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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第279話 夏の合宿は女の戦場 (5) (side:野口絵実)
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「おはよう絵実~、朝ごはん一緒に行こうぜ~。」
今日は合宿の最終日、こっちはこれからの事を考えて頭がグルグルしてるって言うのにこいつは相変わらず飄々として、何かムカつく~。
「いや~、昨夜は緊張したよ。合宿最終日でしょ?先走った女子が男子をどこかに連れ込むんじゃないかって冷や冷やものだったよ~。何事も無くって本当に良かった。」
本当にそうよね、何事も無くって・・・、危なかったのなんの。(冷や汗)
「今日は目一杯遊ぼうね、女子が暴走しそうになったらお前らが止めろって林と吉田に言いつけたから。一年と二年の時は一日中見回りで気が気じゃなかったけど、ようやくゆっくりと遊べるよ♪」
本当にそう、海に合宿に来てたのにまともに泳いだのって一回もないのよね。一年と二年の時は防犯帽子を被っての見回り、思い出したらなんか涙が。
「じゃあ、朝飯終わったら旅館の前で待ち合わせね、待ってるから。」
佐々木君本当に楽しそう、よっぽど嬉しいんだろうな。なんか色々悩んでるのが馬鹿らしくなっちゃった。私もしっかり楽しもうっと♪
「絵実ちゃん着替え終わった?」
うん、みっちゃん”ブフォ”、みっちゃんなんて水着着てるのよ、そんなのほとんど紐じゃない、いくらなんでも攻め過ぎよ、これは中学校の部活の合宿!まともなの持って来てないの!?
「うっ、やっぱり駄目?私くみちゃんほど胸が大きくないから少しでも西山君にアピールしようと思って。」
そんな事しなくても大丈夫だって、西山君も分かってるから。もっと自信を持って?あなたは十分綺麗なのよ?
「う、うん、分かった。普通のビキニに着替えて来る♪」
でもそこはビキニなんだ。ビキニアーマーって本当に女の戦闘服(性的に)なんだな~。(遠い目)
「みっちゃん絵実ちゃん、お待たせ。」
くみちゃん準備終わった”ブフォ“・・・くみちゃん、ホルスタイン柄のビキニはくみちゃんが着たら凶器だよ。西山君の社会的生命の為にそれは止めてあげよ?せめて同じ攻めるなら白ビキニにしてあげようよ、理想は赤ビキニかな?くみちゃんはただでさえ凶暴な武器を備えてるんだから、逆に抑え気味の方が彼の為だと思うよ。
「わかった、彼の為なら着替えて来るね。他にも花柄のとかパレオスタイルとか可愛いの持って来てるから~。」
分かってくれて嬉しいよくみちゃん。みっちゃんが焦る訳だよ、凄過ぎだよくみちゃん。
何か海に行く前にどっと疲れちゃった。
佐々木君お待たせ~。
フリルのビキニで自己アピールしてみたけど、佐々木君の反応は?
「お、絵実、意外に早かったね。女性の着替えだからもっと時間が掛かるかと思ってた。」
チャックを胸元迄下したパーカー型のラッシュガードを着た佐々木君が、こっちを向いて笑顔で手を振っている。そこに覗くは発達した大胸筋と白い肌。
”ズキュン”
貴方は何て格好をしてるのよ、そんなにセクシーアピールしないでよ、ドキドキが止まらないじゃない!
チャックを上げなさいチャックを!
「ご、ごめん。これからは気を付けるよ。じゃ、行こうか。」
差し出された右手、握り返す左手。
「だから前にも言ったじゃん、こういう時の握り方はこうだって。」
絡め合う指と指、しっかりと繋ぎ返されたその左手に、自然と高鳴る胸の鼓動。
「今日はいっぱい楽しもうね。」
耳元で囁かれたその言葉に、絵実はただ頷き返す事しか出来なかった。
そこはこの世の楽園であった。
若い男女が楽しく和やかに遊戯にふける。
ある者は男性と一緒にビーチボールで遊び、ある者は共にビーチフラッグを競い合い、ある者は男性にサンオイルを塗って貰っている。
今の世の中では決して見る事の出来ない夢の光景。
ここにはそんな奇跡が満ち溢れていた。
こんな光景テレビで放映したらそこらへんで暴動が起きるんじゃないかしら?
