ヴィティスターズ!

独身貴族

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フリウラーノの悩み(未完)

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1990年代inチリ。

カルメ「ふー、ここが新世界の一つ、チリか……。長い旅だったな~」

カルメ「これから俺は、ここで仕事をしていくのか……。ボルドーはカベルネに取られちまったからなぁ。この土地で心機一転、頑張るぞぉ! って、何で俺にメルローのラベルが貼ってあるんだよ!クソゥ!」(剥がして捨てる)

カルメ「どれどれ……(ガイドブック?を出す)お、もう先に仕事を始めている奴がいるのか! なんて名だ?……ソーヴィニョンブランって、あいつがいるのか?」

カルメ「ちょうど仕事先が一緒じゃないか。まあ、少しは顔のしれた相手がいるのは心強いが……ちょっと会ってくるか……」

カルメ「えーっと、(話しかける)ソーヴィニョンブランってやつ、ご存知ですか? どこにいるか知ってます?」

ヴェール「(汗を拭って)ああ、それ、僕のことだよ」

カルメ「え? え?? いや、違うでしょ……。俺の知っているソーヴィニョンは、もっとなんていうか……」

ヴェール「ああ、あんた、ボルドーから来たんだね。確かに、僕の本名はそれじゃない。でもここじゃあソーヴィニョンブランって呼ばれているんだ」

カルメ「ええ? じゃあ、本当の名前は」

ヴェール「うーんとねぇ、色々呼ばれているから……ソーヴィニョン・ヴェール、ソーヴィニョナーゼ、トカイ・フリウラーノ……ってね」

カルメ「じゃあ、なんかややこしいからフリウラーノでいいや。俺からはそう呼んでいいかい?」

ヴェール「ああ、構わないよ」
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