81 / 101
創生の杖
9 孫、兄の攻略法を考える!
しおりを挟む
俺は舞台袖から従兄であるバスク兄さんの戦いの一部始終を逃すことなく脳裏に焼き付け、今は選手控室で今の戦いを考察している。
開始すぐの攻防、決められた演舞のような動きには驚かされた。主に対戦相手の実力にだが。
まさかバスク兄さんの雷のような上段からの一撃を、俺たち一家以外にも見え、あまつさえ受け流す事が出来る者が居たとは。
そして、さらにそこからの鋭い反撃にも驚いたが、バスク兄さんも凄い。あの貫手を慌てる事なく回避と同時に攻撃するんだからな。
まぁ、ここで暗殺拳のなんちゃらが後方に引いたのが結果的に負けへと繋がったと俺は見た。
後方に引いたのを見たバスク兄さんは、余裕をもって大振りの一閃、そして追撃のニ閃。
これはバスク兄さんの作戦だったのだ。
極端に冷やされた空気に、今度は真逆の熱気を当てる事で、水蒸気を発生させた。
舞台の袖から見ていた俺でさえ、バスク兄さんが生み出した水蒸気に、バスク兄さんの姿が歪んで見えたのだ。正面から相対している暗殺拳のヤツは、きっとバスク兄さんの姿を見失うか、ブレて二重三重にも見えたに違いない。
結果、動揺しているところへ足元を狙った鋭い横薙ぎの攻撃。
これは後方に下がって避けるのが最適解なのだろうが、すでに暗殺拳のヤツは舞台の端付近まで追い詰められていた。
下がれず、やむなく剣をギリギリのところで跳んで回避することを選択……いや、強制させられたのだ。
結果、予定調和のように放たれたニノ太刀が暗殺拳の足を刈ってノックアウト。
バスク兄さんが剣の腹で叩いたから舞台から転がり落ちる程度で済んだが、実際に斬りつけられたら足は切断、炎の剣だったから斬られた部分は炭化して回復も見込めなかったかもしれない。
「必殺剣!って大声で叫ぶだけはあるなぁ……しかも──」
後方に逃した辺りからは全て兄さんの作戦通りだったのでは?と思うのは俺の考え過ぎだろうか?
戦いの結果を考察している間に、選手控室にバスク兄さんが戻って来た。
「どうだグレイブ。俺の二刀流は?中々に様になっていただろう?」
「兄さんはなんだかんだと、毎回趣向を変えてくるけど、そのどれもが高いところで安定してて凄いよね」
「そうだろう!そうだろう!」
「あの水蒸気を瞬間的に出した時は舞台袖からでも兄さんがブレて見えたよ」
「あれは対サーリア用の目くらましに用意したんだけどな。相手がかなりの使い手だったもんで、つい使ってしまったんだ」
「そして超低空からの必殺剣?あれも凄いよ。俺ならどうやって回避するかなって今必死に考えてるところだよ」
「ああ。二の足殺し改な。あんなの爺さんのアレンジでしかないし、そもそも爺さんなら二の足殺しそのものを回避させないからなぁ……必殺なんて言ってるけど欠陥品だよ」
「いやいや、外から見てると分かるけど、あれはかなり凶悪だよ?確かに一撃目は俺もなんとでもすると思うけど、追撃がどうにも回避しきれるイメージが湧かないね」
「そうか?」
「そうだよ。暗殺拳の人は跳んでダメ、後方に逃げると想定しても、追撃が横薙ぎから突きになるだけだろうし……」
「その突きを回避出来たらどうだ?」
「右に避ければ左の背面回転斬り、左に避ければ左からの下段袈裟斬り……って詰んでんじゃん!終わりが見えないよ!」
頭を掻き毟る俺を兄さんは、楽しそうに口を歪ませてヒントをやるよと言って言葉を繋げた。
「二刀流ってのは防御を捨てた攻撃特化のスタイルだ。一度攻撃に転じたら止まらない」
「ヒントなのそれ?……なんだか今までで一番厄介な武器だよ……」
「はは!まぁどっちみち、片手剣でも、無手でも、仮に大剣や槍、斧だろうが俺はお前には負けないさ」
