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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第274話 みんなでお出掛け (2)
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ワッハッハッハッ、イタチ君、早い早い。待て待て待て~♪
"キュキュ!?"
何をそんなに驚くか。これでも我は逃走王、イタチ君には負けんのですよ!
"キュキュキュイ~!"
ほれほれ、無事に滝まで逃げ切れるかな~?
"バッバッバッ"
"シュタッ、バッバッ、シュタッ"
「なぁ、増山の。」
「どうした九条。」
「若は本当に人間か?野生の猿でもあぁは行かないぞ。」
「ハハハハ、気にし過ぎると身が持たんぞ。俺たちも急ぐそ、お前らも気合いを入れろ!」
「「「・・・おう。」」」
"気持ちは分かる、強く生きろ。"
心の中でエールを送る増山なのでありました。
"ドドドドドッ"
高所から叩き付ける大量の水が、心の弛みを引き締める。徐々に研ぎ澄まされる精神。参加者達の集中が高まって行くのを感じる。
「山姫様、紅茶のお代わりは如何ですか?」
「えぇ、お願い。このラスク美味しいわね、山じゃなかなか口に出来ないのよね~。」
「グッボ~イ、黒丸。次は滝昇りにチャレンジ。」
"ワウワウガゥ"
「確かにライフジャケット無しは危険。残念、次回に期待。」
「ハハハ、何お前、少年に捕まって落ち込んでるの?」
"キュキュ、キュイー"
「残念、少年は一切術式は使ってませ~ん。完全に身体能力、あんた自分の力に胡座かいてたんじゃない?
少し山で修行して行く?」
"キュイキュイキュイ、キュイー!"
「おぉ、そのイキだ、頑張れ若人。」
「なぁ、増山の。ここはいつから異界に成ったんだ?」
自分たちの置かれている状況に理解が追い付かず、困惑の声を上げる九条。
「安心しろ、これは一時的なモノだ。神・魔・人のバランスが取れてる、淀みは生まれんだろうさ。」
同僚の言いたい事は分かるが敢えてその件には触れず、話を反らす増山。
"!?"
何かに気が付いたのか、一斉に滝から上がる一同。
「おい、坊主、早くそこから退けろ!」
ふと見回すと、何時もなら共に上がっているはずの坊主がいない!
上空から落下する大木、その下で瞑想を続ける佐々木!
"危ない!"
"ドゴンッ、バッシャ~ッ"
それはまるで奇跡の様な出来事だった。落下する大木が自ら避けたかの様な不思議な光景、でもその動きにまるで不自然さは見られない。
その中心に佇む佐々木は何事もなかったかの様に、心静かに瞑想を続けるのであった。
「お疲れ様でございました、Saki様。」
ノエルさん、タオルありがとうね~。やっぱり滝行は夏場だよね、春先は死ぬ。もう全身ガチガチに成るから、震えが止まらないから。
あれを平気な顔でこなしているおっちゃん達、やっぱり頭おかしい。
あ、山姫さんお久し振りです。こないだは大塚君達がお世話に成りましてありがとうございました。
お陰様で怪我の方もすっかり良くなった様です。最近じゃ失った体力を取り戻すって言って走り回ってますから。
「いやいや、あれは仕事だから気にしなくていいよ。それに少年の方こそ大変だっただろうに、ありがとうね。
気配察知も相当上達した様じゃないか、何かあったら仕事を頼むかも知れないからその時はよろしくね。」
ハハハハ、お手柔らかにお願いしますね。
この後は祠にもお伺いさせていただきますね。
「ねぇ、お義父さん。佐々木君がお話ししている方、山姫さんって言ってだけどまさかあの山姫様じゃないよね?ただ同じ名前ってだけだよね?」
「ハハハ、順子、世の中は理不尽に満ち溢れているんだ。"考えるな、受け入れろ。"、これが生き延びる為のコツだ。」
「「「ハハハハハハ」」」
辺り一帯に乾いた笑いが広がるのであった。
うん、ここはいつ来ても気持ちがいいや。
吹き抜ける風、輝く木洩れ日。山姫さんがしっかり管理してくれている為、雑草もそんなに生えていない。寧ろいい雰囲気。
うん、心が洗われる。
"ポカーン"
「なぁ、増山の。ここって鎮魂の祠だったよな。私の知らない神域じゃないよな。なんだこの神聖な領域は、大神殿でもここ迄の神聖さはないぞ!?」
「落ち着け九条。お前も気が付いているんだろ?とっとと認めて楽になれ。他の連中もそうだが、そろそろ状況を受け入れろ。姐さんが何の為にお前らをここに寄越したのか分かっただろう。慣れろとまでは言わん、そう言うものだと思って受け入れろ。
と言う訳でこれからは姐さんの家にはローテーションで通って貰うからな~♪」
"いい加減、お前らも犠牲になれ!"
