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その先にあるもの※
もうどうにかしてほしい
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ーーーーーside Nagisa
「きれい」
「本当にきれい」
「かわいい」
「本当にかわいい」
彼はそう、愛おしむようにつぶやきながら、
手をとってそっと、キスをする。
「かわいい」
「とてもきれい」
何度も何度も繰り返す。
体が熱い。
もう、これからどうなるかなんて、わからないほど子供じゃない。
期待してる。
私のカラダがそれを待ち望んでる。
なのに、
彼は決定的なところには触れてくれない。
私が拒否してしまったあとは、私の服を脱がすだけ脱がして、背中をなぞって首元や耳元へのキスを繰り返してた。
もう、足りなくて、もどかしくて、
気が狂いそうになる。
彼の指が、初めて
喉元からツゥーーっと、指先でおへそまでなぞる。
残った一枚、ショーツのギリギリ上のラインを、何度かなぞる。
ねぇ、わざとなんでしょ?
さっき、私があなたのこと、拒否しちゃったから、意地悪してるんでしょ?
謝るから。ねぇ。
もう。足りないよ。
足りないよ。
撫でられたおなか、
子宮のあたりがズクンッと反応してる。
一枚残されてるショーツも、ずっと前から蜜が溢れているのか、濡れて張り付いている。
気づいてないの?
ひどい人。
そんな彼を最初に求めたのは自分。
ここまで持ってきたのは自分のしたこと。2人で望んだこと。
彼はなぞっていたお腹に口付けて、身体を起こす。
「待ってて。」
そう言った彼を、じっと見つめる。
ちょっと苦しいような、焦ってるような、色気が駄々漏れてる彼は、やっぱりカッコいい。
そして、ようやく、彼は深いブルーのネクタイの結び目に手をかけて…引き抜いた。
その姿がすごく、官能的で、待ちに待った、私の心を震わせた_____
「すき…」
ことばが、漏れた。
どんなに心の中で思ってても、
もし万が一心の中でそうだと認めてだとしても、
口に出してはいけなかった。
ダムが決壊するように、次から次へと想いが溢れてきてしまうから。
シャツのボタンに手をかけたまま、目をまん丸にして私を見てるあなた。
「ごめん!」
って。
そう言おうとした私を遮ったのは、
あなたの熱い唇だった。
キスしてるって、思ったのは一瞬。
ゆっくり、離れていくくちびると、あなたの目を見てた。
絶対に触れてはいけなかった。
一番欲しくて、でも、避けてた場所。
もうだめ、もっと欲しい。
決壊した想いと理性。
もっとして、って、
私は、あなたの首に手を回した。
あなたは、私の頭を両手で包んで、
もう一度、口をつける。
ただ、ただ、お互い欲しいままに、唇を貪りあった。
唾液が溢れるのも、初めての時みたいに当たった歯も、
全部全部、私の体を熱くさせる以外なかった。
そして、ゆっくり顔を離して、
「おれも、すきだよ」
そう、彼は言った。
もう、胸がいっぱいで言葉にならない思い。
涙があふれてぐちゃぐちゃになった顔で、
私は何度もうなずくのが精一杯だった。
ゆっくり起き上がって、瞳に流れた水分を指で拭い、彼の脱ぎかけのシャツに手をかける。
ひとつ、ふたつ、
ボタンを外していく私をじっと見てる。
はだけたシャツをベッドの下に落として、下に着ていたTシャツは彼が自分で脱ぐ。
その姿も、私の興奮材料にしかならない。
初めて見る彼のからだ、
目に映る肌色が愛しくて、そっとなぞり、
そして、口をつけた。
「かわいいことしてんなよ。」
そう笑って、私を抱きしめた。
初めて触れる彼のからだ、体温。
私の全身が喜んでる。
ずっと欲しかったんだよ。
「これだけでイっちゃいそう…」
そうポツリと口に出した私を、ぎゅっと強く抱きしめて、
「俺もだよ」
そう耳元でささやいた。
ばかじゃないの…
本当にどうかしてる。
どちらからともなく、キスをする。
さっきみたいな激しいキスじゃなくて、ゆっくりお互いを確かめ合うような、愛しいキス。
もう、お願い。
好きにして。
何も考えられないくらい。
不意に動かした太ももの奥で、
クチュっとした水音を、この静かな空間では隠すことができない。
「やらしー音してるね?」
彼はそう言うだけで、今日、何度も行われた首元への愛撫ををやめない。
胸にもさわってくれない。
せつない。寂しい。触れてほしいのに。
柔らかな愛撫に耐えきれず。
足をもぞもぞ動かすたびに、水音をさせるのはわざとかもしれない。
「腰揺れてる。
こんなにいやらしいオンナだったんだな。」
そうやって言葉でいじめないで。
あなたの声に弱いってわかってるでしょ??
「ね、お願い。お願い。も、無理なの。」
「いいの?」
「ここまでしておいて何言ってるの?」
「後悔すんなよ。」
「…させないでよ。」
お互いの口を求めあいながら、
あなたのおっきな手が、とうとう、私の胸を包む。
大きめだと思っていた私の胸は、あなたの手の中にすっぽり収まって、
もう、それだけで気持ちいいかも。
親指と人差し指でコリコリ、敏感な突起を刺激する。
脳まで痺れる快感に、理性が崩壊する。
いや、初めからもうなかった。
あなたを見つけた時から。
「ゃ、あっ…!」
熱い口の中に乳首が包まれて、その瞬間に下半身に刺激が走る。
「なにこれ、ぐっちゃぐちゃなんだけど。」
ククッと笑いながら、私の下着の上から、グチュグチュ音を立てながら刺激する。
「やっ、もう…」
「ごめん、気持ち悪かったね。」
そういってキスしておっぱいを揉みながら、私のショーツを器用に片手で脱がした。
なに?
