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病み上がり

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病み上がりは油断できない。
また発症したらタダじゃ済まない。
また苦しむことになる。
だから安静にしていなければならない。

私はベットに横になって天井を見上げていた。
視線をずらせば、徐々に沈んでいく太陽の光が窓から入ってくる。
その明かりに照らされて、電気をつけなくても少しだけ明るいこの部屋は、とても雰囲気が良かった。

そして何より、エモかった。
自分は誰かの脇役でしかない。
そんなの100も承知だ。
だが、今日だけは、今だけは、主人公でいたい。
そんな気持ちになった。

徐々に暗くなっていく空。それと比例して部屋の中も暗くなっていく。

自分の好きな曲を聴きながら、ただゆっくりと過ぎる時間を過ごした。
この長い時間もいつか終わる。
この長い人生もいつか終わる。

さぁ、明日もゆっくりと、生きてみようか。
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