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愛妻家の上司の妻は何も知らない
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しおりを挟むいつのまにか、キスから始まった係長とのおかしな関係も1年を過ぎ、2度目の夏を迎えようとしている。
なんの変わり映えもなく、普通に仕事して、
…時々キスして、時々体を重ねる関係だ。
今のところ、多分きっと、誰にも気付かれることなく。
ただ、あんなにナチュラルに惚気てた奥さんの話、自分からされることは無くなった気がする。
家族の話を振られれば話をしてるのは聞くけれど…
もしかして、私に遠慮してる?
あんまり進んで聞きたくはないからそれは別にいいんだけど。
やだ。
本当はあんまりこんなこと気にしたくない。
奥様や家族のことが頭によぎって痛む胸に、係長の横に立つのは自分じゃないと、その度に認識させられるから。
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