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シナリオ
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「あぁー面白かった!!
ねぇ、この放課後の図書館って最後どうなるの??」
「読者が結末を聞くなんて、もう読みたくないと言ってるのと同じことだよ。」
「そ、そうだよね、ごめん。」
「もしかして、本当に読みたくなくなったの??」
「ううん!!そんなことない!
できることなら、読み続けたい。
ねぇ、暖。私の物語は、どこまでいったんだっけ。」
「病院に入って、僕と再開したところ。
そこまでを書いて、今は小説の方に専念してる。」
「そっか。
暖、!もし億劫じゃなかったらさ、
再開の後も書いてくれないかな。」
「いいけど、、
どうして??」
「ちゃんと、文章で読んでおきたいなって。
暖の言葉で。」
『彼女は、記憶力が低下している。
最悪の場合、半年持たない可能性がある。』
「明李音。。!」
「なんでもない。目にゴミが入っちゃって。。」
僕は咄嗟に彼女を抱きしめた。
僕の背中に小さく力強い感触を覚えた。
「いつでも、なんでも書くから。
何回だって思い出せるように。何回だって知れるように。」
「私は、忘れたくない。自分のことも、家族のことも、暖のことも。思い出も、幸せも、全部。忘れたくないよ。。
暖、、」
「全部書く。全部伝える。
明李音は、ちゃんと生きてるよ。思い出だって、みんな覚えてる。無くなったりなんか、絶対しないから。」
「大好きだったことが、大好きだったものが、、
私の中から、、消えちゃう、、」
「消えないよ。!絶対消えない。
ちゃんと残ってるから。大丈夫だから。」
明李音は今まで抱えていた死への恐怖が、一気に押し寄せて来ているようだった。
あぁーあ。
いくら小説を書いたって、彼女を元気づけられる言葉が浮かんでこないようじゃ、なんのためにもならない。
ねぇ、この放課後の図書館って最後どうなるの??」
「読者が結末を聞くなんて、もう読みたくないと言ってるのと同じことだよ。」
「そ、そうだよね、ごめん。」
「もしかして、本当に読みたくなくなったの??」
「ううん!!そんなことない!
できることなら、読み続けたい。
ねぇ、暖。私の物語は、どこまでいったんだっけ。」
「病院に入って、僕と再開したところ。
そこまでを書いて、今は小説の方に専念してる。」
「そっか。
暖、!もし億劫じゃなかったらさ、
再開の後も書いてくれないかな。」
「いいけど、、
どうして??」
「ちゃんと、文章で読んでおきたいなって。
暖の言葉で。」
『彼女は、記憶力が低下している。
最悪の場合、半年持たない可能性がある。』
「明李音。。!」
「なんでもない。目にゴミが入っちゃって。。」
僕は咄嗟に彼女を抱きしめた。
僕の背中に小さく力強い感触を覚えた。
「いつでも、なんでも書くから。
何回だって思い出せるように。何回だって知れるように。」
「私は、忘れたくない。自分のことも、家族のことも、暖のことも。思い出も、幸せも、全部。忘れたくないよ。。
暖、、」
「全部書く。全部伝える。
明李音は、ちゃんと生きてるよ。思い出だって、みんな覚えてる。無くなったりなんか、絶対しないから。」
「大好きだったことが、大好きだったものが、、
私の中から、、消えちゃう、、」
「消えないよ。!絶対消えない。
ちゃんと残ってるから。大丈夫だから。」
明李音は今まで抱えていた死への恐怖が、一気に押し寄せて来ているようだった。
あぁーあ。
いくら小説を書いたって、彼女を元気づけられる言葉が浮かんでこないようじゃ、なんのためにもならない。
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