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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第268話 修学旅行は雅な香り (4)
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おはよう、男子諸君。早速だがみんなには女子の確認作業と言う重大な任務がある。ロビーに向かうがいいかな?
「「「あ、あぁ。」」」
朝から気が重い。でもこればかりは無視する訳にもいかないしな~。
俺たちは連れ立って旅館ロビーに向かうのでありました。
「おはよう佐々木君、今日の班行動だけどちゃんと覚えてる?場所に関しては予習済みだから私たちに任せてね、地図アプリで調べたからばっちりよ♪」
「「「・・・・はぁ~、良かった元に戻ってる。」」」
まさかあのテンションのアニ研三人衆を見て心からほっとする日が来るとは。
人生って本当に何があるか分からない物です。
「じゃあ、この後はそれぞれ班行動だな。みんな問題起こすなよ、特に佐々木。」
お、おう。俺も今回ばかりはちゃんと反省してるから。不可抗力とは言えマジで怖かったから。
「本当にお願いね、お寺に行っても絶対鐘は撞かないでね。」
「「「振りじゃないからな!」」」
はい、了解いたしました。この佐々木、お寺の鐘は撞きません。と言うかお寺に行きません。でも行動表に神社が入ってるんだけど、そこはどうなの?
「「「う~~ん、細心の注意でって事で。」」」
うん、なるべく頑張る。
こうして俺たちはお互いの健闘を祈り、それぞれの行動に移るのでした。
「ついに来たね佐々木君。」
遥かなる聖地を見詰め感動に打ち震えるアニ研三人衆。
あぁ、ついに来たな、アニ研三人衆。あぶれ者になってしまったお三方、俺はあの時約束したよね、この国の深淵を見せると。
こここそが約束の地、この国の深淵!
「「「おいでやす。」」」
「「「男娼喫茶です!」」」(ババ~ン)
おぉ~、お口あんぐり開けていらっしゃる。まさか男娼喫茶に行くとは思って居なかった様ですね、甘々です。これでも一年生の校外学習で執事喫茶に突貫かました猛者ですよ、私は。男娼喫茶があったら行くに決まってるじゃないですか~♪
じゃあ、本物の男娼さんの所には行かないのかって?馬鹿者、そんな恐れ多い事出来るはずないでしょうが。あれはセレブの世界なのよ、一見さんお断りなのよ、こんな修学旅行生が会えるような存在じゃない事ですのよ。
まぁ、そのために存在するのがこう言った男娼喫茶なんですけどもね。しかもこのお店、古都観光組合公認の超名門。引退した男娼さんが従業員に直接指導を行い、合格した者だけが店に出る事を許されるという、一流中の一流。
幾ら喫茶店とは言えそんな一流店によく入れるなって?フッフッフッ、持つべきは友、わたくし、同志本条より特別優待チケットをもらい受けましてございますのよ、おっほほほほ。
やっぱ世界で活躍する人間は違うね、ありがとうまなみちゃん。
「旦那はん、お嬢はん方はこちらのお店は初めてどすか?」
はい、こちらを友人から貰いましてお伺いさせていただきました。
「ほな拝見させていただきます~。確かに。ではこちらへどうぞ、団体さん御着きでっせ~。」
「「「おいでやっす。」」」
おぉ~、世界観が完成されている。店の外観内装に至るまで純和風、町屋造りって言ったかな?何か奥に長いんだよね、これ確か。
「ほな団体はんはこちらのお座敷になります。畳のヘリは踏まん様お気を付けや、縁起が悪うでな。」
「「「はい、ありがとうございます。」」」
「凄いね、凄いね、佐々木君。完璧な男娼さんだよアレって。勿論本物なんか見た事ないけど、多分絶対そうだって、凄い雰囲気あったもん。」
いや~、良いわ~。着流しの若旦那風って言えばそうなんだけど、色気があるって言うか、宝塚の男役の人に着流しを着て貰った感じ?女性と男性両方の要素が上手い事融合していて、多分本物よりこっちの方が好きです俺は。
所作は完全再現しているうえに男性の粗暴さが一切ない、理想の王子様じゃないですか、嫌だ~。これは女性も堪らんでしょうな~♪
「粗茶どす。旦那はん、お嬢はん方は修学旅行の学生さんでっしゃろか?」
はい、中央都方面から来ました。
「へ~こりゃまた遠くから。ほな気合を入れてもてなさなきゃいけまへんな。ゆっくり楽しんで行っておくれやす。」
う~ん、決まり文句のサービストークでもすごい嬉しい。
「失礼いたします~。」
先程の男娼さんが三味線を持ったもう一人の男娼さんと入って来た。
「ほな一曲舞わせていただきます。お目汚し~。」
”ハァ~ッ、ペンペケペンペン、ペンペケペンペン”
奏者さんの歌と演奏に合わせ扇子を手に舞を舞う男娼さん。
凛としていてそれでいて優雅。
その表現力と世界観にどっぷりと引き込まれる一同。
”ペンペンッ、とどき~ま~す~。”
扇子を閉じ、両膝を着いてゆっくりお辞儀をする男娼さん。
「いかがでしたでしょうか?古都の文化、感じて貰えましたでっしゃろか?」
はい、とても有意義で贅沢な時間を過ごさせていただきました。
「それはよろしゅうおした。ほなごゆっくり御過ごしやす。」
そう言うと、男娼さん方は優雅に席を立たれました。
いや良かったっす、最高でした、文句なんか一切ございません。
古都万歳~♪
この後、絵実やアニ研三人衆、あぶれ者の御三方は、時間の許す限り男娼さんと写真を撮ったりお話ししたりと楽しまれたのでした。
えっ、事件は起きなかったのかって?そんなもんは無い!(大威張り)
「「「あ、あぁ。」」」
朝から気が重い。でもこればかりは無視する訳にもいかないしな~。
俺たちは連れ立って旅館ロビーに向かうのでありました。
「おはよう佐々木君、今日の班行動だけどちゃんと覚えてる?場所に関しては予習済みだから私たちに任せてね、地図アプリで調べたからばっちりよ♪」
「「「・・・・はぁ~、良かった元に戻ってる。」」」
まさかあのテンションのアニ研三人衆を見て心からほっとする日が来るとは。
人生って本当に何があるか分からない物です。
「じゃあ、この後はそれぞれ班行動だな。みんな問題起こすなよ、特に佐々木。」
お、おう。俺も今回ばかりはちゃんと反省してるから。不可抗力とは言えマジで怖かったから。
「本当にお願いね、お寺に行っても絶対鐘は撞かないでね。」
「「「振りじゃないからな!」」」
はい、了解いたしました。この佐々木、お寺の鐘は撞きません。と言うかお寺に行きません。でも行動表に神社が入ってるんだけど、そこはどうなの?
