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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…
第356話 康太君と遊ぼう (2)
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痛かったよ~。康太君酷いじゃない、僕言われた通りにお披露目の挨拶しただけじゃない、なして張り扇くらわされるかな、理不尽過ぎる。
鼻の頭を摩りながら疲れた表情の康太君に尋ねる。本当に一体何が問題だって言うんだか。
「ごめん、親友に言っても分からないとは思うけど、これめちゃくちゃ怖いから。恐怖映像で閲覧注意の警告が必要なレベルだから。」
「佐々木様、これまでのご無礼平にお許しください。申し訳ございませんでした。」
えっ、二人とも止めて!?なにそれ、こっちの方が恐いんですけど。
まぁ、あの時はかなりイラっとしてたから思わず”支配者“モードで壇上に上がっちゃったんだよね。ほら、さっきの映像に仮面を付けたところを想像してみ、完全に支配者のそれでしょ?
再びタブレットで映像を確認する二人。おぉ~っと驚きの声、納得していただけた様です。
仮面を脱いだ支配者、この感じで行けるようですね。ドラマスタッフからの電話に怯える日々が終わりを告げた瞬間でした。(歓喜)
それでこの後の話だよね。
俺は紅茶を一口頂いてから話しの続きへ戻った。
あの後は体育館を出て校長室へ向かいました。向かったんですけどね、この学園広過ぎ。どこに何があるのかさっぱり分からないの。そんで校舎の中を彷徨ってたら風子さんに捕まりまして、風子さんてのは風紀委員長の風見屋鈴子先輩の事ね、俺彼女に捕まるのこれで三度目なんだよね。最初は本条まなみさんに頼まれてSaki様の格好で学園に撮影に来た時で、二回目が夏に学校説明会に来た時、そんで今回で三回目。
あの先輩凄いよね、Saki様だろうがのっぺりだろうが全く態度が変わらないの。しかもきちんと事情を聴いて確認までするんだから、もう風紀委員の鏡だよね。
そんで校長室まで連れて行って貰ったってどうしたの康太君?二人ともまたまた変な顔しちゃって。
「ねえ親友、聞き返して悪いんだけど風子さんって風見屋先輩の事だよね?あの風紀委員長の。」
ん?そうだよ。あの人、人が良すぎだよね。何時か悪い男に引っ掛からないか凄い心配。今回だって強引にレイン交換させられちゃうし、”いつでも連絡してきてね”って警戒心無さすぎでしょ。早い所洋一君にでも貰ってもらわないと、ダメ男に貢ぐ姿が幻視出来ちゃうわ、マジで。
”ねぇ志乃、風紀委員長の風見屋先輩って言ったら「鉄の女」とか「学園の秩序」とか言われているあの風見屋先輩の事だよね。”
”はい、どんな相手にも絶対に怯まない鋼の精神と噂の方です。一度学園の理事を解任に追い込んだことがある女傑です。”
”そんな相手を捕まえて風子さん呼びって、しかも相手からレイン交換させるって”
「「この無自覚女誑し」」
なによ行き成り!?失礼しちゃうわ。僕ちんは一生徒として尊敬すべき先輩の将来を心配してるだけじゃないの。(ぷんすか)
まぁそんなこんなで何とか校長室に行った訳ですよ。そしたらそこに朝方私を捕縛し通報した警備員二人と警備主任、マネジメント部の吉川と学園高等部校長の鬼龍院校長がいましてね、関係者勢揃いの中今回の件について話し合いが行われると思った訳です。普通はそうですよね?
でも流石は私立の名門、伝統ある桜泉学園高等部。
”今朝は大変だった見たいね。
ま、あなたもこの伝統ある桜泉学園の生徒になれたんだから、これは洗礼みたいなものね。
あなたもこの栄誉を失いたくはないでしょ?今後は大人しく我が校の名前に泥を塗らない様にしなさいね。”だって。
意味解らないでしょ?
原因の警備員はこっち見下してニヤニヤしてるし、警備主任は上司の前で委縮してるし、吉川はただオロオロしてるし、鬼龍院校長に至っては話しは終わりとばかりにシッシッって手を振る始末よ?
ブチ切れちゃいましてね、病院送りにしてやりました。
ティーカップの紅茶を一口。おしゃべりをするとどうしても口が乾きます。ついでに糖分補給とばかりにクッキーを一つ。本当に旨いなこれ、後で頼んでお土産にしてもらおうっと。
続きあるけど聞く?
