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愛妻家の上司が好きでした

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ーーーside Mizukawa




あの日以来、私は徹底的にただの部下を演じた。
違和感ないように事務的に接して、係長と2人きりになるのもできるだけ避けた。

係長からの連絡もスルーして、仕事中に訴えかけてきている目線も、全て無視だ。

もう、終わらせたんだから。

誰かが私たちのことを怪しんでる。
次見られたら言い訳できない。
会社でなんてもってのほか。
係長に、ご家族に、知奈美さんに、迷惑がかかる。
今更そんなことを思うなんてずるいけれど。
雨が降る前の、、、ううん、
初めてキスをしたあの日より前に戻りたい。

『妻のことが大好きなんです』と、恥ずかしげもなく言う係長。
そんな係長が少しでも早く家に帰れるように、
大好きな家族と過ごす時間ができればいいなと、私は係長の業務サポートをして、
次の日には、
『昨日家でこんなことあったんですよ』と、
撮った写真や動画を見せながら嬉しそうに報告する係長の話を私は興味津々で聞くんだ。

そんな毎日が当たり前だったあの頃に、戻れるものなら戻りたい。
あの日から今日までの記憶なんて無くなってしまえば、どんなに楽なんだろう。



キーボードを叩く指、
コピーを取る時の立ち姿、
上着を脱いだ時の背中に沿うシャツ、
電話口の誰かに笑いかけてる心地の良い声、
話をしている時に動く唇、

拒否しても入ってくるその情報は昔のままなのに、それがいちいち愛おしい。
尊敬からきた愛情は、簡単に切り離すことができないようで、なるべく見ないように、聞かないようにして、今にも触れたい気持ちを抑えて、ひたすらに耐えた。

私にはそれしかできなかった。




ーーー




「あ、水川!」

お昼になって、苗ちゃんと社員食堂に向かう途中、外出から戻った柏田と偶然出会って声をかけられた。

「来週、祝日の前日、19時、例の飲み会ね。お前の好きな駅前のスペインバル、予約しといたから。」
「おつかれー。
来週?急だねー。人集まるかな?そっち何人?」
「俺含めて3人。フットサルのメンバーで、同い年ぐらいの仲良いやつ。あんまり多いのもやだろ?」
「確かに。3人なら大丈夫!すぐ集まると思うよ。」
「何ですかその楽しそうな話!」

苗ちゃんがキラキラした目でこっちを見てくる。

「んー、合コンっていうか、柏田の友達と飲むだけだけど…
来週なんだけど、苗ちゃん行く?年上ばっかりになるけど。」
「当たり前じゃないですかー!そんな楽しそうなイベント、他の予定キャンセルしてでも行きますよ!」
「だって。
じゃ、もう1人は玲子さん誘ってみる。こっちも身内メンバーの方が楽しいかもしんないね。」
「確かにね。
しかし、玲子さん来るなんて俺は緊張するんだけど…」
「柏田でも緊張するんだー。
あからさまな出会い系には来ないけど、楽しいのは好きな人だから、予定なければ来てくれると思う。」

私の一個上の玲子先輩。
可愛らしい苗ちゃんとは違う、正統派の美女というのだろうか。綺麗な長い黒髪にメガネをかけてる、綺麗なお姉さまタイプ。
柊木課長のチームの事務担当で。つまり、柏田と同じチームになる。
彼氏はいるのかいないのか、いつもはぐらかされてばかりだけど、きっといるんだと思う。
バーベキューには来なかったから、柏田とのコミュニケーションにもいいかもしれない。
まあ、柏田にはわざわざ必要ないかもしれないけれどね。


そして翌週の飲み会当日。
定時で仕事を終えて、グレーのスーツから私服に着替える。

いつぶりだろう。おしゃれして食事に行くなんて。
係長とは食事に行くことなんてなかったし。

去年買ったけど、一度も着ることのなかった紺色のワンピースに袖を通した。


「先輩、そのワンピース似合いますね。
そういえば、久しぶりに戦闘力高めじゃないですか?そのピアスと靴もかわいー。」
「えっ?何?わたし狙いすぎ?やりすぎ?いい歳してはしゃいでると思われるかな?」
「いいじゃん。派手じゃないけど程々に上品な感じもあって。水川によく似合ってるよ。」
「ありがとうございます…って、玲子さんはスーツのままですか?」
「うん、お酒飲みに行くだけだからね。」


駅前のスペインバル。
大好物のアヒージョの種類が豊富で、同期の飲み会でも、ここに来ることが多い。
目の前にはテーブルの上に並ぶタパス、お酒。
料理も相変わらず美味しそうだけど…
見慣れた柏田の左右には、初めましての男の人。雰囲気も楽しそうで悪くない印象だ。
こんなの、いつぶりだろ?
 


「じゃ、とりあえず乾杯で!」

と、柏田がビールを持って声を上げる。

「自己紹介とかは!?」
「そんなん飲みながら食べながらでいいっしょ?
明日の休みに、カンパーイ!!」
「カンパーイ…」

カシャンっと、グラスを鳴らす。

「あーっ!仕事終わりに最高!
俺の右が浅葱、左が桜井ね。」

「「「「「雑…」」」」」

「だってー今日は出会いっていうか、水川を励ます会だしー、
あ、真ん中が水川で俺の同期、
で、左が玲子さん、右が苗畑さん。」
「よろしくー。桜井です。
柏田とは何度か仕事で一緒になることがあったんだけど、たまたま今のチームに誘われて、それからの仲かな?
ところで、励ますって?水川さん、失恋でもしたの?」

ラフな白いTシャツにジャケットが似合う、二重に泣きぼくろがセクシーなイケメンが、グラスを傾けながら笑って私の方を見る。

ゴンっ!

向かいの柏田の足を蹴る。
パンプスの先がちょうど脛に当たったみたいで、顔を顰める柏田。

「いーえ、楽しいことないかなーって柏田に言ったら、じゃあ楽しく飲もうって、セッティングしてくれたんです。
水川かえでです。初めましてー。」
「よろしくー。」

「俺、浅葱です。浅葱 廉あさぎ れん
水川さんの話は、大輝ひろきからよく聞いてるからあんまり初めまして感ないね。」
「どうせ、ロクなことじゃないんでしょ?」
「あー、まー、色々?
あ、酔いの限界超えて強くなる!って言って、結果飲みすぎて大輝の背中で吐いた話が一番おもしろかった。」

紺色のシャツにメガネの知的系イケメンが、意外にも可愛い笑顔で笑いながら私の忘れたい過去を口にする。

ゴンっ!!

「いったっ!」

もう一回蹴った。

「あー、この子入社時、そうだったよねー。
すぐ顔赤くなるのやなんです!って言って、逆に飲みすぎて青い顔しながら、さらに飲んでたの思い出したー。」
「先輩そんなことあったんですねー。」
「若気の至りだから。
それからもう無理して強くなるの、やめたからね。
すごい前の話だからね。」

目の前の甘い甘いファジーネーブルをチビチビと飲みながら言い訳をする。


結局、お酒は強くなれなかった。
『飲みすぎて昨日の記憶ないんだよねー。』とか、『あれ、ここ、私の部屋じゃない…』とか、
言ってみたかったのに、気分悪くなる前にお酒セーブしちゃって、結局酔っ払いの介抱担当が定位置になっちゃった。

あの日も、
酔ってしまった係長を家まで送り届ける予定だった。
それなのに…
いや、でも、私期待してた?
他の女の人が介抱してたら、私、絶対嫌だった。
係長のそばにいるのは私がよかった。
いけないって分かってても、その先に何もなくても、あったとしても。


「それにしてもー、2人ともすっごくかっこいいじゃないですかー。本当にフリーなんですか?」

早速、苗ちゃんが前のめりになってリサーチを始める。

「フリーフリー、今は男の付き合い満喫しちゃってるから。」
「仕事もね、任される業務も増えて楽しくなってきたところだしね。」
「とか何とか言いながら、ただ縁がないだけだから。
気に入ったのがあったら持って帰っていいよ、苗畑さん。」
「柏田さん、、あたしのことそんなふうに思って
たんですかー?
あいにく、見た目はこんなですけど身持ちは固い方なんで。」
「そっちこそ、3人違うタイプでかわいいじゃん。おっきな会社なのにいい感じのオトコ、いないの?」
「あはは、いないかな?」
「あたし、社内恋愛に興味ないんで。」
「まーいいじゃん、今日は楽しく飲もうよ。
あ、すみませーん!追加オーダーで!」
「玲子さん、めっちゃ早!」


仕事とか趣味とか、初めて会ったと思えないくらい、いろんな話をした。

柏田がうまく話題を振ってくれて、
苗ちゃんがグイグイ突っ込んで、
桜井さんが話を広げてからかって、
浅葱さんが冷静にツッコミ入れて、
玲子さんが、ニコニコしながらお酒飲んでる。

桜井さんは2個上の、うちの会社もお付き合いのある設計事務所勤務。
見た目もいいし優しいからモテるらしいんだけど、ここ何年かフリーとのこと。
苗ちゃんがそのあたり突っ込んだところ、実は3年前に離婚したバツイチとのことで、しばらく恋愛は遠慮してるんだとか。

浅葱さんは税務署勤務の公務員。
知識が豊富で頭も良くて、長期休みには1人で国内外の世界遺産を見に行くのが趣味らしく、海外の友達も多いとか。

ほら、男の人はあの人だけじゃない。
周りに隠す必要もない、堂々とデートもできるこんなに素敵な人たち、いるじゃない。

堂々と、『この人私の彼氏です』って、
私に彼氏ができれば、係長に辛い思いさせなくてもよくなるよね。
もちろん、私も、係長とのこと、忘れられる。


「さて、
 飲み放題もそろそろ終わりですので、次行く人ー!?」
「「「「「はーい!」」」」」
「何する?無難にカラオケとか?それとも2件目飲み行く?どっちがいいかなー?」
「はーい!あたしダーツやりたいです!ダーツバー行きましょー!
玲子先輩がめっちゃ上手なんですよ!」
「苗ー、やめてやめて、ハードル上げないでー!」
「いーねー、俺久しぶり!次の飲み会の幹事かけて勝負しようよ!」

私たちが最近よく行ってるダーツバーの道案内をする苗ちゃんと柏田が先頭を歩く。
少し酔ってニコニコしてる玲子先輩と、玲子先輩を気に入っている様子の桜井さん。
私の隣には知的メガネの公務員、浅葱さんが並ぶ。


「水川さん、ダーツとかすることあるの?」
「ハイ、最近ハマってて、それこそ苗ちゃんと玲子先輩とか会社の人たちと女子会の後にしたりしますよー。でも、私めちゃめちゃ下手くそなんですよー。」
「俺、大学生の頃めちゃめちゃやった。マイダーツとか持ってたよ。
アパートの壁にダーツボード掛けて練習してたら隣の人にめっちゃ怒られたことある。」
「あーーーいるいる、そんなひと。あれ、意外に響くんですよねー。」


意外にやんちゃな浅葱さんと、ダーツの投げるマネをしながら歩いていたその時、


「あー、藤沢係長!」


先頭を歩いてた苗ちゃんが声を上げて、前からくるスーツの2人組に走り寄る。


え、さっき、何て…?


「お疲れ様ですー。係長も合コンですか?」
「うーん、女性がいるように見える?おじさんたちは会議後の懇親会でした。柊木課長と軽く一杯行こうかって考えてたとこです。」

そのまま歩みを止める理由もなく前に進めば、あっという間に集団に追いついてしまう。
目の前には会社で見たままの係長と、柊木課長の2人がいた。

そういえば今日は営業部の戦略会議があったんだっけ。

会社以外で顔を見るのはあの時以来で、ずっと避けてた手前、なんだか少し気まずい。
なんとなく、背の高い浅葱さんの背中に隠れるように一歩下がる。

「あたしたちこれからダーツバー行くんですー。藤沢係長も、柊木課長も行きましょうよー!」

チャレンジャーな苗ちゃんが柊木課長にまで声をかける。

「ほぉー、藤沢と二次会より楽しそうですね。私そっち、参加しましょうか?」
「柊木課長…若者に混じるのやめてください。
玲子さん、ものすごく嫌そうな顔してますよ。」

そっか、普通、仕事以外で上司と飲みに行くなんて気を遣うものだよね。
私は、課の飲み会に係長が来てくれる時は嬉しかったし、お酒飲みながら仕事の話も、プライベートの話をしたりするの、本当に好きだった。
初めから上司と部下の、しっかりした距離感があれば、今のようにモヤモヤした気持ちを抱えることはなかったんだろうな、と思う。

「ほらほらー、柊木課長と飲む機会なんて、ほとんどないですし、ね?藤沢係長器用だからダーツ上手そうだしー、教えてくださいよー。」
「係長も課長もご家庭があるんだから、無理言わないの。すみません、課長も係長も。」
「もー、柏田さん!!あと一押しなのにー。」

柏田が苗ちゃんの肩を引っ張って後ろに下がらせて。

「ははっ、それじゃ、また休み明けに。
お酒はほどほどに、楽しんでくださいね。」
 
そう言って再び歩を進める柊木課長と藤沢係長。

うまくやり過ごせたと思ったのも束の間、
すれ違いざまに、浅葱さんの後ろで黙ってる私に気づいたのか、藤沢係長が立ち止まる。

「あれ?水川さん?気づかなかった。女の子は格好が違うと別人に見えますね。
それにしても…またこんなに顔赤くして。
お酒弱いんですから、無茶しないでくださいね。」
「はい…ありがとうございます。」

オフィスモードの表情と声。
久しぶりの仕事以外の会話だったように思う。あまりにも久しぶりでどう話していいのかよくわからなかったし、目線も合わせられなかった。

ほてった体に、耳から入ってきた係長の声がさらに私の体温を上げる。
アルコールの回った熱い顔に、違うヒリヒリとした感覚があるようで
でも、なんか、いつもと違う。
それは、

「だれ?」

頭の上から声が降ってきて、いつの間にか握っていたらしい、浅葱さんのシャツの裾をパッと離す。

「あ…、えっと私の直属の上司で…」
「へー、
水川さん、ああいう人タイプなの?」
「えっ?」
「なんか、さっき緊張してたでしょ?
すっごく、かわいく見えた。」

緊張、してたのかな?

