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第1章~"僕"の転校と、悩み解決部結成~
1-1 どうせ、期待なんてしていないけど。
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「あぁ……起きた起きた!!」
僕は心の中でそう呟くが、実際に声に出して呟くことは、とてもじゃないが、出来ないだろう。
なにしろ、僕は、目立つことが大の苦手なのだ。
それは、今も昔も、どうせ何も変わらずの……そう、人見知りとかいう奴なのだ。
ああそうだ、まだ僕は自己紹介をしていなかったか。
僕の名前は……仲井透。
多分、どこにでもいるだろう、ただのボッチだ。
人と……人間ととけ込むのが苦手。
会話をする、なんてごく普通なことさえも、
今ではもう、困難になっているのだ。
「おはよう」「こんにちは」「さようなら」
なんて、些細な会話でさえも。
ああ……こんな自分が情けないな、だなんて思ってしまう、
それが、僕のいつもの癖だ。
……なんて思ってしまう自分こそが情けない奴なのかもしれないな___。
あ、前置きが長くなってしまった…か。
今日は、いつもとはちょっと違う日、だ。
休日って訳でもないし、友達との約束日でもない、
(そもそも僕に友達が居る訳ないじゃないか)
え……??彼女とのデ……デートッ!?
そんなわけないだろう馬鹿らしい…。
(あれ……本当に言わなかったっけ!?友達さえ居ない奴に、彼女なんていたら絶対可笑しいだろう??)
あ……、さて、話を戻そうか。
今日は、転校してすぐの、一番最初の登校日なのだ。
学校までは割りと、遠いといえば遠い、近いと言えば近い場所に家がある。
もっとも、実の親の家じゃないけど。
……わくわく___??この僕が、するはずがない。
転校したからと言って、
心踊らせることができるような……別の表現で言えば胸が踊るような毎日が、
僕に限って、期待できるはずないのだ。
どうせ、またいじめられることは、目に見えているから。
おそらく……この髪型と、オドオドしすぎたこのしゃべり方と、背格好だけは無駄に高い体……とかか。
これが……いや、これらが原因で、
僕は昔からいじめられてきたんだ。
きっと……。
他人の心は、僕には分からない。
読み取れないのだ。
超能力者でもあるまいし。
でも…
そうやって、何度も何度も何度も……失敗してきた。
友達づくりも、他人付き合いも。
嫌になるほど、今まで
軽蔑の眼差しを、 見てきた。
どうせ不必要な奴だ。
それを分かった上で、僕は生きている。
それだけでも……誰かに認めてほしい、
なんて思ってしまうのは、やっぱり駄目な事なのかなぁ。
まぁ、どうせ……
この新しく通う学校にも、
期待はできなさそうだな。
と、僕は思いながら、
一歩一歩が自然に重くなってしまう
この足取りで、
今日から通う学校への通学路を、
僕は急いだ。
僕は心の中でそう呟くが、実際に声に出して呟くことは、とてもじゃないが、出来ないだろう。
なにしろ、僕は、目立つことが大の苦手なのだ。
それは、今も昔も、どうせ何も変わらずの……そう、人見知りとかいう奴なのだ。
ああそうだ、まだ僕は自己紹介をしていなかったか。
僕の名前は……仲井透。
多分、どこにでもいるだろう、ただのボッチだ。
人と……人間ととけ込むのが苦手。
会話をする、なんてごく普通なことさえも、
今ではもう、困難になっているのだ。
「おはよう」「こんにちは」「さようなら」
なんて、些細な会話でさえも。
ああ……こんな自分が情けないな、だなんて思ってしまう、
それが、僕のいつもの癖だ。
……なんて思ってしまう自分こそが情けない奴なのかもしれないな___。
あ、前置きが長くなってしまった…か。
今日は、いつもとはちょっと違う日、だ。
休日って訳でもないし、友達との約束日でもない、
(そもそも僕に友達が居る訳ないじゃないか)
え……??彼女とのデ……デートッ!?
そんなわけないだろう馬鹿らしい…。
(あれ……本当に言わなかったっけ!?友達さえ居ない奴に、彼女なんていたら絶対可笑しいだろう??)
あ……、さて、話を戻そうか。
今日は、転校してすぐの、一番最初の登校日なのだ。
学校までは割りと、遠いといえば遠い、近いと言えば近い場所に家がある。
もっとも、実の親の家じゃないけど。
……わくわく___??この僕が、するはずがない。
転校したからと言って、
心踊らせることができるような……別の表現で言えば胸が踊るような毎日が、
僕に限って、期待できるはずないのだ。
どうせ、またいじめられることは、目に見えているから。
おそらく……この髪型と、オドオドしすぎたこのしゃべり方と、背格好だけは無駄に高い体……とかか。
これが……いや、これらが原因で、
僕は昔からいじめられてきたんだ。
きっと……。
他人の心は、僕には分からない。
読み取れないのだ。
超能力者でもあるまいし。
でも…
そうやって、何度も何度も何度も……失敗してきた。
友達づくりも、他人付き合いも。
嫌になるほど、今まで
軽蔑の眼差しを、 見てきた。
どうせ不必要な奴だ。
それを分かった上で、僕は生きている。
それだけでも……誰かに認めてほしい、
なんて思ってしまうのは、やっぱり駄目な事なのかなぁ。
まぁ、どうせ……
この新しく通う学校にも、
期待はできなさそうだな。
と、僕は思いながら、
一歩一歩が自然に重くなってしまう
この足取りで、
今日から通う学校への通学路を、
僕は急いだ。
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