”コクコク”
無言で首を振る二人。なんかすごい顔してるんだけど、こっちを信じられない物を見る様な目で見ないで欲しいな本当に。
ま、病院送りって言っても暴れたりした訳じゃないから、ちょっと威圧掛けただけだから体に別状はないからね。ただ全員をこのまま放置って訳にもいかないんで比較的ましな警備主任と吉川を叩き起こして後の事丸投げして帰りました。
でもこのまま有耶無耶って訳にもいかないじゃん?責任はきっちり取っていただかないと。で、校長がダメダメだったんで最高責任者の理事長の家に直談判に行った訳ですよ、その日のうちにね。
まあこの理事長、鬼龍院一華ってのがまた。
開口一番”話ってのはうちの政子を入院させたことへの詫びって事でいいんだよね?”だよ?
もう終わってるよねこの学園。
だもんで制圧しちゃいました、鬼龍院一族。トップがこれじゃ駄目でしょう、絶対中身もグズグズよ?
今うちのマミーと北川さんが中心になって膿出しの真っ最中、証拠集めなんかは増山のおっちゃんや葛の葉、ノエルなんかが中心にやってるかな。
簡単に途中経過聞いたけどま~酷かったから、完全に犯罪ってのも結構あったからね。理事会も半分くらいは刷新されるんじゃないかな、刑事処分に関しては政府と交渉中、ほら今ユーロッパ王国の王女様来てるじゃん、政府としてはこの時期あまりこういった醜聞は大っぴらにしたくないらしいんでね。
資産没収と強制療養って事で話しが着きそうって言ってた。
被害者の出てるものに関しては解任後に時機を見て別件で晒すらしいよ。
一華婆さんに関しては強制的に引退だね、後は調査次第かな。今分かってるのはこんな感じってどうした康太君、プルプル震えちゃって?
”僕が、僕たちがあれだけ調べても一切分からなかった学園の異変の元凶が・・・”
なにやらぶつくさ言いながら立ち上がる康太君。その横には自然と張り扇を手渡す如月さん。
「「この魔王が~~~~~!!」」
”ズッバーーーーーーン“
今、本日最大の一撃が放たれた。
悪は滅び去った、勇者の手により世界には平和が齎されたのであった。(合掌)
鼻の頭を摩りながら疲れた表情の康太君に尋ねる。本当に一体何が問題だって言うんだか。
「ごめん、親友に言っても分からないとは思うけど、これめちゃくちゃ怖いから。恐怖映像で閲覧注意の警告が必要なレベルだから。」
「佐々木様、これまでのご無礼平にお許しください。申し訳ございませんでした。」
えっ、二人とも止めて!?なにそれ、こっちの方が恐いんですけど。
まぁ、あの時はかなりイラっとしてたから思わず”支配者“モードで壇上に上がっちゃったんだよね。ほら、さっきの映像に仮面を付けたところを想像してみ、完全に支配者のそれでしょ?
再びタブレットで映像を確認する二人。おぉ~っと驚きの声、納得していただけた様です。
仮面を脱いだ支配者、この感じで行けるようですね。ドラマスタッフからの電話に怯える日々が終わりを告げた瞬間でした。(歓喜)
それでこの後の話だよね。
俺は紅茶を一口頂いてから話しの続きへ戻った。
あの後は体育館を出て校長室へ向かいました。向かったんですけどね、この学園広過ぎ。どこに何があるのかさっぱり分からないの。そんで校舎の中を彷徨ってたら風子さんに捕まりまして、風子さんてのは風紀委員長の風見屋鈴子先輩の事ね、俺彼女に捕まるのこれで三度目なんだよね。最初は本条まなみさんに頼まれてSaki様の格好で学園に撮影に来た時で、二回目が夏に学校説明会に来た時、そんで今回で三回目。
あの先輩凄いよね、Saki様だろうがのっぺりだろうが全く態度が変わらないの。しかもきちんと事情を聴いて確認までするんだから、もう風紀委員の鏡だよね。
そんで校長室まで連れて行って貰ったってどうしたの康太君?二人ともまたまた変な顔しちゃって。
「ねえ親友、聞き返して悪いんだけど風子さんって風見屋先輩の事だよね?あの風紀委員長の。」
ん?そうだよ。あの人、人が良すぎだよね。何時か悪い男に引っ掛からないか凄い心配。今回だって強引にレイン交換させられちゃうし、”いつでも連絡してきてね”って警戒心無さすぎでしょ。早い所洋一君にでも貰ってもらわないと、ダメ男に貢ぐ姿が幻視出来ちゃうわ、マジで。
”ねぇ志乃、風紀委員長の風見屋先輩って言ったら「鉄の女」とか「学園の秩序」とか言われているあの風見屋先輩の事だよね。”
”はい、どんな相手にも絶対に怯まない鋼の精神と噂の方です。一度学園の理事を解任に追い込んだことがある女傑です。”
”そんな相手を捕まえて風子さん呼びって、しかも相手からレイン交換させるって”
「「この無自覚女誑し」」
なによ行き成り!?失礼しちゃうわ。僕ちんは一生徒として尊敬すべき先輩の将来を心配してるだけじゃないの。(ぷんすか)
まぁそんなこんなで何とか校長室に行った訳ですよ。そしたらそこに朝方私を捕縛し通報した警備員二人と警備主任、マネジメント部の吉川と学園高等部校長の鬼龍院校長がいましてね、関係者勢揃いの中今回の件について話し合いが行われると思った訳です。普通はそうですよね?