なんだか手慣れてる感じが、ちょっと腹立つ。
そんなことを思いながら、与えられる快楽に身を任せて、
ボテッ、と、
布切れが落ちるには到底ありえない音を頭の隅で聞いた。
「見せて。」
そういって彼は、私の返事なんか聞く気もなく、力の入らない両足をぐっと広げた。
「すご…いつからこんなことになってたの?
おしりや足まで垂れてる。」
そういって腿に垂れてる愛液を指で救う。
その刺激さえ、私には快感で、
コポッと、また溢れるのを感じた。
自分でも信じられない。
部屋は、オレンジの間接照明とベッドサイドのランプがついたまま。
全部の照明をつけてるわけじゃないけど、
こんな近くで見られれば、
熱くなって、トロトロで、もう、グチャグチャになってるだろう恥ずかしいところ。
隅々まで全部見えちゃってるんだろう。
それだけで、
息が上がる。
そんなとこ、見ちゃ、嫌なのに、恥ずかしいのに、気持ちよくて。
彼のせいで、こんなになってるトコロ、
もっと見て欲しくて。
彼の吐息が…かかる。
もう我慢できないーーーーーー
「…ぉ願い!もう、どうにかしてよっ!!」
そう叫んだ瞬間、
あなたの顔が私の蜜処に埋まった。
ジュルルルルルッ。
「あああああんっ!!」
いきなりのおっきな快感に、反射的に足を閉じて、彼の頭をはさみこむ。
「こら、ダメだろ。」
そういって、また、ぐっと足を開くと同時に、ベタベタになってる私の一番敏感な部分を、
きゅっ、と摘んだ
「いやぁぁぁぁっ」
ビクンッ!
途端、身体が大きく跳ねる。
「イっちゃったの?ヤバイ、かわいい」
「ぁっ…あ、あぁ…やだぁ」
恥ずかしすぎる。
こんな短い時間で、あれだけの刺激で達してしまった自分が恥ずかしい。
乱れて彼を求めてる自分を、
彼は意地の悪い笑顔を浮かべながら、熱のこもった瞳で私を見てる。
「やめ、っふっはあっ、見ないで…っ、はぁっ、ん、ダメだ、ッからぁっ…」
腕で顔を隠す。
「だめ、みせて。」
また彼のおっきな手で、
両手首をまとめて頭の上に固定される。
互いを求めてるだけの目が交差する。
「きれいなんだから、見せて。」
そう耳元でささやいて、キスをする。
だめ、反則だよ。
私の弱点ばっかり。
キスに夢中になって、私は気付かなかった。
くちびるを離した彼が、
重なってる身体を起こして、上から改めてまじまじと見る。
「なぁに?なんで、お願い、見ないで…」
「俺のネクタイ、お前がむすんでるのエロいな。」
えっ…?
いつの間にか彼が解いて投げたはずのブルーのネクタイは、私の両手首に結ばれた。
「ばか。そんな趣味あったんですか?へんたい。」
「嫌いじゃないくせに。好きにして良いんだろ?」
彼の低くて落ち着いた声が、
まるで媚薬のように、脳を刺激する。
思考が停止してしまうような、
何でもどうでも良くなってしまうような、
そんな、感覚。
ぷいっと無言で顔を逸らせば、
それはyesの返事。
「入れるよ。」
くちゅっ…
突然の圧迫感。
彼の長い指がゆっくり、私の中に入ってくる。
「はぁ、っ…ん、」
「あっつい。ナカ、ウネウネ絡みついてくる。とろとろ。」
「やっ、いちいち、言わなくて、いい…からっ。」
そしてゆっくり、出し入れされると聞こえてくるのは、粘着質な水音。
「すごっ、いっぱい出てくる、俺の腕まで垂れてる。」
くちゅっ、ぐちゅっ、
絶対わざと。
彼は昔から意地悪だったから。
「増やすよ。」
もう片手で、胸の突起を捏ねながら、そう言って、
また、圧迫感が大きくなる。
与えられる快感がおっきすぎて、
頭がバカになる。
私はただ素直に声を上げるだけだった。
ぐるりとナカをかき回され、
ある一点を掠めた時、
またビクンッと。腰がはねる。
「ここ?」
そういって彼は見つけた一点を指の腹で軽く叩くようにように擦りはじめた。
「やあっ!やだやだやだやだあっ!あっあっ!
無理っ。無理!おかしくなっちゃうよぉっ!」
グチュン、グチュっ、ジュポジュポッ
水音が増す。
「おかしくなれっ、よっ!」
しつこく出し入れされて脳に襲い掛かる強烈な快感が、我慢できない。
「ああああっ!やだぁっ、きちゃうンッ、はぁっ!漏れちゃう、から…あっ!」
「出して、見せて、全部、見せてっ!」
手首に巻かれた彼のネクタイ。
私の涙とか唾液とかでぐちゃぐちゃになってる。
深いブルーのネクタイは彼によく似合ってた。
その彼のネクタイを今、してるのは私。
その彼が、今私を乱してる。
ジュポッジュポッ、ジュブッ
彼の手の動きも早くなって、
自分の体から出てるなんて信じられない音なのに、
その音も耳から私を興奮させて、更に、
溢れる。
「あっ!!はあっ、んっ、もう、だめっ、ごめっ…あっああああっ!
むり…っ、ごめっ!なさいっ!」
ビクッッ!
プシャっ!
「はあっ、はあっ、はあっ…あ、」
息が上がる、
過ぎた快感の余韻がカラダを駆け巡る。
わたしの周りの重力だけ倍になったように、ベッドにズブズブと沈んでいくように、体が重い。
キモチイイ。
盛大にイッてしまった。
例えるなら、気球大くらいの大きさのバルーンがはち切れたような?
