conspiracy intrigue plot 〜こんすぺらしーんとりっくぱぁー、って何ですか?〜

中谷 獏天

文字の大きさ
14 / 100

14 招待状。

しおりを挟む
 立食会は良い試金石になったらしく、2号ちゃんに大量の招待状が届いた。

『これら全てが、近衛や皇族が警戒している家の物だ』

「あー、寧ろマトモなのは」

『コレだけだが、かなり日付が遠い』
《要するに社交辞令だね》
《おぅ、何て良い釣り餌》
「撒き餌効果効き過ぎ」

《2人の場合、2人一緒に招く招待状がマトモ、単独での招待はどの道受けさせないからね》
「うん、こうして後ろ盾無しの方が試金石になれるワケだし、サンキュー2号ちゃん」
《アレ着てたらね、まさに殿下のってなってただろうしね》

 今回の件で、この国への評価がかなり上がった。

 2人をけしかけたのは、コチラを見極める為だけでは無く、多分殿下の為。
 しかも市井での治安の良さは本物らしく、2回目に食材を見に行った時も、特に騒動は無かった。

 件の2人は事情を寸劇で演じながら各地を転々とさせているそうで、ユノちゃんがナイス悪しき見本の使い方、とか言っててちょっと驚いた。

 どうやらこの世界は、悪しき者に人権は無いらしい。
 そこは善人なら喜ばしき事だけれど、冤罪の発生率は勿論、基準が問題。

 でも全く、何も問題が無いと、ココへの査定を行う事は難しい。

 平和の維持は勿論、如何に問題を解決するか、そこで国の真価が問われるワケでして。
 となると、やはり。

「お茶会、出るしか無いでちゅね」

《何それネネちゃん、何、その可愛い喋り方》
「ココでは実質赤ちゃんと同じだ、と侍女が言ってくれたので、正しく初心を忘れない様にと思いまして」

《侍女ナイス》
「はぁ、でも問題はドレス、白は本当に神経を使うから2度と着たくない」

《分かる、想像するお茶会で着続けるとか本当に無理》
「殿下、黒とか着たいんですが」

『黒は、あのバートリー家の色なんだが』

 白は来訪者、又は同等の高貴な色となる。

 そして赤色が憤怒、薄紫色が色欲、悲嘆は青。
 緑色は怠惰、虚栄が黄色、美食はピンクことマゼンタカラー。

 強欲が黒。
 其々の色に意味が有ると言えば有るそうで、黒が強欲なのは全ての色を含有しているからこそ。

 それは来訪者の白も同様、全ての要素を含有しているからだ、とされているらしい。
 色と光の三原色が綺麗に纏まって、ガッツリ作為的なのがちょっと気になるが。

「彼女は」
『彼、でも有るんだ』

《へっ》

『本当だ』

「遠目と言えども全く分からなかった」
《マジで?》

『血統主義と言うより、特性主義なんだ』

 何でも、代々両性具有が当主、の家系だそうで。
 少しでも血筋に両性具有が現れたら、はい当主、と言った感じらしく。

「アバウト」
《でも子孫繁栄には最適だよね》
『ただ、一時は血が濃くなった時代も有ったんだ』

「あぁ、近親交配による作為的な両性具有の発現?」
『あぁ』
《動物だと繁殖率低下しませんでした?》
《うん、だから一時的に、一部の者がやろうとして直ぐに発覚。帝国が暫く居留して、絶対禁忌だとして分からせた》

