373 / 525
第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…
第369話 のっぺり、世間の常識を教わる (2)
しおりを挟む
いや~、常識の擦り合わせって大事だわ。まさか全国がこんな事になっていたとは、やっぱり桜町が異常だったんだろうな~。
上田さんに色々と"常識"を教わった後、"それじゃこうして男子と二人で食事をする事もなかったんだね、今日はありがとう♪(ニッコリ)"ってお礼を言ったら、"なっなっなっ、のっぺりの癖にー!"って顔を真っ赤にして怒って走って行ってしまった。
うん、多分俺が何かやっちまったんだろう。前世でも理不尽に怒られる事があったけど、気が付かない内に何かやってたに違いない。
あれだけ散々ぱら張り扇で叩かれれば俺でも学習します。
上田さん、何かごめんね。
独り食器を片付ける私、"やっぱりのっぺり顔の男じゃね"とか"あの子に同情するわ~。"とか止めていただけると助かります、かなり心に来るので。
佐久間中学校は優しかったんだな~と、今更ながら気が付くのっぺり佐々木君なのでありました。
「のっぺり、あんた上田ちゃんに何したの~!」
教室に戻れば開口一番俺を詰問する篠原たち。どうどう落ち着きたまえ、俺もここまでの道すがら俺の失態について考えて来たから。これ、言っても多分お前ら三人は理解出来ないから。俺ら佐久間中学出身者は全国からみたらかなり浮いた存在らしいぞ。
俺の説明に疑問符だらけになる三人。
それじゃ証明して見ようか。
俺はコンパクトを取り出しSaki様地味顔バージョンのメイクを施す。
大体佐久間中学に割といそうな顔くらいの感じにしてみたけどどうよ?
"おぉ~、いそういそう。"
のっぺりよりかはハッキリした面立ちだけどそこまで目力のある顔ではない、どちらかと言えば優しい感じ。フツメン顔って奴だね。
お前らさ、今の俺に試合頑張ってとか次の試合見に行っても良いかなとか言われたらどう思う?
「普通にありがとう、頑張るねって思うかな?」
顔を見合せ頷き合う三人。
そうだよね、普通そう思うよね、それが俺たち"佐久間中学出身者の普通"なんだよね~。
所で誰か試合とかある子とかいない?
「だったら柔道部の吉田さんが新人戦の代表者選考があるって言ってたけど?」
篠原の指差す先にいる女子生徒、彼女が吉田さんね。俺は吉田さんに笑顔で声を掛ける。
「吉田さん!」
突然の声掛けに驚いた顔の吉田さん。
吉田さん、今度新人戦の為の選考会があるんだって?柔道部は俺もこないだ見に行ったけどみんな実力者揃いだから大変だよね、代表に成れる様に頑張ってね♪(ニッコリ)
口を開いたまま固まる吉田さん。
お~い、吉田さ~ん、帰ってこ~い。
ね、あれが全国的に見た普通の反応らしいよ。
「イヤイヤイヤ、おかしいでしょ、普通に応援されただけだよね?佐々木君何も変な事してないよね!?」
すっかり動揺する三人、でもこれって現実なんですよ。
そりゃ彼女たちがこの学園を目指す訳だよ、だって夢の国じゃん。ただのイケメンじゃないからね?彼女たちからしたらスーパーイケメンパラダイスだから。
「それじゃさ、ビックジョーたちがやってた朝の挨拶運動なんてどうなっちゃうのよ、あれこそイケメンパラダイスじゃない!」
うん、それじゃ聞いて見よう。
俺はおもむろにスマホを取り出し、とある動画を再生させる。
はい、先ほどからこちらをご覧の皆さん、これはとある中学校の朝の光景なんですが、皆さんはこちらをご覧になってどう思われますか?