よくわからないけど、どれだけ言い過ぎでも当たってるくらい、
これほどの快感は久しぶりな気がする。
おしりの下の、暖かく湿ったシーツが次第に冷えていく感覚が、私を徐々に正気にさせる。
「あっ!ごめんっ、なさいっ、掛かっちゃいましたよね⁈
……ごめんなさい、あたし、はしたなくって、ほんと、ごめんなさっ…」
ノロノロと、ゆっくり起き上がって彼に声をかける。
「……お前、すっげー気持ち良さそうだった。
なに?なんなの、もう、すっごくかわいい。
おれ、死にそう。」
彼の方もなんだか放心状態で、
さっきまで私のナカをいじめていた指を、
ベトベトになった指を、
私の目をじっと見ながら見せつけるように、ゆっくり、口に、含んだ。
や、そんな、汚いのに、
そう、頭の片隅に感じながら、
その姿がとっても官能的で、その長い指が私も欲しくて、
彼のブルーで縛られた両手で、
彼が口に含んでる手をとり、自分の口に持っていった。
指先をペロリと舐めると、次第に私の口の中を調べるように動く彼の指。
私は舌でペロペロ舐めながら、チュウッて、唇で吸いながら、
彼の指は私の歯列をなぞり、二本の指で舌を追いまわす。
再び耽美な空気が、私たちを纏い、
先にギブアップしたのは彼のほう。
「次、おれ、気持ちよくなってもいい?」
遠慮がちに聞くあなた。
さっきまで私の言うことなんて聞いてくれなかったくせに。
どの口が言うのか。
でも、そんなとこ、やっぱり嫌いじゃない。
「解いて。」
ネクタイの巻かれた両手を彼の目の前に差し出した。
「あ、ごめん。つい、ね。」
笑いながら、解いてくれたネクタイ。
「少し跡ついちゃったね。痛かったでしょ。ごめんね。」
「や、なんか…嬉しいって思っちゃってます。」
「もー、どっちがヘンタイなんだよ。」
そう言って、
そっと、跡のついた手首にキスをする。
「ね、わたしがして、いい?」
そういって私は彼の胸にキスをする。
「ん。」
ゆっくり、彼のベルトへ手を伸ばす。
カチャッ。
ジジッ。
「すごい…おっきくなってる。」
まじまじと彼の下着を押し上げてる膨らみを凝視する。
「あれで勃たないオトコがいたら見てみたいね。
ま、見せたくなんてないけど。
てか、もう焦らさないで、お願い。おれ、結構限界なんだから。」
「……そういえば、もって、ますか?」
はっと気づいて口に出す。
忘れてた。
この先に進むための重要なアイテム。
理性を総動員させて、考えるべきこと。
私たちには必要なもの。
「あるよ。」
間髪入れずに答えたあなた。
「なんで…準備良すぎ。
いつも持ち歩いてるんですか?サイテーです。」
なかったら困るけど、彼が持ってたら持ってたで、なんか腹が立つって、矛盾してる。
「違うって。戻ってくる前、買ったの。
今日、お前、、抱きたかったんだよ。
言わせんなよ。」
ストレートな告白に、なんか照れくさくなって、
彼のスラックスとパンツを一緒に下げた。
「おいっ!
いきなりかよ!雑だなー。
もうちょっとさー、ムードとか余韻とかさー。」
ぶつぶつ言いながら、中途半端になったズボン達を自分で脱ぎ始める。
「なにが問題でも?」
「いや、もういい。
お前そういや、昔からそうやつだったな。思い出したわ。ヘンタイも今更か。」
「ばか!」
「ははっ!」
笑い合ってる2人は昔のままで、
ただ身に纏うものはもう何もない。
「ね、いいですか?」
おもむろに彼のモノに触れる。
さっきより、少し萎んでしまってるソコは、
触れるとすぐにさっきの大きさと硬さを取り戻す。
やんわり、手で包んで
ゆっくり扱き始める。
「んっ。やばい。きもちー。」
「出していいですよ。」
「俺のプライドなめんなよ。」
「ふーん。」
私は顔を下にさげて、彼のソコに口をつける。
「うおっ!」
チュッチュっ
手で扱きながら、先っぽにキスをする。
グロテスクな見た目なのに、こんなに愛おしいと思ってしまうのは、やっぱりヘンタイなんだろうか?
「お願い。声、聞きたいです。」
「あっ…」
私を簡単に包んじゃう大きな彼が、
今私の愛撫で、なされるがまま。きもち良くなってくれてる。
愛おしい。
大きく口を開けて、クチュッと口に含む。
「あー、んっ、やば、ッんっ。」
ただ本能のままにペロペロ、舌と手を使って愛おしむ。時々ジュウッと先っぽを吸うと、少し苦いようなしょっぱいような甘いような味がして、私をさらに興奮させる。
彼も手を伸ばして、私のおっぱいに手を伸ばす。下向いてるから、重力でポヨンと垂れている重みが、やわやわと刺激される。
私もジュポジュポと、手と口を上下させながら、さらに睾丸に手を伸ばし、お返しというようにやわやわとお触りする。
「うおっ、ちょっ、気持ちいいのか何なのか、なんか変な感じだわー。」
「じゃあ。こっち?」
さらに後ろの窪みに指を当てる。
「おまっ!」
お気に召さなかったのか。ガバッと彼がカラダを起こす。
その間も、私は口の中で彼を堪能する。
「お前なー、そんなん、どこで覚えるんだよ!もー。
仕返し。覚悟しろよ。」
私の口から自身を抜き、寝転んだ自分の上に私を抱き上げた。
逆さまに。
「ちょっ、やだ、これ。見えちゃう。」
「さっきもう見たからいいじゃん。今更だよ。」
そういって私の花びらをぐっと広げ、
グチュんっ!
いきなり指を二本入れてきた。
「あっ、もう!」
「おまえ、さっき俺の舐めながら、腰が動いてるんだよ。気づかなかった?お尻フリフリかわいくてさー。
咥えながらこんなに垂らしてたんだな。
ヘンタイ。」
彼がしゃべるたびに吐息がかかる。
見られてる羞恥心と、
いつも意地悪な彼の言葉が、
私の被虐心を、刺激する。
彼は、指を入れながら、私の花びら一枚一枚を確かめるように口に含み、更にその上にある敏感な突起までコリコリし始めて、
もう。なにがなんだか、
腰に力が入らなくて、完全に彼のなすがまま。
私は、ただ、目の前の彼の屹立に口をつける。
くぱくぱしてる先っぽからは、
トロトロと、透明な液体が溢れてる、
「あっ、ひとのこと、っ…言えないじゃないっ…んっ!!
