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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…

第383話 蠢く小物 (3)

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ただいま~。ノエル~、マミーいる~?
玄関を開け開口一番マイマザーの事を尋ねる俺に訝しげな表情になるノエルさん。
このお方鋭いからな~、秘密なんて絶対バレバレなんだろうな~。

「お母様でしたら本日は事務所の方でお仕事をなさっておられるかと。御用でしたら御呼びいたしましょうか?」

いや、いいや。そこまで急ぎじゃないし、その代わり帰って来るときに出来たら北川さんも一緒に来てもらえると助かるかな?マミーにそう伝えておいて貰える?
取り敢えず着替えて来るね、その後でおやつ頂戴。

「畏まりました、そう手配させて頂きます。」

やっぱりこう言う時の”報・連・相”は大事だからね。勝手に動かず相談の上粛々と事を進めるべきでしょう。
俺は”正直面倒くさいです。”と言う気持ちを抑えつつ自室に戻るのでした。


で、これらを見て北川さんはどう思う?
俺は昼間あった事件を収めたスマホの映像を見せながら意見を聞いてみた。

「はい、正直な所さもありなんと言った所でしょうか。こちらの調査でもこれら男性保護法に明確に抵触する様な行為が長年行われ一部慣習化していたと言う事実が明らかになっています。特に悪質、はっきり言えば犯罪行為であるものに関してはすでに処分が行われていますが、学園内のモノに関しては下手に騒ぎにならない様に内偵を進めていたと言う所です。」

そう、それでそちらの目処はもう立ちそうかな?

「はい、政府担当者、男性保護観察局担当者とも話が付いています。何時でも行ける状態ですね。それとその際抜ける人員の埋め合わせですが、鬼龍院家の優秀な人間に行わせようかと。若のお陰で必要な再教育も順調に行えましたし、マネジメントの何たるかも叩き込みましたので。
今回は教職員も何名か引っ掛かりますのでいずれは新しい人材を募集する形にはなりますが、数年はこの体制で維持するしかないですね。」

ま、何事も行き成りって事は歪を生むからね、生徒に負担が掛からない様に気を付けて。後被害者には十分心のケアを行うようにしてくださいね。

「はい、そちらは十二分に。」

で、マミーに聞きたいんだけど、例の件、後任見つかった?

「あぁ、しっかしあいつも調べてみたらダメダメだったからね、後任人事は難航したよ。あの一族でまともなのはみんな地方に飛ばされてたから、その中で腐らずに頑張ってた奴に交渉して来て貰う事にしたよ。」

そう、なら良かった。なんやかんや言って血の結束ってのは強いから。下手な反発を生まない為には正当な血筋ってのは有効な手段だからね。

「アンタ若いのにそう言う所が老獪だってんだよ、普通気付かないからね。そんで正義振りかざして自滅する。あたしも何度か見て来たよ、そう言った奴。
アンタはそうはなりそうもないけどね。」

当たり前じゃん、俺リーダー風を吹かせたい訳じゃないんだもん。いまだに思うよ?何でこんな面倒な事しないといけないのかって。

「アハハハ、以前”リーダーに最適なのはリーダーになりたくない奴だ”とか言ってる仲間がいたけど、あんたを見てると正にその通りだと思うよ。ま、精々頑張るんだね。」

お母様、マジで止めて、冗談でもたちが悪すぎるから。

「「諦めた方がいいよ?」」

二人とも止めて、本気で止めて、助けて康太く~ん。
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