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完結?以降は外伝?
デスゲーム(お見合い)とベルデ。
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「コレからお見合いを行います、不適格者を選んだ場合、色々な意味で死んで頂きます」
ローシュの案で、スペインの僅かに残った王族の質を見極める為、適任者を選んだ者を王か女王にする為のお見合いが実行される事に。
中には愚か者だけではなく、王族を嫌う者、知り合いだからこそ嫌っている者が。
そして適任者とは、神々が選んだ運命の相手や忠臣になり得る者が、しかも複数人混ざっている。
『アレだね、天国と地獄みたい』
「あら良い題名、何処かの誰かに作曲させましょうか」
《有名な曲なのは知っていますよローシュ、それは追々で》
「追々ね」
そうして、スペインの各所でお見合いが始まる事に。
面倒なのは適格者が居なかった場合、悪い意味で長引いてしまいますから。
出来れば無理にでも引き合わせたいのですが。
そうした介入を試しにしてみたとしても、愚か者には意味をなさず。
《残念でしたね》
『そんな』
褒められる事に慣れていないからこそなのか、甘言しか言わぬ者を傍に置きたがる。
王族として、と言うより貴族としても失格、不適格者を選ぶ不適格者を廃嫡へ。
「アナタが排除した3人が、アナタの運命の人だったんですよ。王族にも貴族にも不適格、教師か農民か、どちらか選んで下さい」
殆どはどちらも選ばないので、強制的に性玩具となってしまうんですが、どうして条件を呑まない場合の事を考えないのか。
まぁ、だからこそ王侯貴族としては不適格なんですが。
《残りは、2人》
「全滅なら子供だけ作って頂き、グループ育児を行って頂きましょう」
《そして再び子供に選ばせる》
「それで適任者を選べた子には王位や貴族位を、微妙な子は他国へ嫁がせて、せめて顔が良いので揃えましょうかね」
《骨格案だけ、後の事は周辺諸国へ、なんせウチには関係の無い事ですから》
「まぁ、そうね」
どう選別するかを任されたのみ、ですしね。
《囚われている間、ずっと考えていたんです。王とは、貴族とは何か》
私を捕らえていた者達は、自分達こそが神の代行者だと言っていた。
そして解放された先では、私達が民の代行者だ、と。
根本は同じ。
王侯貴族は代行者、知識を知らぬ者の代わりに考え、神の代わり行う。
1人でこなす事は不可能。
だからこそ貴族が居る、そうした支えが必要。
《それで、どちらの女性を選ばれたのでしょうか》
《彼女達3人を、後は彼女達にお任せしたいと思います》
《成程、分かりました、暫くお待ち下さい》
不適格者を選べば王族としての命は無い。
だからと言うより、本当に選べなかった。
私は寧ろ選ばれる側、支援するべきかを見定められる側。
「懸命なご判断でしたね、王」
《他にも》
「いえ、もう既に候補から脱落致しました。アナタこそが真の王族、王となりました、おめでとうございます」
《ロッサ・フラウ、コレは、本当に祝うべき事なのでしょうか》
「そうだと示し、証明して下さい」
《はい》
そして彼女達は敢えて、全員が側妃となる事を選んだ。
王妃の居ない国、スペイン。
けれども少しずつ増えた農民達は何も言わなかった。
彼らにとっては平穏な統治さえなされれば良いだけ、王妃の不在は些末な事だった。
「もうそんなに、あっと言う間ですわね」
《アナタのお陰です、ロッサ・フラウ》
「いえいえ」
《そこで、お願いが有るんですが》
「はい、何でしょう?」
《再び、王や女王の選出の援助を、お願い出来ませんか?》
「理由をお伺いしても?」
《側妃達と揉める事は勿論懸念しているのですが、私も親なので偏りが出る可能性が高い。ですので私達が選ぶ事は不適切かと》
「成程、良く考えての事だ、と」
《はい、宜しくお願い致します》
神様が頼らなくても、結局は王侯貴族がローシュを頼る。
賢い人程、大事な局面でローシュを必要とする。
「分かりました、では名をお与え下さい、入り込む為の名を」
《ベルデ・カリオストロ。カリオストロ家には既に話をしてある、君は幼い頃から変わり者の父親に連れられ、諸国を回っていた賢いベルデ》
そのカリオストロ家も、僕らで作った秘密結社の仲間なんだけどね。