佐藤先生波打ち際で吉田君と水の掛け合いをして楽しそう。
「吉田~!てめーは一人でサボンな、仕事しろー!」
走って行った林新部長がドロップキックをかまして二人で吹っ飛んだ。うん、元気良いな~。
みっちゃんとくみちゃんは西山君にサンオイル塗ってもらいながらとろけた顔になってる。まだ昼間だからね、自重しようね。
「絵実、ちょっと岩場の祠迄付き合ってくれる?今日で最後だからご挨拶しておこうと思って。」
佐々木君ってこういう所しっかりしてるよね、信心深いというか、良い事なんだけど。
”パンパン”
「海の神様、今回も無事合宿を終える事が出来そうです。見守り頂きありがとうございました。今夜は豊漁のお祭りと聞いています。一杯楽しませていただきます。」
「いや毎度思うけど、少年は本当にこう言う事きっちりしてるよね、今時珍しいなんてもんじゃないよ?まずいないからね?」
背後から突然話し掛けてくる海姫さん。今回は始めから姿が見える、本当に何者なんだろうか?
「海姫さんこんにちは、今回も無事に合宿が終えられそうですよ、今神様に感謝とご報告をしていた所です。海姫さんも今夜のお祭りに参加するんですか?」
「私は裏方だね、今夜は海上花火が上がるから海の安全を見守る必要があるんだよ。」
「大変ですね、頑張ってください。その分俺たちはしっかり楽しませてもらいます。」
「あぁ、そうしてくれた方が裏方としてもうれしいよ。」
海姫さんはそう言うと、ウインクを一つ残して去っていった。
「やっぱあの人はかっこいいよな。俺も自然体でああいう大人になれるといいな。」
佐々木君の周りには不思議とカッコいい大人が集まっている様な気がする。それは佐々木君の魅力なんだろうか?
「じゃあ俺たちも行こうか。」
二人で手を繋ぎ歩きだす。自然と寄り添い歩いている自分に気付きおどろくも、何か心が温かくなるのを感じる絵実であった。
今日は合宿の最終日、こっちはこれからの事を考えて頭がグルグルしてるって言うのにこいつは相変わらず飄々として、何かムカつく~。
「いや~、昨夜は緊張したよ。合宿最終日でしょ?先走った女子が男子をどこかに連れ込むんじゃないかって冷や冷やものだったよ~。何事も無くって本当に良かった。」
本当にそうよね、何事も無くって・・・、危なかったのなんの。(冷や汗)
「今日は目一杯遊ぼうね、女子が暴走しそうになったらお前らが止めろって林と吉田に言いつけたから。一年と二年の時は一日中見回りで気が気じゃなかったけど、ようやくゆっくりと遊べるよ♪」
本当にそう、海に合宿に来てたのにまともに泳いだのって一回もないのよね。一年と二年の時は防犯帽子を被っての見回り、思い出したらなんか涙が。
「じゃあ、朝飯終わったら旅館の前で待ち合わせね、待ってるから。」
佐々木君本当に楽しそう、よっぽど嬉しいんだろうな。なんか色々悩んでるのが馬鹿らしくなっちゃった。私もしっかり楽しもうっと♪
「絵実ちゃん着替え終わった?」
うん、みっちゃん”ブフォ”、みっちゃんなんて水着着てるのよ、そんなのほとんど紐じゃない、いくらなんでも攻め過ぎよ、これは中学校の部活の合宿!まともなの持って来てないの!?
「うっ、やっぱり駄目?私くみちゃんほど胸が大きくないから少しでも西山君にアピールしようと思って。」
そんな事しなくても大丈夫だって、西山君も分かってるから。もっと自信を持って?あなたは十分綺麗なのよ?