増山の決定は全ての参加者(佐々木たちを除く)を絶望の淵に追いやるのでした。(合掌)
"キュキュ!?"
何をそんなに驚くか。これでも我は逃走王、イタチ君には負けんのですよ!
"キュキュキュイ~!"
ほれほれ、無事に滝まで逃げ切れるかな~?
"バッバッバッ"
"シュタッ、バッバッ、シュタッ"
「なぁ、増山の。」
「どうした九条。」
「若は本当に人間か?野生の猿でもあぁは行かないぞ。」
「ハハハハ、気にし過ぎると身が持たんぞ。俺たちも急ぐそ、お前らも気合いを入れろ!」
「「「・・・おう。」」」
"気持ちは分かる、強く生きろ。"
心の中でエールを送る増山なのでありました。
"ドドドドドッ"
高所から叩き付ける大量の水が、心の弛みを引き締める。徐々に研ぎ澄まされる精神。参加者達の集中が高まって行くのを感じる。
「山姫様、紅茶のお代わりは如何ですか?」
「えぇ、お願い。このラスク美味しいわね、山じゃなかなか口に出来ないのよね~。」
「グッボ~イ、黒丸。次は滝昇りにチャレンジ。」
"ワウワウガゥ"
「確かにライフジャケット無しは危険。残念、次回に期待。」
「ハハハ、何お前、少年に捕まって落ち込んでるの?」
"キュキュ、キュイー"
「残念、少年は一切術式は使ってませ~ん。完全に身体能力、あんた自分の力に胡座かいてたんじゃない?
少し山で修行して行く?」
"キュイキュイキュイ、キュイー!"
「おぉ、そのイキだ、頑張れ若人。」
「なぁ、増山の。ここはいつから異界に成ったんだ?」
自分たちの置かれている状況に理解が追い付かず、困惑の声を上げる九条。
「安心しろ、これは一時的なモノだ。神・魔・人のバランスが取れてる、淀みは生まれんだろうさ。」
同僚の言いたい事は分かるが敢えてその件には触れず、話を反らす増山。
"!?"
何かに気が付いたのか、一斉に滝から上がる一同。
「おい、坊主、早くそこから退けろ!」
ふと見回すと、何時もなら共に上がっているはずの坊主がいない!
上空から落下する大木、その下で瞑想を続ける佐々木!
"危ない!"
"ドゴンッ、バッシャ~ッ"
それはまるで奇跡の様な出来事だった。落下する大木が自ら避けたかの様な不思議な光景、でもその動きにまるで不自然さは見られない。
その中心に佇む佐々木は何事もなかったかの様に、心静かに瞑想を続けるのであった。
「お疲れ様でございました、Saki様。」
ノエルさん、タオルありがとうね~。やっぱり滝行は夏場だよね、春先は死ぬ。もう全身ガチガチに成るから、震えが止まらないから。
あれを平気な顔でこなしているおっちゃん達、やっぱり頭おかしい。
あ、山姫さんお久し振りです。こないだは大塚君達がお世話に成りましてありがとうございました。
お陰様で怪我の方もすっかり良くなった様です。最近じゃ失った体力を取り戻すって言って走り回ってますから。
「いやいや、あれは仕事だから気にしなくていいよ。それに少年の方こそ大変だっただろうに、ありがとうね。
気配察知も相当上達した様じゃないか、何かあったら仕事を頼むかも知れないからその時はよろしくね。」
ハハハハ、お手柔らかにお願いしますね。
この後は祠にもお伺いさせていただきますね。
「ねぇ、お義父さん。佐々木君がお話ししている方、山姫さんって言ってだけどまさかあの山姫様じゃないよね?ただ同じ名前ってだけだよね?」
「ハハハ、順子、世の中は理不尽に満ち溢れているんだ。"考えるな、受け入れろ。"、これが生き延びる為のコツだ。」
「「「ハハハハハハ」」」
辺り一帯に乾いた笑いが広がるのであった。
うん、ここはいつ来ても気持ちがいいや。
吹き抜ける風、輝く木洩れ日。山姫さんがしっかり管理してくれている為、雑草もそんなに生えていない。寧ろいい雰囲気。
うん、心が洗われる。
"ポカーン"
「なぁ、増山の。ここって鎮魂の祠だったよな。私の知らない神域じゃないよな。なんだこの神聖な領域は、大神殿でもここ迄の神聖さはないぞ!?」
「落ち着け九条。お前も気が付いているんだろ?とっとと認めて楽になれ。他の連中もそうだが、そろそろ状況を受け入れろ。姐さんが何の為にお前らをここに寄越したのか分かっただろう。慣れろとまでは言わん、そう言うものだと思って受け入れろ。
と言う訳でこれからは姐さんの家にはローテーションで通って貰うからな~♪」
"いい加減、お前らも犠牲になれ!"
増山の決定は全ての参加者(佐々木たちを除く)を絶望の淵に追いやるのでした。(合掌)
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