「赤の逆、緑ですか」
《安直ですまないね、けれど一部の者に君だと分からせるには、この程度で留めるべきだと思ったんだけれども。どうだろうか》
「真逆に、優しく大らかなベルデとして介入させて頂きます」
《ありがとう、ベルデ》
今までも優しかった方だと思うけどな。
「ベルデ・カリオストロと申します、ご婚約者様選びにと任命されました、役職名は選抜統括者。どうぞ宜しくお願い致しますね」
貴族よりも厳しい条件で勝手に婚約者候補を選ばれると思っていたのに、私達が選ぶのね。
『宜しいかしらベルデ、フアナと申します』
「どうぞフアナ」
『ご結婚は?』
「離縁を1度、再婚もしております」
『成程。それで、私達が選ぶのですよね、父上の様に』
「複数でも構いませんが、必ず最低1人は選んで頂きます」
私は父上の様に3人の中からは選べない、なんて事はしたくない。
それこそ平民の相手は1人、貴族でも複数を相手にする者は選べない者として蔑まれている者も居る。
なら、私は例え王族でも、絶対に1人に絞ってみせる。
『分かりました』
そうして私達は各国に遊学へ。
市井では物価は勿論、婚約者候補が付き添いなので見極める目を持っているかを見極めたり、観劇後には議論を交わしたり。
内実は様々な事をこなしているのに、何も知らない平民は遊んでいると思うかも知れない。
その問題解決への答えも探しながら。
「どうでしたか、今日の劇は」
『色恋に気を付けろと言われていたのに身を傾けた、初代は立派なのに』
《男の男爵、貴族になりたてですから、側室に気が行ってしまっての事でしょう》
『たかが2代続いた程度で気を抜くなんて』
「売り家と唐様で書く3代目」
《中つ国の言葉ですね》
「はい」
《3代続けば末代続く、ですが、その事に頼っても同じ事。自覚、貴族としての自覚を育てなければ、どこの家も同じ事になるのでしょう》
『見ていても、分からないモノかしら』
《見るだけでは分からない者も居ますし、僕らも体験してみなければ分からない事が有るかも知れない》
『無知の知ね、けどそこも、知らないだろうと当たり前に思えないのかしら』
「フアナは優秀だからですよ、何が当たり前で何が与えられているモノかを理解している。そう理解出来ない者、勘違いをしてしまう者は多い」
《一時的に神に与えられているだけ、なのにも関わらず自分の物だと思い込む者も、ですね》
『アナタの宗派を聞いて無かったわね』
《僕は……》
ウチでは否定はしていないけど、私が好きじゃない宗派の信者だったなんて。
『もう、最悪、時間の無駄だったわ』
「相手に変わる事を期待すべきでは無いとは言いましたが、理解を深め合う事は重要だ、と教えられている筈では?」
『ぅう、面倒だけど、そう損切りだけしていては人材が尽きてしまうかも知れないのよね』
「ですね。それに、あの宗派にも良い面が有るんですよ」
『例えば?』
「今回は例外的に直接お答えしますが……」
殆どの事には必ず良い面と悪い面が有る。
後は割合がどの位か、それは国や立場によって更に変わる。
『まぁ、その場合は確かにそうだけど』
「先ずは1度お話し合いを、それで微妙なら一旦は脇に置きましょう」
『うん』
公女様を毛嫌いする貴族が居なかったので、無能で女たらしを1人、有能で女たらしを1人。
平民から貴族を毛嫌いする者を1人、有能な平民は神様が推すウチの1人。
そして相性の良い者を2人、と後は適当な者と。
「今回も、3人なのよねぇ」
《3は円滑さを表しますから》
「ウチ5人よ?」
《割れない、分かれない数字で良いと思いますけどね》
「良い様に言うわね」
《モノは言いようだと教えて頂きましたので》
良いハーレムって、主が主導権を握れないのよね、逆に。
中つ国では後宮は物語の中でだけ、どの時代でもお相手は3人まで、それこそ妃が1人で国を治められたら凄いとされる。
根本が違う、向こうでの揉め事を精査し、コチラに当て嵌める能力を持っている。
けど。
「後宮復活を狙う何者かが居るのよね?」
《外見は女性だそうです》
「何でなのかしらね?」
《四凶の出現も収まりましたし、暇だから、では》
「けどまぁ、関わって欲しいとは言われて無いし」
《この程度の事なら対処が可能でしょう》
「だと言いんだけど」
支部が無いのよね、中つ国には。