「厶ッ!」
「よく言うだろう?兄より優れた弟など居ない!とさ。それに、二の足殺し改程度を破れないようでは俺の勝ちは揺るがないぜ?」
馬鹿にされて目を吊り上げる俺に、兄さんはくつくつと余裕の笑みを浮かべている。
「ちぇッ……やっぱりバスク兄さんはカッコいいな。憧れるよ」
「そうだろう!ハッハッハッ!」
「なのになんでモテないんだろうね」
俺がちょっとした意趣返しのつもりで放った一言に、兄の浮かべた笑みが凍り付く。
「エレイラお婆ちゃんがさ『そろそろバスクに結婚させないとなぁ。見合いでもさせるか』なんて言ってたよ?」
「そ、そうか!見合いもいいな!……ところで、写真は見たか?」
「う~ん……売れ残りのマダムと豚獣人っぽく見えるけど人ってのとヒゲ生えた女っぽいなにか……」
お見合いの話こそ本当だが、女の話は全くの嘘。
しかし、兄さんは俺が女たちの様相を列挙していく内に、想像でもしてしまったのか、顔色が徐々に青くなっていく。
「──うん。大会終わったら旅に出よう」
「その内駆り出されたお爺ちゃんに捕まって強制結婚とかさせられそうだね」
「くそおおお!なぜだぁぁ!なぜ貧弱で軟弱で雑魚なお前がモテるのにいい!俺には美女の一人も寄り付かないんだぁぁぁ!」
そう叫んでいる所に、対戦相手であった暗殺拳の使い手が治療を終えて控室に荷物を取りに来た。
それを見つけた兄さんは、ダダダッ!と駆けていき、両肩を掴んで助けを乞い始めた。
「おお!ガラン!なぜ俺はモテないんだ?!先程戦った仲として、ぜひ教えてくれないだろうか!」
「ばッ!離せッ!」
「そんな事を言うな!男同士の友情に免じて!どうか!どうかぶらかだぶろ……」
兄さんは発狂の余り暗殺拳の……ガランっていうのか。の肩を抱いて激しく前後に揺らした為、怒りのオーラを纏った彼に股間を蹴り上げられていた。
「この色情狂め!」
ガランはそう言って肩を怒らせて、フン!と鼻を鳴らして去って行ってしまった。
開始すぐの攻防、決められた演舞のような動きには驚かされた。主に対戦相手の実力にだが。
まさかバスク兄さんの雷のような上段からの一撃を、俺たち一家以外にも見え、あまつさえ受け流す事が出来る者が居たとは。
そして、さらにそこからの鋭い反撃にも驚いたが、バスク兄さんも凄い。あの貫手を慌てる事なく回避と同時に攻撃するんだからな。
まぁ、ここで暗殺拳のなんちゃらが後方に引いたのが結果的に負けへと繋がったと俺は見た。
後方に引いたのを見たバスク兄さんは、余裕をもって大振りの一閃、そして追撃のニ閃。
これはバスク兄さんの作戦だったのだ。
極端に冷やされた空気に、今度は真逆の熱気を当てる事で、水蒸気を発生させた。
舞台の袖から見ていた俺でさえ、バスク兄さんが生み出した水蒸気に、バスク兄さんの姿が歪んで見えたのだ。正面から相対している暗殺拳のヤツは、きっとバスク兄さんの姿を見失うか、ブレて二重三重にも見えたに違いない。
結果、動揺しているところへ足元を狙った鋭い横薙ぎの攻撃。
これは後方に下がって避けるのが最適解なのだろうが、すでに暗殺拳のヤツは舞台の端付近まで追い詰められていた。
下がれず、やむなく剣をギリギリのところで跳んで回避することを選択……いや、強制させられたのだ。
結果、予定調和のように放たれたニノ太刀が暗殺拳の足を刈ってノックアウト。
バスク兄さんが剣の腹で叩いたから舞台から転がり落ちる程度で済んだが、実際に斬りつけられたら足は切断、炎の剣だったから斬られた部分は炭化して回復も見込めなかったかもしれない。
「必殺剣!って大声で叫ぶだけはあるなぁ……しかも──」
後方に逃した辺りからは全て兄さんの作戦通りだったのでは?と思うのは俺の考え過ぎだろうか?
