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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…
第393話 手打ち
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五月も早いものでそろそろ中頃、中間考査の時期でございます。
テスト期間に入ると普通部活動が休みになったり致しますが、我が校は質実剛健実力主義、そんな甘い事は言いません。
”文句があるなら実力を示せ”、勉強が駄目なら運動で結果を出せ、シンプルでとても分かり易い校風でございます。
私、男子生徒なのでテストの成績等は本来関係ないのですが、佐久間中三人娘に小馬鹿にされるのが癪なので必死に取り組んでおります。
篠原の奴意外に頭いいでやんの、絶対お前には負けんからな!逃走王の集中力、舐めんなよ!?
そう言えば部活の方はどうしたのか?うん、それですけど本格的な大会参加等はせず、練習に参加させていただく形で陸上部に許可を頂きました。他の運動部からも偶には来いとオファーを頂いてますんで、そちらもおいおい参加するって形ですね。
そんで名目上スポーツ研究部って部活を作りましてね、そこから参加するって形を取らせて頂いたと言う訳です。
部活ですから当然部室が確保できますよね?空いてる部屋もありますし。(ニヤリ)
やったね康太君、新しい溜まり場確保だよ♪
学園側から許可を貰い、業者を装ってウチの連中で部室の清掃から内装まで整えさせていただきました。ブリと葛の葉結構使える、増山のおっちゃん流石です。ノエル安定の優秀振り。人数がいると仕事も捗る、すっかり快適空間になりましたとさ。
ただいま~。ノエル~、玄関にエライ高級車が停まってるんだけど、また変なの来てない?もう俺そっち方面お腹いっぱいなんだけど。
「お帰りなさいませ、Saki様。お客様は只今お母様が接客なさっておいでです。」
お客様ね~。これって俺も顔出さないといけない奴だよね、取り敢えず着替えてから顔出すってマミーには言っといて~。
俺はリビングをスルーし、自室に戻って着替える事にした。
階段を下りリビングへ向かう。そこには何時か見た事のある様なスリーピーススーツを着込んだ老執事と緩いガウンのような服を着込んだ女性、そしてくたびれた中年のおっさんが揃ってマイマザーに頭を下げていた。
『この度は、わが国が貴女様方に大変なご迷惑をお掛けした事、心よりお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。』
深々と頭を下げ、心からの謝罪を行う中年のおっさん。
「いや、その、まあ、うん。取り敢えずその頭を上げていただけないでしょうか?
私に対する謝罪は十分受け取りましたので、後は息子が帰って来てからと言う事で何卒・・・。」
珍しく狼狽するマミー、あなたにもそんな一面があったのね?
十五年来初めての体験に、”新しい発見っていつになってもあるもんだな”と変な感心をする俺なのでした。
『謝罪を受け取っていただけたこと、感謝いたします。しかして彼の御方にはどのような形で謝罪を行ったらいいものか、お力添えを頂けると大変うれしいのですが。』
おっさんは顔を上げマミーに交渉を持ちかけた。このおっさん見かけによらず老獪だな。こうした交渉事には慣れてるんだろうな~。
ことが自分の事である為いつまでも眺めている訳にもいかない。
仕方がなく俺も参加する事にした。
で、お母様、こちらどなた?
「って息子、返ってたなら返事くらいしたらどうなんだい。もう私は一杯一杯だったんだからな!!
こちらが誰かだって?お前見たら分かるだろう、ユーロッパ王国国王陛下であらせられるわよ。なんでそんな御方が我が家に来てるんだい、意味解らないわ。」
あぁ~、どこかで見た事があると思ったらあの時のね。どうもこんにちは。私は息子の佐々木大地と言います。そちらの女性は前に来られた方ですね?
本日はどう言ったご用件でお見えになられたのでしょうか?
俺は務めて笑顔で対応した。
おっさんと老執事は俺の突然の登場に驚きはしたがキョトンとした顔をしている。
一方ローブ姿の女性はみるみる顔を青ざめさせ、汗を垂らし始めた。
ふむ、この女性は俺の事を覚えているが残りの二人は分からないと。
俺は女性の背後に近づき背中を軽く”ぽんっ”と叩く。すると彼女の顔色はすぐに良くなり表情も穏やかなものへと変わっていった。
これでお話し出来ますね。
もう一度聞きます。本日はどの様なご用件でお見えになられたのでしょうか?
俺は再び三人の”お客様”に話しを促すのであった。
テスト期間に入ると普通部活動が休みになったり致しますが、我が校は質実剛健実力主義、そんな甘い事は言いません。
”文句があるなら実力を示せ”、勉強が駄目なら運動で結果を出せ、シンプルでとても分かり易い校風でございます。
私、男子生徒なのでテストの成績等は本来関係ないのですが、佐久間中三人娘に小馬鹿にされるのが癪なので必死に取り組んでおります。
篠原の奴意外に頭いいでやんの、絶対お前には負けんからな!逃走王の集中力、舐めんなよ!?
そう言えば部活の方はどうしたのか?うん、それですけど本格的な大会参加等はせず、練習に参加させていただく形で陸上部に許可を頂きました。他の運動部からも偶には来いとオファーを頂いてますんで、そちらもおいおい参加するって形ですね。
そんで名目上スポーツ研究部って部活を作りましてね、そこから参加するって形を取らせて頂いたと言う訳です。
部活ですから当然部室が確保できますよね?空いてる部屋もありますし。(ニヤリ)
やったね康太君、新しい溜まり場確保だよ♪
学園側から許可を貰い、業者を装ってウチの連中で部室の清掃から内装まで整えさせていただきました。ブリと葛の葉結構使える、増山のおっちゃん流石です。ノエル安定の優秀振り。人数がいると仕事も捗る、すっかり快適空間になりましたとさ。
ただいま~。ノエル~、玄関にエライ高級車が停まってるんだけど、また変なの来てない?もう俺そっち方面お腹いっぱいなんだけど。
「お帰りなさいませ、Saki様。お客様は只今お母様が接客なさっておいでです。」
お客様ね~。これって俺も顔出さないといけない奴だよね、取り敢えず着替えてから顔出すってマミーには言っといて~。
俺はリビングをスルーし、自室に戻って着替える事にした。
階段を下りリビングへ向かう。そこには何時か見た事のある様なスリーピーススーツを着込んだ老執事と緩いガウンのような服を着込んだ女性、そしてくたびれた中年のおっさんが揃ってマイマザーに頭を下げていた。
『この度は、わが国が貴女様方に大変なご迷惑をお掛けした事、心よりお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。』
深々と頭を下げ、心からの謝罪を行う中年のおっさん。
「いや、その、まあ、うん。取り敢えずその頭を上げていただけないでしょうか?
私に対する謝罪は十分受け取りましたので、後は息子が帰って来てからと言う事で何卒・・・。」
珍しく狼狽するマミー、あなたにもそんな一面があったのね?
十五年来初めての体験に、”新しい発見っていつになってもあるもんだな”と変な感心をする俺なのでした。
『謝罪を受け取っていただけたこと、感謝いたします。しかして彼の御方にはどのような形で謝罪を行ったらいいものか、お力添えを頂けると大変うれしいのですが。』
おっさんは顔を上げマミーに交渉を持ちかけた。このおっさん見かけによらず老獪だな。こうした交渉事には慣れてるんだろうな~。
ことが自分の事である為いつまでも眺めている訳にもいかない。
仕方がなく俺も参加する事にした。
で、お母様、こちらどなた?
「って息子、返ってたなら返事くらいしたらどうなんだい。もう私は一杯一杯だったんだからな!!
こちらが誰かだって?お前見たら分かるだろう、ユーロッパ王国国王陛下であらせられるわよ。なんでそんな御方が我が家に来てるんだい、意味解らないわ。」
あぁ~、どこかで見た事があると思ったらあの時のね。どうもこんにちは。私は息子の佐々木大地と言います。そちらの女性は前に来られた方ですね?
本日はどう言ったご用件でお見えになられたのでしょうか?
俺は務めて笑顔で対応した。
おっさんと老執事は俺の突然の登場に驚きはしたがキョトンとした顔をしている。
一方ローブ姿の女性はみるみる顔を青ざめさせ、汗を垂らし始めた。
ふむ、この女性は俺の事を覚えているが残りの二人は分からないと。
俺は女性の背後に近づき背中を軽く”ぽんっ”と叩く。すると彼女の顔色はすぐに良くなり表情も穏やかなものへと変わっていった。
これでお話し出来ますね。
もう一度聞きます。本日はどの様なご用件でお見えになられたのでしょうか?
俺は再び三人の”お客様”に話しを促すのであった。
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