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旅立ち。
ギリシャと言えば。
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ビザンツ帝国史を知る方が居たら、絶句するのでしょうか。
生憎と無知なのでアレですが、ココ、正史とは少し違うのかどうなのか。
「ルツ」
《後でご説明致しますね、取り敢えずは馬車へ》
そうして僅かな荷物を滅茶苦茶豪華な馬車に乗せると、馬は直ぐに走り出した。
モスクに教会、様々な人種に服装に屋台。
文化や芸術が入り乱れ、本当に素晴らしい。
けど、文明は時代に沿っているらしく、道の整備され具合はギリギリ。
下水的な臭いはしない、ロバや馬の糞もちゃんと清掃員が。
向こうの世界にもこの時代に居たのかしら、清掃員。
『ようこそおいで下さいました』
「あぁ、ローシュです、どうも」
『お伺いしております、では、コチラへ』
イケボ。
イケボなのに、かつては綺麗だったであろうお顔に怪我をなさってらして、神々はどうして治さないのだろうか。
「あぁ、凄い、素晴らしい」
『ココの前には、イスタンブールにいらっしゃったそうですが』
「こう、柱がコレでは無かったですし、似ていますが全然違うじゃないですか」
『キャラバンサライをコチラで再現しての事なのだそうですが、お気に召して頂けて何よりです』
「あぁ、失礼しました。案内を続けて貰えますか?」
『はい』
小さいけれど使用人部屋も有り、ハマムも、それこそお台所も洗い場も。
離宮とは思えない立派な中庭、ギリシャ建築と商隊宿の融合、素敵が過ぎる。
「コレで離宮なのですか」
『特別な離宮ですので、他はもう少し技術が控え目だそうで』
「成程、もしお加減が宜しいのならこのまま色々と教えて下さいませんか?」
『あぁ、コレは大昔の病での事で、今はもうすっかり元気なので大丈夫ですよ』
どうして嘘を言うんでしょうね、どう見ても薬品火傷だと言うのに。
事故か、誰かを庇っての事か。
あぁ、だから敢えて神々も手を出さないのか、別の理由か。
「随分と悪化されてからの治療でしたんでしょう、ならどうか無理をなさらずに、それなりに知識人も連れて来ましたので」
『いえ、本当に大丈夫ですので、お気遣い頂かなくても結構ですから。では、このままご案内させて頂いても宜しいでしょうか』
「はい、是非」
トルコの王宮とは真逆、庭園の中に家が有る状態。
そしてココでも大活躍、シルクスクリーン。
どっちもガラス窓は無かったのよね、シルクスクリーンと戸だけ。
寧ろ暑い時期だから全く問題は無いのだけれど、ココでも冬場は何処か地方へと行くのかしら。
いや、ココで結構赤道寄りだし、それこそ近場に引っ越す程度なのかしら。
『神殿もご案内いたしますか?』
「えっ、あの、どうお聞きしてらっしゃいます?」
『ピュティア様より、オスマン帝国より海を渡りデュオニソス神の巫女様がいらっしゃる、とだけで』
彼の真正面で、そのデュオニソス様がニコニコしてらっしゃいますけど。
コレ、参れと言う事でしょうかね。
「あぁ、では、デュオニソス様の神殿へお伺いしても?」
『生憎と神殿は、代わりと言うべきかどうか、劇場なら御座いますが』
あ、首振ってる、手まで横に振って。
「成程、そうでしたか」
『あの、デュオニソス様の巫女様で宜しいんですよね?』
両手でサムズアップを。
「ピュティア様がどの様な方かは存じませんが、少なくとも、見えてはおります」
『と言いますと』
「先程から、あぁ、ちょっと移動してコチラに」
『ふふふ、堪え性が無い子だねローシュは』
『あぁ、大変失礼を申し上げました』
『良いんだよ、僕の巫女は少し変わっているからね、無理も無いよ』
「口を挟んでも?」
『あぁ、構わないよ』
「ピュティア様とは、一体」
『アポロンの言葉を伝える巫女、女神官の事だよ、ね?』
『はい、代々選ばれました巫女様が名乗る名前でして、個人のお名前は封じられております』
『なら、ココでは、外ではエリスロースと名乗る様に』
「はい」
『それと、彼女は少女では無いからね。ほぼ若妻、女性でも構わないよ、相応の扱いを頼むね』
『はい、畏まりました』
『うん、では彼女を休ませてあげて、じゃあね』
