……うん」
言われて食器棚から二枚、皿を出して渡した。
ピュイー。ヤカンが叫ぶ。
インスタントコーヒーを淹れ、それを持ってイスに座れば、目の前には皿に置かれたシュークリーム。
「うまそー」
「甘いもの好き?」
「あー、どうだろ。疲れたときにはチョコとか食いたくなるけど」
「疲れたとき?」
「バイト終わったあととか、勉強してて休みたいときとか?」
「あぁ、なるほど」
微笑む志狼に胸を撫で下ろし、俺は目の前のシュークリームに手を伸ばす。
柔らかな生地が、重たいクリームの重力で形が歪む。中身がこぼれ出る前に、素早く口に運んだ。
瞬間、口に広がるカスタードクリームの甘さ。
「ん、うまい」
「そう、よかった」
コーヒーを飲む志狼が微笑む。それにつられて俺も笑えば、ふいに視界がブレた。
あれ? そう思うよりも早く、俺が見たのは相も変わらず、美しく微笑む志狼の姿だった。
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