関わるなとも言われてるし、全ての国に存在してるワケじゃないから。
《ローシュ、もう休みましょう》
「じゃあ寝ましょうね」
《いえ、しましょうね》
ローシュの案で、スペインの僅かに残った王族の質を見極める為、適任者を選んだ者を王か女王にする為のお見合いが実行される事に。
中には愚か者だけではなく、王族を嫌う者、知り合いだからこそ嫌っている者が。
そして適任者とは、神々が選んだ運命の相手や忠臣になり得る者が、しかも複数人混ざっている。
『アレだね、天国と地獄みたい』
「あら良い題名、何処かの誰かに作曲させましょうか」
《有名な曲なのは知っていますよローシュ、それは追々で》
「追々ね」
そうして、スペインの各所でお見合いが始まる事に。
面倒なのは適格者が居なかった場合、悪い意味で長引いてしまいますから。
出来れば無理にでも引き合わせたいのですが。
そうした介入を試しにしてみたとしても、愚か者には意味をなさず。
《残念でしたね》
『そんな』
褒められる事に慣れていないからこそなのか、甘言しか言わぬ者を傍に置きたがる。
王族として、と言うより貴族としても失格、不適格者を選ぶ不適格者を廃嫡へ。
「アナタが排除した3人が、アナタの運命の人だったんですよ。王族にも貴族にも不適格、教師か農民か、どちらか選んで下さい」
殆どはどちらも選ばないので、強制的に性玩具となってしまうんですが、どうして条件を呑まない場合の事を考えないのか。
まぁ、だからこそ王侯貴族としては不適格なんですが。
《残りは、2人》
「全滅なら子供だけ作って頂き、グループ育児を行って頂きましょう」
《そして再び子供に選ばせる》
「それで適任者を選べた子には王位や貴族位を、微妙な子は他国へ嫁がせて、せめて顔が良いので揃えましょうかね」
《骨格案だけ、後の事は周辺諸国へ、なんせウチには関係の無い事ですから》
「まぁ、そうね」
どう選別するかを任されたのみ、ですしね。
《囚われている間、ずっと考えていたんです。王とは、貴族とは何か》
私を捕らえていた者達は、自分達こそが神の代行者だと言っていた。
そして解放された先では、私達が民の代行者だ、と。
根本は同じ。
王侯貴族は代行者、知識を知らぬ者の代わりに考え、神の代わり行う。
1人でこなす事は不可能。
だからこそ貴族が居る、そうした支えが必要。
《それで、どちらの女性を選ばれたのでしょうか》
《彼女達3人を、後は彼女達にお任せしたいと思います》
《成程、分かりました、暫くお待ち下さい》
不適格者を選べば王族としての命は無い。
だからと言うより、本当に選べなかった。
私は寧ろ選ばれる側、支援するべきかを見定められる側。
「懸命なご判断でしたね、王」
《他にも》
「いえ、もう既に候補から脱落致しました。アナタこそが真の王族、王となりました、おめでとうございます」
《ロッサ・フラウ、コレは、本当に祝うべき事なのでしょうか》
「そうだと示し、証明して下さい」
《はい》
そして彼女達は敢えて、全員が側妃となる事を選んだ。
王妃の居ない国、スペイン。
けれども少しずつ増えた農民達は何も言わなかった。
彼らにとっては平穏な統治さえなされれば良いだけ、王妃の不在は些末な事だった。
「もうそんなに、あっと言う間ですわね」
《アナタのお陰です、ロッサ・フラウ》
「いえいえ」
《そこで、お願いが有るんですが》
「はい、何でしょう?」
《再び、王や女王の選出の援助を、お願い出来ませんか?》
「理由をお伺いしても?」
《側妃達と揉める事は勿論懸念しているのですが、私も親なので偏りが出る可能性が高い。ですので私達が選ぶ事は不適切かと》
「成程、良く考えての事だ、と」
《はい、宜しくお願い致します》
神様が頼らなくても、結局は王侯貴族がローシュを頼る。
賢い人程、大事な局面でローシュを必要とする。
「分かりました、では名をお与え下さい、入り込む為の名を」
《ベルデ・カリオストロ。カリオストロ家には既に話をしてある、君は幼い頃から変わり者の父親に連れられ、諸国を回っていた賢いベルデ》
そのカリオストロ家も、僕らで作った秘密結社の仲間なんだけどね。
「赤の逆、緑ですか」
《安直ですまないね、けれど一部の者に君だと分からせるには、この程度で留めるべきだと思ったんだけれども。どうだろうか》
「真逆に、優しく大らかなベルデとして介入させて頂きます」