こっちもっ、トロトロ、なんだけ、どっ!!」
グチュっ!!
「あああっ!」
指が増やされて、気持ちいいところ擦られる。
「ほらいっぱい出てきた。おまえには負けるよ。
…ここも。」
そういって、彼は仕返しとばかりに、さっき私が触った窪みにまで指を伸ばした。
「そこ!やだっ!」
「おまえもさっき触っただろ。
あー、もうパックリ。丸見え。ピクピクして、あ、すべって入っちゃいそう。」
グプグプ、なんか指の先が入っきているよう。
「ちょっと、入れちゃやだ!
やだぁっ!そんなとこ汚いから!」
「汚くないよ。」
ペロッ
「ひゃあっ!」
信じらんない。
でも変な感じ。体の力が抜けるような。
なんかどうにでもなれって。
そう思った刹那、
「ごめん、おれ、思ったよか限界。
おまえの中に入りたい。」
私の体を抱え上げて、正面で向かい合う。
さっき落としたスラックスのポケットから包みをとって、ビッと破る。
私はそれをじっと見る。
もう、戻れない。
戻りようのないすごいことを散々してきたのに、彼のモノを受け入れるかどうかっていうのは、この関係を考える最後の選択肢だ。
でも、彼も、私も、引き返すという選択肢は持ってない。
「いい?」
「もう。そんなこと聞かないでよ。」
「なんか、俺、初めての時みたいにドキドキしてる。」
「わたしもどうしよ。緊張してる気がする。」
「優しくしてあげられないかも。」
「高宮さんがあたしに優しいなんて、こと、ありましたっけ?」
「確かに。」
ゆっくりと身体を倒して、抱きあう。
チュッと、
前髪を上げたおでこ、ほお、こめかみ、耳、首にキスをする。
全身が気持ちいいって言ってる。
「いくよ。」
クチュっ、
先っぽが待ちきれなくなってる入り口を擦り、その先に進む。
「あ、あ、あはぁ…」
ゆっくり彼のが挿入ってくる。
あっつい。
すごくゆっくり。
少しずつ味わうように、ゆっくり。
「くっ…」
苦しいのか、彼の顔が歪む。
「一気にきて、いい、ですよっ!」
「やだよ、
お前と、初めて繋がるんだから、ゆっくり覚えておきたいんだ。もったいないだろ。」
なにそれ。
私なんかに言う言葉じゃない
私のことが好きだって錯覚しちゃうじゃない。
大事にしないで。ひどくしていいから。
そんなん、泣きそうなこと言わないで。
キュッ
体が勝手にナカを締める。
「あっ!もう。きもちい、、」
熱い彼の形を確かめるように、私の体が求める。
「うっ!おっ、まえなぁ。急にしめんな!」
「だめっ、むりっ。カラダ全部きもちくて、無理だよっ、、早く、全部、ちょうだい?」
「せっかくっ、優しくしようとしてんのに、ふざけんなっ…
後で後悔しても知らないからな。」
ズン…ッ
「クッ…」
「ああああああっっ!!!!!」
いきなり奥を貫かれる感覚。
想像していたよりをずっとずっと快感がヤバイ。
「もうちょいっ!」
「えっ?」
グッっ!!
腰を持ちあげられて、さらに突き上げられる。
まだ入るの?
子宮口にまで入ってるのかってくらいの圧迫感。
「はあっ!あっ、くるし、っ。」
「全部入った。
はあーっ。やべー、ちょー気持ちいい。ごめ。しばらくこのままいさせて。」
奥深くまで彼のが挿入ったまま、ギュッと抱き合う。
圧迫感も快感に変わり、彼の熱やカタチを感じる。
耳元で感じるのはお互いの吐息。
背中に回した手で感じる彼の肩甲骨。
後ろ姿も好きだったなー。って、
そう思い出した。
「どうした?
痛い?無理してない?」
そう、彼が私の顔を見る。
やだ。
正直今、あなたの顔なんて見たら気持ちが溢れ出してしまいそうなのに。
「ううん?大丈夫、です。なんで…?」
「だって、おまえ、泣いてるから。」
そう言いながら指で目元を拭う彼。
そっか。知らずに溢れちゃってたんだね。
そりゃそうかも。こんな幸福感に包まれてる。
望んでは、いけないのに。
「なぎさ…」
耳元でちっさく聞こえた私の名前…
あなたから紡がれるはずのない、3文字。
うそ、うそ、
「ずっと、そう呼んでみたかったんだ。」
ちょっと寂しそうな困ったような笑顔で彼が言った。
気持ちがキャパオーバー、
勝手に両眼から涙が溢れ出て、ギュウうううううっと、私のナカも彼を締めつける。
ズクンッと、中で膨張する、彼のモノ。
「ぅぁッ…勘弁して、煽んないでよ。余裕ないんだわ。
…ごめん、動くよ!」
ゆるりと少しずつ抜けていって、ギリギリのところで、
ジュチュン!最奥まで突く。
「ひゃああっ!やああああっ!」
そのまま、
何度も、
何度も、
繰り返される律動。
その度にポタポタと、彼の汗がカラダに落ち、それも嬉しいと思うのは女の性だろうか。
奥を突かれるたびに、脳みそが溶けそうなくらい、カラダに電気がはしる。
何も考えられなくて、ただ与えられる快感に、酔う。
「は、っ、出る…ッ!」
耳元で吐息混じりの彼の声が漏れる。
私の腰を掴んで、欲望のままに、動きが一際激しくなって、
思い切り最後、腰を打ちつける。
そして、
ビュルルルルルルルルッ
薄い膜越しに吐き出される欲望。
彼のモノがビクビクしてるのをナカで感じる。
「はあっ、
やっば、すげー出た…なにこれ、すっげー気持ちいい…」
そのまま私に覆いかぶさり、体を抱きしめる。
お互いの少し早い呼吸を、お互いの耳元で感じる。
「ごめん、俺、早かった、カッコわり。」
「…高宮さんは、ずっと、ずっとカッコいいですよ。すっごく、気持ちよくて、わたしも、ずっと、欲しくて…
ほんとは、高宮さんとの初めて、ナカに欲しかった。望んじゃだめ、なのに…」
コイツ、何言った?
