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第三章 ある少年の回顧録
第330話 理想と現実と
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”ひろし君~、学校行こ~!”
「あ、お母さん、お迎えが来たから行ってくるね。今日もお仕事頑張ってね。」
「あ~ん、ひろし君もう行っちゃうの?じゃあ、ママのほっぺに行ってきますのチュウは?」
「僕そんなことした事ないよね?朝から何嘘情報振りまいてるの?それじゃ、行ってきます。」
”みんな~、おはよう。今日もお迎えに来てくれてありがとう。車に気を付けて一緒に学校に行こうね♪”
”うん、一緒に行こうね♪”
「ひろし君、今日も絶好調ですね。」
小学校の女子児童と連れ立って歩いて行くひろし君を眺め、倉持はそう呟いた。
「そうね、いい子に育ってくれて私も嬉しいわ。でもさっきのは酷いと思わない?流れ的にほっぺにチュッってしてくれる流れじゃなかった?」
頬を膨らませ不満げな律子。
”イヤイヤイヤ、無理があるでしょう。”、強引なぶっ込みにあきれ顔の倉持。
今日も高宮家は平和である。
「でもひろし君が小学四年生ですか、早いものですね。」
「そうね、あの子が無事に歪まずにここまで育ってくれて本当に良かったわ。」
「本当にそうですね、でもひろし君なんで歪まないんでしょうか?普通あれだけ色々あったら少なくとも女性恐怖症にはなりますよ?
小学校一年生の時の生徒保護者による軟禁未遂事件、二年生の時の女子生徒による更衣室軟禁事件、三年生の時の教職員によるストーカー事件。いずれもダンカン案件じゃないですか。
それをひろし君が自力で解決しちゃったからって全部許しちゃうってあり得ませんからね。」
本当にあり得ない、しかも自分から小学校校長にとりなし迄頼むんだから、人が良いというよりもはやおかしい部類である。
「う~ん、その点だけは教育を間違えたかもって思うんだけど、相手の心を改心させちゃうんだもん、どうしようもないじゃない。今じゃ皆立派な信者よ、信者。」
「それ笑えませんから。それより明後日のお誕生会どうするんですか?お仕事抜けれませんよ。」
復帰後の高宮律子の演技はさらに円熟度を増していた。彼女の人気は更に高まり、今や引っ張りだこの男優にまで成長していたのだった。
「それなんだけど、前にひろし君のカメラチェック用にビデオカメラ買ったじゃない?あれにビデオメッセージを吹き込んで、サプライズって感じでどうかしら?
あの子毎日チェックを欠かさないから気付いてくれると思うのよね。
明日はあの子が見たがってた撮影現場の見学もセッティング済みだし、それなりの誕生日になるんじゃない?」
「まぁ、精々カッコいい高宮律子を見せてあげてください。」
「任せなさいって、家では決して見る事の出来ない生タカミヤを披露しちゃうんだから~♪」
”ビデオ、ビデオ、ビデオレタ~♪”
ルンルン気分でビデオの準備をする律子に、呆れ顔を向ける倉持なのであった。
「ねえ、倉持さん。お母さんって今日はどんな役なの?」
初めての撮影現場に緊張の面持ちのひろし君。普段大勢の女性に囲まれても平然としている彼でも、この現場が放つ独特の雰囲気に若干充てられているのだろう。
「そんなに僕の事が気になるのかい?ひろし君。」
突然の声掛けに驚くひろし君。振り返るとそこにはぴっしりとしたスーツを着込んだ美丈夫の男性が立っていた。
「えっと、どちら様でしょうか?」
驚きつつも何とか聞き返すひろし君。
「ハハハハ、君は本当に可愛いな。分からなかったかな?君のお母さんだよ。」
ひろし君を抱きかかえそう告げる男性、いや、男優高宮律子の姿がそこにはあった。
「え~~~、お母さん!?ビデオで見てる姿の数倍凄いんだけど、本当にお母さん?お母さんに頼まれた男性俳優さんとかじゃないの!?」
「アハハハハ、お母さん程の男性俳優なんていないよ、僕は女性の理想なんだから。ひろし君、僕の演技をよく見ておいてくれたまえ。」