 ぐう有能。

《そこで何か問題でも起きたの?》
『いや』
《どっちもイケるから警戒してる》
「成程」

 そりゃ使えるもんを使って最大限楽しむなら、まぁ、ハーレムも仕方無いか。
 向こうの世界より、遥かに娯楽が少ないんだし。

《でも近隣諸国の中では断トツで力が強いんでしょ?》

『かなり、自由なんだ』

 無法地帯と自由は紙一重。
 ただ、混乱無く治安が安定しているなら、寧ろ統治力としてはかなり優れている事になるんだけど。

「何でそんな躊躇います」

《もしかして、本当に嫉妬だけ?》

 あ、頭を抱えた。

「おい」
『いや』
《混血がかなり多様で、それだけ、外見が良い者も揃ってるんだ》
《あぁ、成程》

『しかも、魔獣の森と聖獣の巣を有している』
《魔法、能力を得るにはかなり良い立地なんだけど》
《ネネちゃんを奪われちゃうかも、か、成程》

「だとしても、嫉妬で邪魔は幼稚過ぎでしょうよ」
『すまない』
《それだけ誘惑も多いんだよ、夢魔の系譜も多いから、本格的な娼館も有るし》
《マジ売春?》

《うん、しかも男も女も、相手を探す為って名目でしっかり管理されてるけど》
『首に鎖が付いているワケでも、何か目印が有るワケでも無く、普通に市井で暮らしているんだ』

《で、したくなったら娼館に行く》
『あぁ』

「わぉ」
《わぉわぉ、未成年立ち入り禁止だぁ》
『いや、そこは問題無い』
《未成年に手を出すと厳罰、生殖器を丸ごと切り取り生かす、名前と絵姿付きで展示される》

「正に厳罰」
《うん、全ての国に絵姿と名前が記録されるから、未成年と関わる事は一生出来無い。例え自分の子供でも孫でも、関われない》
《正に厳罰だ》

「けど、そう罪を擦り付けられたら困るんですが」
『そこは魔道具と魔法も使い、真偽判定が行われる』
《そっか、魔法有るんだった》
《未成年から誘う事も十分に考えられるからね、未成年は未成年の証を付けてる、額に紋様が有れば未成年》

「あ、あぁ、アレか」
《各国共通なんだね》
《紋様は各国で違うけれど、そうした策は同じ。未成年から唆した場合、更生施設で再教育後、結婚相手が決まるまで出られない》

《バレなきゃ良いとか有りそう》
『あぁ、円満な付き合いなら、問題化しなければ問題とはならない』
《けれど別れ話が拗れたら》
「そら両者訴え合いますわな、施設はパンパン?」

『あぁ』
「成程、だから船乗りさんは知らないワケだ、関わりが無いんだし」
《あ、会わないの?》

「勘違いかも知れないけど、若干の好意を感じた気がするので止めておく」
《モテモテぇ》

《ネネは黒髪で黒い瞳だからね》
「能力でモテましてもね」
《若しくは後ろ盾とか家柄でモテてる、としか思えないもんね》
『ネネ、俺もルーイもそうではないんだ』

「はいはい、原点回帰しますよ、ドレスですよドレス」
《で、黒を着るならバートリー家に許可が必要?》
『あぁ』

「で、バートリー家の招待状は」
《コレかな?》
『あぁ』

 真っ黒な封筒に金文字、超素敵。

「出席します」
《だね》



 無気力な人って、どうしてそうなるのかなと思ってたんだけど。
 ネネちゃんを見てると何となく分かった気がした、常に比べられ続けて、しかも自分より周りの付属品にばかり気を向けられたら。