戦いの結果を考察している間に、選手控室にバスク兄さんが戻って来た。
「どうだグレイブ。俺の二刀流は?中々に様になっていただろう?」
「兄さんはなんだかんだと、毎回趣向を変えてくるけど、そのどれもが高いところで安定してて凄いよね」
「そうだろう!そうだろう!」
「あの水蒸気を瞬間的に出した時は舞台袖からでも兄さんがブレて見えたよ」
「あれは対サーリア用の目くらましに用意したんだけどな。相手がかなりの使い手だったもんで、つい使ってしまったんだ」
「そして超低空からの必殺剣?あれも凄いよ。俺ならどうやって回避するかなって今必死に考えてるところだよ」
「ああ。二の足殺し改な。あんなの爺さんのアレンジでしかないし、そもそも爺さんなら二の足殺しそのものを回避させないからなぁ……必殺なんて言ってるけど欠陥品だよ」
「いやいや、外から見てると分かるけど、あれはかなり凶悪だよ?確かに一撃目は俺もなんとでもすると思うけど、追撃がどうにも回避しきれるイメージが湧かないね」
「そうか?」
「そうだよ。暗殺拳の人は跳んでダメ、後方に逃げると想定しても、追撃が横薙ぎから突きになるだけだろうし……」
「その突きを回避出来たらどうだ?」
「右に避ければ左の背面回転斬り、左に避ければ左からの下段袈裟斬り……って詰んでんじゃん!終わりが見えないよ!」
頭を掻き毟る俺を兄さんは、楽しそうに口を歪ませてヒントをやるよと言って言葉を繋げた。
「二刀流ってのは防御を捨てた攻撃特化のスタイルだ。一度攻撃に転じたら止まらない」
「ヒントなのそれ?……なんだか今までで一番厄介な武器だよ……」
「はは!まぁどっちみち、片手剣でも、無手でも、仮に大剣や槍、斧だろうが俺はお前には負けないさ」
「厶ッ!」
「よく言うだろう?兄より優れた弟など居ない!とさ。それに、二の足殺し改程度を破れないようでは俺の勝ちは揺るがないぜ?」
馬鹿にされて目を吊り上げる俺に、兄さんはくつくつと余裕の笑みを浮かべている。
「ちぇッ……やっぱりバスク兄さんはカッコいいな。憧れるよ」
「そうだろう!ハッハッハッ!」
「なのになんでモテないんだろうね」
俺がちょっとした意趣返しのつもりで放った一言に、兄の浮かべた笑みが凍り付く。
「エレイラお婆ちゃんがさ『そろそろバスクに結婚させないとなぁ。見合いでもさせるか』なんて言ってたよ?」
「そ、そうか!見合いもいいな!……ところで、写真は見たか?」
「う~ん……売れ残りのマダムと豚獣人っぽく見えるけど人ってのとヒゲ生えた女っぽいなにか……」
お見合いの話こそ本当だが、女の話は全くの嘘。
しかし、兄さんは俺が女たちの様相を列挙していく内に、想像でもしてしまったのか、顔色が徐々に青くなっていく。
「──うん。大会終わったら旅に出よう」
「その内駆り出されたお爺ちゃんに捕まって強制結婚とかさせられそうだね」
「くそおおお!なぜだぁぁ!なぜ貧弱で軟弱で雑魚なお前がモテるのにいい!俺には美女の一人も寄り付かないんだぁぁぁ!」
そう叫んでいる所に、対戦相手であった暗殺拳の使い手が治療を終えて控室に荷物を取りに来た。
それを見つけた兄さんは、ダダダッ!と駆けていき、両肩を掴んで助けを乞い始めた。
「おお!ガラン!なぜ俺はモテないんだ?!先程戦った仲として、ぜひ教えてくれないだろうか!」
「ばッ!離せッ!」
「そんな事を言うな!男同士の友情に免じて!どうか!どうかぶらかだぶろ……」
兄さんは発狂の余り暗殺拳の……ガランっていうのか。の肩を抱いて激しく前後に揺らした為、怒りのオーラを纏った彼に股間を蹴り上げられていた。
「この色情狂め!」
ガランはそう言って肩を怒らせて、フン!と鼻を鳴らして去って行ってしまった。
0
お気に入りに追加
489
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位

【完結】徒花の王妃
つくも茄子
ファンタジー
その日、王妃は王都を去った。
何故か勝手についてきた宰相と共に。今は亡き、王国の最後の王女。そして今また滅びゆく国の最後の王妃となった彼女の胸の内は誰にも分からない。亡命した先で名前と身分を変えたテレジア王女。テレサとなった彼女を知る数少ない宰相。国のために生きた王妃の物語が今始まる。
「婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?」の王妃の物語。単体で読めます。

精霊の森に捨てられた少女が、精霊さんと一緒に人の街へ帰ってきた
アイイロモンペ
ファンタジー
2020.9.6.完結いたしました。
2020.9.28. 追補を入れました。
2021.4. 2. 追補を追加しました。
人が精霊と袂を分かった世界。
魔力なしの忌子として瘴気の森に捨てられた幼子は、精霊が好む姿かたちをしていた。
幼子は、ターニャという名を精霊から貰い、精霊の森で精霊に愛されて育った。
ある日、ターニャは人間ある以上は、人間の世界を知るべきだと、育ての親である大精霊に言われる。
人の世の常識を知らないターニャの行動は、周囲の人々を困惑させる。
そして、魔力の強い者が人々を支配すると言う世界で、ターニャは既存の価値観を意識せずにぶち壊していく。
オーソドックスなファンタジーを心がけようと思います。読んでいただけたら嬉しいです。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる