昼休みの図書室

夜碧ひな

文字の大きさ
上 下
13 / 17

〜10/19(月)〜 #11

しおりを挟む
PM,13:10
【図書室】

>ガラガラ

「裕人くん。」
「調子はど?」
「順調順調。そっちはどう?進んでる?」
「なんとかな。」
「なら良かった。」
「でも最近あいつがうるさくて...」
「あいつって私のことかな?」
「うわぁ!ビックリシタァ!」
「姫野さん。」
「相席失礼しまーす。」
「他の席空いてるだろ何でここなんだよ。」
「じゃあ裕人もここじゃなくて良くない?」
「あ...」

意外とドジなんだな裕人くん。。

「ってかさ、裕人と坂本さんがキスしたことあるって聞いたんだけどほんと?」
「え、、」
「それどこ情報だよ。」
「先生に聞かれたんだよね。どうなのかって。」
「そんなことなんで優菜に聞いたんだよ。」
「私と裕人が付き合ってると思ったんだって~」
「!?」
「なるほど。お前が俺にベタベタしてたからか。」
「!?」
「ベタベタはしてないでしょ。盛りすぎ。」
「俺からしたらベタベタしてるように感じんの。」
「あっそ。で、どうなの?」
「ありえねぇよ。」
「....」
「じゃあ先生の勘違いってこと?」
「そうじゃん?それか誰かと見間違えたか。」
「ふーん。」

PM,16:20
【屋上】

「先来てたんだ。」
「いつもでしょ。」
「まぁ確かに。」
「ねぇ、ちょっとおかしなこと聞いてもいい?」
「どっかのプリンセスの映画のセリフにあったような気がする。」
「裕人くんにとって、私ってどういう存在?」
「どういうって、そりゃ大切な親友だと思ってるけど?」
「ほんとに?」
「うん。けど、何で?」
「昼休み、何でキスしたこと姫野さんに隠したの?」
「え?いや、シンプルに恥ずいだろ。それに怜奈も嫌かと思って。」
「ふーん。」
「何だよ。」
「私仮にも女の子なんだよ?」
「仮じゃなくても女子だと思うけど。。」
「乙女心ってもんがあんたにはないんか?」
「純度100%男子で構成されてますが?」
「私ね、キスもハグも告白も全部全部嬉しかった。初めての体験で初めての想いで。でも、なんか全部嘘、ていうか。」
「え?」
「だから!その、何でわざわざ隠す必要があったの!別に隠さなくなって。。」
「だから恥ずいだろって!」
「だからそうじゃなくて...!」
「はぁ。。あのさ。」
「何よ...?」
「ほんっっとに面倒臭い。」
「面倒臭い。め、面倒臭い!?はぁ!?何それ!そんなこと、言う!?」
「俺はただただ恥ずかったし、優菜にそんなこと言ったらまたこの間みたいなことが起きるかもきるかもしれないだろ?」
「た、確かに...」
「それに!2人だけの空間だったからキスしたんであって、誰がいても誰とでもするわけじゃない!
あと、お前のことがどうでも良くなることはない。もう絶対に。見捨てないし、置いてかない。」
「うん。。」
「忘れてないだろうけど、友人関係も恋愛関係も不得意分野なんだから!俺に乙女心を求めるな。。」
「出たよ。無茶苦茶理論。」
「無茶苦茶でも理論でもないだろ。」
「私が無茶苦茶だと思ったらそれは無茶苦茶なんだよ。」
「それこそほんとの無茶苦茶理論だよ。」
「ふっ!w確かにw
私も裕人くん色に染まっていってるのかな?」
「こんなめんどいのが2人もいたら大変だよ。」
「....ごめんね。勝手に価値観押し付けて。」
「もういいよ、そのことは。俺の罪より何倍も軽い。」
「優しいね。じゃあその優しさを利用して今日一緒に帰ってもらおうかな。」
「随分と素直に言うんだな。」
「そこが取り柄だよ。」

PM,16:50

「高校はどこいくの?」
「怜奈と同じとこ。」
「え?」
「そこを目指して勉強してる。到底無理だろうけど。」
「もしかして、、私と一緒がいいなんてことは...?」
「あるよ。」
「え、!?」
「って言ったらどうすんだよ。」
「なーんだ。つまんないのー。」
「それぐらいの感覚で勉強しなきゃいい高校どころか軽い高校にも入れねぇ。」
「確かに。」
「そこは否定をするところ。」
「お世辞にも余裕で入れるとは言えない。」
「まぁ実際そうだけどさ。」

「分かれ道に着いちゃったね。」
「送ってこうか?」
「あれ?女子扱いしてくれるんだ?」
「普段してないみたいに、、してないか。」
「大丈夫。暗いから早く帰って。私も急いで帰るから。」
「わかった。じゃあ気をつけてな。」
「うん。裕人くんもね。」
「ああ。じゃあな。」
「うん。」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

春を売る少年

凪司工房
現代文学
少年は男娼をして生計を立てていた。ある時、彼を買った紳士は少年に服と住処を与え、自分の屋敷に住まわせる。 何故そんなことをしたのか? 一体彼が買った「少年の春」とは何なのか? 疑問を抱いたまま日々を過ごし、やがて彼はある回答に至るのだが。 これは少年たちの春を巡る大人のファンタジー作品。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

桟田譲児とその家族

ミダ ワタル
ライト文芸
「孤独を愛し淫することがないように」それが少年に母親が遺した言葉だった。 幸福の記憶に捉われ少年は少女への情念に迷いだす。 全7話完結。 ※性描写のある回は*がついています。

ウェブ小説家見習いの第117回医師国家試験受験記録

輪島ライ
エッセイ・ノンフィクション
ウェブ小説家見習いの現役医学生が第117回医師国家試験に合格するまでの体験記です。 ※このエッセイは「小説家になろう」「アルファポリス」「カクヨム」「エブリスタ」に投稿しています。 ※このエッセイの内容は一人の医師国家試験受験生の受験記録に過ぎません。今後国試を受験する医学生の参考になれば幸いですが実際に自分自身の勉強法に取り入れるかはよく考えて決めてください。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

処理中です...