暗い夜を見つめながら今日も生きる意味を探している。

夜碧ひな

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「好き」
放った言葉は君に届いたのか分からない。
そのまま一瞬にして消えた。
「え?」
鈍い反応がスマホから聞こえる。
彼女は戸惑っているようだった。

「好きって、どういう。。」
きっと10秒もなかった。
でも俺にはその沈黙が10秒よりも長く重く感じた。
「ごめん、嘘。」
「え?」
「エイプリルフールじゃん?だから。」
いい反応をしてもらえなかったからって逃げた。
それは男としてどうなんだ。
自分で思った。
でもこれでいい。希望は薄かった。ただ自分の思いを伝えてみたいと思っただけだから。
「なんだ!!びっくりしたぁ、、
脅かさないでくんない?もう。。」
彼女の声は弾んでいた。きっとほんとに嘘だと思ったんだろう。
でもこの関係が続くなら、それでいい。


                               ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「好き」
その言葉が自分の耳に届いた時、今までにない緊張と高揚感を覚えた。
少しウキウキしながらその言葉に繋ぐように私は答えた。
「え?
好きって、どういう。。?」
その後、10秒足らずの沈黙が流れた。
何があったのかわからず、ただ待つ時間は長く感じた。
「ごめん、嘘。」
この数秒間で2度も耳を疑うことは初めてだ。
「え?」
私は焦るように、言葉を放った。
「エイプリルフールじゃん?だから。」
エイプリルフールか。そうか、だからか。
どうしてもそのトーンが嘘をついているように聞こえなくて。私はベットに横になって、
「なんだ!!!びっくりしたぁ。
脅かさないでくんない...!?もう。。」
自分の感情を見透かされないようになるべく元気に声を張った。
好きと言われて嘘と言われる。上げて落とされる惨めな女。私は一体、何をしているのだろうか。
日付が変わったのもついさっきのことだ。
泣きそうになる自分を堪えて、前向きに考えることにした。
この関係が続くなら、それでいい。

4/2,AM.0:12
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