《ありがとう、ベルデ》
今までも優しかった方だと思うけどな。
「ベルデ・カリオストロと申します、ご婚約者様選びにと任命されました、役職名は選抜統括者。どうぞ宜しくお願い致しますね」
貴族よりも厳しい条件で勝手に婚約者候補を選ばれると思っていたのに、私達が選ぶのね。
『宜しいかしらベルデ、フアナと申します』
「どうぞフアナ」
『ご結婚は?』
「離縁を1度、再婚もしております」
『成程。それで、私達が選ぶのですよね、父上の様に』
「複数でも構いませんが、必ず最低1人は選んで頂きます」
私は父上の様に3人の中からは選べない、なんて事はしたくない。
それこそ平民の相手は1人、貴族でも複数を相手にする者は選べない者として蔑まれている者も居る。
なら、私は例え王族でも、絶対に1人に絞ってみせる。
『分かりました』
そうして私達は各国に遊学へ。
市井では物価は勿論、婚約者候補が付き添いなので見極める目を持っているかを見極めたり、観劇後には議論を交わしたり。
内実は様々な事をこなしているのに、何も知らない平民は遊んでいると思うかも知れない。
その問題解決への答えも探しながら。
「どうでしたか、今日の劇は」
『色恋に気を付けろと言われていたのに身を傾けた、初代は立派なのに』
《男の男爵、貴族になりたてですから、側室に気が行ってしまっての事でしょう》
『たかが2代続いた程度で気を抜くなんて』
「売り家と唐様で書く3代目」
《中つ国の言葉ですね》
「はい」
《3代続けば末代続く、ですが、その事に頼っても同じ事。自覚、貴族としての自覚を育てなければ、どこの家も同じ事になるのでしょう》
『見ていても、分からないモノかしら』
《見るだけでは分からない者も居ますし、僕らも体験してみなければ分からない事が有るかも知れない》
『無知の知ね、けどそこも、知らないだろうと当たり前に思えないのかしら』
「フアナは優秀だからですよ、何が当たり前で何が与えられているモノかを理解している。そう理解出来ない者、勘違いをしてしまう者は多い」
《一時的に神に与えられているだけ、なのにも関わらず自分の物だと思い込む者も、ですね》
『アナタの宗派を聞いて無かったわね』
《僕は……》
ウチでは否定はしていないけど、私が好きじゃない宗派の信者だったなんて。
『もう、最悪、時間の無駄だったわ』
「相手に変わる事を期待すべきでは無いとは言いましたが、理解を深め合う事は重要だ、と教えられている筈では?」
『ぅう、面倒だけど、そう損切りだけしていては人材が尽きてしまうかも知れないのよね』
「ですね。それに、あの宗派にも良い面が有るんですよ」
『例えば?』
「今回は例外的に直接お答えしますが……」
殆どの事には必ず良い面と悪い面が有る。
後は割合がどの位か、それは国や立場によって更に変わる。
『まぁ、その場合は確かにそうだけど』
「先ずは1度お話し合いを、それで微妙なら一旦は脇に置きましょう」
『うん』
公女様を毛嫌いする貴族が居なかったので、無能で女たらしを1人、有能で女たらしを1人。
平民から貴族を毛嫌いする者を1人、有能な平民は神様が推すウチの1人。
そして相性の良い者を2人、と後は適当な者と。
「今回も、3人なのよねぇ」
《3は円滑さを表しますから》
「ウチ5人よ?」
《割れない、分かれない数字で良いと思いますけどね》
「良い様に言うわね」
《モノは言いようだと教えて頂きましたので》
良いハーレムって、主が主導権を握れないのよね、逆に。
中つ国では後宮は物語の中でだけ、どの時代でもお相手は3人まで、それこそ妃が1人で国を治められたら凄いとされる。
根本が違う、向こうでの揉め事を精査し、コチラに当て嵌める能力を持っている。
けど。
「後宮復活を狙う何者かが居るのよね?」
《外見は女性だそうです》
「何でなのかしらね?」
《四凶の出現も収まりましたし、暇だから、では》
「けどまぁ、関わって欲しいとは言われて無いし」
《この程度の事なら対処が可能でしょう》
「だと言いんだけど」
支部が無いのよね、中つ国には。
関わるなとも言われてるし、全ての国に存在してるワケじゃないから。
《ローシュ、もう休みましょう》
「じゃあ寝ましょうね」
《いえ、しましょうね》
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