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第六話
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家を出てわずか3分、ちょっとした坂を下ると、そこには商店街がある。
「いらっしゃいいらっしゃい!今日は槍ヤドカリが安いよぉ!」
「今日は珍しいルビーイチゴが入ったよ!さあ財布がパンパンのそこのあなたこっちに来な!」
武器や食べ物、たまに魔法の本が売っていたりするこの市場は狭いものの、人々の活気は大都市にも負けない程大きかった。
「よぉリグレット!相変わらず不健康そうなお前にはこれを売ってやる!金貨五枚だ!」
「おはようプリズさん、そんなにいいものは貴族にでも売ってくれ」
僕は押し付けられる商品を避けながら挨拶をし、僕は目的の肉屋に辿り着いた。
「おっ、リグレットじゃん!今日はどうした?」
大きな声で客寄せをしているこちらの綺麗な女性はホープ、肉屋の大将の娘で、今年で僕と同じ17歳だ。
実は恥ずかしながら、僕はこのホープとお付き合いしているのである。
先に告白したのは僕だ、男みたいな口調で誰も近寄らなかったが、自分は自然と好きになっていたらしい。
そんな訳で二年ぐらい前に付き合うことになったのだが・・・・・・・。
「今日は暇だからデートでもするか?」
「ちょ!?」
この通り、周りに人がいようがいかつい父親がいようがお構いなしなのである、まぁそこが好きなのだが。
(人がいるからやめてよ、それにほら、君のお父さんもいるし・・・・・)
「ん?そんな事か?孫の顔が見れるって大喜びだったけど」
「気が早すぎですよお父さん!」
思わずのけ反る、色々と突っ込みたいところだが、まずは目的の品を買わなければ。
「っとまぁ、そんな甘い話はまた今度!ベーコンを一切れ貰いたいんだけど、いくらかな?」
「えっとな、通常なら金貨五枚、抱けばタダ!」
「うん、一番小さい奴を銅貨五枚で」
心底つまらなそうな顔で銅貨を受け取ったホープ、天井に吊るしてあるベーコンを雑に渡してきた。
「なんだよ~、遅かれ早かれヤる仲だろ?さっさとヤろうぜ?」
「いやいや、まだ僕子どもだし」
「・・・・・・・20歳以下は子供、か、まだ忘れらんねぇか、元の世界の事」
ホープの言葉が突き刺さる、元からお構いなしに行ってくる奴だが、今回は痛い。
僕は貰ったベーコンをバックに入れて、小さな声で言った。
「ごめん、まだ忘れられないや」
「・・・・・・ま、お前んとこの爺さんに報告もしてないんじゃ、気が早いよな」
頷き、ホープは笑った。
「また来いよ、アタシはここにいるからさ」
「・・・・・ありがとう」
「いいよいいよ、さあほら!後ろがつっかえてるからさっさと行く!」
僕はニッコリ笑って、自分の大好きな彼女に手を振りながら背を向けた。
大事に育てた小さな芽が、運命という炎に踏み潰されることも知らずに。
「いらっしゃいいらっしゃい!今日は槍ヤドカリが安いよぉ!」
「今日は珍しいルビーイチゴが入ったよ!さあ財布がパンパンのそこのあなたこっちに来な!」
武器や食べ物、たまに魔法の本が売っていたりするこの市場は狭いものの、人々の活気は大都市にも負けない程大きかった。
「よぉリグレット!相変わらず不健康そうなお前にはこれを売ってやる!金貨五枚だ!」
「おはようプリズさん、そんなにいいものは貴族にでも売ってくれ」
僕は押し付けられる商品を避けながら挨拶をし、僕は目的の肉屋に辿り着いた。
「おっ、リグレットじゃん!今日はどうした?」
大きな声で客寄せをしているこちらの綺麗な女性はホープ、肉屋の大将の娘で、今年で僕と同じ17歳だ。
実は恥ずかしながら、僕はこのホープとお付き合いしているのである。
先に告白したのは僕だ、男みたいな口調で誰も近寄らなかったが、自分は自然と好きになっていたらしい。
そんな訳で二年ぐらい前に付き合うことになったのだが・・・・・・・。
「今日は暇だからデートでもするか?」
「ちょ!?」
この通り、周りに人がいようがいかつい父親がいようがお構いなしなのである、まぁそこが好きなのだが。
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「ん?そんな事か?孫の顔が見れるって大喜びだったけど」
「気が早すぎですよお父さん!」
思わずのけ反る、色々と突っ込みたいところだが、まずは目的の品を買わなければ。
「っとまぁ、そんな甘い話はまた今度!ベーコンを一切れ貰いたいんだけど、いくらかな?」
「えっとな、通常なら金貨五枚、抱けばタダ!」
「うん、一番小さい奴を銅貨五枚で」
心底つまらなそうな顔で銅貨を受け取ったホープ、天井に吊るしてあるベーコンを雑に渡してきた。
「なんだよ~、遅かれ早かれヤる仲だろ?さっさとヤろうぜ?」
「いやいや、まだ僕子どもだし」
「・・・・・・・20歳以下は子供、か、まだ忘れらんねぇか、元の世界の事」
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「・・・・・・ま、お前んとこの爺さんに報告もしてないんじゃ、気が早いよな」
頷き、ホープは笑った。
「また来いよ、アタシはここにいるからさ」
「・・・・・ありがとう」
「いいよいいよ、さあほら!後ろがつっかえてるからさっさと行く!」
僕はニッコリ笑って、自分の大好きな彼女に手を振りながら背を向けた。
大事に育てた小さな芽が、運命という炎に踏み潰されることも知らずに。
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