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第1章

〜真実〜 #5

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【教室】

「バン!」
「ババン!」
「えっとー、、
バババン!」
「自分たちで効果音つけるの流行っとんのか。
あと日向は無理しなくていいから。」
「すいません。ボケは慣れないもんで。。」
「まぁ、今回はいいよ。次頑張っていこう。」
「はい!」
「ちゃんとボケれてるのでだいじょぶでーす。本題行かせてくださーい。」
「どぞ。」
「気になる。」
「気になるなる。」
「気になるなるなる。」
「数秒でボケを習得した君はすごいと思うよ。うん。
っで!結果ですが!
単刀直入に言うと、、
先輩は昨日のうちらの作戦会議を廊下でたまたま聞いていたそうです。」
「え!?」
「じゃあ、その時日向が男の子だってことを初めて知ったってこと?」
「そういうこと、、
大失態...」
「それで?先輩はなんか言ってた?」
『今日の放課後、駅前のカフェに来て欲しいって。
もう一度会いたいって。』
「そっか。
んで、なんで耳打ち?」
「日向だけに伝えて欲しいって言ってたから。」
「2人とも耳打ちに耳をすましてよーく聞いてたけどね。」
「え。」
「駅前のカフェかー!」
「せんぱいのおるとこそこかぁー!」
「今日2人息ぴったりだね。いつもだけど、、
何時って?」
「5時。」
「もう堂々と言うようになったね。」
「5時かァー!」
「ファイブオクロックかぁー!」
「英語にした意味。。」
「あんたらは来ちゃダメだよ!
日向と先輩とうちの3人の空間なんだから!」
「愛梨菜もダメだよ。」
「えぇ~!ぴえん。。」
「あのー、前から思ってたんだけど、現実世界でしかも口に出してぴえんって言うのやめた方がいいよ?
すっごい痛い。」
「うんうん。」
「うんうん。」
「ぴえん...」
「〈学ばぬ女!!!〉」

【カフェ】
PM,4:50

「んで、
ほんとに君らが来るとは聞いてないよ?」
「そりゃそうだろ。言ってねぇもん。」
「そうたくん?1回殴られてみる?」
「じょ、冗談だろうがよぉ…ね?」
「こう見ると日向、男子って感じするよね。」
「颯太も割と女子っぽかったり…」
「お姉ちゃん方も女やから言うて容赦せんからな。」
「はいぃ!」
「この数時間でヤンキーまでなれるようになった日向をうちは褒めてあげたいよ。ってか方言適当でしょ。」
「って時間!変なことしないでよ!?」
「大丈夫。別の席で聞いてるだけだから!」
「余計なことはしないと思う!まぁ努力する!」
「全部すっぽんぽんで行ってこい!」
「どんどん言ってること酷くなってってるし、、
すっぽんぽんは意味変わってくるし。。
じゃあ、行くからね?」
「うん!頑張って!」
「ファイト!」
「おーりゃーりゃー!!」
「なんて?」
「大丈夫。無視して?」
「未確認野郎は捕まえておくから早く!」
「あ、はーい。」

『世界観どうなってんだ。』


「あ、お、お待たせしました。」
「あ、君が。」
「改めまして、有川日向です。」
「どうも、朝日滉太です。
あぁ、座って!」
「あ、失礼します。」
「い、イケメンだね。そりゃ、女の子でも可愛いわけだ。。」
「あ、ありがとうございます。」
「なんか飲む?コーヒーでいい?」
「あ、はい。すいません。」

「なんか、、変な感じ。声や仕草はそのまま日向ちゃんなのに、見た目は男子って、違和感。。」
「その事で、、
騙していて、すいませんでした!」
「騙すなんてそんな!君は最初に男子だって俺に言ってた。なのに、俺が強要して君を、、本当にごめん。傷つけたよね...」
「傷つけたなんてそんなことないです!その気にさせてしまった僕がいけないんです。ちゃんとお誘いも告白も、お断りしておけば、、こんなことには。。」
「...........」
「...........」
「ねえ、、」
「は、はい。」
「俺とデートしてる時、どうだった?」
「え?」
「も、もちろん、気は遣わないくていい。本音を聞きたい。
ただ、お、俺は楽しそうにしてくれてると思ってた。けど、その笑顔も全部嘘だったのかなって。。」
「本音で、、いいんですか?」
「うん...」
「僕は、、
楽しかったです。」
「え?」
「女の子としても男の子としても、すごく楽しかったです。まるで、本当に自分が女子なんじゃないかって思うくらい、楽しくて、嬉しくて、かけがえのない時間です。」
「ほんとに?」
「はい。」
「でも、嫌だって思わなかったの?」
「やっぱり、、最初は抵抗ありましたけど、でも、、
私、そのデートが楽しみなくらい、その時が、時間が、幸せでした。
もしかして、本気で先輩のこと好きなのかもしれないって、そう考えるようになって。」
「日向ちゃん。。」
「でも、私は、、男です。
姿かたちを変えたところで、女子にはなれません。
先輩を振り回すようなことをして、ほんとにすいませんでした。」
「........」
「........」
「あ、あの、、て、提案です。」
「え、?は、はい。。」
「もう1度、俺と付き合ってくれませんか?」
「え...!?」
「無理を承知でお願いする。僕らはホモでもゲイでもないし、そういった性癖もない。
あ、あったらごめん。」
「あ、ないです。。
お気になさらず。。」
「あ、うん。だから、これがいい選択だと俺も思わない。けど、まだ君と、思い出を作りたい。男子でも女子でも関係ない。好きな格好をしてくれて構わない。
だからもう1度、俺と付き合ってくれませんか。」
「.....
はい、!よろしくお願いします!」
「ほんとに...?
今のは、自分の気持ち?」
「はい!もちろんです!」
「うん、ありがとう...!」



《別の席》



「なんか2人とも初対面みたい。」
「初対面みたいなもんだろ。初めて化けの皮を脱いだんだ。」
「言い方あるでしょ。」

「あ、日向謝った!」
「素直だね~」
「騙してたって思ったんでしょ。
で、なんで綾芽は2人の会話が聞こえるの?」
「盗聴器、、、だよ?」
「お、お前、、まさか!」
「すぐ寸劇始めないの。本当は?」
「メガホン。」
「超アナログ...」

「日向、、」
「なんて?」
「先輩との時間はかけがえのないものだって。」
「嫌じゃなかったんだ...」
「ふーん。」

「え!?」
「なに?」
「も、もう一度付き合おうって...」
「え?先輩、何を考えて、、」
「はぁー!!付き合った。」
「はぁ!?」
「日向?なんで、、
って、綾芽?こ、興奮しないで?」
「げ、ゲイの、今度こそホントのゲイカップル爆誕だぁー!」
「しっ!聞こえるでしょ!」
「あいつは何を考えてんだか。
いいや、俺帰る。」
「え?なんでよ!」
「お前らも早めに帰った方がいいぞ。
突き止めるのは明日だ。じゃなっ!」
「ちょ、颯太!
なんか変じゃない?」
「ふんふんふんふん!!」
「あぁー、ダメだこりゃ。」
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