「「「う~~ん、細心の注意でって事で。」」」
うん、なるべく頑張る。
こうして俺たちはお互いの健闘を祈り、それぞれの行動に移るのでした。
「ついに来たね佐々木君。」
遥かなる聖地を見詰め感動に打ち震えるアニ研三人衆。
あぁ、ついに来たな、アニ研三人衆。あぶれ者になってしまったお三方、俺はあの時約束したよね、この国の深淵を見せると。
こここそが約束の地、この国の深淵!
「「「おいでやす。」」」
「「「男娼喫茶です!」」」(ババ~ン)
おぉ~、お口あんぐり開けていらっしゃる。まさか男娼喫茶に行くとは思って居なかった様ですね、甘々です。これでも一年生の校外学習で執事喫茶に突貫かました猛者ですよ、私は。男娼喫茶があったら行くに決まってるじゃないですか~♪
じゃあ、本物の男娼さんの所には行かないのかって?馬鹿者、そんな恐れ多い事出来るはずないでしょうが。あれはセレブの世界なのよ、一見さんお断りなのよ、こんな修学旅行生が会えるような存在じゃない事ですのよ。
まぁ、そのために存在するのがこう言った男娼喫茶なんですけどもね。しかもこのお店、古都観光組合公認の超名門。引退した男娼さんが従業員に直接指導を行い、合格した者だけが店に出る事を許されるという、一流中の一流。
幾ら喫茶店とは言えそんな一流店によく入れるなって?フッフッフッ、持つべきは友、わたくし、同志本条より特別優待チケットをもらい受けましてございますのよ、おっほほほほ。
やっぱ世界で活躍する人間は違うね、ありがとうまなみちゃん。
「旦那はん、お嬢はん方はこちらのお店は初めてどすか?」
はい、こちらを友人から貰いましてお伺いさせていただきました。
「ほな拝見させていただきます~。確かに。ではこちらへどうぞ、団体さん御着きでっせ~。」
「「「おいでやっす。」」」
おぉ~、世界観が完成されている。店の外観内装に至るまで純和風、町屋造りって言ったかな?何か奥に長いんだよね、これ確か。
「ほな団体はんはこちらのお座敷になります。畳のヘリは踏まん様お気を付けや、縁起が悪うでな。」
「「「はい、ありがとうございます。」」」
「凄いね、凄いね、佐々木君。完璧な男娼さんだよアレって。勿論本物なんか見た事ないけど、多分絶対そうだって、凄い雰囲気あったもん。」
いや~、良いわ~。着流しの若旦那風って言えばそうなんだけど、色気があるって言うか、宝塚の男役の人に着流しを着て貰った感じ?女性と男性両方の要素が上手い事融合していて、多分本物よりこっちの方が好きです俺は。
所作は完全再現しているうえに男性の粗暴さが一切ない、理想の王子様じゃないですか、嫌だ~。これは女性も堪らんでしょうな~♪
「粗茶どす。旦那はん、お嬢はん方は修学旅行の学生さんでっしゃろか?」
はい、中央都方面から来ました。
「へ~こりゃまた遠くから。ほな気合を入れてもてなさなきゃいけまへんな。ゆっくり楽しんで行っておくれやす。」
う~ん、決まり文句のサービストークでもすごい嬉しい。
「失礼いたします~。」
先程の男娼さんが三味線を持ったもう一人の男娼さんと入って来た。
「ほな一曲舞わせていただきます。お目汚し~。」
”ハァ~ッ、ペンペケペンペン、ペンペケペンペン”
奏者さんの歌と演奏に合わせ扇子を手に舞を舞う男娼さん。
凛としていてそれでいて優雅。
その表現力と世界観にどっぷりと引き込まれる一同。
”ペンペンッ、とどき~ま~す~。”
扇子を閉じ、両膝を着いてゆっくりお辞儀をする男娼さん。
「いかがでしたでしょうか?古都の文化、感じて貰えましたでっしゃろか?」
はい、とても有意義で贅沢な時間を過ごさせていただきました。
「それはよろしゅうおした。ほなごゆっくり御過ごしやす。」
そう言うと、男娼さん方は優雅に席を立たれました。
いや良かったっす、最高でした、文句なんか一切ございません。
古都万歳~♪
この後、絵実やアニ研三人衆、あぶれ者の御三方は、時間の許す限り男娼さんと写真を撮ったりお話ししたりと楽しまれたのでした。
えっ、事件は起きなかったのかって?そんなもんは無い!(大威張り)
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