「きれい」
「本当にきれい」
「かわいい」
「本当にかわいい」
彼はそう、愛おしむようにつぶやきながら、
手をとってそっと、キスをする。
「かわいい」
「とてもきれい」
何度も何度も繰り返す。
体が熱い。
もう、これからどうなるかなんて、わからないほど子供じゃない。
期待してる。
私のカラダがそれを待ち望んでる。
なのに、
彼は決定的なところには触れてくれない。
私が拒否してしまったあとは、私の服を脱がすだけ脱がして、背中をなぞって首元や耳元へのキスを繰り返してた。
もう、足りなくて、もどかしくて、
気が狂いそうになる。
彼の指が、初めて
喉元からツゥーーっと、指先でおへそまでなぞる。
残った一枚、ショーツのギリギリ上のラインを、何度かなぞる。
ねぇ、わざとなんでしょ?
さっき、私があなたのこと、拒否しちゃったから、意地悪してるんでしょ?
謝るから。ねぇ。
もう。足りないよ。
足りないよ。
撫でられたおなか、
子宮のあたりがズクンッと反応してる。
一枚残されてるショーツも、ずっと前から蜜が溢れているのか、濡れて張り付いている。
気づいてないの?
ひどい人。
そんな彼を最初に求めたのは自分。
ここまで持ってきたのは自分のしたこと。2人で望んだこと。
彼はなぞっていたお腹に口付けて、身体を起こす。
「待ってて。」
そう言った彼を、じっと見つめる。
ちょっと苦しいような、焦ってるような、色気が駄々漏れてる彼は、やっぱりカッコいい。
そして、ようやく、彼は深いブルーのネクタイの結び目に手をかけて…引き抜いた。
その姿がすごく、官能的で、待ちに待った、私の心を震わせた_____
「すき…」
ことばが、漏れた。
どんなに心の中で思ってても、
もし万が一心の中でそうだと認めてだとしても、
口に出してはいけなかった。
ダムが決壊するように、次から次へと想いが溢れてきてしまうから。
シャツのボタンに手をかけたまま、目をまん丸にして私を見てるあなた。
「ごめん!」
って。
そう言おうとした私を遮ったのは、
あなたの熱い唇だった。
キスしてるって、思ったのは一瞬。
ゆっくり、離れていくくちびると、あなたの目を見てた。
絶対に触れてはいけなかった。
一番欲しくて、でも、避けてた場所。
もうだめ、もっと欲しい。
決壊した想いと理性。
もっとして、って、
私は、あなたの首に手を回した。
あなたは、私の頭を両手で包んで、
もう一度、口をつける。
ただ、ただ、お互い欲しいままに、唇を貪りあった。
唾液が溢れるのも、初めての時みたいに当たった歯も、
全部全部、私の体を熱くさせる以外なかった。
そして、ゆっくり顔を離して、
「おれも、すきだよ」
そう、彼は言った。
もう、胸がいっぱいで言葉にならない思い。
涙があふれてぐちゃぐちゃになった顔で、
私は何度もうなずくのが精一杯だった。
ゆっくり起き上がって、瞳に流れた水分を指で拭い、彼の脱ぎかけのシャツに手をかける。
ひとつ、ふたつ、
ボタンを外していく私をじっと見てる。
はだけたシャツをベッドの下に落として、下に着ていたTシャツは彼が自分で脱ぐ。
その姿も、私の興奮材料にしかならない。
初めて見る彼のからだ、
目に映る肌色が愛しくて、そっとなぞり、
そして、口をつけた。
「かわいいことしてんなよ。」
そう笑って、私を抱きしめた。
初めて触れる彼のからだ、体温。
私の全身が喜んでる。
ずっと欲しかったんだよ。
「これだけでイっちゃいそう…」
そうポツリと口に出した私を、ぎゅっと強く抱きしめて、
「俺もだよ」
そう耳元でささやいた。
ばかじゃないの…
本当にどうかしてる。
どちらからともなく、キスをする。
さっきみたいな激しいキスじゃなくて、ゆっくりお互いを確かめ合うような、愛しいキス。
もう、お願い。
好きにして。
何も考えられないくらい。
不意に動かした太ももの奥で、
クチュっとした水音を、この静かな空間では隠すことができない。
「やらしー音してるね?」
彼はそう言うだけで、今日、何度も行われた首元への愛撫ををやめない。
胸にもさわってくれない。
せつない。寂しい。触れてほしいのに。
柔らかな愛撫に耐えきれず。
足をもぞもぞ動かすたびに、水音をさせるのはわざとかもしれない。
「腰揺れてる。
こんなにいやらしいオンナだったんだな。」
そうやって言葉でいじめないで。
あなたの声に弱いってわかってるでしょ??
「ね、お願い。お願い。も、無理なの。」
「いいの?」
「ここまでしておいて何言ってるの?」
「後悔すんなよ。」
「…させないでよ。」
お互いの口を求めあいながら、
あなたのおっきな手が、とうとう、私の胸を包む。
大きめだと思っていた私の胸は、あなたの手の中にすっぽり収まって、
もう、それだけで気持ちいいかも。
親指と人差し指でコリコリ、敏感な突起を刺激する。
脳まで痺れる快感に、理性が崩壊する。
いや、初めからもうなかった。
あなたを見つけた時から。
「ゃ、あっ…!」
熱い口の中に乳首が包まれて、その瞬間に下半身に刺激が走る。
「なにこれ、ぐっちゃぐちゃなんだけど。」
ククッと笑いながら、私の下着の上から、グチュグチュ音を立てながら刺激する。
「やっ、もう…」
「ごめん、気持ち悪かったね。」
そういってキスしておっぱいを揉みながら、私のショーツを器用に片手で脱がした。
なに?