『はい』
じゃあねって言っても、そこに居るんですが。
あぁ、コレ、ココに居る間ずっとなのかしら。
《私達にも恩恵が有れば良いのですが、生憎と周辺諸国の言葉と文字、シルクロード沿いの言語しか分からず。すみません》
「いやそれにしたって凄いわ、流石、年の功ですね」
『ね、僕は聞き取れても文字までは無理だし、凄いよルツは』
《それこそ年ですよ、アーリスも私と同じ年の頃には読み書きが出来るか、それこそ聞き取れる国の数が倍になってるかも知れませんし》
「そうそう、苦手を伸ばすより得意を伸ばしましょう、万能型が求められるのはまだまだ先だろうし」
『けど役に立ちたい、もっと出来る事を増やしたい』
「じゃあ、先ずは耳を鳴らす所から、彼に助けて貰おう」
『噓つきだよ?アレ、病気の痕じゃないのに』
《何か理由が有るのでしょう、もしかすれば誰かを守る為の嘘かも知れないんですから、見極める所からで》
「そうね」
この国の事も、ですが。
彼の事も。
どうにも違和感が有るんですよね。
何か、と言われたら困る程度の、それこそ勘とも言うべき何かが引っ掛かる。
『“あの、お風呂が沸きましたが”』
「“はーい、今行きます。ありがとうございます、呼ぶまで休憩なさってて下さい”」
『“はい、では失礼致します”』
『声、聞こえちゃいそうだね』
「あぁ、窓ガラスが無い弊害をすっかり忘れてたわ」
《我慢して下さいね、そう聞かせたいワケでは無いので》
「なら、ハマムでって事になるんだが」
《暑さに耐えられますか?》
『垢すりしたかったんでしょ?取り敢えずはソッチを優先したら?』
「ぅう、はぃ」
《では、行きましょうか》
デュオニソス神の巫女。
女性信奉者が居るとは聞いては居た、けれど巫女、とは。
ピュティアの様にただ声を届けるワケでは無く、彼女が指し示した場所へデュオニソス神が現れた。
瞬きの間に、一瞬で。
「あの、お聞きしたい事が有って来たのですが」
『はい、何か?』
「ココにお泊りになるんでしょうか?」
『はい、その様にピュティア様から仰せつかっていますが』
「出来れば別棟にお泊り頂くワケには?」
『申し訳御座いません、言い付けを守らねば私が罰せられる事になってしまうので』
「あぁ、そうなると、人を変える事も難しいですかね?」
『何かご不満でしたら』
「いえいえ、違うんですよ、大変騒がしくしてしまう可能性が。それこそお聞き苦しいだろうと、そこを心配しているのです」
『あぁ、もしかして彼らとの事ですか?』
「はぃ、申し訳ない」
『いえ、デュオニソス神の巫女様となれば当然かと、どうぞご遠慮なさらないで下さい。そう言った騒音には慣れておりますから』
「あぁ、ですが出来るだけ控えさせますので、嫌になったら出掛けていて下さい。勝手にココから出て行く事はしませんから」
『でしたら、何か買い物を言い付けて頂ければ問題無いかと』
「あぁ、ありがとうございます。そうですね、名物をお願いします、飲食物で」
『はい、畏まりました』
同行者は男が2人、その2人共が男性信者なのだろうか。
それとも、あの方はデュオニソス神では無く、パーン神と同一視されるファウヌス神やルベルクス神なのか。
いや、今日だけで見抜く事は先ず不可能だろう。
そして、そもそも、神話とは一言一句違わず伝わるモノでも無いのだし。
『あ、帰って来るかも?』
「じゃあ休憩させて下さい」
《そうですね、飲まず食わずでは干乾びてしまうでしょうし》
「はい、そうですね」
《そう拗ねないで下さい、私が受け取りに出ますから》
『宜しくルツ』
「はぁ」
『船旅で栄養補給をさせてくれないからだよ、今度はちゃんと食べさせてね?』
「入浴が難しいんだもの、しょうがないでしょう」
『だから水瓶の魔導具が有るのに、長旅だからってケチり過ぎ』
「次は使います、防音の魔導具もね」
『恥ずかしがって声を我慢してるの、好きかも?』
「君の方がイジメっ子よね」
『ローシュの方がイジメっ子だもん、全然食べさせてくれないし、させてもくれなかったし』
「悪かった、ごめんてば」
ルツが荷物を受け取りに行ったのに、ノック。
何だろう。
《良いですかローシュ、荷物が多いので彼も入れますが》
『だって』
「布団被ってるから、任せた」
『はーい』
ルツが違和感が有るって言ってたけど、やっぱり匂いは普通だし。
