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プロローグ
4 孫、英雄の秘密を知る!
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「グレイブ。話がある」
俺がサロンでイザベラお婆ちゃんと、もう一人のお婆ちゃんであるエレイラお婆ちゃんと一緒にお茶会をしていると、話を終えたのか、険しい表情のお爺ちゃんとルカが現れた。
お爺ちゃんとルカを見て、エレイラお婆ちゃんは「はぁ……」と軽く息を吐き、ジト~とした視線をお爺ちゃんに向ける。
「コウタ……またどっかで子供を作って来たのか?」
「違うわ!まったく……お前といい、イザベラといい、なんで俺の下半身はこんなにも信用がないんだ!」
「あ?信用してるぞ?もちろん悪い意味でだがな」
「ぐぬぬ……」
「いい意味で信用して欲しいなら夜の店に遊びに行くのを控えたらどうだ?」
「よよ夜のお店なんていいい、行ってないしぃ!」
「そうだな。今日はまだ行ってないな。まぁ、まだ昼だしな」
めちゃくちゃ棘のあるセリフに場が凍りつく。正直めちゃくちゃ居辛い!ルカの方にチラリと視線を向ければ、やはり居辛いのか、ソワソワして右に左にと視線を投げている。
「とと、とにかく!グレイブは俺と来い。イザベラ、ルカの事をしばらく任せる。エレイラに説明して、メルやモニカに拡散しておいてくれないか?」
「はぁ……わかりました」
いつも優しいお爺ちゃんは、今までにないほどの強い口調でアレコレと指示を出した後、俺達はお爺ちゃん専用の訓練場へと移動した。
「グレイブ……お前、俺みたいな英雄になりたい!って昔から言っていたが……今もその気持ちに変わりはないか?」
専用訓練場に入り、俺を備え付けの椅子に座らせたお爺ちゃんは、一人だけ立って、窓の外を眺めながらそう言った。
この問に、俺の返事は決まっている。俺は立ち上がり、燃えるような思いの丈をお爺ちゃんにぶつける!
「変わらないよ!俺の夢は今でもお爺ちゃんのような……いや、お爺ちゃんを超えるような英雄になりたい!それ以外ないんだ!」
「ふむ……ならばお前にこの件を預けるとするか……」
そう言ってお爺ちゃんは、先程ルカが手渡していた手紙を俺に見せる。
「創生の杖?──この杖というのはそれ程に大事な物なんですか?」
「大事もなにも、全ての世界を支配し、操り、新たな生命を生み出す事が出来る神々の中でも唯一無二の杖という話だ」
首を傾げる俺にお爺ちゃんは、なんだか疲れた顔でそう説明する。
「めちゃめちゃ大事じゃないですか!」
「そうだ。それを馬鹿な夫婦が盗られてしまったらしくてな……その盗った犯人を探し出して杖を取り返す──というのをお前にやってもらいたい」
「え?!でも……それって俺なんかでどうにかなるんですか?……手紙じゃ魔王がやられたとか書いてありますけど……」
俺は正直お爺ちゃんがやった方がいいんじゃ?と言った。当たり前だ。ちょこっとお爺ちゃんに稽古してもらっていただけの俺なんかが、とても魔王を出し抜いた奴と渡り合える訳がない。
そういうニュアンスを込めたセリフだったのだが……お爺ちゃんはスッと目を細めて俺を見た。
「だからこそ……今からお前に俺の強さの、英雄の秘密を明かそう」
そう言ってニヤリと笑うと、お爺ちゃんの頭に突如、三日月の飾りが付いた兜が出現した。
「その兜は……」
「じっとしていろよ?」
俺が驚きとともに、その兜の意匠に見惚れていると、お爺ちゃんは兜の三日月の飾りに手を掛けて、バキッ!と外して俺目掛けてブーメランの要領で投げ付けた!