ひろし君を下におろすと手を振り颯爽と現場に向かう高宮律子。ひろし君はただぼ~っとその姿を見送るのでした。
「はい、カット。今日は一段と気合が入ってたんじゃない?素晴らしい演技だったわよ、私の女の部分がキュンキュンしちゃったわよ~。」
「ハハハハ、監督ありがとうございます。今日はどうしても僕の演技を見せたい相手がいたんですよ。」(ニッコリ)
「く~っ、最高。じゃあ次のシーンの準備に入って頂戴。高宮さんは暫く休憩に入ってくれる?」
「分かりました監督。では準備が出来次第呼んでください。」
「ひろし君、僕の演技見てくれたかな?」
「うん、すごかった、かっこよかった、最高だった。お母さんの王子様がやっぱり一番だよ。すごく勉強になった。」
目を輝かせながら母を見詰めるひろし君。そこには無償の愛情が籠っていた。
「何が最高の男優よ、あんなのただの女じゃない。」
突然響き渡る怒声。そこには髪を振り乱しこちらを睨みつける女性がいた。
「どうしてよ、どうして勇樹君じゃなくってあなたがこの役をやってるのよ、本来ならこの役は勇樹君がやるべき役じゃない、なんでなのよ、なんでなんでなんで!」
「どうしたのかなお嬢さん。そんなに取り乱してはせっかくの君の美しさが曇ってしまうよ?さぁ、落ち着いて話を聞かせてくれないかい?」
女性の目を見て毅然と振る舞う高宮。その目は慈愛に満ちている。
「あ~、うるさいうるさいうるさい、あんたの正体なんて分かってるのよ、そんなガキをこさえて、あんただってただの女って事じゃない。それよりちゃんとした男性の勇樹君がないがしろにされるって事に怒ってるのよ!」
女性が肩掛けバックに手をやる。そこから取り出されたのは刃渡り三十センチはあろうコンバットナイフ。
「あぁ~、そんなに怒らないでおくれ、可愛い人。そんな物騒なものは君には似合わない、それをこっちに渡して欲しいんだ。」
頭を振り、悲しそうな目で相手に訴えかける高宮。それは見る人の心を動かす迫真の演技であった。
「あ~、やめろやめろやめろ、あんたは女なんだよ、何でそんなに男みたいな事が出来るんだ、気持ち悪いんだよ!あんたは私の大事な人をないがしろにしたんだよ!だったら私もあんたの大事な人間をないがしろにしてやる。」
狂気に支配された女、その視線の先にあるターゲットはひろし君!
”うゎ~~~~~~!!”
ナイフを構え飛び込んでくる女、そして。
飛び散る鮮血、駆け寄るスタッフたち。引き剝がされ地面に取り押さえられる狂人。
”よかった、ひろし君は無事みたいね。”
優しい声音で語り掛けられるひろし君。
えっ、お母さん?
自らの顔に掛かる大量の血に暫し呆然としていたひろしは、ようやく母の存在に意識が向いた。
母はいた、彼を暴漢から庇おうと、全身を使って盾になって。
彼女のわき腹から流れる大量の血液、そして地面に転がる真っ赤に染まった大きなナイフ。
ひろし君が無事で本当に良かった。お母さん何時もひろし君の事が心配で心配で。でもよかった、貴方の事を守る事が出来て。ママね、本当にあなたの事が大好きなのよ。
えっ、何言ってるのさ、そんなの当たり前じゃん。僕たち親子なんだよ、僕だってお母さんのこと大好きなんだから、世界で一番大好きなんだから。だから変な事言わないでよ、明日は僕の誕生日なんだよ?
一緒にお祝いしてくれるんでしょ?
う~んごめんね、明日の誕生日会には行けそうにないかな~。ママ、行かないといけない所が出来たみたいなの。本当にごめんね。
何言ってるんだよ、嫌だよ嫌だよ、ずっと一緒にいてよ、僕たち親子なんだからさ!
高宮は悲しげな瞳でひろしに語り掛ける。
ひろし君、お願いがあるの。女性を嫌いにならないであげて。今の世の中、男性に苦しめられてたり狂わされたりしている女性が大勢いるの。だからあなたにはそんな彼女たちの救いのシンボルになって欲しいのよ。
遍く照らす希望の光。昔読んだ童話の主人公みたいにね。
倉持さん、私もうひろし君を支えてあげられないみたい。後の事お願い出来る?
そんな事言わないでよ、ママ、僕のたった一人のママ、お願いだから、何でも言う事を聞くから・・・、お願いママ、僕を一人にしないで!