なんだか手慣れてる感じが、ちょっと腹立つ。
そんなことを思いながら、与えられる快楽に身を任せて、
ボテッ、と、
布切れが落ちるには到底ありえない音を頭の隅で聞いた。
「見せて。」
そういって彼は、私の返事なんか聞く気もなく、力の入らない両足をぐっと広げた。
「すご…いつからこんなことになってたの?
おしりや足まで垂れてる。」
そういって腿に垂れてる愛液を指で救う。
その刺激さえ、私には快感で、
コポッと、また溢れるのを感じた。
自分でも信じられない。
部屋は、オレンジの間接照明とベッドサイドのランプがついたまま。
全部の照明をつけてるわけじゃないけど、
こんな近くで見られれば、
熱くなって、トロトロで、もう、グチャグチャになってるだろう恥ずかしいところ。
隅々まで全部見えちゃってるんだろう。
それだけで、
息が上がる。
そんなとこ、見ちゃ、嫌なのに、恥ずかしいのに、気持ちよくて。
彼のせいで、こんなになってるトコロ、
もっと見て欲しくて。
彼の吐息が…かかる。
もう我慢できないーーーーーー
「…ぉ願い!もう、どうにかしてよっ!!」
そう叫んだ瞬間、
あなたの顔が私の蜜処に埋まった。
ジュルルルルルッ。
「あああああんっ!!」
いきなりのおっきな快感に、反射的に足を閉じて、彼の頭をはさみこむ。
「こら、ダメだろ。」
そういって、また、ぐっと足を開くと同時に、ベタベタになってる私の一番敏感な部分を、
きゅっ、と摘んだ
「いやぁぁぁぁっ」
ビクンッ!
途端、身体が大きく跳ねる。
「イっちゃったの?ヤバイ、かわいい」
「ぁっ…あ、あぁ…やだぁ」
恥ずかしすぎる。
こんな短い時間で、あれだけの刺激で達してしまった自分が恥ずかしい。
乱れて彼を求めてる自分を、
彼は意地の悪い笑顔を浮かべながら、熱のこもった瞳で私を見てる。
「やめ、っふっはあっ、見ないで…っ、はぁっ、ん、ダメだ、ッからぁっ…」
腕で顔を隠す。
「だめ、みせて。」
また彼のおっきな手で、
両手首をまとめて頭の上に固定される。
互いを求めてるだけの目が交差する。
「きれいなんだから、見せて。」
そう耳元でささやいて、キスをする。
だめ、反則だよ。
私の弱点ばっかり。
キスに夢中になって、私は気付かなかった。
くちびるを離した彼が、
重なってる身体を起こして、上から改めてまじまじと見る。
「なぁに?なんで、お願い、見ないで…」
「俺のネクタイ、お前がむすんでるのエロいな。」
えっ…?
いつの間にか彼が解いて投げたはずのブルーのネクタイは、私の両手首に結ばれた。
「ばか。そんな趣味あったんですか?へんたい。」
「嫌いじゃないくせに。好きにして良いんだろ?」
彼の低くて落ち着いた声が、
まるで媚薬のように、脳を刺激する。
思考が停止してしまうような、
何でもどうでも良くなってしまうような、
そんな、感覚。
ぷいっと無言で顔を逸らせば、
それはyesの返事。
「入れるよ。」
くちゅっ…
突然の圧迫感。
彼の長い指がゆっくり、私の中に入ってくる。
「はぁ、っ…ん、」
「あっつい。ナカ、ウネウネ絡みついてくる。とろとろ。」
「やっ、いちいち、言わなくて、いい…からっ。」
そしてゆっくり、出し入れされると聞こえてくるのは、粘着質な水音。
「すごっ、いっぱい出てくる、俺の腕まで垂れてる。」
くちゅっ、ぐちゅっ、
絶対わざと。
彼は昔から意地悪だったから。
「増やすよ。」
もう片手で、胸の突起を捏ねながら、そう言って、
また、圧迫感が大きくなる。
与えられる快感がおっきすぎて、
頭がバカになる。
私はただ素直に声を上げるだけだった。
ぐるりとナカをかき回され、
ある一点を掠めた時、
またビクンッと。腰がはねる。
「ここ?」
そういって彼は見つけた一点を指の腹で軽く叩くようにように擦りはじめた。
「やあっ!やだやだやだやだあっ!あっあっ!
無理っ。無理!おかしくなっちゃうよぉっ!」
グチュン、グチュっ、ジュポジュポッ
水音が増す。
「おかしくなれっ、よっ!」
しつこく出し入れされて脳に襲い掛かる強烈な快感が、我慢できない。
「ああああっ!やだぁっ、きちゃうンッ、はぁっ!漏れちゃう、から…あっ!」
「出して、見せて、全部、見せてっ!」
手首に巻かれた彼のネクタイ。
私の涙とか唾液とかでぐちゃぐちゃになってる。
深いブルーのネクタイは彼によく似合ってた。
その彼のネクタイを今、してるのは私。
その彼が、今私を乱してる。
ジュポッジュポッ、ジュブッ
彼の手の動きも早くなって、
自分の体から出てるなんて信じられない音なのに、
その音も耳から私を興奮させて、更に、
溢れる。
「あっ!!はあっ、んっ、もう、だめっ、ごめっ…あっああああっ!
むり…っ、ごめっ!なさいっ!」
ビクッッ!
プシャっ!
「はあっ、はあっ、はあっ…あ、」
息が上がる、
過ぎた快感の余韻がカラダを駆け巡る。
わたしの周りの重力だけ倍になったように、ベッドにズブズブと沈んでいくように、体が重い。
キモチイイ。
盛大にイッてしまった。
例えるなら、気球大くらいの大きさのバルーンがはち切れたような?