「うわッ!」
見惚れていた為、一瞬反応が遅れた俺に、三日月の飾りがビタッ!とまるでタコかイカの吸盤のように吸い付いて、いくら引っ張っても離れる気配がない。
「今からお前の脳の一部を拡張する!少々痛いが我慢しろよ!」
張り付いた三日月を興味津々に触っていた俺に、お爺ちゃんはそう言って、手で何かをいじるような動きをする。
すると、俺の頭部から全身に向けて激しい稲妻が走り、痛みとともに俺の自由を拘束した!
「うッ……ぐぅぅぅぅ……あぁぁぁ!」
余りにもの痛みに、俺はコメカミの血管が切れてしまうのでは?と思えるほどの叫び声を上げてしまう。
永遠とも一瞬とも取れる時間の中、俺の脳内に何か……そう。新たな何かが拡張されていくのを感じ始めた。
「はぁ……はぁ……少々って……言ったのに……死ぬかと……思った……」
そうして三日月の拘束から開放された俺は、椅子に崩れ落ちるように座り込むと、荒い息を吐いて、全身から噴き出た脂汗を必死に服で拭っている。
「よく堪えたな。では、今から俺と同じ動きをするんだ。いいな?」
「…………」
息も絶え絶えな俺は、なんとか首だけ動かして首肯した。
「コンソール!」
お爺ちゃんはそう言って肩ほどに上げた左手を、スッと縦に下ろしてみせた。
「さぁ、お前もやってみろ」
俺は未だに痛みに痺れる身体で立ち上がると、それを真似るように腕を動かす。
「えっと……こ!コンソール!」
たった一言いって腕を上から一振りしただけで、俺の目の前には緑色の透明な板が浮かび上がって来た!
「えッ?!なんだ?!」
「フフ。どうだ?目の前に透明な緑色の板が現れただろう?」
すわ!新手のスキルか?!と目を見張る俺に、お爺ちゃんは軽く笑って、普段の優しいお爺ちゃんの表情を見せる。
俺は驚きに囚われながらも、なんとか頷く。
「それが[コンソール]と言って、英雄の……プレイヤーの力を引き出す為の第一歩だ。そしてコンソールに指を着け、こう横に……スライドさせるように動かす──」
お爺ちゃんは俺からは見えない空間に向け、スッと指を置くようにして、そのまま横に動かした。恐らくコンソールというのは自分の物は他人には見えないのだろう……と推測し、俺は同じようにコンソールに指を着け、横にスライドするように動かせば──
「うわッ!なんか切り替わった!」
緑色の板は、まるで本のページを捲るようにビュン!と切り替わる。
「そうだ。そうやってコンソールを切り替えろ。動かした先にアイテムBOXという欄があるだろう?」
お爺ちゃんの言葉に従い、俺はコンソールを操作すると、すぐにアイテムBOXという項目を見つけた。
「……あった」
「では……コレに手を置いて[収納]と念じてみろ。慣れるまでは声に出して構わない」
そう言ったお爺ちゃんが手を動かすと、何もないソファーの前にドコッ!と小さな箱が現れた。
俺はお爺ちゃんの指示に従い、箱に手を置いて口を開く。
「しゅっ!しゅうのう!」
すると目の前で、今まで手を置いていた箱が、ビュン!と音を立てて何処かに消えてしまった!