私は幸せね、こんな素敵な息子に出会えたんですもの。ひろし君、どこまでも羽ばたいて、私の最愛の人。
もう、彼女の言葉が紡がれる事はなかった。
その顔はとても穏やかで安らぎに満ちていた。
”うわ~~~~~~~~~~~~~~~~ん”
静まり返る現場には、ただひろし君の泣き叫ぶ声だけが響いていた。
「あ、お母さん、お迎えが来たから行ってくるね。今日もお仕事頑張ってね。」
「あ~ん、ひろし君もう行っちゃうの?じゃあ、ママのほっぺに行ってきますのチュウは?」
「僕そんなことした事ないよね?朝から何嘘情報振りまいてるの?それじゃ、行ってきます。」
”みんな~、おはよう。今日もお迎えに来てくれてありがとう。車に気を付けて一緒に学校に行こうね♪”
”うん、一緒に行こうね♪”
「ひろし君、今日も絶好調ですね。」
小学校の女子児童と連れ立って歩いて行くひろし君を眺め、倉持はそう呟いた。
「そうね、いい子に育ってくれて私も嬉しいわ。でもさっきのは酷いと思わない?流れ的にほっぺにチュッってしてくれる流れじゃなかった?」
頬を膨らませ不満げな律子。
”イヤイヤイヤ、無理があるでしょう。”、強引なぶっ込みにあきれ顔の倉持。
今日も高宮家は平和である。
「でもひろし君が小学四年生ですか、早いものですね。」
「そうね、あの子が無事に歪まずにここまで育ってくれて本当に良かったわ。」
「本当にそうですね、でもひろし君なんで歪まないんでしょうか?普通あれだけ色々あったら少なくとも女性恐怖症にはなりますよ?
小学校一年生の時の生徒保護者による軟禁未遂事件、二年生の時の女子生徒による更衣室軟禁事件、三年生の時の教職員によるストーカー事件。いずれもダンカン案件じゃないですか。
それをひろし君が自力で解決しちゃったからって全部許しちゃうってあり得ませんからね。」
本当にあり得ない、しかも自分から小学校校長にとりなし迄頼むんだから、人が良いというよりもはやおかしい部類である。
「う~ん、その点だけは教育を間違えたかもって思うんだけど、相手の心を改心させちゃうんだもん、どうしようもないじゃない。今じゃ皆立派な信者よ、信者。」
「それ笑えませんから。それより明後日のお誕生会どうするんですか?お仕事抜けれませんよ。」
復帰後の高宮律子の演技はさらに円熟度を増していた。彼女の人気は更に高まり、今や引っ張りだこの男優にまで成長していたのだった。
「それなんだけど、前にひろし君のカメラチェック用にビデオカメラ買ったじゃない?あれにビデオメッセージを吹き込んで、サプライズって感じでどうかしら?
あの子毎日チェックを欠かさないから気付いてくれると思うのよね。
明日はあの子が見たがってた撮影現場の見学もセッティング済みだし、それなりの誕生日になるんじゃない?」
「まぁ、精々カッコいい高宮律子を見せてあげてください。」
「任せなさいって、家では決して見る事の出来ない生タカミヤを披露しちゃうんだから~♪」
”ビデオ、ビデオ、ビデオレタ~♪”
ルンルン気分でビデオの準備をする律子に、呆れ顔を向ける倉持なのであった。
「ねえ、倉持さん。お母さんって今日はどんな役なの?」
初めての撮影現場に緊張の面持ちのひろし君。普段大勢の女性に囲まれても平然としている彼でも、この現場が放つ独特の雰囲気に若干充てられているのだろう。
「そんなに僕の事が気になるのかい?ひろし君。」
突然の声掛けに驚くひろし君。振り返るとそこにはぴっしりとしたスーツを着込んだ美丈夫の男性が立っていた。
「えっと、どちら様でしょうか?」
驚きつつも何とか聞き返すひろし君。
「ハハハハ、君は本当に可愛いな。分からなかったかな?君のお母さんだよ。」
ひろし君を抱きかかえそう告げる男性、いや、男優高宮律子の姿がそこにはあった。
「え~~~、お母さん!?ビデオで見てる姿の数倍凄いんだけど、本当にお母さん?お母さんに頼まれた男性俳優さんとかじゃないの!?」
「アハハハハ、お母さん程の男性俳優なんていないよ、僕は女性の理想なんだから。ひろし君、僕の演技をよく見ておいてくれたまえ。」
ひろし君を下におろすと手を振り颯爽と現場に向かう高宮律子。ひろし君はただぼ~っとその姿を見送るのでした。
「はい、カット。今日は一段と気合が入ってたんじゃない?素晴らしい演技だったわよ、私の女の部分がキュンキュンしちゃったわよ~。」