よくわからないけど、どれだけ言い過ぎでも当たってるくらい、
これほどの快感は久しぶりな気がする。
おしりの下の、暖かく湿ったシーツが次第に冷えていく感覚が、私を徐々に正気にさせる。
「あっ!ごめんっ、なさいっ、掛かっちゃいましたよね⁈
……ごめんなさい、あたし、はしたなくって、ほんと、ごめんなさっ…」
ノロノロと、ゆっくり起き上がって彼に声をかける。
「……お前、すっげー気持ち良さそうだった。
なに?なんなの、もう、すっごくかわいい。
おれ、死にそう。」
彼の方もなんだか放心状態で、
さっきまで私のナカをいじめていた指を、
ベトベトになった指を、
私の目をじっと見ながら見せつけるように、ゆっくり、口に、含んだ。
や、そんな、汚いのに、
そう、頭の片隅に感じながら、
その姿がとっても官能的で、その長い指が私も欲しくて、
彼のブルーで縛られた両手で、
彼が口に含んでる手をとり、自分の口に持っていった。
指先をペロリと舐めると、次第に私の口の中を調べるように動く彼の指。
私は舌でペロペロ舐めながら、チュウッて、唇で吸いながら、
彼の指は私の歯列をなぞり、二本の指で舌を追いまわす。
再び耽美な空気が、私たちを纏い、
先にギブアップしたのは彼のほう。
「次、おれ、気持ちよくなってもいい?」
遠慮がちに聞くあなた。
さっきまで私の言うことなんて聞いてくれなかったくせに。
どの口が言うのか。
でも、そんなとこ、やっぱり嫌いじゃない。
「解いて。」
ネクタイの巻かれた両手を彼の目の前に差し出した。
「あ、ごめん。つい、ね。」
笑いながら、解いてくれたネクタイ。
「少し跡ついちゃったね。痛かったでしょ。ごめんね。」
「や、なんか…嬉しいって思っちゃってます。」
「もー、どっちがヘンタイなんだよ。」
そう言って、
そっと、跡のついた手首にキスをする。
「ね、わたしがして、いい?」
そういって私は彼の胸にキスをする。
「ん。」
ゆっくり、彼のベルトへ手を伸ばす。
カチャッ。
ジジッ。
「すごい…おっきくなってる。」
まじまじと彼の下着を押し上げてる膨らみを凝視する。
「あれで勃たないオトコがいたら見てみたいね。
ま、見せたくなんてないけど。
てか、もう焦らさないで、お願い。おれ、結構限界なんだから。」
「……そういえば、もって、ますか?」
はっと気づいて口に出す。
忘れてた。
この先に進むための重要なアイテム。
理性を総動員させて、考えるべきこと。
私たちには必要なもの。
「あるよ。」
間髪入れずに答えたあなた。
「なんで…準備良すぎ。
いつも持ち歩いてるんですか?サイテーです。」
なかったら困るけど、彼が持ってたら持ってたで、なんか腹が立つって、矛盾してる。
「違うって。戻ってくる前、買ったの。
今日、お前、、抱きたかったんだよ。
言わせんなよ。」
ストレートな告白に、なんか照れくさくなって、
彼のスラックスとパンツを一緒に下げた。
「おいっ!
いきなりかよ!雑だなー。
もうちょっとさー、ムードとか余韻とかさー。」
ぶつぶつ言いながら、中途半端になったズボン達を自分で脱ぎ始める。
「なにが問題でも?」
「いや、もういい。
お前そういや、昔からそうやつだったな。思い出したわ。ヘンタイも今更か。」
「ばか!」
「ははっ!」
笑い合ってる2人は昔のままで、
ただ身に纏うものはもう何もない。
「ね、いいですか?」
おもむろに彼のモノに触れる。
さっきより、少し萎んでしまってるソコは、
触れるとすぐにさっきの大きさと硬さを取り戻す。
やんわり、手で包んで
ゆっくり扱き始める。
「んっ。やばい。きもちー。」
「出していいですよ。」
「俺のプライドなめんなよ。」
「ふーん。」
私は顔を下にさげて、彼のソコに口をつける。
「うおっ!」
チュッチュっ
手で扱きながら、先っぽにキスをする。
グロテスクな見た目なのに、こんなに愛おしいと思ってしまうのは、やっぱりヘンタイなんだろうか?
「お願い。声、聞きたいです。」
「あっ…」
私を簡単に包んじゃう大きな彼が、
今私の愛撫で、なされるがまま。きもち良くなってくれてる。
愛おしい。
大きく口を開けて、クチュッと口に含む。
「あー、んっ、やば、ッんっ。」
ただ本能のままにペロペロ、舌と手を使って愛おしむ。時々ジュウッと先っぽを吸うと、少し苦いようなしょっぱいような甘いような味がして、私をさらに興奮させる。
彼も手を伸ばして、私のおっぱいに手を伸ばす。下向いてるから、重力でポヨンと垂れている重みが、やわやわと刺激される。
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「うおっ、ちょっ、気持ちいいのか何なのか、なんか変な感じだわー。」
「じゃあ。こっち?」
さらに後ろの窪みに指を当てる。
「おまっ!」
お気に召さなかったのか。ガバッと彼がカラダを起こす。
その間も、私は口の中で彼を堪能する。
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いつも意地悪な彼の言葉が、
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彼は、指を入れながら、私の花びら一枚一枚を確かめるように口に含み、更にその上にある敏感な突起までコリコリし始めて、
もう。なにがなんだか、
腰に力が入らなくて、完全に彼のなすがまま。
私は、ただ、目の前の彼の屹立に口をつける。
くぱくぱしてる先っぽからは、
トロトロと、透明な液体が溢れてる、
「あっ、ひとのこと、っ…言えないじゃないっ…んっ!!
こっちもっ、トロトロ、なんだけ、どっ!!」
グチュっ!!