「あ…そう、ですか?ありがとうございます。
上司に、私服見られることあんまりないから、恥ずかしくて。」
「そのワンピース、すっごく似合ってるよ。
…今度また着てきてよ、ね。」


いつもと同じ係長のはずなのに、あんなの、なんだか久しぶりで、
あんなに少しの会話でも係長が気になってしょうがない。

やだ、
忘れたくてここに来たのに。
せっかく柏田が私のためにセッティングしてくれた飲み会なのに、、
楽しまなきゃ。
忘れなきゃ。
新しい出会いを探すんだ。

「…浅葱さんのほうが、ずっと、素敵ですよ。是非また、遊びましょうね。」

さっきまでのように再び歩き始める私たち。
浅葱さんがたくさん話題を振ってくれて…
きっと、私のことよく思ってくれてる。
私もわざとらしく、好かれようとしてる。
少しだけ、そんな自分に嫌気がさした。


そんなうちに、いつものダーツバーに到着して、苗ちゃんが馴染みの店員さんに声をかける。

確か、こないだドリンクチケットもらったっけ、と、私はカバンからスマホケースに挟んだチケットを取り出した。
手にしたスマホの画面には、新着メッセージの通知。
トンっ、と、アイコンをタップする。



「うそ…」



 〝今から部屋行きます〟



ただ、それだけ。



短いメッセージを何度も見返す。

差出人は係長だ。
今日の日付。
受信時刻は15分前。
出会った直後だろうか?
全然気づかなかった!


〝無理です〟

そう慌てて返信をするけれど、未読のままだ。
どうしよう…!



「水川ー、何飲む??」

柏田に声をかけられて、はっと我にかえる。
今はこっちの楽しい飲み会が現実だ。
そうだ。あんなメール、放っておけばいい。
私が帰ってこなければ部屋にも入れないんだから。
でも、もし、
…私が帰るまで待ってたら?


「えっ!あっ、ごめん。
あの、えっと、なんか、急にお母さんが荷物持ってきてるみたいで…本当ごめんなさい。あたし、これで…」

夜の23時、母親が突然荷物持って来るなんて考えられない。
放っておいたらいい、
そんな気持ちとは逆に、そんな、嘘のような嘘が口から出ててきた。

「こんな時間にまじで?」
「えーっ!残念だなー。」
「お母さん空気読めないーー!」
「じゃー、先輩の分はわたしが飲みますので安心してくらーさいー!」
「苗は、お酒ストップね!」
「ごめん、、みんな。また飲もうね!それじゃ…」
「水川さん、俺、家まで送る。もう少し話ししたいから。」

さっきまで楽しく話をしていた浅葱さんの熱い手が、私の腕を掴む。

それより早く、はやく帰らなきゃ。
プライベートで会わないって、そう決めたけど、
イチ女性社員の部屋の前でこんな時間に係長を待たせるわけにはいかない。
誰に見られるか分からないから。
はやく、
早く行かないと…

「ごめんなさい、また埋め合わせさせてください!どうしても早く帰らなきゃ…
それじゃ、本当にごめんなさい。
本当ごめん!柏田、後よろしく!」

「おい!水川!」

私が歩き出すと掴まれた腕はするりと抜けて、柏田の声を背に、お店の扉を開けてハイヒールで駆けだした。

最初に見つけたタクシーの窓を叩いて、乗り込むや否や自宅の住所を告げる。
反対車線だけどしょうがない。
ここからなら15分くらいで着くはずだ。

送ったメッセージも既読にならない。

さすがに返事のない相手の家に行くなんて、そんなことする人じゃないかもしれない。
でも、もし、万が一。

私と係長の家は近い。
車で5分くらいだから、生活圏内だ。
誰かに私の家を訪ねる姿を見られたら?
忘れ物を届けたとかなんとかで誤魔化せる?

係長、何してるの?
本当に、今さら、なんで今日…
もう、お別れしたはずなのに。
せっかく、私が、忘れようとしてるのに。

無視すればよかった?
帰れません、で、柏田たちとダーツ楽しめばよかったのかもしれない。
浅葱さんともっと親密な関係になれてたかもしれない。

でも、そんな選択肢、思いつかなかった。
否定してても、本当は会いたかったのかもしれない。
忘れようとしてるけど、あの刺激的で満たされた日々は、そんな簡単に忘れられるわけ、ないんだから。








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