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第2章
【ウッコと異国の女性】
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【ウッコと異国の女性】
大昔、神々と共に眠りについていた筈のウッコが、サイマー湖に雷が落ちると共に現れました。
それから先ずは近隣の村へ赴くと、寒さを凌げる様にと結界石を置き。
飢えを凌げる様にと、肥えたトナカイを軒下に吊し。
村を守れる様にと、妊婦のお腹に加護を与えていきました。
そうして雷が国を巡っていると、1人森を彷徨う神を見付けました、その神の名はロキ。
何も知らされぬまま蘇らされたロキに同情したウッコは、近隣の村へと招待し、もてなしました。
暫くすると精気を失っていたロキの顔色が明るくなり、何とか話せる様になりました。
「ありがとう、貴方の様に他の神々も蘇っているのかも知れない。知り合いを探しに行くよ」
そう言ってロキが旅立ったので、ウッコも再び雷と共に国を周ります。
そうして村々へ守りを授けていると、今度は異国の人間が森を彷徨っていました。
とても大きな力を持った異国の女性は、力のコントロールがとても下手だったので、取り敢えずは人間へと預け様と大きな町へ行きました。
ですが、この世界では魔法が途絶えていたので、誰も彼女を助けられませんでした。
困ったウッコは彼女を連れ、村々を巡りながらも力をコントロール出来る様に、練習の手助けをし、魔法を教えてあげました。
そうして覚えの早い彼女は、様々な魔法を覚え、国へと帰る事が出来ました。
安心したウッコが再び村々を周ると、ある噂を耳にする様になりました。
ロウヒの様に強力な魔女が隣の国にやって来た、隣の国が侵攻して来る。
侵攻を心配したウッコは偵察に行く為に変装し、国を越えました。
隣国へ入った途端に神の力は奪われましたが、変装はそのままだったので国中を見て回る事にしました。
王の力も及ばぬ程に軍は腐敗し、国は荒れ切って、民は暴徒と化していました。
そうして大きな国を回っていると、かの強力な魔女が閉じ込められているとの噂を聞き。
その場所へ向かうと、何故か牢屋へと辿り着きました。
その牢を覗き込むと見覚えのある顔が眠っています、あの異国の女性でした。
動揺したウッコの気配に気付いた彼女が起き、変装したウッコに殺しに来たのかと問います。
「違う、貴女が何故ココに居るのか聞きたい」
「懐かしい話し方に似てるわね、良いわ、教えてあげる」
国へ帰っても居場所は無かった事、なのでウッコの元へ帰ろうとした矢先に内戦に巻き込まれ、誘拐されてしまった事。
ウッコの居る国への戦争に荷担しなければ、殺すと脅されている事を話しました。
だからこのままココで死ぬつもりだ、と言いました。
「例えいくら拷問されても戦争には協力出来ないの。でも、これ以上の拷問にも耐えられそうに無い」
彼女がシーツで首を括ろうとします、ですが今のウッコには牢の鍵は無く、魔法も使えません。
そんな時、少し前にロキがくれた手紙の事を思い出しました。
魔道具は他国でも使えてしまうので、よくよく考えて作る様にと。
ウッコは元々持っていた斧を振り下ろし、牢を壊すと彼女を連れて帰りました。
そうしてロウヒの子孫へ預け、ウッコは戦へ向かいます。
暴徒化した隣国の蛮族を牽制し、領土を押し戻し、人々と国を守り抜きました。
そうしてボロボロになったウッコを迎えに来たのは、赤子を抱える異国の女性。
赤子をひと目見たウッコは、彼女と赤子を抱き締めた後、空へと帰ったとさ。
おしまい。
大昔、神々と共に眠りについていた筈のウッコが、サイマー湖に雷が落ちると共に現れました。
それから先ずは近隣の村へ赴くと、寒さを凌げる様にと結界石を置き。
飢えを凌げる様にと、肥えたトナカイを軒下に吊し。
村を守れる様にと、妊婦のお腹に加護を与えていきました。
そうして雷が国を巡っていると、1人森を彷徨う神を見付けました、その神の名はロキ。
何も知らされぬまま蘇らされたロキに同情したウッコは、近隣の村へと招待し、もてなしました。
暫くすると精気を失っていたロキの顔色が明るくなり、何とか話せる様になりました。
「ありがとう、貴方の様に他の神々も蘇っているのかも知れない。知り合いを探しに行くよ」
そう言ってロキが旅立ったので、ウッコも再び雷と共に国を周ります。
そうして村々へ守りを授けていると、今度は異国の人間が森を彷徨っていました。
とても大きな力を持った異国の女性は、力のコントロールがとても下手だったので、取り敢えずは人間へと預け様と大きな町へ行きました。
ですが、この世界では魔法が途絶えていたので、誰も彼女を助けられませんでした。
困ったウッコは彼女を連れ、村々を巡りながらも力をコントロール出来る様に、練習の手助けをし、魔法を教えてあげました。
そうして覚えの早い彼女は、様々な魔法を覚え、国へと帰る事が出来ました。
安心したウッコが再び村々を周ると、ある噂を耳にする様になりました。
ロウヒの様に強力な魔女が隣の国にやって来た、隣の国が侵攻して来る。
侵攻を心配したウッコは偵察に行く為に変装し、国を越えました。
隣国へ入った途端に神の力は奪われましたが、変装はそのままだったので国中を見て回る事にしました。
王の力も及ばぬ程に軍は腐敗し、国は荒れ切って、民は暴徒と化していました。
そうして大きな国を回っていると、かの強力な魔女が閉じ込められているとの噂を聞き。
その場所へ向かうと、何故か牢屋へと辿り着きました。
その牢を覗き込むと見覚えのある顔が眠っています、あの異国の女性でした。
動揺したウッコの気配に気付いた彼女が起き、変装したウッコに殺しに来たのかと問います。
「違う、貴女が何故ココに居るのか聞きたい」
「懐かしい話し方に似てるわね、良いわ、教えてあげる」
国へ帰っても居場所は無かった事、なのでウッコの元へ帰ろうとした矢先に内戦に巻き込まれ、誘拐されてしまった事。
ウッコの居る国への戦争に荷担しなければ、殺すと脅されている事を話しました。
だからこのままココで死ぬつもりだ、と言いました。
「例えいくら拷問されても戦争には協力出来ないの。でも、これ以上の拷問にも耐えられそうに無い」
彼女がシーツで首を括ろうとします、ですが今のウッコには牢の鍵は無く、魔法も使えません。
そんな時、少し前にロキがくれた手紙の事を思い出しました。
魔道具は他国でも使えてしまうので、よくよく考えて作る様にと。
ウッコは元々持っていた斧を振り下ろし、牢を壊すと彼女を連れて帰りました。
そうしてロウヒの子孫へ預け、ウッコは戦へ向かいます。
暴徒化した隣国の蛮族を牽制し、領土を押し戻し、人々と国を守り抜きました。
そうしてボロボロになったウッコを迎えに来たのは、赤子を抱える異国の女性。
赤子をひと目見たウッコは、彼女と赤子を抱き締めた後、空へと帰ったとさ。
おしまい。
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