「消えた!」
「今お前の目の前から消えた物は、お前のアイテムBOXに入った事になる。項目の表情が増えているだろう?」
淡々と説明するお爺ちゃんの言葉に、俺はアイテムBOXの項目に目を向けると──
「……本当だ。アイテムBOXの欄に……HP回復ドリンク?っているのが増えてるけど……10本?」
「ああ。それは単に箱で用意した本数ってだけだ。どれ、今度は取り出しだが……その表示されている名前を突いて……」
「なるほど!個数選択……決定……おお!出た!」
俺は水を得た魚の如く、コンソールを次々と操作してアイテムBOXからHP回復ドリンクを手の中に取り出してみせた。
お爺ちゃんは「ほぅ……」と関心したような声を出して俺を見る。
「飲み込みが早いな。次は──」
そうして俺は次々とお爺ちゃんの語る知識を脳に、身体にと刻み付けるように覚えていくのだった。
俺がサロンでイザベラお婆ちゃんと、もう一人のお婆ちゃんであるエレイラお婆ちゃんと一緒にお茶会をしていると、話を終えたのか、険しい表情のお爺ちゃんとルカが現れた。
お爺ちゃんとルカを見て、エレイラお婆ちゃんは「はぁ……」と軽く息を吐き、ジト~とした視線をお爺ちゃんに向ける。
「コウタ……またどっかで子供を作って来たのか?」
「違うわ!まったく……お前といい、イザベラといい、なんで俺の下半身はこんなにも信用がないんだ!」
「あ?信用してるぞ?もちろん悪い意味でだがな」
「ぐぬぬ……」
「いい意味で信用して欲しいなら夜の店に遊びに行くのを控えたらどうだ?」
「よよ夜のお店なんていいい、行ってないしぃ!」
「そうだな。今日はまだ行ってないな。まぁ、まだ昼だしな」
めちゃくちゃ棘のあるセリフに場が凍りつく。正直めちゃくちゃ居辛い!ルカの方にチラリと視線を向ければ、やはり居辛いのか、ソワソワして右に左にと視線を投げている。
「とと、とにかく!グレイブは俺と来い。イザベラ、ルカの事をしばらく任せる。エレイラに説明して、メルやモニカに拡散しておいてくれないか?」
「はぁ……わかりました」
いつも優しいお爺ちゃんは、今までにないほどの強い口調でアレコレと指示を出した後、俺達はお爺ちゃん専用の訓練場へと移動した。
「グレイブ……お前、俺みたいな英雄になりたい!って昔から言っていたが……今もその気持ちに変わりはないか?」
専用訓練場に入り、俺を備え付けの椅子に座らせたお爺ちゃんは、一人だけ立って、窓の外を眺めながらそう言った。
この問に、俺の返事は決まっている。俺は立ち上がり、燃えるような思いの丈をお爺ちゃんにぶつける!
「変わらないよ!俺の夢は今でもお爺ちゃんのような……いや、お爺ちゃんを超えるような英雄になりたい!それ以外ないんだ!」
「ふむ……ならばお前にこの件を預けるとするか……」
そう言ってお爺ちゃんは、先程ルカが手渡していた手紙を俺に見せる。
「創生の杖?──この杖というのはそれ程に大事な物なんですか?」
「大事もなにも、全ての世界を支配し、操り、新たな生命を生み出す事が出来る神々の中でも唯一無二の杖という話だ」
首を傾げる俺にお爺ちゃんは、なんだか疲れた顔でそう説明する。
「めちゃめちゃ大事じゃないですか!」
「そうだ。それを馬鹿な夫婦が盗られてしまったらしくてな……その盗った犯人を探し出して杖を取り返す──というのをお前にやってもらいたい」
「え?!でも……それって俺なんかでどうにかなるんですか?……手紙じゃ魔王がやられたとか書いてありますけど……」
俺は正直お爺ちゃんがやった方がいいんじゃ?と言った。当たり前だ。ちょこっとお爺ちゃんに稽古してもらっていただけの俺なんかが、とても魔王を出し抜いた奴と渡り合える訳がない。
そういうニュアンスを込めたセリフだったのだが……お爺ちゃんはスッと目を細めて俺を見た。
「だからこそ……今からお前に俺の強さの、英雄の秘密を明かそう」
そう言ってニヤリと笑うと、お爺ちゃんの頭に突如、三日月の飾りが付いた兜が出現した。
「その兜は……」
「じっとしていろよ?」
俺が驚きとともに、その兜の意匠に見惚れていると、お爺ちゃんは兜の三日月の飾りに手を掛けて、バキッ!と外して俺目掛けてブーメランの要領で投げ付けた!