男が好きってワケでも無さそうだし。
何だろう、何が違うんだろう。
生憎と無知なのでアレですが、ココ、正史とは少し違うのかどうなのか。
「ルツ」
《後でご説明致しますね、取り敢えずは馬車へ》
そうして僅かな荷物を滅茶苦茶豪華な馬車に乗せると、馬は直ぐに走り出した。
モスクに教会、様々な人種に服装に屋台。
文化や芸術が入り乱れ、本当に素晴らしい。
けど、文明は時代に沿っているらしく、道の整備され具合はギリギリ。
下水的な臭いはしない、ロバや馬の糞もちゃんと清掃員が。
向こうの世界にもこの時代に居たのかしら、清掃員。
『ようこそおいで下さいました』
「あぁ、ローシュです、どうも」
『お伺いしております、では、コチラへ』
イケボ。
イケボなのに、かつては綺麗だったであろうお顔に怪我をなさってらして、神々はどうして治さないのだろうか。
「あぁ、凄い、素晴らしい」
『ココの前には、イスタンブールにいらっしゃったそうですが』
「こう、柱がコレでは無かったですし、似ていますが全然違うじゃないですか」
『キャラバンサライをコチラで再現しての事なのだそうですが、お気に召して頂けて何よりです』
「あぁ、失礼しました。案内を続けて貰えますか?」
『はい』
小さいけれど使用人部屋も有り、ハマムも、それこそお台所も洗い場も。
離宮とは思えない立派な中庭、ギリシャ建築と商隊宿の融合、素敵が過ぎる。
「コレで離宮なのですか」
『特別な離宮ですので、他はもう少し技術が控え目だそうで』
「成程、もしお加減が宜しいのならこのまま色々と教えて下さいませんか?」
『あぁ、コレは大昔の病での事で、今はもうすっかり元気なので大丈夫ですよ』
どうして嘘を言うんでしょうね、どう見ても薬品火傷だと言うのに。
事故か、誰かを庇っての事か。
あぁ、だから敢えて神々も手を出さないのか、別の理由か。
「随分と悪化されてからの治療でしたんでしょう、ならどうか無理をなさらずに、それなりに知識人も連れて来ましたので」
『いえ、本当に大丈夫ですので、お気遣い頂かなくても結構ですから。では、このままご案内させて頂いても宜しいでしょうか』
「はい、是非」
トルコの王宮とは真逆、庭園の中に家が有る状態。
そしてココでも大活躍、シルクスクリーン。
どっちもガラス窓は無かったのよね、シルクスクリーンと戸だけ。
寧ろ暑い時期だから全く問題は無いのだけれど、ココでも冬場は何処か地方へと行くのかしら。
いや、ココで結構赤道寄りだし、それこそ近場に引っ越す程度なのかしら。
『神殿もご案内いたしますか?』
「えっ、あの、どうお聞きしてらっしゃいます?」
『ピュティア様より、オスマン帝国より海を渡りデュオニソス神の巫女様がいらっしゃる、とだけで』
彼の真正面で、そのデュオニソス様がニコニコしてらっしゃいますけど。
コレ、参れと言う事でしょうかね。
「あぁ、では、デュオニソス様の神殿へお伺いしても?」
『生憎と神殿は、代わりと言うべきかどうか、劇場なら御座いますが』
あ、首振ってる、手まで横に振って。
「成程、そうでしたか」
『あの、デュオニソス様の巫女様で宜しいんですよね?』
両手でサムズアップを。
「ピュティア様がどの様な方かは存じませんが、少なくとも、見えてはおります」
『と言いますと』
「先程から、あぁ、ちょっと移動してコチラに」
『ふふふ、堪え性が無い子だねローシュは』
『あぁ、大変失礼を申し上げました』
『良いんだよ、僕の巫女は少し変わっているからね、無理も無いよ』
「口を挟んでも?」
『あぁ、構わないよ』
「ピュティア様とは、一体」
『アポロンの言葉を伝える巫女、女神官の事だよ、ね?』
『はい、代々選ばれました巫女様が名乗る名前でして、個人のお名前は封じられております』
『なら、ココでは、外ではエリスロースと名乗る様に』
「はい」
『それと、彼女は少女では無いからね。ほぼ若妻、女性でも構わないよ、相応の扱いを頼むね』
『はい、畏まりました』
『うん、では彼女を休ませてあげて、じゃあね』
『はい』
じゃあねって言っても、そこに居るんですが。
あぁ、コレ、ココに居る間ずっとなのかしら。
《私達にも恩恵が有れば良いのですが、生憎と周辺諸国の言葉と文字、シルクロード沿いの言語しか分からず。すみません》
「いやそれにしたって凄いわ、流石、年の功ですね」
『ね、僕は聞き取れても文字までは無理だし、凄いよルツは』
《それこそ年ですよ、アーリスも私と同じ年の頃には読み書きが出来るか、それこそ聞き取れる国の数が倍になってるかも知れませんし》
「そうそう、苦手を伸ばすより得意を伸ばしましょう、万能型が求められるのはまだまだ先だろうし」
『けど役に立ちたい、もっと出来る事を増やしたい』
「じゃあ、先ずは耳を鳴らす所から、彼に助けて貰おう」
『噓つきだよ?アレ、病気の痕じゃないのに』
《何か理由が有るのでしょう、もしかすれば誰かを守る為の嘘かも知れないんですから、見極める所からで》
「そうね」
この国の事も、ですが。
彼の事も。
どうにも違和感が有るんですよね。
何か、と言われたら困る程度の、それこそ勘とも言うべき何かが引っ掛かる。
『“あの、お風呂が沸きましたが”』
「“はーい、今行きます。ありがとうございます、呼ぶまで休憩なさってて下さい”」
『“はい、では失礼致します”』
『声、聞こえちゃいそうだね』
「あぁ、窓ガラスが無い弊害をすっかり忘れてたわ」
《我慢して下さいね、そう聞かせたいワケでは無いので》
「なら、ハマムでって事になるんだが」
《暑さに耐えられますか?》
『垢すりしたかったんでしょ?取り敢えずはソッチを優先したら?』
「ぅう、はぃ」
《では、行きましょうか》
デュオニソス神の巫女。
女性信奉者が居るとは聞いては居た、けれど巫女、とは。
ピュティアの様にただ声を届けるワケでは無く、彼女が指し示した場所へデュオニソス神が現れた。
瞬きの間に、一瞬で。
「あの、お聞きしたい事が有って来たのですが」
『はい、何か?』
「ココにお泊りになるんでしょうか?」
『はい、その様にピュティア様から仰せつかっていますが』
「出来れば別棟にお泊り頂くワケには?」
『申し訳御座いません、言い付けを守らねば私が罰せられる事になってしまうので』
「あぁ、そうなると、人を変える事も難しいですかね?」
『何かご不満でしたら』
「いえいえ、違うんですよ、大変騒がしくしてしまう可能性が。それこそお聞き苦しいだろうと、そこを心配しているのです」
『あぁ、もしかして彼らとの事ですか?』
「はぃ、申し訳ない」
『いえ、デュオニソス神の巫女様となれば当然かと、どうぞご遠慮なさらないで下さい。そう言った騒音には慣れておりますから』
「あぁ、ですが出来るだけ控えさせますので、嫌になったら出掛けていて下さい。勝手にココから出て行く事はしませんから」
『でしたら、何か買い物を言い付けて頂ければ問題無いかと』
「あぁ、ありがとうございます。そうですね、名物をお願いします、飲食物で」
『はい、畏まりました』
同行者は男が2人、その2人共が男性信者なのだろうか。
それとも、あの方はデュオニソス神では無く、パーン神と同一視されるファウヌス神やルベルクス神なのか。
いや、今日だけで見抜く事は先ず不可能だろう。
そして、そもそも、神話とは一言一句違わず伝わるモノでも無いのだし。
『あ、帰って来るかも?』
「じゃあ休憩させて下さい」
《そうですね、飲まず食わずでは干乾びてしまうでしょうし》
「はい、そうですね」
《そう拗ねないで下さい、私が受け取りに出ますから》
『宜しくルツ』
「はぁ」
『船旅で栄養補給をさせてくれないからだよ、今度はちゃんと食べさせてね?』
「入浴が難しいんだもの、しょうがないでしょう」
『だから水瓶の魔導具が有るのに、長旅だからってケチり過ぎ』
「次は使います、防音の魔導具もね」
『恥ずかしがって声を我慢してるの、好きかも?』
「君の方がイジメっ子よね」
『ローシュの方がイジメっ子だもん、全然食べさせてくれないし、させてもくれなかったし』
「悪かった、ごめんてば」
ルツが荷物を受け取りに行ったのに、ノック。
何だろう。
《良いですかローシュ、荷物が多いので彼も入れますが》
『だって』
「布団被ってるから、任せた」
『はーい』
ルツが違和感が有るって言ってたけど、やっぱり匂いは普通だし。
男が好きってワケでも無さそうだし。
何だろう、何が違うんだろう。
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