「う、うん、分かった。普通のビキニに着替えて来る♪」
でもそこはビキニなんだ。ビキニアーマーって本当に女の戦闘服(性的に)なんだな~。(遠い目)
「みっちゃん絵実ちゃん、お待たせ。」
くみちゃん準備終わった”ブフォ“・・・くみちゃん、ホルスタイン柄のビキニはくみちゃんが着たら凶器だよ。西山君の社会的生命の為にそれは止めてあげよ?せめて同じ攻めるなら白ビキニにしてあげようよ、理想は赤ビキニかな?くみちゃんはただでさえ凶暴な武器を備えてるんだから、逆に抑え気味の方が彼の為だと思うよ。
「わかった、彼の為なら着替えて来るね。他にも花柄のとかパレオスタイルとか可愛いの持って来てるから~。」
分かってくれて嬉しいよくみちゃん。みっちゃんが焦る訳だよ、凄過ぎだよくみちゃん。
何か海に行く前にどっと疲れちゃった。
佐々木君お待たせ~。
フリルのビキニで自己アピールしてみたけど、佐々木君の反応は?
「お、絵実、意外に早かったね。女性の着替えだからもっと時間が掛かるかと思ってた。」
チャックを胸元迄下したパーカー型のラッシュガードを着た佐々木君が、こっちを向いて笑顔で手を振っている。そこに覗くは発達した大胸筋と白い肌。
”ズキュン”
貴方は何て格好をしてるのよ、そんなにセクシーアピールしないでよ、ドキドキが止まらないじゃない!
チャックを上げなさいチャックを!
「ご、ごめん。これからは気を付けるよ。じゃ、行こうか。」
差し出された右手、握り返す左手。
「だから前にも言ったじゃん、こういう時の握り方はこうだって。」
絡め合う指と指、しっかりと繋ぎ返されたその左手に、自然と高鳴る胸の鼓動。
「今日はいっぱい楽しもうね。」
耳元で囁かれたその言葉に、絵実はただ頷き返す事しか出来なかった。
そこはこの世の楽園であった。
若い男女が楽しく和やかに遊戯にふける。
ある者は男性と一緒にビーチボールで遊び、ある者は共にビーチフラッグを競い合い、ある者は男性にサンオイルを塗って貰っている。
今の世の中では決して見る事の出来ない夢の光景。
ここにはそんな奇跡が満ち溢れていた。
こんな光景テレビで放映したらそこらへんで暴動が起きるんじゃないかしら?
佐藤先生波打ち際で吉田君と水の掛け合いをして楽しそう。
「吉田~!てめーは一人でサボンな、仕事しろー!」
走って行った林新部長がドロップキックをかまして二人で吹っ飛んだ。うん、元気良いな~。
みっちゃんとくみちゃんは西山君にサンオイル塗ってもらいながらとろけた顔になってる。まだ昼間だからね、自重しようね。
「絵実、ちょっと岩場の祠迄付き合ってくれる?今日で最後だからご挨拶しておこうと思って。」
佐々木君ってこういう所しっかりしてるよね、信心深いというか、良い事なんだけど。
”パンパン”
「海の神様、今回も無事合宿を終える事が出来そうです。見守り頂きありがとうございました。今夜は豊漁のお祭りと聞いています。一杯楽しませていただきます。」
「いや毎度思うけど、少年は本当にこう言う事きっちりしてるよね、今時珍しいなんてもんじゃないよ?まずいないからね?」
背後から突然話し掛けてくる海姫さん。今回は始めから姿が見える、本当に何者なんだろうか?
「海姫さんこんにちは、今回も無事に合宿が終えられそうですよ、今神様に感謝とご報告をしていた所です。海姫さんも今夜のお祭りに参加するんですか?」
「私は裏方だね、今夜は海上花火が上がるから海の安全を見守る必要があるんだよ。」
「大変ですね、頑張ってください。その分俺たちはしっかり楽しませてもらいます。」
「あぁ、そうしてくれた方が裏方としてもうれしいよ。」
海姫さんはそう言うと、ウインクを一つ残して去っていった。
「やっぱあの人はかっこいいよな。俺も自然体でああいう大人になれるといいな。」
佐々木君の周りには不思議とカッコいい大人が集まっている様な気がする。それは佐々木君の魅力なんだろうか?
「じゃあ俺たちも行こうか。」
二人で手を繋ぎ歩きだす。自然と寄り添い歩いている自分に気付きおどろくも、何か心が温かくなるのを感じる絵実であった。
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