「あああっ!」
指が増やされて、気持ちいいところ擦られる。
「ほらいっぱい出てきた。おまえには負けるよ。
…ここも。」
そういって、彼は仕返しとばかりに、さっき私が触った窪みにまで指を伸ばした。
「そこ!やだっ!」
「おまえもさっき触っただろ。
あー、もうパックリ。丸見え。ピクピクして、あ、すべって入っちゃいそう。」
グプグプ、なんか指の先が入っきているよう。
「ちょっと、入れちゃやだ!
やだぁっ!そんなとこ汚いから!」
「汚くないよ。」
ペロッ
「ひゃあっ!」
信じらんない。
でも変な感じ。体の力が抜けるような。
なんかどうにでもなれって。
そう思った刹那、
「ごめん、おれ、思ったよか限界。
おまえの中に入りたい。」
私の体を抱え上げて、正面で向かい合う。
さっき落としたスラックスのポケットから包みをとって、ビッと破る。
私はそれをじっと見る。
もう、戻れない。
戻りようのないすごいことを散々してきたのに、彼のモノを受け入れるかどうかっていうのは、この関係を考える最後の選択肢だ。
でも、彼も、私も、引き返すという選択肢は持ってない。
「いい?」
「もう。そんなこと聞かないでよ。」
「なんか、俺、初めての時みたいにドキドキしてる。」
「わたしもどうしよ。緊張してる気がする。」
「優しくしてあげられないかも。」
「高宮さんがあたしに優しいなんて、こと、ありましたっけ?」
「確かに。」
ゆっくりと身体を倒して、抱きあう。
チュッと、
前髪を上げたおでこ、ほお、こめかみ、耳、首にキスをする。
全身が気持ちいいって言ってる。
「いくよ。」
クチュっ、
先っぽが待ちきれなくなってる入り口を擦り、その先に進む。
「あ、あ、あはぁ…」
ゆっくり彼のが挿入ってくる。
あっつい。
すごくゆっくり。
少しずつ味わうように、ゆっくり。
「くっ…」
苦しいのか、彼の顔が歪む。
「一気にきて、いい、ですよっ!」
「やだよ、
お前と、初めて繋がるんだから、ゆっくり覚えておきたいんだ。もったいないだろ。」
なにそれ。
私なんかに言う言葉じゃない
私のことが好きだって錯覚しちゃうじゃない。
大事にしないで。ひどくしていいから。
そんなん、泣きそうなこと言わないで。
キュッ
体が勝手にナカを締める。
「あっ!もう。きもちい、、」
熱い彼の形を確かめるように、私の体が求める。
「うっ!おっ、まえなぁ。急にしめんな!」
「だめっ、むりっ。カラダ全部きもちくて、無理だよっ、、早く、全部、ちょうだい?」
「せっかくっ、優しくしようとしてんのに、ふざけんなっ…
後で後悔しても知らないからな。」
ズン…ッ
「クッ…」
「ああああああっっ!!!!!」
いきなり奥を貫かれる感覚。
想像していたよりをずっとずっと快感がヤバイ。
「もうちょいっ!」
「えっ?」
グッっ!!
腰を持ちあげられて、さらに突き上げられる。
まだ入るの?
子宮口にまで入ってるのかってくらいの圧迫感。
「はあっ!あっ、くるし、っ。」
「全部入った。
はあーっ。やべー、ちょー気持ちいい。ごめ。しばらくこのままいさせて。」
奥深くまで彼のが挿入ったまま、ギュッと抱き合う。
圧迫感も快感に変わり、彼の熱やカタチを感じる。
耳元で感じるのはお互いの吐息。
背中に回した手で感じる彼の肩甲骨。
後ろ姿も好きだったなー。って、
そう思い出した。
「どうした?
痛い?無理してない?」
そう、彼が私の顔を見る。
やだ。
正直今、あなたの顔なんて見たら気持ちが溢れ出してしまいそうなのに。
「ううん?大丈夫、です。なんで…?」
「だって、おまえ、泣いてるから。」
そう言いながら指で目元を拭う彼。
そっか。知らずに溢れちゃってたんだね。
そりゃそうかも。こんな幸福感に包まれてる。
望んでは、いけないのに。
「なぎさ…」
耳元でちっさく聞こえた私の名前…
あなたから紡がれるはずのない、3文字。
うそ、うそ、
「ずっと、そう呼んでみたかったんだ。」
ちょっと寂しそうな困ったような笑顔で彼が言った。
気持ちがキャパオーバー、
勝手に両眼から涙が溢れ出て、ギュウうううううっと、私のナカも彼を締めつける。
ズクンッと、中で膨張する、彼のモノ。
「ぅぁッ…勘弁して、煽んないでよ。余裕ないんだわ。
…ごめん、動くよ!」
ゆるりと少しずつ抜けていって、ギリギリのところで、
ジュチュン!最奥まで突く。
「ひゃああっ!やああああっ!」
そのまま、
何度も、
何度も、
繰り返される律動。
その度にポタポタと、彼の汗がカラダに落ち、それも嬉しいと思うのは女の性だろうか。
奥を突かれるたびに、脳みそが溶けそうなくらい、カラダに電気がはしる。
何も考えられなくて、ただ与えられる快感に、酔う。
「は、っ、出る…ッ!」
耳元で吐息混じりの彼の声が漏れる。
私の腰を掴んで、欲望のままに、動きが一際激しくなって、
思い切り最後、腰を打ちつける。
そして、
ビュルルルルルルルルッ
薄い膜越しに吐き出される欲望。
彼のモノがビクビクしてるのをナカで感じる。
「はあっ、
やっば、すげー出た…なにこれ、すっげー気持ちいい…」
そのまま私に覆いかぶさり、体を抱きしめる。
お互いの少し早い呼吸を、お互いの耳元で感じる。
「ごめん、俺、早かった、カッコわり。」
「…高宮さんは、ずっと、ずっとカッコいいですよ。すっごく、気持ちよくて、わたしも、ずっと、欲しくて…
ほんとは、高宮さんとの初めて、ナカに欲しかった。望んじゃだめ、なのに…」
コイツ、何言った?
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