 私だって無気力になってたと思う。
 じゃあ、もう頑張らない、頑張ったって嫌な事ばっかりじゃんって。

 でもネネちゃんは家族に恵まれたからこそ、あんまり拗ねないで曲がらなかった。
 だから今でもこうして、ココで程よい成果を出す為にも、見極ようとしてる。

「何故、不意に頷いてるけど、何を納得しているんでしょうか」
《ネネちゃん、単に褒めるだけじゃなくて、小言もワンセットだった人とか居た?》

「えっ、透視能力が本当に」
《いや、知り合いに居てさ、秒で反撃出来る子。共通点ってそれかなと思って》

「成程、知り合いが糧になるタイプ」
《見習いたいなと思って、でも上手く出来無くて、そうした素地の問題かなって》

「ユノちゃん十分に殺傷能力を有してそうだから、こんな居合切りは、心配してくれてる?」
《まぁ、それなりに》

「小学校の時、褒めた後、でもお姉さんはお兄さんはって続ける人が居て拒否った」
《そりゃ拒否るよね》

「中学の時も、アナタのお姉さんはこうだった、アナタのお兄さんはこうだったって始まって。もしかして違う教育のされ方をしているんじゃないか、話し合いをしたいが時間は取って貰えるのか、そもそもご家庭で問題が有るなら言ってくれって」

《善意にしても言い方が有るよね》
「その時はもう姉に雑誌社の知り合いが居て、少し相談したら、もしかしたら情報を売ろうとしてるんじゃないかって。冗談半分でそのまま姉が探偵を雇ったら、大当たり。息子さんが引き籠りで、老後の蓄えの為に小遣い稼ぎするつもり、だったらしい」

《そら人間不振になるよぉ》
「でも、他の人は有る有るって。実際、塾の講師に、そうやって情報を引き出させられようとした子も居たんだよね」

《あぁ、金持ちのゴシップに一体何の生産性が有るって言うんだろ》
「ぶっちゃけ無いよね、けど金融系に関わってると、結局は株価に響く場合も有るから」

《あぁ、そっか、家族経営で大問題とか出たもんね》
「まぁ、悩みも青天井だから、大した事無いじゃんで終わるワケですよ」

《若いと特に不幸マウンティングのし合いとか有るもんねぇ》
「かと言って、全容を暴露すれば売られるだろうから、程々の友達しか出来無い」

《あ、言わないからね、絶対》
「いや、信用してるし、そんなに戻る気無いし」

《それ、どうなっちゃうんだろう》

「年間の失踪者の人数、知ってる?」

《あー、色んな国の情勢を調べた時ウチの国は確か、10万以下だった気がする》
「うん、年間約8万人前後の届け出が出てる、でほぼ同数が生存確認されてる」

《でも全部じゃないんだよね》
「うん、完全に失踪状態になるか、死亡かなと思う」

《ネネちゃんは、どっちが良いと思う?》

「家族にしてみたら、どっちもどっちだとは思うけど、死亡かなって思う」
《探し続ける負担が有るもんね》

「死んでても、後悔が残るだろうとは思う」
《戻るとか、それこそ行き来するとかは?》

「行き来」
《うん、出来たらしたいなと思って》

「それ、どっちみち、どっちで死ぬかで」
《あ、そっか》

「まぁ、それが出来るなら、1度無難な場所に渡航して。でもなぁ、定期的にビザの更新だとか有るから、クソ面倒そうだなって思ってしまうな」
《あー、結構ネネちゃんの家族ってベッタリなんだ?》

「あぁ、まぁ、騒動に巻き込まれがちと言うか、舐められ易いらしくて」
《それは騒動に気付けてるとも言えるんじゃない?気にしないで突っ走って終わりとかも有るんだし》

「その速度も無く、絡まれがちだから、構われがちでは有ると思う」
《でも、折角なんだし、皆幸せが良いなぁ?》

「ちょっと、考えてみる、ありがとう」
《出来たらだから、うん、ついでついで》

「でも、ありがとう」

 こうやって優しいから、無気力になっちゃうんだろうなって思った。
 心配させないってなると、結局は無難に生きる事になるし、無難って本当に難しいし。

 誰も悪く無いんだけど、ほんのちょっと相性が悪かったんだと思う。

 はいはいって、気が付かないで居られたら。
 もう少しだけ、ネネちゃんは幸せを感じられたのかなって。

 でもなぁ、目の付け所がシャープだなと思う時も有るし。
 難しいよね、家族って。

 そうか、そりゃそうか、相手選びに慎重になるワケだよね。
 家族との相性の悪さを、ずっと感じてたんだし。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

処理中です...