スマホの動画をじっと見詰めるクラスメート。
画面に映るは朝の挨拶運動に励むサッカー部の俺様イケメンたち。
「「「イヤイヤイヤ、あり得ないでしょ。何よこの夢の光景、羨まし過ぎるんですけど。」」」
それからは大変、佐久間中学の常識と全国の学校の常識との違いに大騒ぎ。
"不登校男子生徒がいない!?嘘でしょ。"とか"夏合宿でカップル爆誕!?ふざけるな!"とか。
そういえば、去年の秋に"カップルさん、いらっしゃい"って番組あったでしょ?スペシャルで学生カップルが出て惚気た奴。あれ、うちの学校。
「「「@&mtg>,ー25=―$\なやは%#〇!♭」」」
彼女たちには少々刺激が強過ぎた様です。
一人反省するのっぺり佐々木君なのでありました。
上田さんに色々と"常識"を教わった後、"それじゃこうして男子と二人で食事をする事もなかったんだね、今日はありがとう♪(ニッコリ)"ってお礼を言ったら、"なっなっなっ、のっぺりの癖にー!"って顔を真っ赤にして怒って走って行ってしまった。
うん、多分俺が何かやっちまったんだろう。前世でも理不尽に怒られる事があったけど、気が付かない内に何かやってたに違いない。
あれだけ散々ぱら張り扇で叩かれれば俺でも学習します。
上田さん、何かごめんね。
独り食器を片付ける私、"やっぱりのっぺり顔の男じゃね"とか"あの子に同情するわ~。"とか止めていただけると助かります、かなり心に来るので。
佐久間中学校は優しかったんだな~と、今更ながら気が付くのっぺり佐々木君なのでありました。
「のっぺり、あんた上田ちゃんに何したの~!」
教室に戻れば開口一番俺を詰問する篠原たち。どうどう落ち着きたまえ、俺もここまでの道すがら俺の失態について考えて来たから。これ、言っても多分お前ら三人は理解出来ないから。俺ら佐久間中学出身者は全国からみたらかなり浮いた存在らしいぞ。
俺の説明に疑問符だらけになる三人。
それじゃ証明して見ようか。
俺はコンパクトを取り出しSaki様地味顔バージョンのメイクを施す。
大体佐久間中学に割といそうな顔くらいの感じにしてみたけどどうよ?
"おぉ~、いそういそう。"
のっぺりよりかはハッキリした面立ちだけどそこまで目力のある顔ではない、どちらかと言えば優しい感じ。フツメン顔って奴だね。
お前らさ、今の俺に試合頑張ってとか次の試合見に行っても良いかなとか言われたらどう思う?
「普通にありがとう、頑張るねって思うかな?」
顔を見合せ頷き合う三人。
そうだよね、普通そう思うよね、それが俺たち"佐久間中学出身者の普通"なんだよね~。
所で誰か試合とかある子とかいない?
「だったら柔道部の吉田さんが新人戦の代表者選考があるって言ってたけど?」
篠原の指差す先にいる女子生徒、彼女が吉田さんね。俺は吉田さんに笑顔で声を掛ける。
「吉田さん!」
突然の声掛けに驚いた顔の吉田さん。
吉田さん、今度新人戦の為の選考会があるんだって?柔道部は俺もこないだ見に行ったけどみんな実力者揃いだから大変だよね、代表に成れる様に頑張ってね♪(ニッコリ)
口を開いたまま固まる吉田さん。
お~い、吉田さ~ん、帰ってこ~い。
ね、あれが全国的に見た普通の反応らしいよ。
「イヤイヤイヤ、おかしいでしょ、普通に応援されただけだよね?佐々木君何も変な事してないよね!?」
すっかり動揺する三人、でもこれって現実なんですよ。
そりゃ彼女たちがこの学園を目指す訳だよ、だって夢の国じゃん。ただのイケメンじゃないからね?彼女たちからしたらスーパーイケメンパラダイスだから。
「それじゃさ、ビックジョーたちがやってた朝の挨拶運動なんてどうなっちゃうのよ、あれこそイケメンパラダイスじゃない!」
うん、それじゃ聞いて見よう。
俺はおもむろにスマホを取り出し、とある動画を再生させる。
はい、先ほどからこちらをご覧の皆さん、これはとある中学校の朝の光景なんですが、皆さんはこちらをご覧になってどう思われますか?
スマホの動画をじっと見詰めるクラスメート。
画面に映るは朝の挨拶運動に励むサッカー部の俺様イケメンたち。
「「「イヤイヤイヤ、あり得ないでしょ。何よこの夢の光景、羨まし過ぎるんですけど。」」」
それからは大変、佐久間中学の常識と全国の学校の常識との違いに大騒ぎ。
"不登校男子生徒がいない!?嘘でしょ。"とか"夏合宿でカップル爆誕!?ふざけるな!"とか。
そういえば、去年の秋に"カップルさん、いらっしゃい"って番組あったでしょ?スペシャルで学生カップルが出て惚気た奴。あれ、うちの学校。
「「「@&mtg>,ー25=―$\なやは%#〇!♭」」」
彼女たちには少々刺激が強過ぎた様です。
一人反省するのっぺり佐々木君なのでありました。
1
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる