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激闘!帝国武術大会
24 孫、恐怖体験をする!
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「嘘だろ?!」
「ルカちゃんが──負けた」
「あの選手……褐色仮面だっけ?あの人、すごい強いよ」
俺とカスミがポカンと口を開けて舞台を見下していると、横にいたサーリアが緊張した空気を放ちながら口を開いた。
その横顔を盗み見れば、びっしょりと汗をかいている。
「おにーちゃん。そんなに見たって舐めさせてあげないよ?」
「ばっ!ちっげーよ!なっに言ってんっだよ!」
「グレイブ──」
服を持ち上げて顔の拭いているサーリアの白い肌のおヘソがこんにちはしてて!ちょっと!ちょっとだけ!撫で撫でしたいな~とか、チラチラ見え隠れする育ち始めたサーリアの下乳が!とか、そんな事は思っていないんだ!
「…………ふ~ん。そんなに気になるの?」
「グレイブ……あんたやっぱり……サーリアにまで手を──」
「ああ?!口が滑って思考がダダ漏れに!」
──10分程記憶喪失に──
「んで、サーリア。あの仮面のヤツが強いって、いったいどれくらい強いの?」
「おねーちゃん。多分だけど……実戦の殺し合いなら、私が全力出しても10数える間に殺されると思う……」
「んなッ!」
「マジか?!」
俺を床にべチャン!と叩き付けたカスミが、話を戻すようにサーリアに質問すると、サーリアは真顔で静かに、淡々とそう答えた。
「はは……サーリアが本気で10秒って……流石にそれは盛りすぎじゃないか?」
「おにーちゃん。私は自分の実力は十分に把握してるつもりだよ?あの仮面の人がなんだか黒い空気を出した時、一瞬だけど──絶対に勝てないって感じたの」
冗談だよな?といった感じで聞き直したが、サーリアは至って真顔のまま、淡々と答えるだけ。
「マジかよ……」
「そんな人がお爺ちゃんと盛子さん以外に居るなんて……」
その表情に、俺とカスミは顔を強張らせるしかなかった。
そんな重苦しい空気の中、バーン!と扉を開けて飛び込んで来た者が居た。
俺たち三人は、力一杯開けられた扉の方へと顔を向けると、現れたのは噂の──
「か!褐色仮面?!」
「なんでここに!」
「おねーちゃん隠れて!試合前に闇討ちする気よ!」
構えて殺気を放つサーリアが、カスミを背中に庇い、横に居た俺の腕をガシッと掴んで──
「おいサーリぁぁああ!」
あろう事か、俺を褐色仮面に向かって投げやがった!
こんなん回避されるだけだろ!と思ったが、予想とは裏腹にドガッ!とぶつかり、縺れ合うようにして俺と褐色仮面は床に倒れた。
「こぅぉら!サーリア!兄をなんだと思っているんだ!」モミモミ
俺は人間ロケットよろしく投げ放ったサーリアに怒りの視線を向けるが、サーリアは何故か凍える位冷たい視線で俺を睥睨し
「……何って……痴漢」
「はああ?!テメーいい加減にしろ……よ……」モニョンモニョン
「グレイブ……あんたってヤツは……」
何故かカスミまで額に青筋を立てて肩をプルプルと怒らせている。
二人してなんだっていうんだ!俺は被害者だというのに!
──しかしさっきからやけに柔らかい感触が俺の左手に……なんだろう?
まるでオークの腹に乗った脂肪を捏ね繰り回しているようなこの感触は──
俺は恐る恐る左手の方へと視線を向けると、そこには大きな丘が二つもありました!うち、一つは俺がワシッ!と掴んでいるためか、グニッ!と変形しております!
「って!殺されるおおおおおお!」
俺は身の危険を感じで慌てて飛び退るが、どういう訳か何も起こらない。
いや、正確には後頭部を鉄の塊に痛恨の一撃を放たれただけだ。
「グレイブ!あんた何見ず知らずの人の胸を全力で揉みしだいてんのよ!」
「カスミ……それ以上は……死ぬ……」
ガツン!ガツン!と何度も振るわれる鉄の塊に、後頭部を何度も殴打され、俺の意識が闇に落ちようとした時、正面にいる褐色仮面の方から変な声が聞こえた。
「コーホー……コーホー……」
その声というか……息遣いに、俺を殴打していたカスミの手も思わず止まる程に……何というか怖い!死の恐怖で怖いのではなく、漠然と怖い!なんていうか背筋がゾゾゾッ!と来るヤツ!
「って……お前よく見たらルカか?」
褐色仮面だと思った目の前のソレは、俺の問い掛けにコクコクと頷いた。
よく見れば仮面以外はルカがさっきまで来ていた踊り子風の戦闘衣装そのままだった。
その反応に、ホッと息を吐いたカスミとサーリア。おのれ!俺は人柱か!
