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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…

第414話 男子クラス替え

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体育祭が終わって翌週、月曜の登校風景はある種異様であった。
多くの女子生徒が腕や足に包帯を巻き、笑顔で談笑しながらの登校。通勤途中のお姉さま方がビクッとしてますから。そのテンションはもう少し落とされた方がよろしいのではないでしょうか?
まぁ、あれだけの事があって誰もトラウマになっていないって言うのならいいのですが、・・・いいんだよな?いいと言う事にしておきましょう。
とにかく体育祭は終わったのでクラス替えですね。俺の万年Gクラス入りは確定として小山君がどのクラスに成るのかが注目されるところですが。

「今回の男子生徒の投票ですが、今週末に行われる事になりました。つきましてはクラス替えが来週の月曜日に行われますので、男子生徒の二人は心に留めておいてください。」
クラス担任の橋本先生によると、通常は体育祭の後に人気投票を行い、その得票数によって順位を付けクラスの配属が決定するとの事。ただし今回は混乱のため投票自体が実施できず、女子生徒及び外部協力生の気持ちが落ち着く今週末に投票を行う様にしたとの事であった。
いや、橋本先生?説明はありがたいんですが、俺の方をじっと見ながら話しをするのはどうかと。あの、ちゃんと反省はしていますんで。少しは自重しろ?もちろんでございます、はい。
でもクラス替えか~、小山君が上位クラスに上がるのは確実だよな~。男子生徒学年対抗リレー、彼目茶苦茶声援貰ってたし。あの調子じゃFクラスは確実なんじゃないだろうか。

小山君、来週になったらお別れだね、短い間だったけど楽しかったよ、ありがとう。

「あぁ、佐々木君。この二カ月本当に世話になったね、俺の方こそありがとう。でも君の方こそ上位クラスに行くんじゃないの?朝のマイクパフォーマンスもそうだけど、エキシビジョンレースであれだけ活躍したんだから。」

そう言いキラキラした目で俺の事を見詰める小山君。う~ん、君もあのレースにやられちゃった口なのね。
お褒め頂いた事は嬉しいけど、多分それって無理だと思うよ。基本俺とSakiを同一人物って認識している人間が少ないんだよね。それに知っててもなぜかSakiと俺は別って認識になっちゃうみたい。今は体育祭直後で興奮しているからいいけど、週末辺りの冷静な頭じゃまず無理だと思うよ。
悲しきかな認識阻害問題。のっぺり佐々木の活動の中で少しでも改善しようとはしたんですけどね、世間の壁は厚かったようです。

昼休み、別れを惜しむかのように小山君に群がるクラスメートたち。
”行かないで、寂しいよ、応援してるから頑張って。”彼女たちの声に丁寧に答える小山君。前世の某アイドル事務所のジュニアと呼ばれるデビュー前なのに全国ツアーをやっちゃう不思議な子たちを応援するファンってこんな感じだったのかな~っと、妙な感心をする佐々木君。
君たち前も言ったけど小山君は転校する訳じゃないんだから、いつでも会いに行けるんだからね?それはそれ、同じクラスじゃないってのが問題だと、そうですか。
梶原さんや、中等部出身の意見としてその辺ってどうなのよ?

「えっ、ここで私に振らないでよ。確かにクラスが違う男子と交流を持つのは難しいかな。やっぱりどのクラスでも縄張り意識みたいなものがあるから。クラスが変わっても仲良くしてますって話しはない事も無いんだけど、流石に大っぴらに相手の教室を訪れるのは敬遠されるわね。それこそひろし君の様に食堂のサロンや中庭なんかを利用するって方が問題がないんじゃないかな。」

だそうですよ、小山君。ひろし様を目指す君なら出来る、週に何回かでもいいんで中庭や食堂を利用するって事にして見たらいいんじゃない?

「そうか、みんなが望んでくれるならそれもいいかもね。俺も普段は学食を利用しているから、もしよかったら学食に会いに来てよ。それで問題があったらサロンを利用するなり考えればいいんじゃないかな。みんなそれでいいかい?」

「「「ありがとう小山君、ずっと応援するね♪」」」

こうして小山君は独自のファンクラブを手に入れるのでした。
凄いな小山君。(尊敬の眼差し)
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