「ハハハハ、監督ありがとうございます。今日はどうしても僕の演技を見せたい相手がいたんですよ。」(ニッコリ)
「く~っ、最高。じゃあ次のシーンの準備に入って頂戴。高宮さんは暫く休憩に入ってくれる?」
「分かりました監督。では準備が出来次第呼んでください。」
「ひろし君、僕の演技見てくれたかな?」
「うん、すごかった、かっこよかった、最高だった。お母さんの王子様がやっぱり一番だよ。すごく勉強になった。」
目を輝かせながら母を見詰めるひろし君。そこには無償の愛情が籠っていた。
「何が最高の男優よ、あんなのただの女じゃない。」
突然響き渡る怒声。そこには髪を振り乱しこちらを睨みつける女性がいた。
「どうしてよ、どうして勇樹君じゃなくってあなたがこの役をやってるのよ、本来ならこの役は勇樹君がやるべき役じゃない、なんでなのよ、なんでなんでなんで!」
「どうしたのかなお嬢さん。そんなに取り乱してはせっかくの君の美しさが曇ってしまうよ?さぁ、落ち着いて話を聞かせてくれないかい?」
女性の目を見て毅然と振る舞う高宮。その目は慈愛に満ちている。
「あ~、うるさいうるさいうるさい、あんたの正体なんて分かってるのよ、そんなガキをこさえて、あんただってただの女って事じゃない。それよりちゃんとした男性の勇樹君がないがしろにされるって事に怒ってるのよ!」
女性が肩掛けバックに手をやる。そこから取り出されたのは刃渡り三十センチはあろうコンバットナイフ。
「あぁ~、そんなに怒らないでおくれ、可愛い人。そんな物騒なものは君には似合わない、それをこっちに渡して欲しいんだ。」
頭を振り、悲しそうな目で相手に訴えかける高宮。それは見る人の心を動かす迫真の演技であった。
「あ~、やめろやめろやめろ、あんたは女なんだよ、何でそんなに男みたいな事が出来るんだ、気持ち悪いんだよ!あんたは私の大事な人をないがしろにしたんだよ!だったら私もあんたの大事な人間をないがしろにしてやる。」
狂気に支配された女、その視線の先にあるターゲットはひろし君!
”うゎ~~~~~~!!”
ナイフを構え飛び込んでくる女、そして。
飛び散る鮮血、駆け寄るスタッフたち。引き剝がされ地面に取り押さえられる狂人。
”よかった、ひろし君は無事みたいね。”
優しい声音で語り掛けられるひろし君。
えっ、お母さん?
自らの顔に掛かる大量の血に暫し呆然としていたひろしは、ようやく母の存在に意識が向いた。
母はいた、彼を暴漢から庇おうと、全身を使って盾になって。
彼女のわき腹から流れる大量の血液、そして地面に転がる真っ赤に染まった大きなナイフ。
ひろし君が無事で本当に良かった。お母さん何時もひろし君の事が心配で心配で。でもよかった、貴方の事を守る事が出来て。ママね、本当にあなたの事が大好きなのよ。
えっ、何言ってるのさ、そんなの当たり前じゃん。僕たち親子なんだよ、僕だってお母さんのこと大好きなんだから、世界で一番大好きなんだから。だから変な事言わないでよ、明日は僕の誕生日なんだよ?
一緒にお祝いしてくれるんでしょ?
う~んごめんね、明日の誕生日会には行けそうにないかな~。ママ、行かないといけない所が出来たみたいなの。本当にごめんね。
何言ってるんだよ、嫌だよ嫌だよ、ずっと一緒にいてよ、僕たち親子なんだからさ!
高宮は悲しげな瞳でひろしに語り掛ける。
ひろし君、お願いがあるの。女性を嫌いにならないであげて。今の世の中、男性に苦しめられてたり狂わされたりしている女性が大勢いるの。だからあなたにはそんな彼女たちの救いのシンボルになって欲しいのよ。
遍く照らす希望の光。昔読んだ童話の主人公みたいにね。
倉持さん、私もうひろし君を支えてあげられないみたい。後の事お願い出来る?
そんな事言わないでよ、ママ、僕のたった一人のママ、お願いだから、何でも言う事を聞くから・・・、お願いママ、僕を一人にしないで!
私は幸せね、こんな素敵な息子に出会えたんですもの。ひろし君、どこまでも羽ばたいて、私の最愛の人。
もう、彼女の言葉が紡がれる事はなかった。
その顔はとても穏やかで安らぎに満ちていた。
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