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創生の杖
27 孫、冒険を終える!
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「結局……パパが一番の元凶だったんだよね……」
レキアスを消滅させた後、残った海龍族を蹴散らして、盛子とルカが合流した。
なんでも、お爺ちゃんの指示で盛子はルカの安全を確保し、女神様に事の真相を伝え、対応をお願いしたらしい。
何故リアルタイムにそんな事が出来たのか?と聞けば、プレイヤーの能力の一つと言われた。
今更ながら奥が深い。
そして、怒り狂ったルカの母親こと女神ナアオ様が、夫である魔王ブァアミリヲンをフルボッコにしてアレを切り落としたらしい。
聞けばその後ミンチにして亜空間にばら撒いたんだとか……
念入りなことに、再生不能の封印を施したとかで、散り散りになった股間の欠片を集めなければ再生は不可能だそうだ。ナームー。
「それで……ルカはどうするんだ?」
「どうするって?」
まったりとサロンで紅茶を啜るルカに俺はそれとなく問いかける。
「杖は返って来たじゃん?と言う事は、その──」
「ああ!そうだね。ママに杖を返しに行かないと!」
カチャン!とカップを置いて立ち上がったルカの手を──俺は思わず掴んでいた。
「戻って──来るよな?」
「フフフ……」
「いや、意味不明な含み笑いとか要らないから」
「グレイブは戻って来て欲しいの?カスミちゃんが居るじゃん」
そう。俺は来月にもカスミとの婚約が正式に発表される。
そしてその一月後には結婚式と、まさに行き遅れを焦ったカスミのためのスピード結婚が待っていた。
それでも俺は────
「カスミはカスミ。ルカはルカ」
「ぷぷッ!何それ!」
「何って?俺はあのスズキコウタの孫だぜ?嫁が一人で収まる訳がないだろ?」
俺はそう胸を張って言ってのけてやると、ルカは腹を抱えて笑い出し──
「だってさ!カスミちゃん!」
「ま、今回は奇跡的に?偶然、偶々、大会で優勝したし。お母様も褒めてたし、嫁があと一人二人増えても文句は言われないでしょ」
そう言って、何食わぬ顔で横でお菓子を食べているカスミ。
「ぐぬぬ……駄兄の癖に……」
そしてもう一人、椅子に座って歯噛みして唸り、目尻を吊り上げて俺を睨みつける女の子。
「サーリアもお爺ちゃん離れしないと嫁の貰い手が居なくなるよ?」
「ふんだ!……いや、まてよ……駄兄と形だけでも結婚すれば……お姉ちゃんと熱い夜も……ムフフ」
何やらブツブツと言い始めたアホな妹は放っておくことにする。
触らぬ妹に祟りなし。
「それじゃ!すぐに戻って来るね!」
「おう!」
「グレイブが萎びちゃわない内にね!」
「俺が萎びてたらカスミなんかミイラじゃねーげぶろッ!」
「一言多いのよ!」
「お姉ちゃんになんてことを言うのよ!この駄兄が!この!この!」
「うわ!馬鹿!止めろよサーリア!カスミも止めろ!──あああ!ルカ!待ってるからな!」
こうしてルカが転がり込んで来た事から始まった俺の旅と、俺達孫の騒動の日々は一応の終わりを迎えたのだった。
「おいいい!俺の出番は?!長兄の俺が最後除け者ってどういう事だよコラアアア!」
レキアスを消滅させた後、残った海龍族を蹴散らして、盛子とルカが合流した。
なんでも、お爺ちゃんの指示で盛子はルカの安全を確保し、女神様に事の真相を伝え、対応をお願いしたらしい。
何故リアルタイムにそんな事が出来たのか?と聞けば、プレイヤーの能力の一つと言われた。
今更ながら奥が深い。
そして、怒り狂ったルカの母親こと女神ナアオ様が、夫である魔王ブァアミリヲンをフルボッコにしてアレを切り落としたらしい。
聞けばその後ミンチにして亜空間にばら撒いたんだとか……
念入りなことに、再生不能の封印を施したとかで、散り散りになった股間の欠片を集めなければ再生は不可能だそうだ。ナームー。
「それで……ルカはどうするんだ?」
「どうするって?」
まったりとサロンで紅茶を啜るルカに俺はそれとなく問いかける。
「杖は返って来たじゃん?と言う事は、その──」
「ああ!そうだね。ママに杖を返しに行かないと!」
カチャン!とカップを置いて立ち上がったルカの手を──俺は思わず掴んでいた。
「戻って──来るよな?」
「フフフ……」
「いや、意味不明な含み笑いとか要らないから」
「グレイブは戻って来て欲しいの?カスミちゃんが居るじゃん」
そう。俺は来月にもカスミとの婚約が正式に発表される。
そしてその一月後には結婚式と、まさに行き遅れを焦ったカスミのためのスピード結婚が待っていた。
それでも俺は────
「カスミはカスミ。ルカはルカ」
「ぷぷッ!何それ!」
「何って?俺はあのスズキコウタの孫だぜ?嫁が一人で収まる訳がないだろ?」
俺はそう胸を張って言ってのけてやると、ルカは腹を抱えて笑い出し──
「だってさ!カスミちゃん!」
「ま、今回は奇跡的に?偶然、偶々、大会で優勝したし。お母様も褒めてたし、嫁があと一人二人増えても文句は言われないでしょ」
そう言って、何食わぬ顔で横でお菓子を食べているカスミ。
「ぐぬぬ……駄兄の癖に……」
そしてもう一人、椅子に座って歯噛みして唸り、目尻を吊り上げて俺を睨みつける女の子。
「サーリアもお爺ちゃん離れしないと嫁の貰い手が居なくなるよ?」
「ふんだ!……いや、まてよ……駄兄と形だけでも結婚すれば……お姉ちゃんと熱い夜も……ムフフ」
何やらブツブツと言い始めたアホな妹は放っておくことにする。
触らぬ妹に祟りなし。
「それじゃ!すぐに戻って来るね!」
「おう!」
「グレイブが萎びちゃわない内にね!」
「俺が萎びてたらカスミなんかミイラじゃねーげぶろッ!」
「一言多いのよ!」
「お姉ちゃんになんてことを言うのよ!この駄兄が!この!この!」
「うわ!馬鹿!止めろよサーリア!カスミも止めろ!──あああ!ルカ!待ってるからな!」
こうしてルカが転がり込んで来た事から始まった俺の旅と、俺達孫の騒動の日々は一応の終わりを迎えたのだった。
「おいいい!俺の出番は?!長兄の俺が最後除け者ってどういう事だよコラアアア!」
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