「うわッ!」
見惚れていた為、一瞬反応が遅れた俺に、三日月の飾りがビタッ!とまるでタコかイカの吸盤のように吸い付いて、いくら引っ張っても離れる気配がない。
「今からお前の脳の一部を拡張する!少々痛いが我慢しろよ!」
張り付いた三日月を興味津々に触っていた俺に、お爺ちゃんはそう言って、手で何かをいじるような動きをする。
すると、俺の頭部から全身に向けて激しい稲妻が走り、痛みとともに俺の自由を拘束した!
「うッ……ぐぅぅぅぅ……あぁぁぁ!」
余りにもの痛みに、俺はコメカミの血管が切れてしまうのでは?と思えるほどの叫び声を上げてしまう。
永遠とも一瞬とも取れる時間の中、俺の脳内に何か……そう。新たな何かが拡張されていくのを感じ始めた。
「はぁ……はぁ……少々って……言ったのに……死ぬかと……思った……」
そうして三日月の拘束から開放された俺は、椅子に崩れ落ちるように座り込むと、荒い息を吐いて、全身から噴き出た脂汗を必死に服で拭っている。
「よく堪えたな。では、今から俺と同じ動きをするんだ。いいな?」
「…………」
息も絶え絶えな俺は、なんとか首だけ動かして首肯した。
「コンソール!」
お爺ちゃんはそう言って肩ほどに上げた左手を、スッと縦に下ろしてみせた。
「さぁ、お前もやってみろ」
俺は未だに痛みに痺れる身体で立ち上がると、それを真似るように腕を動かす。
「えっと……こ!コンソール!」
たった一言いって腕を上から一振りしただけで、俺の目の前には緑色の透明な板が浮かび上がって来た!
「えッ?!なんだ?!」
「フフ。どうだ?目の前に透明な緑色の板が現れただろう?」
すわ!新手のスキルか?!と目を見張る俺に、お爺ちゃんは軽く笑って、普段の優しいお爺ちゃんの表情を見せる。
俺は驚きに囚われながらも、なんとか頷く。
「それが[コンソール]と言って、英雄の……プレイヤーの力を引き出す為の第一歩だ。そしてコンソールに指を着け、こう横に……スライドさせるように動かす──」
お爺ちゃんは俺からは見えない空間に向け、スッと指を置くようにして、そのまま横に動かした。恐らくコンソールというのは自分の物は他人には見えないのだろう……と推測し、俺は同じようにコンソールに指を着け、横にスライドするように動かせば──
「うわッ!なんか切り替わった!」
緑色の板は、まるで本のページを捲るようにビュン!と切り替わる。
「そうだ。そうやってコンソールを切り替えろ。動かした先にアイテムBOXという欄があるだろう?」
お爺ちゃんの言葉に従い、俺はコンソールを操作すると、すぐにアイテムBOXという項目を見つけた。
「……あった」
「では……コレに手を置いて[収納]と念じてみろ。慣れるまでは声に出して構わない」
そう言ったお爺ちゃんが手を動かすと、何もないソファーの前にドコッ!と小さな箱が現れた。
俺はお爺ちゃんの指示に従い、箱に手を置いて口を開く。
「しゅっ!しゅうのう!」
すると目の前で、今まで手を置いていた箱が、ビュン!と音を立てて何処かに消えてしまった!
「消えた!」
「今お前の目の前から消えた物は、お前のアイテムBOXに入った事になる。項目の表情が増えているだろう?」
淡々と説明するお爺ちゃんの言葉に、俺はアイテムBOXの項目に目を向けると──
「……本当だ。アイテムBOXの欄に……HP回復ドリンク?っているのが増えてるけど……10本?」
「ああ。それは単に箱で用意した本数ってだけだ。どれ、今度は取り出しだが……その表示されている名前を突いて……」
「なるほど!個数選択……決定……おお!出た!」
俺は水を得た魚の如く、コンソールを次々と操作してアイテムBOXからHP回復ドリンクを手の中に取り出してみせた。
お爺ちゃんは「ほぅ……」と関心したような声を出して俺を見る。
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