「ルカちゃん?!」
「なんでそんなおかしなお面付けてるの?」
「コーホー……コーホー……」
二人の問い掛けに、ルカと思しき仮面の女は、仮面を手にかけて必死に顔から引き剥がそうとしているがビクともしない。
むしろ顔の皮が引っ張られ過ぎて皮ごと剥がれてしまうのでは?と心配になるレベルだ。
やがて諦めたのか、ルカと思しき仮面の女は、ペタンと床に女の子座りをして「コーホー……コーホー……」と泣き始めてしまった。
いや……なんて言うか……もうマジもんのホラーだよそれ。
「ルカちゃんが──負けた」
「あの選手……褐色仮面だっけ?あの人、すごい強いよ」
俺とカスミがポカンと口を開けて舞台を見下していると、横にいたサーリアが緊張した空気を放ちながら口を開いた。
その横顔を盗み見れば、びっしょりと汗をかいている。
「おにーちゃん。そんなに見たって舐めさせてあげないよ?」
「ばっ!ちっげーよ!なっに言ってんっだよ!」
「グレイブ──」
服を持ち上げて顔の拭いているサーリアの白い肌のおヘソがこんにちはしてて!ちょっと!ちょっとだけ!撫で撫でしたいな~とか、チラチラ見え隠れする育ち始めたサーリアの下乳が!とか、そんな事は思っていないんだ!
「…………ふ~ん。そんなに気になるの?」
「グレイブ……あんたやっぱり……サーリアにまで手を──」
「ああ?!口が滑って思考がダダ漏れに!」
──10分程記憶喪失に──
「んで、サーリア。あの仮面のヤツが強いって、いったいどれくらい強いの?」
「おねーちゃん。多分だけど……実戦の殺し合いなら、私が全力出しても10数える間に殺されると思う……」
「んなッ!」
「マジか?!」
俺を床にべチャン!と叩き付けたカスミが、話を戻すようにサーリアに質問すると、サーリアは真顔で静かに、淡々とそう答えた。
「はは……サーリアが本気で10秒って……流石にそれは盛りすぎじゃないか?」
「おにーちゃん。私は自分の実力は十分に把握してるつもりだよ?あの仮面の人がなんだか黒い空気を出した時、一瞬だけど──絶対に勝てないって感じたの」
冗談だよな?といった感じで聞き直したが、サーリアは至って真顔のまま、淡々と答えるだけ。
「マジかよ……」
「そんな人がお爺ちゃんと盛子さん以外に居るなんて……」
その表情に、俺とカスミは顔を強張らせるしかなかった。
そんな重苦しい空気の中、バーン!と扉を開けて飛び込んで来た者が居た。
俺たち三人は、力一杯開けられた扉の方へと顔を向けると、現れたのは噂の──
「か!褐色仮面?!」
「なんでここに!」
「おねーちゃん隠れて!試合前に闇討ちする気よ!」
構えて殺気を放つサーリアが、カスミを背中に庇い、横に居た俺の腕をガシッと掴んで──
「おいサーリぁぁああ!」
あろう事か、俺を褐色仮面に向かって投げやがった!
こんなん回避されるだけだろ!と思ったが、予想とは裏腹にドガッ!とぶつかり、縺れ合うようにして俺と褐色仮面は床に倒れた。
「こぅぉら!サーリア!兄をなんだと思っているんだ!」モミモミ
俺は人間ロケットよろしく投げ放ったサーリアに怒りの視線を向けるが、サーリアは何故か凍える位冷たい視線で俺を睥睨し
「……何って……痴漢」
「はああ?!テメーいい加減にしろ……よ……」モニョンモニョン
「グレイブ……あんたってヤツは……」
何故かカスミまで額に青筋を立てて肩をプルプルと怒らせている。
二人してなんだっていうんだ!俺は被害者だというのに!
──しかしさっきからやけに柔らかい感触が俺の左手に……なんだろう?
まるでオークの腹に乗った脂肪を捏ね繰り回しているようなこの感触は──
俺は恐る恐る左手の方へと視線を向けると、そこには大きな丘が二つもありました!うち、一つは俺がワシッ!と掴んでいるためか、グニッ!と変形しております!
「って!殺されるおおおおおお!」
俺は身の危険を感じで慌てて飛び退るが、どういう訳か何も起こらない。
いや、正確には後頭部を鉄の塊に痛恨の一撃を放たれただけだ。
「グレイブ!あんた何見ず知らずの人の胸を全力で揉みしだいてんのよ!」
「カスミ……それ以上は……死ぬ……」
ガツン!ガツン!と何度も振るわれる鉄の塊に、後頭部を何度も殴打され、俺の意識が闇に落ちようとした時、正面にいる褐色仮面の方から変な声が聞こえた。
「コーホー……コーホー……」
その声というか……息遣いに、俺を殴打していたカスミの手も思わず止まる程に……何というか怖い!死の恐怖で怖いのではなく、漠然と怖い!なんていうか背筋がゾゾゾッ!と来るヤツ!
「って……お前よく見たらルカか?」
褐色仮面だと思った目の前のソレは、俺の問い掛けにコクコクと頷いた。
よく見れば仮面以外はルカがさっきまで来ていた踊り子風の戦闘衣装そのままだった。
その反応に、ホッと息を吐いたカスミとサーリア。おのれ!俺は人柱か!
「ルカちゃん?!」
「なんでそんなおかしなお面付けてるの?」
「コーホー……コーホー……」
二人の問い掛けに、ルカと思しき仮面の女は、仮面を手にかけて必死に顔から引き剥がそうとしているがビクともしない。
むしろ顔の皮が引っ張られ過ぎて皮ごと剥がれてしまうのでは?と心配になるレベルだ。
やがて諦めたのか、ルカと思しき仮面の女は、ペタンと床に女の子座りをして「コーホー……コーホー……」と泣き始めてしまった。
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