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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第286話 鬼ごっこ同好会の衝撃、再び
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おはようございます、もうすぐ夏休み明けの期末試験ですが皆さん試験勉強の方は進んでいますか?夏休みは受験勉強をしていたから対策はバッチリ?それはようございました。って言うか誰も聞いてないし。
クラスメートの視線の先にはみっちゃん・くみちゃん・西山君の御三方。
三人がいつも一緒なのは前からじゃないのかって?それはそうなんですけどね、その全身から溢れる幸せオーラと言いますか、雰囲気がね。甘い雰囲気?もう仕草の一つ一つがどことなくアダルティー?
”うゎ~~!”
あ、また誰か廊下に飛び出した。この甘々な空気に堪えられなかったんだね、分かります。新婚さんの団体に挟まれた個人旅行客みたいな気分だったんだろうな~。(合掌)
「おはよう佐々木。」
ん?木村君おはよう、どうした変な顔して。
「お前も気が付いてるんだろ、学校全体が今大変な事になってるって。」
あぁ、西山君みたいなのが量産されてるからね。新しくカップルが誕生した一年の所はまだいいけど三年と二年の一部がやばいんだろ?特に西山君の所みたいに付き合いが長かった連中は一気に盛り上がっちゃった感じ?
「さっき映像研究会の吉田に会ったけど、女子二人に纏わり付かれてたぞ。」
げ、大変じゃん。騒ぎになってなかった?
「聞いたら一人は合宿に参加した同じ映像研究会の子で、もう一人は同じクラスの女子らしい。以前石川先輩が似たようなことになってただろ?あれと同じみたいだ。」
迫られちゃったか~、吉田の奴ぐいぐい来られると弱いからな~。まぁ、本人がそれで良いならいいんだけど。
それで今年はラブラブ感が半端ないんで学校中が浮ついてるって所かね~。
「はいみんな~、席について下さ~い。朝のHRをはじめま~す♪」
出たよ、佐藤先生。夏休み明けてからずっとあの調子だし、いい加減日常に戻って来てくれないかな。
「無理じゃないか。どうも合宿の後に副部長の吉田茂と映画に行ったり遊園地に行ったりしていたらしい。鈴木さんも一緒だったから一応引率って体裁は取れていたけど、本人完全なデート気分だったみたいだぞ。」
遅めの春に浮かれる女、事案にならないといいな~。(遠い目)
「あ、佐々木君。このあと校長室に向かってくださいね、何でも重要なご相談があるそうよ~♪」
歌い出しそうなほどの満面の笑みで告げられるその言葉。
しかしそれは、佐々木君の胃に深いダメージを与える一撃なのでありました。(涙目)
”コンコンコン“
「三年C組佐々木です。御呼びと窺っていますが、入室してもよろしいでしょうか?」
”どうぞ、入ってください。”
校長室、それは学生にとって禁断の地。生徒指導室の上位互換、行きたくない場所ナンバーワン(個人の感想です)。それでも呼び出されたなら行かない訳にはいかないのが悲しい定め。俺はゆっくりと扉を開いた。
部屋の奥の校長執務机には疲れた顔の加藤校長先生。手前の長机には難しい顔の教頭先生と教務主任の先生。
俺は入室し呼び出しの用向きを聞いてみた。
「佐々木君も気が付いていると思うけど、学校全体の風紀が乱れる兆候があります。現状は本来ならば喜ぶべき事なんですよ?男子生徒と女子生徒が仲睦まじく過ごす。一教師として歓迎すべき事だとは思いますよ?しかし周囲に与える影響がすさまじ過ぎてですね、暴動の一歩手前と言った状態なんです。時間が無いんです、生徒に縋る事が愚行であることは十分理解しています。それでも放置する事が出来ないのです。
佐々木君、お願いします。我々に力を貸して下さい。」
恥も外聞もなく頭を下げる教師陣、これ断り切れないじゃん、強制イベントじゃん。
あ~、まぁ、鬼ごっこ同好会が原因みたいですし、出来る限りの事はしますけどあまり期待しないでくださいね、何でも出来る訳じゃないんで。
俺は校長先生に了承を伝え校長室を後にした。
本当にどうしよう。これまでにない難題に、いつまでも頭を抱える佐々木君なのでありました。
クラスメートの視線の先にはみっちゃん・くみちゃん・西山君の御三方。
三人がいつも一緒なのは前からじゃないのかって?それはそうなんですけどね、その全身から溢れる幸せオーラと言いますか、雰囲気がね。甘い雰囲気?もう仕草の一つ一つがどことなくアダルティー?
”うゎ~~!”
あ、また誰か廊下に飛び出した。この甘々な空気に堪えられなかったんだね、分かります。新婚さんの団体に挟まれた個人旅行客みたいな気分だったんだろうな~。(合掌)
「おはよう佐々木。」
ん?木村君おはよう、どうした変な顔して。
「お前も気が付いてるんだろ、学校全体が今大変な事になってるって。」
あぁ、西山君みたいなのが量産されてるからね。新しくカップルが誕生した一年の所はまだいいけど三年と二年の一部がやばいんだろ?特に西山君の所みたいに付き合いが長かった連中は一気に盛り上がっちゃった感じ?
「さっき映像研究会の吉田に会ったけど、女子二人に纏わり付かれてたぞ。」
げ、大変じゃん。騒ぎになってなかった?
「聞いたら一人は合宿に参加した同じ映像研究会の子で、もう一人は同じクラスの女子らしい。以前石川先輩が似たようなことになってただろ?あれと同じみたいだ。」
迫られちゃったか~、吉田の奴ぐいぐい来られると弱いからな~。まぁ、本人がそれで良いならいいんだけど。
それで今年はラブラブ感が半端ないんで学校中が浮ついてるって所かね~。
「はいみんな~、席について下さ~い。朝のHRをはじめま~す♪」
出たよ、佐藤先生。夏休み明けてからずっとあの調子だし、いい加減日常に戻って来てくれないかな。
「無理じゃないか。どうも合宿の後に副部長の吉田茂と映画に行ったり遊園地に行ったりしていたらしい。鈴木さんも一緒だったから一応引率って体裁は取れていたけど、本人完全なデート気分だったみたいだぞ。」
遅めの春に浮かれる女、事案にならないといいな~。(遠い目)
「あ、佐々木君。このあと校長室に向かってくださいね、何でも重要なご相談があるそうよ~♪」
歌い出しそうなほどの満面の笑みで告げられるその言葉。
しかしそれは、佐々木君の胃に深いダメージを与える一撃なのでありました。(涙目)
”コンコンコン“
「三年C組佐々木です。御呼びと窺っていますが、入室してもよろしいでしょうか?」
”どうぞ、入ってください。”
校長室、それは学生にとって禁断の地。生徒指導室の上位互換、行きたくない場所ナンバーワン(個人の感想です)。それでも呼び出されたなら行かない訳にはいかないのが悲しい定め。俺はゆっくりと扉を開いた。
部屋の奥の校長執務机には疲れた顔の加藤校長先生。手前の長机には難しい顔の教頭先生と教務主任の先生。
俺は入室し呼び出しの用向きを聞いてみた。
「佐々木君も気が付いていると思うけど、学校全体の風紀が乱れる兆候があります。現状は本来ならば喜ぶべき事なんですよ?男子生徒と女子生徒が仲睦まじく過ごす。一教師として歓迎すべき事だとは思いますよ?しかし周囲に与える影響がすさまじ過ぎてですね、暴動の一歩手前と言った状態なんです。時間が無いんです、生徒に縋る事が愚行であることは十分理解しています。それでも放置する事が出来ないのです。
佐々木君、お願いします。我々に力を貸して下さい。」
恥も外聞もなく頭を下げる教師陣、これ断り切れないじゃん、強制イベントじゃん。
あ~、まぁ、鬼ごっこ同好会が原因みたいですし、出来る限りの事はしますけどあまり期待しないでくださいね、何でも出来る訳じゃないんで。
俺は校長先生に了承を伝え校長室を後にした。
本当にどうしよう。これまでにない難題に、いつまでも頭を抱える佐々木君なのでありました。
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