でも流石は私立の名門、伝統ある桜泉学園高等部。
”今朝は大変だった見たいね。
ま、あなたもこの伝統ある桜泉学園の生徒になれたんだから、これは洗礼みたいなものね。
あなたもこの栄誉を失いたくはないでしょ?今後は大人しく我が校の名前に泥を塗らない様にしなさいね。”だって。
意味解らないでしょ?
原因の警備員はこっち見下してニヤニヤしてるし、警備主任は上司の前で委縮してるし、吉川はただオロオロしてるし、鬼龍院校長に至っては話しは終わりとばかりにシッシッって手を振る始末よ?
ブチ切れちゃいましてね、病院送りにしてやりました。
ティーカップの紅茶を一口。おしゃべりをするとどうしても口が乾きます。ついでに糖分補給とばかりにクッキーを一つ。本当に旨いなこれ、後で頼んでお土産にしてもらおうっと。
続きあるけど聞く?
”コクコク”
無言で首を振る二人。なんかすごい顔してるんだけど、こっちを信じられない物を見る様な目で見ないで欲しいな本当に。
ま、病院送りって言っても暴れたりした訳じゃないから、ちょっと威圧掛けただけだから体に別状はないからね。ただ全員をこのまま放置って訳にもいかないんで比較的ましな警備主任と吉川を叩き起こして後の事丸投げして帰りました。
でもこのまま有耶無耶って訳にもいかないじゃん?責任はきっちり取っていただかないと。で、校長がダメダメだったんで最高責任者の理事長の家に直談判に行った訳ですよ、その日のうちにね。
まあこの理事長、鬼龍院一華ってのがまた。
開口一番”話ってのはうちの政子を入院させたことへの詫びって事でいいんだよね?”だよ?
もう終わってるよねこの学園。
だもんで制圧しちゃいました、鬼龍院一族。トップがこれじゃ駄目でしょう、絶対中身もグズグズよ?
今うちのマミーと北川さんが中心になって膿出しの真っ最中、証拠集めなんかは増山のおっちゃんや葛の葉、ノエルなんかが中心にやってるかな。
簡単に途中経過聞いたけどま~酷かったから、完全に犯罪ってのも結構あったからね。理事会も半分くらいは刷新されるんじゃないかな、刑事処分に関しては政府と交渉中、ほら今ユーロッパ王国の王女様来てるじゃん、政府としてはこの時期あまりこういった醜聞は大っぴらにしたくないらしいんでね。
資産没収と強制療養って事で話しが着きそうって言ってた。
被害者の出てるものに関しては解任後に時機を見て別件で晒すらしいよ。
一華婆さんに関しては強制的に引退だね、後は調査次第かな。今分かってるのはこんな感じってどうした康太君、プルプル震えちゃって?
”僕が、僕たちがあれだけ調べても一切分からなかった学園の異変の元凶が・・・”
なにやらぶつくさ言いながら立ち上がる康太君。その横には自然と張り扇を手渡す如月さん。
「「この魔王が~~~~~!!」」
”ズッバーーーーーーン“
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